JPS5929889Y2 - 食品包装用複合シ−ト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は各種食品を保存する際に好都合な食品包装用複
合シートに関するものである。

一般家庭はもとより、各種の飲食店や生鮮食料品店にお
いては魚肉類や野菜類等の生鮮食品の包装用としてラッ
プフィルムと称されている透明な合成樹脂フィルムが汎
用されている。

このラップフィルムは密着性に優れ、かつ衛生的である
ことから保存用としても便利であり、例えば生鮮食品を
冷凍保存する場合、保存すべき食品を一つずつラップフ
ィルムで包み冷凍冷蔵庫の冷凍室に入れるどう用途にも
広く用いられている。

しかしながら単にラップフィルムで包んだ際には急速冷
凍効果が小さく、従って急速冷凍を欲する場合にはラッ
プフィルムで包んだ食品を金属皿上に載置して冷凍室内
に納入するという方法が採用されているのが実情である
。

また他の方法としてアルミホイルを利用することも急速
冷凍効果を得るために好ましい手段ではあるが、アルミ
ホイルの場合には食品との密着性が劣るため食品とアル
ミホイルとの間に空気が残留し、形状が複雑な食品には
不向きとされ、また中味が見えないという欠点を有して
いる。

本考案は、アルミホイルの急速冷凍効果とラップフィル
ムの密着性および透明効果を活用し、両者の長所が同時
に発揮することができる至便な食品包装用複合シートを
提供するものであって、図面にその実施例を示したよう
に、透明なラップフィルム１とアルミニウムホイル２と
が重合され、長さ方向の少なくとも一方の端縁および／
または幅方向に熱接着あるいは接着剤による接着３され
、ラップフィルム１とアルミニウムホイル２との間に生
鮮食品を位置させて包装し得る複合シート４となしたも
のである。

本考案に適用するラップフィルム１としては、ポリ塩化
ビニリデン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニール、ブタジ
ェン等の合成樹脂から得られる厚さ２０〜４０μ程度の
透明なフィルムであり、またアルミニウムホイル２とし
ては上記ラップフィルム１とほぼ同等の厚さが若しくは
若干厚さの大きいものが好適である。

第１図および゛第２図はラップフィルム１とアルミニウ
ムホイル２とをその長さ方向の一端縁において接着３し
、２０〜４０ｃｍ程度の幅寸法となして所定長ロール状
に巻回した複合シート４を幅方向に切断可能な刃を備え
た包装箱５内に収容し、従来のラップフィルムのように
所望長に切断して使用できるようになした態様を示した
ものであり、また第３図は接着３された複合シート４を
所定長に切断して方形となし、この方形複合シート４を
その一部を重ねながら折り畳んだのち所定枚数包装箱５
内に収容し、開口部６から一枚ずつ取り出して使用し得
るようになした実施例を示したものである。

ラップフィルム１とアルミニウムホイル２とを接着する
位置については特に限定されるものではなく、例えば第
４図に示したように両端縁を接着３，３シてもよく、ま
た第５図に示したように一方の端縁および幅方向に間隔
をおいてそれぞれ接着３．３シて複合シート４となして
もよい。

そして第５図の実施例の複合シート４の場合、幅方向の
接着３の部分の中間位置において切断すると第６図のご
とき方形の複合シート４が得られ、また幅方向の接着３
と次の接着３との間の部分において切断すると第７図の
ごとき方形の複合シート４を得ることができる。

また、熱による接着３部の場合には、アルミニウムホイ
ル２の表面全域又は一部に周知の熱接着性樹脂を薄くコ
ートしておくとラップフィルム１との熱接着が容易に行
えるものである。

さらに第８図に示したようにラップフィルム１よりもア
ルミニウムホイル２の幅寸法を小さくなして一方の重合
端縁において接着３して複合シート４となしても本考案
を満足することができる。

なお、この場合にはラップフィルム１を長手方向にひだ
を設けて折り込みアルミニウムホイル２の幅寸法と同一
幅にしておくとロール状に巻回される場合には好都合と
なる。

このように本考案における食品包装複合シート４は、透
明なラップフィルム１とアルミニウムホイル２とが重合
され、長さ方向の少なくとも一方の端縁および／または
幅方向に接着３されてなるものであるから、生鮮食品を
冷凍保存するに際してはラップフィルム１をその自由端
部よりアルミニウムホイル２から剥離して拡げ、食品を
まずアルミニウムホイル２上に載置し、次いで剥離した
ラップフィルム１を該食品上に被覆しながら軽く押圧し
て密着せしめ、しかるのち第９図に示したごとく食品７
の周囲のラップフィルム１とアルミニウムホイル２との
重合部分を食品７側に向って折り曲げれば、食品７の下
面にアルミニウムホイル２、食品７の上面が透明なラッ
プフィルム１によって被覆された包装体となすことがで
き、また第７図の実施例の場合においては同様にして第
１０図に示したごとく幅方向の接着部の両側にそれぞれ
食品７，７が収容された包装体となすことができる。

そして上記したように包装された食品７はその下面がア
ルミニウムホイル２に接しているから、その僅冷凍室内
に納入すれば、ラップフィルム単独で包装されている場
合に比べて急速冷凍効果が大きく、食品の味覚の低下を
防止するのに役立ち、急速冷凍用の金属器等が不要とな
る。

その上食品７の上面側が透明なラップフィルム１で被覆
されているから、食品７との密着性が優れ、内部への空
気の残留をなくして食品７の酸化変質を防止することが
でき、急速冷凍効果と相俟って冷凍前の味を保持するこ
とが可能となるばかりでなく、包装物の中味を外側から
確認することができ、特に冷凍保存用として顕著な効果
を発揮する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示したものであって、第１図は
ロール状となした複合シートの斜視図、第２図は第１図
の複合シートの使用要領を示した斜視図、第３図は方形
に切断した複合シートの包装態様を示した断面図、第４
図〜第８図はそれぞれ複合シートの異なる実施例を示し
た斜視図、そして第９図および第１０図はそれぞれ食品
包装状態の簡略断面図である。 １はラップフィルム、２はアルミニウムホイル、３は接
着、４は複合シート。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 透明なラップフィルム１とアルミホイル２とが重合され
   、長さ方向の少なくとも一方の端縁および／または幅方
   向に接着３されてなる食品包装用重合シート。