JPS6212092Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ボール、ソケツト継手組立体、特
に、これに限定するものではないが、自動車の操
縦装置と、懸架装置とに使用するのに好適な該継
手組立体に関する。

自動車輌に使用するボール、ソケツト継手組立
体の問題は、ボールピンのヘツドにソケツトで生
じるトルク荷重が、過大であるか、または過小で
あれば、操縦装置が、車輌の運転者にとつて正し
く「感じ」られないことである。ボール継手の製
造の際に正しいトルク荷重範囲を得ることに関連
する問題は、別個の構成要素の製造公差と、継手
を一体に組立てるのに使用される工程との付加的
な作用によつて悪化されることが多い。

製造公差の付加的な作用を満足なレベルに低減
する１つの装置は、英国特許第1280527号と、そ
の追加の特許第1359544号とに示される。これ等
の２つの特許の明細書では、ボールピンのヘツド
の弾性軸受カツプは、軸受を収容するソケツトに
対し直接当接する一連の弾性突起を備えている。
継手の組立ての際、突起は、弾力的な態様で圧潰
し、ボールピンのヘツドに所望のトルク荷重を維
持する如くボールピンのヘツドに対し軸受カツプ
を付勢する様に作用する。

圧潰の最大量は、明らかに突起の高さに依存
し、大抵の軸受カツプが塑造されるので、突起の
高さが、付加的な公差の作用を排除することの所
望に調和して出来るだけ低いとすれば、塑造型の
製作と、塑造との容易さのために望ましい。

本考案は、所与の高さの突起に対する圧潰の量
を増加することを探求する。

この目的のため、本考案によれば、空所を内部
に有するソケツトハウジングと、該空所内に位置
するヘツドと該空所の口を貫通するシヤンクとを
有するボールピンと、該空所の基部において前記
ボールピンのヘツドに対する軸受面を与える弾性
端部キヤツプと、該空所の内面のための弾性ライ
ニングであつて前記空所の口の近くにおいて前記
ボールピンのヘツドに対する軸受面を与えかつ前
記弾性端部キヤツプに対する軸受面を与えるもの
と、前記ソケツトハウジングの底部における前記
弾性ライニング及び前記弾性端部キヤツプの互い
に対向する表面間に位置する弾性突起であつて継
手組立体により圧縮されかつ前記互いに対向する
表面間を離しているものを備えることを特徴とす
る、自動車輌の操縦、懸架装置用ボール、ソケツ
ト継手組立体が提供される。

突起の可能な圧潰の量は、従来技術においてソ
ケツトハウジングに対して作用するのとは異な
り、弾性ソケツトライナに対して作用する突起を
有することで増大される。

本考案は、添付図面を参照して例として下記に
説明される。

第１図は、自動車の操縦用ラツクに好適な操縦
用ラツク端部のボール、ソケツト継手１１を示
す。ボール、ソケツト継手１１は、内部に空所１
０を有し該空所の口１３がその一端にあるソケツ
トハウジング１２と、操縦用ラツク（図示せず）
への継手１１の取付けのためハウジングの他端の
基部の外側に固定されるねじ付きスタツド１４と
を備えている。

ボールピン１５は、空所１０内に位置する球形
ヘツド１６と、空所１０の口１３を貫通するシヤ
ンク１７とを備えている。口１３は、ヘツド１６
が通過し得ない様な寸法を有し、また、口の端縁
は、ボールピン１５がハウジング１２に対して傾
き得る角度を制限する。

空所１０の内面は、ポリアミド軸受カツプ１８
の形態の弾性ライニングを有し、カツプ１８の口
１９は、空所１０の口１３に隣接する。ポリアミ
ドまたはポリウレタンの材料の弾性端部キヤツプ
２１は、弾性ライニング、例えば軸受カツプ１８
の底部に位置し、ボールピン１５のヘツド１６に
係合する凹んだ球形上側面と、リブの形状の８つ
の弾性突起２４で軸受カツプ１８の基部２３の内
部底面から分離される平坦な下側面、すなわち軸
受カツプ１８との対向面２２とを備えている。リ
ブ２４は、基部２３と一体であり、ヘツド１６の
中心を通る軸線に位置する中心から放射状に延び
る。

ボールピンの球形ヘツド１６は、軸受カツプ１
８内に位置し、ヘツドに対する支持を与える如く
形成される軸受カツプ１８の部分でヘツド１６の
赤道の一側において口１３に隣接して支持され、
端部キヤツプ２１は、カツプ１８の基部に隣接す
る赤道の他側にヘツド１６に対する軸受面を提供
する。

