JPS6211093A - 固定化酵素剤の製造方法 - Google Patents

固定化酵素剤の製造方法

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JPS6211093A
JPS6211093A JP14882585A JP14882585A JPS6211093A JP S6211093 A JPS6211093 A JP S6211093A JP 14882585 A JP14882585 A JP 14882585A JP 14882585 A JP14882585 A JP 14882585A JP S6211093 A JPS6211093 A JP S6211093A
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文夫 森内
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  • Immobilizing And Processing Of Enzymes And Microorganisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、吸水性樹脂を保持担体とし、該樹脂を架橋反
応させて樹脂内に酵素を固定化させる方法に関する。
の 酵素は、特定構造の物質の特定位置に立体選択的に反応
するという基質特異性、位置特異性及び立体特異性を有
しており、従って該酵素の司どる生化学反応によれば、
一般の有機化学反応に比し、副反応生成物が少なく、収
率の向上、精製コストの低減、環境汚染物質の排出の抑
制等が可能である。また酵素反応は通常常温、常圧下で
進行し、所要エネルギーの大幅な節減ができる利点があ
る。
之等のことから、近年酵素を利用する反応は、殊に医薬
品、食料品等の製造分野や分析化学分野で種々応用研究
が行なわれている。しかしながら、酵素は一般に微生物
や動植物から複雑な経路を経て抽出精製され非常に高価
であり、しかも熱、有機溶媒、酸性やアルカリ性条件等
に不安定で容易に活性を失う欠点があり、更に通常−回
の反応毎に捨てており極めて不経済で、連続的な工業生
産過程での利用には適さない不利がある。
このような酵素の持つ欠点を除き長所を活用するために
、近時酵素を水不溶性担体に保持させる所Il酵素の固
定化技術の研究が活発化しており、既に工業的規模で実
用化されている例も相当認められるに至っている。
現在確立されている上記酵素の固定化方法は、包括法、
吸着法、架橋化法及び共有結合法に大別−される。この
うち包括法は、保持担体としての高分子格子内の空間に
酵素を包括するか、マイクロカプセル内に酵素を封入す
る方法である。この方法では酵素分子は高分子が形成す
る三次元網目構造内又は高分子膜が形成する殻内に物理
的に固定化される。ここで用いられる高分子としては、
例えばポリアクリルアミド、エチレン−酢酸ビニル共重
合体、ポリビニルアルコール等の各種合成高分子やコラ
ーゲン、セルロース、アルギン酸、カラギーナン等の各
種天然高分子が知られている。
該包括法は、固定化操作が比較的簡単であり、吸着法に
して酵素の溶出が起りにくい利点がある反面、共有結合
法に比して酵素の溶出率は尚劣っており、また基質と生
成物との高分子格子内における拡散速度が遅く吸着法に
比しても酵素反応速度が遅い不利がある。
吸着法は、例えばセルロース誘導体、ポリメタクリレー
ト等の有機高分子又は活性炭、アルミナ等の無機物質か
らなる不溶性担体に酵素を物理的に吸着させて固定化す
る方法である。該方法は操作が簡単で、得られた固定化
酵素はその担体表面で基質と酵素との接触反応が起るた
め反応効率がよい利点があるが、酵素が溶出し易い不利
がある。
架橋法は、酵素及び不溶性担体の存在下に低分子量の多
官能性物質を加えて酵素間又は酵素と不溶性担体との間
に共有結合による架橋構造を形成させて酵素を不溶化さ
せる方法である。この方法も操作が比較的簡単な利点は
あるが、拡散律速の点から酵素反応効率が低下する場合
が多く、また用いる多官能性物質による酵素の失活がし
ばしば問題となる不利がある。
