JPS621349Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、管を布設する推進工法用支圧壁に関
するものである。

従来支圧壁はコンクリートで作られていたが、
支圧壁は仮設構造物であり、型枠、コンクリート
打設及び養生等を施工しなければならず、工期が
長期化する、又推進完了後では取り壊してこれを
廃棄しなければならない等多くの問題点があつ
た。

このような問題点を解決するものとして、Ｈ鋼
水平材の組合わせによる支圧壁が最近知られてい
るが、不安定であり、立抗内作業を危険なものと
している。

本考案は、かかる問題点を解決するものであ
り、構成を説明する。

推進工法用支圧壁において、溝部にコンクリー
ト等の充填物を設けたＨ型鋼又はＩ型鋼を積み重
ねて成るものである。

次に図面に基づいて実施例を説明する。

１はＨ型鋼であり、該Ｈ型鋼１の溝１ａにはコ
ンクリート２が充填されている。

３は溝１ａに設けた補強用鉄筋である。

前記Ｈ型鋼１を積み重ねて支圧壁４を組み立て
るものである。尚Ｈ型鋼１を連結板等により相互
に連結してもよい。

第３図は使用状態を示しており、立孔ａを施工
後、立孔ａの一側にクレーンｂにより順次前記Ｈ
型鋼１を組み立てて支圧壁４を設けた後、ジヤツ
キｃの背面を支圧壁４に当接して、順次管ｄをジ
ヤツキｃによつて推進せしめて、管を布設するも
のである。

尚、支圧壁４をコンクリート壁に代えて、Ｈ型
鋼１を積み重ねたものを使用する際、Ｈ型鋼１に
比較し、コンクリート２は強度的に小であるか
ら、設計上はＨ型鋼１によつて支持するとみな
す。

Ｈ型鋼１の支圧壁４を仲介としてストラツトｅ
からシートパイルｆへ支圧力が順当に伝達されな
ければならなく、坑内設備総推力ΣＰは下式にて
示される。

ΣＰ＝Pp・ａ・Ｈ_０／Ｈ^２√（−₀）（3−₀
）＋2H −H₀ Pp＝１／２rt・H²・Kp rt：土の単位体積重量 Kp：受働土圧係数
ａ：支圧壁４の縦長さ Ｈ：シートパイル
ｆの深さ H₀：シートパイルｆの最下点よ
りジヤツキｃ合力までの高さ 上式の強度に耐え得るＨ型鋼１を使用して支圧
壁４を組立てれば良いものである。

本考案は、このようなものであるから、次の特
長を有する。

１ 溝１ａにコンクリート２を充填したＨ型鋼１
を積み重ねて支圧壁４を施工するものであるか
ら、従来のような支圧壁を型枠、生コン打設等
の作業を一掃し、坑内作業施工後においては、
Ｈ型鋼１をクレーンｂにより立孔ａより吊り上
げて、完了するものであるから、従来工期を著
しく短縮せしめ、かつ、作業員の健康衛生環境
を向上せしめた。

２ 溝部１ａにコンクリート２を充填したＨ型鋼
１であるので、従来のＨ型鋼積み重ねに比較し
安定性に秀れ、使用状態時くずれることはな
く、安心して立孔ａ内の作業をすることができ
る。

３ Ｈ型鋼１は多数回使用することができるもの
であるので、支圧壁４の減価償却を小ならし
め、安価にて施行することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示しており、第１図
は斜面図、第２図は組立状態を示す断面図、第３
図は使用状態を示す断面図である。 １・・Ｈ型鋼、１ａ・・溝、２・・コンクリー
ト、３・・鉄筋、４・・支圧壁、ａ・・立孔、
ｂ・・クレーン、ｃ・・ジヤツキ、ｄ・・管。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 推進工法用支圧壁において、溝部に充填物を
   設けたＨ型鋼又はＩ型鋼を積み重ねて成ること
   を特徴とする推進工法用支圧壁。 (2) 充填物がコンクリートであることを特徴とす
   る実用新案登録請求の範囲第１項記載の推進工
   法用支圧壁。 (3) 溝部が鉄筋によつて補強されていることを特
   徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載の
   推進工法用支圧壁。