JPS62134166A

JPS62134166A - 溶湯鍋のスラグ除滓方法

Info

Publication number: JPS62134166A
Application number: JP27583185A
Authority: JP
Inventors: Toshiyuki Soejima; 利行副島; Hideo Matsui; 松井　秀雄
Original assignee: Kobe Steel Ltd
Current assignee: Kobe Steel Ltd
Priority date: 1985-12-08
Filing date: 1985-12-08
Publication date: 1987-06-17

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野］本発明は、溶銑、溶鋼を受湯する鍋に流入したスラグを
除滓する方法に関する。

［従来の技術］溶湯におけるスラグは金属の精錬時に生成する非金属物
質または耐火物が、溶湯と接しているときに溶損されて
できる物質であり、比重が軽く溶湯表面に浮遊拡散する
。そして、混銑車や転炉など精錬炉から流出するスラブ
は溶湯の被覆による保温効果を果すだけで、溶湯の成分
調整、添加物の歩留り、鍋の耐火物や溶湯鍋の清浄化と
いう観点からは実に有害なものであり、その除去技術は
極めて重要なものである。

ところで、溶湯鍋からのスラグの除滓方法についてはド
ラッガー法がその主流になっている。この方法は、傾動
させた溶湯鍋から伸縮自在のアームの先端に取付けた除
滓板を前後に動かして溶湯の上面部に層積したスラグを
掻き出すものであるが、次のような技術的な問題点を伴
なっていた。

■溶湯におけるスラグは溶湯表面に浮遊拡散するために
、その除滓に長い時間を要し、また完全に全てのスラグ
を除滓することが困難である。これは特に流動性の高い
スラグにおいて顕著である。

■除滓板によって除滓するときに、鍋内の溶湯の一部が
スラグと共に流出する結果５溶湯の歩留りが低下する。

■除滓板の前後Ｍ動により、除滓板が鍋の縁に当り、鍋
の除滓口の耐火物を損傷する。

［発明が解決しようとする問題点］そこで本発明は、溶湯表面に浮遊するスラグを効率的に
溶湯表面の一箇所に集結せしめ、容易に溶湯鍋からスラ
グを排出できるようにし、溶鋼処理の作業効率及び溶湯
の歩留りの向上を図り、また鍋の損傷を防止できる溶湯
鍋のスラグ除滓方法を提供することを目的として創作さ
れた。

［問題点を解決するための手段］本発明の基本的原理は第１図から第７図に示される。

まず第１図及び第２図に示すように、スラグ１を除去し
ようとする溶湯鍋２の溶湯３内に溶湯鍋２の内半径に相
当する腕長さを有した耐火性の固定板４とこれに対して
回動自在とされた回動板５をそれぞれ少なくとも板面の
一部が溶湯面より上方に出るようにして浸漬せしめる。

この当初の状態においては、固定板４に対して回動板５
のなす中心角αは零乃至非常に小さいものである。従っ
て、中心角β側に存在するスラグ１は、まだ広く溶湯面
に浮遊拡散した状態にある０次に中心角αを拡大させる
ように回動板５を回転させ、中心角βを小さくしてゆく
と、第３図及び第４図に示すように、前記第１図で示し
た中心角β側の溶湯面にに浮遊拡散し、ていたスラグエ
は暫時狭くなってゆ〈該溶湯面に集結せしめられてゆく
ことになる。ここで更に狭くなった中心角β内に存在す
る溶湯８内に、溶湯面の下側で回動板５の回動中心側か
らガス６を吹込むと、第５図及び第６図に示すようにガ
ス６は該溶湯３内から溶湯面へ上昇し溶湯面で大気中へ
放散するため、そのガス６の放散圧によってスラグ１は
溶湯鍋２の内壁側２ａへ押しやられ、スラグ１は中心角
β内の溶湯面で更に集結せしめられることになる。この
ようにして強制的に集結せしめられたスラグ１は、その
層の厚さが増大し、非常に小さい中心角β内で、且つ溶
湯鍋２の内壁側２ａへ集結せしめられることになり、こ
れが最終的に溶湯鍋２外に除去される。

［作用］本発明においては、回動板５を回すだけで広い溶湯面に
広がったスラグ１を簡単に一箇所の狭い範囲に集結せし
められ、またそうすることによってスラグ１の層を十分
な厚さにできることがら押滓口（図示せず）から排出す
る等、溶湯Ｍ２からのスラグ１の除滓が極めて簡単にな
る。

更に本発明においては、ガス６を前記のように集結せし
められているスラグ１の下側で回動板５の回動中心側か
ら吹込み、その放散圧により溶湯鍋２の内壁側２ａの局
所にスラグ１を集結せしめることができるため、スラグ
１を塊状にする程度までもってゆくことができ、−ｉそ
の除滓作業が迅速且つ容易になる。