また共有結合法は、不溶性担体が有する活性基と酵素分
子とを直接に又は何らかの化学物質を介して化学結合さ
せて酵素を不溶化させる方法であり、化学結合様式によ
りペプチド結合法、ジアゾ法、アルキル化法、シッフ塩
基形成法等に分けられる。そのいずれの方法によっても
固定化された酵素は、一般に高活性を有し、溶出が少な
い利点があるが、反面、固定化操作が煩雑で、固定化の
際に用いられる化学物質の種類により酵素活性が極端に
低下する場合があり、該化学物質の選択が困難である欠
点を有している。
、 以上のように、いずれの固定化方法にも一長一短が
あり、現在酵素の固定化に当っては、固定化すべき酵素
の種類、得られる固定化酵素の使用目的や該酵素と基質
との反応条件等に応じて、上記方法のいずれかが採用さ
れているが、更に欠点の少ない優れた固定化手段の開発
、殊に固定化操作が簡便で、得られる固定化酵素の失活
が少なく且つ安定であり、その工業プロセスへの適用が
容易な新しい固定化技術の確立が斯界で要望されている
発 が  しようとする問題点 本発明は、上記各種の酵素固定化技術に見られる欠点乃
至難点を解消して、特に固定化操作が簡便で、得られる
固定化酵素の失活が少なく且つ安定であり、その工業プ
ロセスへの適用が容易な新規にして且つ実用的価値の高
い固定化技術を確立することを目的とする。
間  を 決するための手 本発明によれば、酵素の水性液を吸水性樹脂に吸収させ
た後、該樹脂を多価金属塩水溶液及びポリアミン水溶液
から選ばれる少なくとも一種と接触させて水の放出及び
架橋反応を行なわせることを特徴とする固定化酵素剤の
製造方法が提供される。
本発明者らは、酵素の固定化技術、そのうち特に前記包
括法に着目して、これに利用する保持担体、その架橋方
法、該担体への酵素の包括条件等について鋭意研究を重
ねる過程において、近年、生理用品、衛生用品等として
利用されつつある吸水性樹脂が、酵素を溶解したI衝液
を被処理水とするときにも、その本来の吸水性によりこ
れを樹脂内部に吸収し、これに伴われて酵素も樹脂内部
に取り込まれ、しかも該酵素の吸収量は被処理水におけ
る酵素濃度とほぼ完全に一致し、樹脂の種類やその吸水
能とは無関係であることを°見出した。
しかるに上記樹脂による酵素の取り込みは、可逆的なも
のであり、この状態のままでは一旦取り込まれた酵素は
再度緩衝液と共に樹脂外に放出され、何ら樹脂に固定化
されないが、上記酵素を取り込んだ樹脂を、次いで多価
金属塩水溶液又はポリアミン溶液中に投入する時には、
多価金属イオン又はポリアミンの共存によって樹脂の吸
水能が低下し、樹脂内に吸収された緩衝液は放出される
が、該多価金属イオン又はポリアミンと樹脂との相互間
でイオン架橋反応が生起し、この結果、吸水膨張した樹
脂の収縮と架橋とによって、大部分の酵素は樹脂の網目
構造内に包括され、また一部は樹脂表面に吸着され、か
くして所望の酵素の固定化が行なわれ、この酵素を固定
化した樹脂は、これを再度水中に分散させても樹脂内及
び樹脂表面に包括及び吸着された酵素をほとんど放出し
ないという新しい知見を得た。本発明はこの知見を基礎
として完成されたものである。 本発明の酵素の固定化
方法は、上記の通り架橋及び吸着により吸水性樹脂に酵
素を固定させるものであり、該方法自体従来の包括法及
び吸着法の長所を兼備えている。即ち、本発明方法によ
り得られる固定化酵素剤は、先ずその樹脂表面に吸着さ
れた酵素が樹脂表面で基質と容易に接触できるものであ
り、この点で酵素反応効率がよく、次いで用いる吸水性
樹脂の架橋密度から推察して、樹脂内に形成される網目
構造も、その格子内に包括されるた酵素と基質との接触
を充分容易ならしめる適度のものであり、従来の包括型
固定化酵素剤に比しても酵素反応効率が優れており、し
かも酵素の固定化率も高度に維持し得る。このように本
発明により得られる固定化酵素剤は、従来のこの種固定
化酵素剤では到底満足し得なかった酵素反応効率と酵素
固定化率との二律背反性を同時に満足し得る特徴を有し
ている。
また、本発明に用いる吸水性樹脂は、それ自体優れた機
械的強度、物理的強度、化学的安定性等を有しており、
