JPS62116132A - 段ボ−ル製の真空断熱包装材及びその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、例えば、鮮魚や生野菜等を保冷剤と共に包装
する包装箱等の材料として好適な高度の断熱性能を有す
る段ボール製の真空断熱包装材及びその製造方法に関す
る。

〔従来技術〕

従来、包装材料として使用されているこの種の段ボール
は、段ボールの表面にアルミまたは銀等の光輝性の箔を
貼着したものが一般的に知られている。実公昭５８−２
３６３０号公報には、段ボールの表面にアルミニウム、
銀等の光輝性材料よりなる箔を輻射熱反射層として形成
することが記載されている。また、実開昭５７−１５９
４３８号公報には、段ボールの中芯またはライナにアル
ミ箔と紙または合成樹脂シートとのラミネート物を使用
したアルミ段ボールが記載されており、これらの材料で
構成された段ボール箱も知られている。

〔発明が解決しようとしている問題点〕しかし、これら
アルミ、銀等の笛あるいは合成樹脂シート等の断熱材で
構成した断熱段ボール箱は、断熱材や紙自体の熱伝導か
ら箱内部の空気に熱が伝わり、この空気の対流現象によ
って内容物が温められるため、せいぜい保冷時間が１２
時間程度のものであった。従って短時間、保温保冷を目
的とする場合なら適しているが、これ以上、長時間の保
温保冷には効果が期待できないものであった。現今、ト
ラック等で鮮魚や生野菜等を保冷剤と共に段ボール箱で
長距離輸送する産地直送あるいは宅配便等が増えてきて
いるが、このような理由に基づく、保温保冷の低下によ
るトラブルがしばしば生じていた。

本発明は、上記のような問題点を改善したもので、その
目的とするところは、長距離輸送あるいは保管等におい
て実用的に充分満足しうる保冷時間が少なくとも２４時
間を保持する高度な断熱性能を有する段ボール製の真空
断熱包装材及びその製造方法を広く提供するにある。

〔問題を解決するための手段〕

上記目的を達成するための本発明の構成は、段ボールシ
ートとしては、コルデート構造を有する中芯の両側の段
頂部に、ガスバリヤ性を有する層を含むライナを設け、
その周囲が封止された構造体であって、この構造体の空
間部が真空に保持されていることをその要皆とするもの
であり、また、段ボール箱としては、段ボール箱がガス
バリヤ性を有するプラスチックフィルムで被包され真空
包装されていることを特徴とし、更にこれらの製造方法
としては、ガスバリヤ性の高いプラスチックフィルムで
段ボール又は段ボール箱を真空包装した後に、加熱して
フィルムに発生した皺を解消することを特徴としている
。

〔実施例〕

以下図面に従って本発明の一実施例を説明する。

第１図（、）ないしくｂ）は、本発明の実施例−１を示
したもので、実施例の真空断熱段ボールシートは、コル
デート加工した中芯１の両方の段頂部に、紙にプラスチ
ックを含浸させ圧縮した板材２と内面にアルミ蒸着が施
されたがスパリャ性を有するプラスチックフィルム３と
からなるライナ４が設けられている。

そして外層のフィルム３は板材２や中芯１より周囲が幅
広に形成され、段ボール内部の空間部は真空吸引口５よ
り真空にされ、フィルム３の周囲は図に示すように熱溶
着によって封止され密閉されている。

ここで本発明のコルデート構造を有する中芯１は、真空
による外圧に耐える強度のものが使用される。これには
、例えば〔紙士プラスチックフィルム十紙〕で構成され
たいわゆる二重中芯、又は〔紙士金属シート十紙〕で構
成された積層シート。

更にはプラスチックシートを積層し補強した紙、紙にプ
ラスチックを含浸させ圧縮した強化紙、あるいは金属シ
ート、プラスチックシート等の材料を使用し、コルデー
ト加工を施したものが挙げられる。