尚、ガス６の供給の仕方としては、第６図に示したよう
に、回動板５の回動中心にバイブ７を設け、該バイブ７
の下側に孔７ａを穿設し、該バイブ７を通じてガス６を
供給して孔７ａから溶湯３内に噴出させることにより行
なうことができるが、第７図に示すように溶湯鍋２の底
部Ｚｂにガス供給孔８を穿設しておくことにより、回動
板５の回動中心側の溶湯３内にガス６を供給せしめるこ
ともできる。何れにしても、回動板５の回動中心の近く
にガス６を供給せしめることができる手段が採用されれ
ばよい。

［実施例］本発明の実施例を第８図から第１０図を用いて説明する
。

第８図は本発明の実施例装置の概略図を示す。同図にお
いて、スラグ１ｏの除滓を必要とする溶湯鍋１１を固定
板１２及び回動板１３の制御装置１４の下に配設する。

この固定板１２及び回動板１３は少なくともその表面が
耐火物で覆われており、耐火性を有している。

制御装置１４は、固定板１２及び回動板１３をそれぞれ
吊り桿１５及び１６により吊着し、該吊り桿１５及び１
６をワイヤー１７及び１８で釣支し、該ワイヤー１７及
び１８を昇降装置１９及び２０に取り付けてあり、該昇
降装置工９及び２０を駆動させることにより吊り桿１５
及び１６をガイドレール２１，２２．２３に沿って昇降
し、固定板１２及び回動板１３を昇降するものである。

そして、両吊り桿１５及び１６はガイドレール２１，２
２．２３の下側部分でビン構造部２４及び２５を有し、
且つ吊り１６については回動装置２６により回動できる
ようにされており、更にそのビン構造部２５の下側部分
１６ａにおいてはパイプ状に形成されていて、同部分１
６ａの上側にガス供給孔２７が、下側端部にガス噴出孔
２８が設けられている。

溶湯鍋１１が制御装置１４の下側に配首されると、まず
昇降装置１９及び２ｏを駆動させて固定板１２及び回動
板１３をそれぞれ少なくともその板面の一部が溶湯２９
の面２９ａより上方に出るように浸漬せしめる。この段
階においては固定板１２と回動板１３は、はぼ面接触す
る程度の小さい中心角で浸漬せしめられており、溶湯面
２９ａの上にはスラグ１０が広く一面に拡散している。

尚、第８図においては回動板１３が固定板１２に対して
約１８０度近く回転した状態を示している。

また、浸漬の深さは、後記のように回動板１３が回転中
またはスラグ１０を集結させたときに、固定板１２及び
回動板１３の上下からスラグ１０が移動しないような深
さであることが必要である。

ここで、回動装置２６により回動板１３を回転させてゆ
くと、前記の溶湯面２９ａの上に拡散していたスラグ１
０は回動板１３、固定板１２及び溶湯鍋１１の内壁１１
ａによって形成される扇形の溶湯面２９ａの上に集結せ
しめられ、この扇形の中心角が回動板１３の回転により
狭くなるにつれてその集結が進行する。

そして、扇形の中心角が相当狭くなった段階では、当初
に広く溶湯面２９ａに分散していたスラブ１０は該扇形
の範囲で厚い層状をなして堆積するが、その段階でガス
供給孔２７かもバイブ部を通じてガスを供給し、溶湯２
９内に浸漬しているガス噴出孔２８からガスを噴出させ
ると、ガスは前記扇形内の溶湯２９内を上昇して扇形内
の溶湯面２９ａに出て、大気中に放散しようとするが、
その溶湯面２９ａにはスラグ１０が堆積しており、ガス
はその堆積したスラグ１０を押しやりながら大気中に放
散する。ところで、ごの場合ガスは回動板１３０回動中
心、即ち扇形の中心側から供給せしめられることになる
ため、スラグ１ｏを外周側、即ち溶湯鍋１１の内ｒｉ　
１１　ａ側へ押しやりながら放散してゆくことになる。

従って、堆積したスラグ１ｏは更に集結度を高め、扇形
の内部で且っ溶湯鍋１１の内壁１１ａ側に集められるこ
とになる。

この結果、溶湯鍋１１からスラグ１ｏを極めて迅速且つ
容易にスラブ受鍋３ｏへ移し、除去することができる。

この最終的な除去手段としては、第９図に示すように溶
湯鍋１１をスラグ受鍋３ｏ方向に傾動することにより、
容易に行なうことができる。特に、この制御装置１４に
おいて採用しているように両吊り桿１５及び１６をガイ
ドレール２１，２２．２３の下側部分でビン構造部２４
及び２５としておくと、両吊り桿■５及び１６は該ビン
構造部２４及び２５で屈曲することにより、溶湯鍋１１
の傾動に伴ない固定板１２及び回動板１３が傾動するた
め、両板１ｚ、１３を溶湯２９内に浸漬させたまま、両
板１２゜１３が溶湯鍋１１の内ｑ　１　ｌ　ａに強く当
ることなく、またスラグｌＯの堆積した前記扇形の周囲
に大きな間隙を生じることなく溶湯鍋１１を傾動させて
スラグ１０を除去できることから、極めて都合がよい。