しかも取扱い容易な任意の形状に成形できる利点があり
、加えて該樹脂の利用により、本発明方法では、被処理
水としての1素水性液の酵素濃度に応じて樹脂内に任意
の量の酵素を固定することができる。
以下、本発明固定化酵素剤の製法を詳述する。
本発明方法において、用いられる酵素としては、特に限
定はなく、従来公知の各種のものを単独で゛又は2種以
上混合して用いることができる。その代表例としては、
例えばカタラーゼ、グルコースオキシダーゼ、ペルオキ
シダーゼ等の酸化酵素類、グリシンアミノトランスフェ
ラーゼ、ロイシンアミノペプチダーゼ等の転移酵素類、
アスパラギナーゼ、インベルターゼ、ウレアーゼ、リパ
ーゼ等の加水分解酵素類、グルコースイソメラーゼ、ア
ラニンラセマーゼ、グルタミン酸ラセマーゼ等の異性化
酵素類、ブラタチオン、シンテターゼ、アスパラギンシ
ンテターゼ等のりガーゼ類等を例示できる。
本発明で用いられる吸水性樹脂は、吸水能を有し且つ多
価金属イオン又はポリアミンの共存により架橋反応を生
起されることを前提として、特に制限はなく、従来公知
のいずれのものでもよい。
その具体例としては、例えばカルボキシルメチルセルロ
ースの部分架橋物、デンプン−アクリロニトリルグラフ
ト共重合体の加水分解物、デンプン−アクリル酸グラフ
ト共重合体、ポリ−アクリル酸又は−メタクリル酸(以
下「ポリ(メタ)アクリル酸」と表記する)塩部分架橋
物、ポリビニルアルコール−(メタ)アクリル酸塩共重
合体、その他ポリビニルアルコールー無水マレイン酸系
、ポリイソブチレン−無水マレイン酸系のもの等の多年
金属イオン又はポリアミンの共存により架橋反応を惹起
されるカルボキシル基を分子中に有するものを挙げるこ
とができる。これらのうちでは、デンプン−アクロニト
リルグラフト共重合体の加水分解物、デンプン−(メタ
)アクリル酸グラフト共重合体、ポリ(メタ)アクリル
酸塩部分架橋物等が好ましい。上記各吸水性樹脂は、い
ずれも公知の方法に従い製造することができる。その例
としては、例えば特開昭56−93716号、特開昭5
6−131608号、特開昭56−147806号、特
開昭56−171559号、特開昭58−117222
号、特公昭54−30710号、特公昭54−3799
4号、特公昭53−46200号、米国特許第 4041228号等に示されている。
また、本発明に利用される吸水性樹脂の吸水能は、特に
制限されないが、下記方法により求められる吸水能が通
常10以上であれば問題なく使用できる。一般に吸水性
樹脂としてよく知られるものは、市販品をも含め、上記
吸水能が約100〜i oooの範囲にある。
〔吸水能〕
(a)  200w1Jのビーカーに脱イオン水150
gと吸水性樹脂試料0.12gとを加え、30分間放置
した後、200メツシユの金網で炉別し、流出してくる
水の重量を測定し、次式により吸水能を算出した。
(始めに添加したー(流出してきた 吸水能−水の重り     水の重量)吸水性樹脂試料
の重l 上記吸水性樹脂のゲル強度は、下記方法により求められ
、通常1.0X103ダイン/ C112以上であれば
、問題なく使用できる。
(ゲル強度〕 生理食塩水60gと吸水性樹脂試料2.0Qとを混合し
てゲル(以下、30倍ゲルという)を作成し、飯尾電機
株式会社製のネオカードメーターによりゲルの硬さく表
面硬さ)を測定する。ここで表面硬さとは、試料表面に
おいて感圧軸がゲルを押し退けて進入することを阻止す
る抵抗力として表わされる。
本発明方法においては、まず酵素の水性液、例えば代表
的に酵素を溶解乃至分散させた水(以下「酵素含有水」
と表示する)を吸水性樹脂に吸収させる。この際の酵素
含有水における酵素濃度、吸水性樹脂の使用形状及び使
用量は、用いる酵素及び樹脂の種類並びに得られる固定
化酵素の使用目的に応じて適宜に決定される。
上記吸水性樹脂は、通常入手される形状、例えばビーズ
状、フィルム状、フレーク状、顆粒状、塊状等のいずれ
の形状でも任意に利用でき、その大きさも特に制限はな
いが、本発明方法に従い得られる固定化酵素の用途等の
使用時の条件等を勘案して適宜決定される。かかる粒子
径としては、通常的0.11111以上、好ましくは約
