JPS6212797Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は開閉可能なルーバーを備えた建具に関
する。

一般の通風よろい戸は固定的なよろい板を備え
ている。この形式のよろい戸が勝手口などに用い
られると、換気の不用時においても通風作用があ
ることになる。

したがつて本考案の目的は、この種の建具のル
ーバーを開閉自在とする点にある。また他の目的
は、市販の建築金具を用いてルーバー窓を開閉
し、同時に建具の開閉係止機能をも営むようにす
る点にある。

上記目的のもとに本考案は、建具の框部分にフ
ランス落し金具を取付け、これの運動によりルー
バーを開閉し、かつフランス落しのロツクバーに
より建具の係止をできるようにしている。

以下、本考案を図に示す一実施例にもとづいて
具体的に説明する。

本考案のルーバー付建具１は一対のたて框２，
３の上下に上框４および下框５を長方形状に組み
合わせ、それらの間に複数のルーバー６を水平方
向に設けて構成してある。ルーバー６はその両端
部分でホルダー７にはめ込まれており、このホル
ダー７に設けられているアーム８は支軸９により
たて框２，３に固定してある額縁１０に回動自在
に取付けてある。またそのアーム８の先端部分は
ピン１１により上下動自在の連動杆１２に回動可
能な状態で取付けてある。この連動杆１２は左右
のたて框２，３の取付面に上下動自在に支持され
ている。ここで上記のたて框２，３、複数のアー
ム８および連動杆１２は平行運動機構を構成して
いる。

そして上記たて框２，３の室内側の面に例えば
２個のフランス落し金具１３が取付けてある。下
方のフランス落し金具１３は金具本体１４に操作
レバー１６を軸１５により180度の回転角のもと
に回動自在に取付け、この操作レバー１６の裏面
側の一端を金具本体１４の裏面側に位置する移動
杆１７の一部にスナツプスプリング１８を介在さ
せて結合してある。この移動杆１７は操作レバー
１６を回動させることにより上下動し、上方また
は下方の位置で安定に停止する。この安定作用は
操作レバー１６と移動杆１７との間に設けられた
スナツプスプリング１８のトグルジヨイント機構
により得ている。そして上記移動杆１７は連動ピ
ン１９および長孔２０によりコ字型の連結板２１
と結合している。この連結板２１は連動杆１２に
固定してある。なお、第４図は下方のフランス落
し金具１３を示しているが、上方のそれは第４図
のものと上下逆の関係で取付けてある。またフラ
ンス落し金具１３はその移動杆１７の部分にロツ
クバー２２を有している。下方のロツクバー２２
は移動杆１７の下端部分に取付けられており、移
動杆１７の上下運動とともに枠２３の部分に形成
されたロツク孔２４に出入りする。また上方のロ
ツクバー２２は移動杆１７の上端に取付けてあ
る。

なお、このルーバー付建具１はその一方のたて
框３の位置で丁番２５により枠２３に対し片開き
の状態で取付けてある。またルーバー付建具１に
は室内側に網枠２６により防虫網２７が取付けて
あり、また室外側の額縁１０に飾り桟２８が必要
に応じて取付けられる。

次に動作を説明する。上方のフランス落し金具
１３は中間位置より上方に位置するルーバー６を
開閉し、また下方のフランス落し金具１３は中間
部分から下方のルーバー６の開閉を操作する。操
作レバー１６を回動させると、これにともない移
動杆１７が上下動する。この移動杆１７の上下運
動は連動杆１２を介してアーム８に伝達されるた
め、アーム８は連動杆１２の上下運動に連動して
ルーバー６の傾斜角を変え、任意の傾斜角の開放
状態または閉塞状態にする。上方のフランス落し
金具１３の移動杆１７は上方に移動したとき、ま
たは下方のフランス落し金具１３の移動杆１７が
下方に移動しているとき、それらのロツクバー２
２が枠２３のロツク孔２４に差し込まれるため、
ルーバー付建具１の開閉が禁止されている。上下
のロツクバー２２がともに上下位置のロツク孔２
４から引き抜かれている場合には、ルーバー付建
具１は自由に開閉できる状態にある。

なお上記実施例は片開き形式のものを示してい
るが、本考案はこれに限らず、引き違い形式ある
いはたて軸回転障子などの建具にも応用できる。

本考案によれば、ルーバーの開閉が市販のフラ
ンス落し金具により簡単にできるので、構造が簡
単であり、製品が安価に提供でき、またフランス
落し金具の動作と関連して建具のロツクが行なえ
るので、防犯上の安全が確保できる。

【図面の簡単な説明】

第１図はルーバー付建具の室内側から見た正面
図、第２図および第３図はそれぞれ第１図の−
線、−線における断面図、第４図はフラン
ス落し金具の側面図である。 １……ルーバー付建具、２，３……たて框、４
……上框、５……下框、６……ルーバー、７……
ホルダー、８……アーム、９……支軸、１０……
額縁、１１……ピン、１２……連動杆、１３……
フランス落し金具、１６……操作レバー、１７…
…移動杆、１９……連動ピン、２０……長孔、２
２……ロツクレバー、２３……枠、２４……ロツ
ク孔。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 框間に複数のルーバーのアームを支軸により
   回動自在に支持し、上記アームの先端部分をピ
   ンにより上下動自在に連動杆に取付けて上記の
   框、複数のアームおよび連動杆により平行運動
   機構を構成するとともに、上記框にフランス落
   し金具を取付け、このフランス落し金具の移動
   杆を連動ピンおよび長孔により上記連動杆に連
   結したことを特徴とするルーバー付建具。 (2) 上記フランス落し金具は移動杆の部分にロツ
   クバーを有していることを特徴とする実用新案
   登録請求の範囲第１項記載のルーバー付建具。