また、最終的な除去手段としては、スラグｌＯの集積度
が溶湯鍋１１の内壁１１ａ近くで極めて高くなっている
ため、溶湯面２９ａが溶湯鍋１１内で高いときには、第
１０図に示すように溶湯鍋１１の上縁１１ｂに切欠部１
１ｃが形成されていると、スラグ１１はガス噴出孔２８
から噴出するガス３１の大気中への放散圧だけで切欠部
Ｌｌｃを通じて溶湯鍋１１外へ押し出すことができ、溶
湯鍋１１を傾動することなくスラグ１０を除去すること
ができる。

尚、固定板１２及び回動板１３は溶湯２９内に浸漬され
た状態からは、昇降装置１９及び２０を駆動させること
により上方へ引き上げることができる。

［発明の効果］この発明は、従来広い溶湯面上に薄く広がっていたスラ
グを除滓板を水平に駆動させて掻き出していたのと比較
して１回動板の回転とその回動中心側からのガスの供給
により、溶湯表面に浮遊するスラグを非常に効率的に溶
湯鍋の内壁部の局所に集結せしめることができるため、
スラグの除滓作業ひいては溶鋼処理の作業効率の著しい
向上を図ることを可能とする。

また、スラグの集結度を飛躍的に高めることができるた
め、溶湯の歩留りの向上が図れ、スラグの最終除去段階
においても溶湯鍋の傾動のみで、また溶湯面が高い場合
にはガスの噴出のみでスラグを除去できるため、ドラッ
ガー法においてみられたような鍋の損傷を生じることな
くスラグの除去ができる。

更に次のような副次的な効果も有している。

■除滓作業をしながら除滓された溶湯面において保温剤
の添加ができ、除滓中の放熱を防止できる。

■同様に精錬フラックスの添加ができるため溶湯の保温
と滓化の促進を図ることができる。

■溶湯内にガスを噴出するため、溶湯のガス攪拌処理が
なされ、溶湯処理時間の短縮が図れる。

■スラグの集結度を高めた段階でガス攪拌処理を行なう
ため、有害なスラブの影響を排除でき、ガス攪拌処理を
終えた後に回動板を元の状態に戻すか、固定板及び回動
板を引き上げると、スラグを元の状態（溶湯面に広がら
せる）に戻すことができ、スラグの悪影容を排除しなか
らスラグの保温効果を利用することも可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図から第７図までは本発明の基本的原理を示す図で
あり、第１図、第３図及び第５図は溶湯鍋の平面図、第
２図、第４図、第６図及び第７図は溶湯鍋の正面断面図
（尚、第２図は第１図のＡＡ朱′：＆断面、第４図は第
３図のＢＢ矢視断面、第６図は第５図のＣＣ矢視断面で
ある）、第８図は本発明の実施例装置の概略図（溶湯鍋
部分は断面図）、第９図及び第１０図は実施例装置の要
部断面図である。１・・・スラグ　２・・・溶湯鍋　２ａ・・・内壁　２
ｂ・・・底部　３・・・溶湯　４・・・固定板　５・・
・回動板　６・・・ガス　７・・・バイブ　７ａ・・・
孔　８・・・ガス供給孔　１０・・・スラグ　１１・・
・溶湯鍋　１１ａ・・・内壁　１１ｂ・・・溶湯鍋の上
縁　１１ｃ・・・溶湯鍋の切欠部　１２・・・固定板　
１３・・・回動板　１４・・・制御装置　１５．１６・
・・吊り桿　１６ａ・・・ビン構造部の下側部分　１７
．１８・・・ワイヤー　１９．２０・・・昇降装置　２
１，２２．２３・・・ガイドレール　２４，２５・・・
ピン構造部　２６・・・回動装置　２７・・・ガス供給
孔　２８・・・ガス噴出孔２９・・・溶湯　２９ａ・・
・溶湯面　３０・・・スラグ受鍋　３１・・・ガス１・・・スラグ　　　２・・・溶湯鍋　　　２ａ・・・
内壁２ｂ・・・底部　　　３・・・溶湯　　　　４・・
・固定板５・・・回動板　　　６・・・ガス　　　　７
・・・ノくイブ７ａ・・・孔　　　　８・・・ガス供給
孔３　　第７図ｑ

Claims

【特許請求の範囲】

（１）スラグを除滓しようとする溶湯鍋の溶湯内に、溶
湯鍋内半径に相当する腕長さを有した耐火性の固定板と
該固定板に対し回動自在とされた回動板を、それぞれ少
なくとも板面の一部が溶湯面より上方に出るようにして
浸漬せしめ、回動板を回転し、両板のなす中心角内の溶
湯内に回動板の回動中心側からガスを吹込み、スラグを
集結せしめて除滓することを特徴とした溶湯鍋のスラグ
除滓方法。
（２）集結せしめられたスラグを除滓する手段が固定板
及び回動板を傾動可能に支持し、溶湯鍋を傾動させるこ
とにより行なわれることとした特許請求の範囲第（１）
項記載の溶湯鍋のスラグ除滓方法。
（３）集結せしめられたスラグを除滓する手段が溶湯内
からのガスの放散圧により、溶湯鍋の上縁の切欠部から
スラグを押し出すこととした特許請求の範囲第（１）項
記載の溶湯鍋のスラグ除滓方法。