5m11以上であるのが適当である。該吸水性樹脂と酵
素含有水との使用割合は、吸水性樹脂の吸水能に応じて
任意に決定され、通常その吸水能と対応する量、即ち吸
水能100〜i oooの吸水性樹脂では、その1重量
部に対して酵素含有水を約100〜1000重量部とす
るのが適当である。
上記酵素含有水の吸水性樹脂への吸収は、両者を混合撹
拌することにより容易に行なわれる。この混合撹拌操作
は、酵素を水中に均一に分散させた状態で、該酵素含有
水を吸水性樹脂の各粒子中に吸収させるために行なわれ
るものであり、通常の撹拌方法に従うことができる。こ
の撹拌により吸水性樹脂の各粒子中に酵素含有水が吸収
される。
また上記i東金有水には必要に応じて、緩衝剤を添加併
用することもでき、これによれば酵素反応に際しての反
応系内のl)Hをほぼ一定に保つことができ、至適pH
填で酵素反応を円滑に進めることができる。上記によっ
て、容易に固定化酵素剤を収得できるが、この際更に固
定化されていない余剰の酵素を、脱イオン水又は!ll
副剤水溶液を用いて洗浄除去することもできる。
本発明方法によれば、次いで上記酵素の水性液を吸収し
て膨潤した吸水性樹脂を、多価金属塩水溶液及び/又は
ポリアミン水溶液と接触させて、水の放出及び架橋反応
を行なわせる。ここで用いられる多価金属塩としては、
吸水性樹脂分子内に存在するカルボキシル基を架橋反応
させ得る多価金属イオン、例えばカルシウム、マグネシ
ウム、銅、鉄、アルミニウム、コバルト等の2価又は3
価の金属イオンを提供できる各種のものでよい。
その具体例としては例えば塩化カルシウム、塩化マグネ
シウム、塩化第一鉄、塩化第二鉄、塩化第二銅、塩化ア
ルミニウム、塩化コバルト等の塩化物、硝酸カルシウム
、硝酸マグネシウム、′@酸酸第銑鉄硫酸第二鉄、硫酸
アルミニウム等を例示できる。之等のうちで塩化カルシ
ウム、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、塩化アルミニウム、硫
酸アルミニウム等は中性付近でイオン化し、酵素に対し
て毒性を及ぼすおそれがないため特に好適である。上記
多価金属塩溶液は、通常0.1〜10!量%程度の濃度
の水溶液形態で有利に用いられる。その使用量は得られ
る固定化酵素の酵素固定化能及びその使用時の物理的強
度に若干影響を与えるため、これらの点を考慮して適当
なものとするのがよく、通常は使用される吸水性樹脂分
子内に含有されるカルボキシル基1モル当り多価金属イ
オンが0.03モル以上となる量とするのが好ましい。
多価金属塩水溶液と酵素吸収樹脂との接触は、単に樹脂
を多価金属塩水溶液中に投入して撹拌するのみで容易に
行なわれ、この接触により、樹脂自体の吸水能の低下に
よる吸収水の放出が起ると同時に樹脂の架橋反応が起り
、これにより結果として樹脂内部に酵素を閉じ込めた所
望の固定化酵素を収得できる。かくして得られる固定化
酵素剤は、架橋された吸水性樹脂の内部空隙に酵素が閉
じ込められていると共に、若干量の水を保有しているが
、該保有水は必要に応じてこれを乾燥除去することもで
きる。
また、上記多価金属塩水溶液と共に又はこれに代替使用
されるポリアミン水溶液は、固定化操作の作業性、吸水
性樹脂とのイオン架橋性等に影響を与える水溶解性、粘
度(分子量)、カチオン性等を考慮して公知のポリアミ
ンの水溶液より適宜選択される。その具体例としては、
例えばポリアリルアミン、ポリビニルアミン、ポリアル
キレンポリアミン、ポリエチレンイミン、ポリビニルピ
リジニウムハライド、その他ジアルキルアミノアルキル
(メタ)アクリレート、ジアルキルアルキル(メタ)ア
クリルアミド等のカチオン性モノマーを構成成分とする
重合体もしくは該モノマーを主な構成成分として含有す
る共重合体を挙げることができる。之等ポリアミンの分
子量は、通常的1000〜1000000の範囲にある
のが好ましく、アミン価は約130〜1300の範囲に
あるのが好ましい。また該ポリアミンの水溶液濃度は、
その水溶液の粘度を考慮して適宜決定されるが、通常前
記多価金属塩水溶液の濃度と同程度とするのが好ましい
上記ポリアミン水溶液の使用量は、用いるポリアミンの