この中芯１の両方の段頂部に設けるガスバリヤ性を有す
る層３は、実質的に空気の通過を遮断するもので、例え
ばアルミ箔、アルミ蒸着等の層、あるいはガスバリヤ性
を有するプラスチックシート、例えばポリエチレンシー
ト、ポリプロピレンシート、ポリ塩化ビニルシート、ポ
リ塩化ビニリデンシート、ポリ塩化ビニリデン−ポリエ
チレン積層シート、ポリ塩化ビニリデン−ポリプロピレ
ン積層シート、ポリ塩化ビニリデン−ポリスチレン積層
シート等の層が挙げられ、好ましくはこれらシートにア
ルミ蒸着を施したアルミ蒸着プラスチックンートが使用
できる。

このガスバリヤ性を有する層３は、真空の外圧に耐える
板状体２、例えばプラスチックシート又はプラスチック
クロスを積層して補強した紙、紙にプラスチックを含浸
させ圧縮形成した強化紙、金属あるいはプラスチック板
材等に設けてライナ４を形成することができる。

本発明では、ガスバリヤ性を有する層３に付加して断熱
効果に有用な、例えば発泡樹脂シート等を介在せしめる
ことも可能である。

ガスバリヤ性を有する層３の周囲は封止されているが、
この手段はプラスチックフィルム３の上下の周囲面を熱
溶着によっている。これは、例えばフィルム３の上下の
周囲内面に熱溶着性テープあるいはホットメルト系の接
着剤等を塗布し熱圧縮して封止することも可能である。

この段ボール構造体の空間部は真空に保持されており、
この手段としては、予め周囲の一端部を除き封止し、そ
の一端部に設けられている真空吸引口５より真空ポンプ
によって真空にし、吸引口５を熱溶着することによって
真空に保持できる。

または、装置内に加熱、圧着する機構をもつ真空装置（
真空釜）を使用し、装置（釜）内を真空に保つ中で、ガ
スバリヤ性を有するプラスチックフィルム３の上下の四
辺周囲面を加熱溶融させ圧着して密閉することも可能で
ある。

なお、フィルム３層は真空吸引状態によって皺を生じ易
い、特に、真空釜中において全体を真空吸引状態にする
方式では、皺発生が着しい。そこで、真空後、加熱シー
ルの次工程として、全体を加熱装置（加熱炉）に通し、
フィルムの熱収縮性を利用して生じた皺を引き延ばして
皺発生前の状態に戻し、商品価値を高めることが望まし
い。

この意味では、ガスバリヤ性を有するプラスチックフィ
ルム３は、延伸加工の施された熱収縮性のあるフィルム
を利用することが望ましい。

〔作　用〕

本発明は、上記手段により、段ボールシート内が真空に
保持されているため、シート内の空気の対流現象がな（
、且つ断熱材や紙自体の熱伝導性の低さから箱内部の空
気に熱が伝わり難く、優れた断熱性能が得られる。また
この段ボールシートは中芯やこの両側に設けられている
板材が補強部材から構成されているため外力に強く、更
には、ガスバリヤ性を有する層によって被覆されている
から防水性、防湿性あるいは緩衝性などが付加されるの
で有用に真空構造物として利用できる。

〔実施例−１〕 第１図（ａ）及び（Ｉ））は、本第１発明の実施例を示
した要部縦断面図、及び要部を切開した斜視図である。

１は原紙の両面にプラスチックシートをラミネートして
コルデート加工した中芯、２は中芯１の両方の段頂部に
接着された紙にプラスチックを含浸させ圧縮成形した板
材で、この中芯１と板材２とにより段ボール構造体が形
成されている。３は内面にアルミ族１１６が施され四辺
のうち三辺の周縁は熱溶着されて封止されているが、残
りの一辺は開放され且つ内部を真空にするだめの吸引口
５を有するポリエチレン袋（厚み約１００μ）で、この
袋３に前記段ボール構造体を収納し、吸引口５に真空ポ
ンプを接続させ真空に吸引後、吸引口５を熱溶着して密
閉し本発明の真空断熱段ボールが形成されている。