継手１１の組立ての際、端部キヤツプ２１と、
軸受カツプ１８とは、ヘツド１６にかぶせられ、
ヘツド１６は、このときほゞ円筒形のハウジング
１１の空所１０に挿入される。次に、ハウジング
の口１３は、ハウジング１２内のボールピンのヘ
ツドを包む如く内方へ曲げられる。ハウジングの
口１３への折曲げ荷重は、軸受カツプ１８の口１
９を変形し、これにより、軸受カツプと、端部キ
ヤツプ２１とがヘツド１６を掴む様になる。折曲
げ荷重がハウジングの口１３を折曲げる如く加え
られるとき、弾性突起、例えば弾性リブ２４は、
圧縮され、該荷重が継手の組立後に除去されると
き、リブは、圧縮状態に保持されて端部キヤツプ
２１をヘツドに対して付勢する。

リブ２４の高さは、例えば、１mmであり、折曲
げ荷重を除去した後のハウジング１２の「スプリ
ングバツク」と、付加的な製造公差とを許容した
後、ヘツドが満足すべき大きさのトルク制御荷重
で把持される如く、リブ２４がヘツド１６に対し
て端部キヤツプを依然として付勢する様な寸法で
ある。これと異なり、リブ２４は、異なる夫々の
高さを有する２組のリブ２４，２４′として形成
されてもよい。リブ２４は、例えば、高さが1.5
mmであり、リブ２４′は、高さが1.0mmである。２
組のリブ２４，２４′は、相互に混合され、軸受
カツプ１８の基部のまわりに角度的に１つのリブ
２４が他のリブ２４′に交替する。この様にし
て、トルク荷重は、第１リブ２４の増大する圧潰
と、短いリブ２４′の圧潰とによつて増大可能で
ある。撓みの量は、製造公差の反映であり、従つ
て、吸収すべき公差が大きければ大きい程、ボー
ルヘツドの正しいトルク制御荷重に到達する以前
の圧潰が大きい。

本考案は、例としてラツク端部継手を使用して
説明されたが、第３図に示す操縦用制御腕継手を
包含する他のボール、ソケツト継手の使用に対し
等しく適用可能であり、第３図では、ハウジング
５２は、ほゞ円筒形であり、ボールピンのシヤン
ク１７が貫通する一端における口５３と、継手の
組立後にカバー板５５で閉鎖される他端の孔５４
とを有している。継手の他端内へのカバー板５５
の組立て操作は、軸受カツプ１８の基部のリブ２
４に所要の予負荷を加える。この特別な構造で
は、軸受カツプ１８の基部２３は、塑造されたリ
ブを有する分離可能な円板で置換えられてもよ
い。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のボール、ソケツト継手の断面
図、第２図は同上の−線に沿う断面図、第３
図は他の実施例のボール、ソケツト継手の断面図
を示す。 １０……空所、１１……ボール、ソケツト継
手、１２……ソケツトハウジング、１３……空所
の口、１５……ボールピン、１６……ボールピン
のヘツド、１７……ボールピンのシヤンク、１８
……軸受カツプ、２１……弾性端部キヤツプ、２
２……端部キヤツプの下側面、２３……カツプの
基部、２４，２４′……リブ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 空所１０を内部に有するソケツトハウジング
   １２と、該空所内に位置するヘツド１６と該空
   所の口１３を貫通するシヤンク１７とを有する
   ボールピン１５と、該空所の基部において前記
   ボールピンのヘツド１６に対する軸受面を与え
   る弾性端部キヤツプ２１と、該空所の内面のた
   めの弾性ライニング１８であつて前記空所の口
   １３の近くにおいて前記ボールピンのヘツド１
   ６に対する軸受面を与えかつ前記弾性端部キヤ
   ツプ２１に対する軸受面を与えるものと、前記
   ソケツトハウジング１２の底部における前記弾
   性ライニング１８及び前記弾性端部キヤツプの
   互いに対向する表面間に位置する弾性突起であ
   つて継手組立体により圧縮されかつ前記互いに
   対向する表面間を離しているものを備えること
   を特徴とする、自動車輌の操縦、懸架装置用ボ
   ール、ソケツト継手組立体。 (2) 前記弾性ライニングが、一体のカツプである
   実用新案登録請求の範囲第１項記載の組立体。 (3) 前記弾性突起が、前記弾性ライニングの基部
   と一体である実用新案登録請求の範囲第１項ま
   たは第２項記載の組立体。 (4) 前記弾性突起が、前記ボールピンの中心を通
   る軸線上に位置する中心から放射状に延びるリ
   ブである実用新案登録請求の範囲第１項から第
   ３項までのいづれか１つの項記載の組立体。 (5) 前記弾性突起が、異なる夫々の高さを有する
   突起の組として形成される実用新案登録請求の
   範囲第１項から第４項までのいづれか１つの項
   記載の組立体。