アミン価により若干変化するが、吸水性樹脂に対して通
常的0.01〜50重1%程度、好ましくは約0.01
〜20重量%(いずれも固形分比)程度とするのが適当
である。
上記ポリアミン水溶液は、前記多価金属塩水溶液と同様
にして用いられ、これにより同様の結果が得られる。即
ち、該ポリアミン水溶液を用いてこれを酵素吸収樹脂と
接触させることにより、樹脂内から吸収水の放出が起る
と同時に樹脂の架橋反応が起り、樹脂内部に酵素を閉じ
込めることができる。従って勿論、上記ポリアミン水溶
液と多価金属塩水溶液とは、両者を併用することもでき
る。
かくして、本発明によれば、目的とする酵素の固定化を
容易に且つ良好な固定化率をもって実施することができ
、得られる固定化酵素はその酵素反応効率が優れると共
に固定化酵素本来の活性、機械的強度、化学的安定性、
取り扱い容易性等を有しており、酵素を利用する工業プ
ロセスへの適用に非常に有用である。
m 以下、本発明固定化酵素の製造例を実施例として挙げる
が、本発明は2等実施例に限定されるものではない。
実施例1 ブタ腎臓より得たアミノアシラーゼ(18,6単位/I
g) 10+ggを、濃度0.01Mトリス−塩酸緩衝
液(pH−7,0,0,5%塩化コバルトを含む)10
I112に溶解し、これに吸水性樹脂としてポリアクリ
ル酸塩部分架橋物(荒川化学工業株式会社製、商品名ア
ラソーブ)0.45aを加え、−充分に吸水させた。こ
れを同m衝液で洗浄することにより、固定化アミノアシ
ラーゼ剤10.7a(湿重量)を得た。
かくして得られたアミノアシラーゼ剤に、濃度0.1M
のN−アセチル−DL−メチオニン溶液(水酸化カリウ
ムでpH−7,0に調節した、0.2%塩化コバルトを
含む)3011Qを加え、次いで37℃で10分間回転
撹拌しながら酵素反応゛  を行なった後、生成したし
一メチオニンをニンヒヂリン比色法により定量した。
その結果、得られた固定化酵素剤の活性は、10.56
単位/gを示し、これは用いた酵素の活性の60.8%
に相当した。尚、上記酵素活性の1単位とは、1分間に
1μモルのし一メチオニンを生成する酵素活性をいう。
実施例2 ブタ腎臓より得たアミノアシラーゼ(20,1単位/I
Q) 10ioを、濃度0.01Mトリス−塩酸緩衝液
(DH−7,0,1%塩化コバルトを含む)10−に溶
解し、これに吸水性樹脂としてポリアクリル酸塩部分架
橋物(荒川化学工業株式会社製、商品名アラソーブ)0
.62aを加え、充分に吸水させた。これを0.5%塩
化コバルトを含む同緩衝液で洗浄することにより、固定
化アミノアシラーゼ剤10.80(湿11を得た。
得られた固定化酵素剤を実施例1と同様の方法により酵
素反応させ、その活性を測定したところ、6.29単位
/gを示した。これは用いた酵素の活性の33.8%に
相当した。
実施例3 植物性タンパク分解酵素パパイン(21,6単位/■a
)10saを、0.005Mシスティン、0.01Mエ
チレンジアミン四酢酸及び0.02Mクエン酸−リン酸
緩衝液(1)H−6,2,0,5%塩化カルシウムを含
む)10−に溶かし、これに7ラソープ0.69aを加
え、充分に吸水させた。これを同緩衝液で洗浄すること
により、固定化パパイン剤9.50  (湿重量)を得
た。
得られた固定化パパイン剤に、上記と同一の緩衝液に溶
かした0、1Mベンゾイルアルギニンエチルエステル(
以下、rBAEEJという)溶液30Wt1を加え、次
いで37℃で10分間回転撹拌しながら酵素反応を行な
った後、生じたベンゾイルアルギニンをアルカリで滴定
して定量した。
その結果、固定化酵素剤の活性は4.32単位/gを示
した。これは用いた酵素の活性の19%に相当した。尚
、上記酵素活性の1単位とは、1分間に1μモルのBA
EEを加水分解により生成する酵素活性をいう。
実施例4 ウシの膵臓より得たトリプシン(10単位/■9)10
−〇を、0.02Mトリス−塩酸緩衝液(+)H−7,
5,0,5%塩化カルシウムを含む)10−に溶かし、
これにアラソーブ0.700を加え、充分に吸水させた
。これを同緩衝液で洗浄することにより、固定化トリプ
シン剤10.39(湿重量)を得た。
かくして得られた固定化酵素剤を、実施例3と同様にし