〔実施例−２〕 第２図において、１は〔紙十プラスチックフィルム十紙
〕の構成にてラミネートしてコルデート加工した中芯、
２ａ、２１）は紙にプラスチックを含浸させ圧縮成形し
た板材で中芯１の大きさより周縁が幅広に構・成されて
いる。３はこの板材２ａ、２Ｌ＋の表面に設けたアルミ
蒸着層である。この構造体の一方の板材２ｂの中芯のな
い周縁上に熱溶着テープをおき、加熱圧着する上下盤を
内点する真空装置内に入れ、真空下に前記構造体の周縁
部を加熱圧着して密閉し、本発明の真空断熱段ボールシ
ートが形成されている。

〔実施例−３〕 第３図において、ｌａ、ｌｂはプラスチック製のコルゲ
ート構造を有する中芯、２８ｔ　２　ｂ、　２　ｃは紙
にプラスチックを含浸させ圧縮成形した板材で、全体と
して複両面段ボール構造体を形成している。

３ａ、３ｂは外層の板材２ａ、２ｂにラミネートされた
ポリエチレンシート（厚さ約１００μ）で、ポリエチレ
ンシー）３ａ、３ｂの周縁のみ上記複両面段ボール構造
体より若干大きくｖｔ成し、その段ボール構造体よりは
み出した周縁のみを真空装置内で熱シールすると共に内
部を真空吸引して本発明の真空断熱段ボールシートを形
成することができる。

なお、この実施例ではポリエチレンシートについて説明
したが、紙ライナの表面にラミネートされるものとして
最も好ましいプラスチック材は延伸加工されたプラスチ
ックフィルムである。その場合、中芯のない段ボールシ
ート周縁は上下層の延伸フィルムのみで構成され、その
部分を真空下において熱シールすることになる。

〔実施例−４〕 第４図及び第５図はそれぞれ別の実施例で、第４図は、
予め原紙７の表面側に延伸加工されたプラスチックフィ
ルム８をラミネートしたいわゆる［フィルムラミネート
ライナＪ４ｍを、強化した中芯１の両面に貼着した段ボ
ールシートに関するものである。この例では、上下外層
を構成するフィルム８のみを、中芯１とライナ４ａとか
ら構成される両面段ボール構造体よりも周囲を幅広に形
成しく第４図（ａ））、真空下に、段ボール構造体の周
囲に沿って熱シール９を施して実施例真空断熱段ボール
シートを形成したものである（第４図（ｂ））。

第５図に示した例は、両面のライナ４ｂが原紙７の裏面
側にプラスチックフィルム８をラミネートして成り、こ
のフィルム８側が強化中芯１の両面にそれぞれ貼着され
た両面段ボールシートに関するものであって、ライナ４
ｂの内層を形成するフィルム８が、上記第４図に示した
と同様の構成をとり、真空断熱段ボールシートが形成さ
れているものである。

〔実施例−５〕 第６図及び第７図は第２の発明の一実施例を示したもの
で、段ボール箱１０はＣ−１型いわゆるかぶせ型の箱で
、内部に鮮魚１１や生鮮野菜等と共に保冷剤１２が入れ
られ、箱１０の底面及び上面からは真空包装用のプラス
チックフィルム１３が被せられ、真空釜（図示省略）内
にて真空状態にされ、同時に箱１０の外周に沿ってフィ
ルム１３が熱シール１４され、実施例真空断熱段ボール
箱が形成されている。

この真空断熱段ボール箱は、次いで加熱炉（熱収縮トン
ネル）に通され、真空下においてプラスチックフィルム
１３に生じた多くの皺をフィルム１３の熱収縮性を利用
して延ばし、外観を整えておく。

従って、プラスチックフィルム１３は熱収縮性延伸フィ
ルムが好ましく、例えばポリエチレンフィルム、ポリプ
ロピレンフィルム、ポリエステルフィルム等を使用し、
然もガスバリヤ性を高めたものが最適である。

