JPH0427639Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ｛産業上の利用分野｝ 本考案は、鋏などで容易に且つ自在に切断で
き、外力によつて容易に変形し、如何なる形態に
も加工することができるとともに、その形態の保
持が良好な保温・保冷に優れた断熱シートに関す
る。

｛従来の技術｝ 従来、食堂などにおいて、作つた食物や弁当を
一時的に貯蔵するために保温・保冷箱が採用され
ている。これらの保温・保冷箱はアルミの箱で作
られたものが多い。また、出前のケースも同様に
アルミの箱が多い。一方、保温・保冷のために軽
くて安価でかつ保温性の良好な発泡プラスチツク
の箱が使用されている。

｛考案が解決しようとする問題点｝ しかしながら、これらの従来の保温・保冷箱
は、購入した時点で箱の大きさや形が固定されて
おり、箱の容量に比べて収納食品が少ない場合
は、収納食品が存在しない内部空間が大きいので
保温・保冷の効果がなくなるという欠点を有す
る。

一方、発泡プラスチツクは、外力によつて変形
可能であるが、その形態を保持することができな
いため、箱として使用する場合に90度折り曲げた
状態での使用ができず、接着剤によつて複数の発
泡プラスチツクを張合せて加工する必要があり、
接着部分からの空気漏れなどにより、保温・保冷
の効果がなくなるという欠点を有する。

｛問題点を解決するための手段｝ 本考案の目的は、上記の従来の欠点を解消せん
とするものであり、次の構成を有する。すなわ
ち、可橈性の金網が発泡プラスチツクシートの間
に積層固定せしめられているとともに、少なくと
も一方の上記発泡プラスチツクシートの表面に金
属薄膜を貼着せしめたことを特徴とする形態保持
性良好な断熱シートである。

第１図は、本考案に係る断熱シートの断面図で
あり、１は金網、２は該金網１の両側に積層固定
された発泡プラスチツクシート、３は発泡プラス
チツクシートの表面に貼着された金属薄膜であ
る。上記発泡プラスチツクシート２と金網１との
固定は、発泡プラスチツクシートの熱融着によつ
て、あるいは接着剤によつて固定することができ
る。

本考案に係る発泡プラスチツクシート２は、ポ
リエチレンフオーム、ポリプロピレンフオームな
どの独立気泡の材質からなることが重要であり、
発泡体の発泡倍率は10〜40倍のものが好ましい。

また、金網は、鉄、銅などの可橈性を有するも
のであればよい。

さらに、発泡プラスチツクシート２の片側表
面、もしくは両側の表面に貼着される金属薄膜３
は、アルミを蒸着したフイルム、あるいはアルミ
箔などが好ましく適用される。

第２図は、本考案に係る断熱シートを箱に形成
するための展開図であり、第３図は、第２図に示
される断熱シートによつて形成された箱の外観図
である。

第２図に示すように、本考案の断熱シートは、
長尺のシートを鋏によつて切断して箱形状になる
ように切れ目４を入れ、第３図に示すように、箱
に組立てることによつて所望の大きさ、形状の箱
にすることができる。また、第２図の破線で示す
部分は何ら切断することなく、単に折り曲げられ
ているだけであるので、空気の漏れがなく、保
温・保冷の効果を向上させることができる。

一方、本考案の断熱シートは、保温・保冷の設
備を持たない車であつても、本考案の断熱シート
を用意しておくことによつて、必要に応じて鋏な
どによつて容易に所望の大きさ、形状の保温・保
冷箱を形成できるので、便利である。

｛効果｝ 本考案の断熱シートは、任意の大きさや形状の
保温・保冷箱を簡単容易に鋏などによつて組立て
ることができ、また、90度の折り曲げた状態でも
そのままの変形を維持することができ、継ぎ目や
接着剤の使用を少なくして空気漏れを少なくし、
保温・保冷の効果を向上せしめるという作用効果
を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案に係る断熱シートの断面図で
あり、第２図は、本考案に係る断熱シートを箱に
形成するための展開図であり、第３図は、第２図
に示される断熱シートによつて形成された箱の外
観図である。 １……金網、２……発泡プラスチツクシート、
３……金属薄膜、４……切れ目。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 可橈性の金網が発泡プラスチツクシートの間に
   積層固定せしめられているとともに、少なくとも
   一方の上記発泡プラスチツクシートの表面に金属
   薄膜を貼着せしめたことを特徴とする形態保持性
   良好な断熱シート。