てBAEEを基質として酵素反応させ、その活性を測定
したところ、3.26単位/gを示した。これは用いた
酵素の活性の33.6%に相当した。
実施例5 ブタの心臓より得たフマラーゼ<20.5単位/■Q)
101111を、濃度0.02Mトリス−塩酸緩衝液(
D H−7,2,0,5%塩化コバルトを含む)10W
IJに懸濁させ、これにアラソーブ0.79aを加え、
充分に吸水させた。これを同II液で洗浄することによ
り、固定化フマラーゼ剤11.7a(湿重量)を得た。
得られた固定化酵素剤に、濃度0.2MのL−リンゴ酸
溶液(水酸化ナトリウムでpH−7,8に調節した、0
.1%%塩化カルシウムを含む)30−を加え、次いで
37℃で10分間回転撹拌しながらにより酵素反応を行
なった後、生成するフマル酸をOD 2ム。の増加によ
り定量した。
その結果得られた固定化酵素剤の活性は、0.22単位
”7gを示した。これは用いた酵素の活性の12.7%
に相当した。尚、該酵素の1単位とは、1分間に1μモ
ルのフマル酸を生成する活性をいう。
実施例6 酵母より得たインベルターゼ(17,4単位10)10
g+gを、濃度0.04Mクエン酸−リン酸緩衝液(D
 H−4,6,0,5%塩化カルシウムを含む)10−
に溶解し、これにアラソープ0.77gを加え、充分に
吸水させた。これを同緩衝液で洗浄することにより、固
定化インベルターゼ剤10.60  (湿重量)を得た
得られた固定化酵素剤に、上記II液に溶かした0、3
Mショ糖溶液30mを加え、次いで37℃で10分間回
転撹拌しながら酵素反応を行なった後、生じた還元糖量
を、ウィルシュテラター・シュデル法により測定した。
その結果、固定化酵素剤の酵素活性は、7.36単位/
gを示した。この活性は、用いた酵素の活性の44.8
%に相当した。尚、上記酵素活性の1単位とは、1分間
に1μモルのショ糖を加水分解する酵素活性をいう。
実施例7 ブタ膵臓より得たアミノアシラーゼ(9,0単位/1g
)10mgを、ポリアリルアミン(分子量約1万)を固
形分濃度換算で1%含有する0二01Mトリスー塩!!
緩衝液(+)H−7,0)10−に溶解し、これにアラ
ソープ0.56gを加え、充分に吸水させた。これを同
緩衝液で洗浄することにより、固定化アミノアシラーゼ
剤12.56G(湿重量)を得た。
得られた固定化酵素剤を実施例1と同様の方法により酵
素反応させ、その活性を測定したところ、3.0単位/
Qを示した。これは用いた酵素の活性の42.0%に相
当した。
実施例8 ブタ膵臓より得たアミノアシラーゼ(18,3単位/−
〇) 1010を、ポリビニルアミン(分子量約10〜
12万)を固形分濃度換算で0.02%含有する0、0
1Mトリス−塩酸緩衝液(1)H−7,0)10−に溶
解し、これにアラソープ0.38gを加え、充分に吸水
させた。これを同緩衝液で洗浄することにより、固定化
アミノアシラーゼ剤13.80(湿11を得た。
得られた固定化酵素剤を実施例1と同様の方法により磐
素反応させ、その活性を測定したところ、7.38単位
/gを示した。これは用いた酵素の活性の55.6%に
相当した。
(以 上)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)酵素の水性液を吸水性樹脂に吸収させた後、該樹
    脂を多価金属塩水溶液及びポリアミン水溶液から選ばれ
    る少なくとも一種と接触させて水の放出及び架橋反応を
    行なわせることを特徴とする固定化酵素剤の製造方法。
  2. (2)吸水性樹脂が、デンプン−アクリロニトリルグラ
    フト共重合体の加水分解物、デンプン−アクリル酸グラ
    フト共重合体、デンプン−メタクリル酸グラフト共重合
    体、ポリアクリル酸塩部分架橋物及びポリメタクリル酸
    塩部分架橋物からなる群から選択される少なくとも一種
    である特許請求の範囲第1項に記載の方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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