一方、段ボール箱１０を構成する材質は、中芯について
は上記したように強化した中芯を使用することが望まし
い。しかし、ライナーの材質は特に限定するものではな
い。

また箱１０のタイプは、実施例のＣ−１型が好ましいが
、この場合も補強された段ボールシートを使用すること
により、そのタイプは特に限定されるものではない。

〔発明の効果〕

本発明は、以上説明したように、段ボール体がガスバリ
ヤ性の層で被覆され、その内部の空間部が真空に保持さ
れているため、従来の断熱用段ボール箱と異なり、シー
ト内の空気の対流現象がな内部の空気に熱が伝わり難く
、優れた断熱効果が得られる。従って、従来の保冷剤を
内蔵する段ボール箱は保冷時間が１２時間程度のもので
あったが、少なくとも２４時間保持され、艮鉗離輸送す
る産地直送あるいは宅配便等には充分実用的に使用でき
るものである。また、本発明の真空断熱段ボールを使用
した箱は、段ボール自体が中芯やこの両側に設けられる
板材が補強部材から構成されているため外力に強く、且
つガスバリヤ性を有する層によって被覆されているので
防水性、防湿性あるいは緩衝性などを兼備しているので
包装箱以外にも真空構造物として有用に使用できるもの
である。

また真空断熱性の段ボール及Ｖ段ボール箱の製造に際し
でも５フィルム層の熱収縮性を巧みに利用して、真空に
よって発生する皺を完全に解消しているので、外観的に
も遜色のない段ボール製の真空断熱包装材を提供するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

ＰｔＬ　１　ｒｖ＋（，１Ｂ　ｔｔｌＬ）ｒ＋太’：’
Ｐ　ｊｔ６　Ｕｎ　ａｓ　ＲＩＦＫ　創！　Ｗｒ而Ｆｆ
ｌＮび要部を切開した斜視図、第２図ないし第５図は他
の実施例の要部縦断面図を示す。 第６図及び第７図は第２の発明の一実施例を示した外観
斜視図及び一部破断斜視図である。 １・・・中芯　２・・・板材 ３・・・ガスバリヤ性を有する層　４・・・ライナ５・
・・真空吸引口　６・・・アルミ蒸着層第　４１！１ 第　ｓｍ 図面の浄書（内容に変更４ ＳＸ［（ａ） Ｊｌｌｌｌ（ｂ） 第　２　回 Ｋ３１１ 第　６　ｗ ７　ｗ 手　続　補　正　書坊式） ％式％ １、事件の表示 昭和６０年特許願第２５７３９０号 ２、発明の名称 段ボール製の真空断熱包装材及びその製造方法３、補正
をする者 事件との関係　特許出願人 住　所　　富山県魚津市大字大海寺野村１１８１名称　
　石崎産業株式会社 代表者　石崎由夫 ４、代理人 発送日　昭和６１年１月２８日 ６、補正の対象

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）コルゲート構造を有する中芯の両側の段頂部に、ガ
   スバリヤ性を有する層を含むライナーを設け、その周囲
   が封止された構造体であって、この構造体の空間部が真
   空に保持されてなることを特徴とする段ボール製の真空
   断熱包装材。 ２）ガスバリヤ性を有する層がアルミ蒸着プラスチック
   フィルムであることを特徴とする特許請求の範囲第１項
   記載の真空断熱包装材。 ３）段ボール箱がガスバリヤ性を有するプラスチックフ
   ィルムで被包され真空包装されていることを特徴とする
   段ボール製の真空断熱包装材。 ４）段ボール箱がＣ−１型（かぶせ型）であることを特
   徴とする特許請求の範囲第３項記載の真空断熱包装材。 ５）ガスバリヤ性の高いプラスチックフィルムで段ボー
   ル又は段ボール箱を真空包装した後に、加熱してフィル
   ムに発生した皺を解消することを特徴とする段ボール製
   の真空断熱包装材の製造方法。