JPS62110056A - Ｖベルト式無段変速機のドライブプ−リ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は、Ｖベルト式無段変速機のドライブプーリに
係り、特に可動プーリ半体等の摺動をガイドするガイド
部材の取付は構造に関する。

［従来の技術］ フライウェイトを利用して、ベルト径を変化させ無段変
速を行うＶベルト式無段変速機は公知である。　この変
速装置におけるドライブプーリは、固定プーリ半体と可
動ブーり半体からなり、可動ブーり半体は、クランク軸
等のエンジン出力軸と一体のフライウェイトによって軸
上を移動し、両プーリ半体間の間隔を自在に変化させる
ようになっている。これにより、両ブーり半体間に巻掛
けられたＶベルトの回転半径を変動させ、無段変速を行
う。このような従来例として特開昭４７−４３８４７号
記載のものがある。これには、上記に加えて、可動プー
リ半体とカバー及びフライウェイトの支持部材を一体的
に回転させ、かつ、軸上を摺動させるため、ガイド部材
であるボルト状のスタッドを可動ブーり半体とカバー間
に横架し、その途中を支持部材で摺動自在に支持し、か
つこのスタンドで可動ブーり半体とカバーを強固に固着
した構造が記載されている。このガイド部材の存在によ
って、フライウェイトと可動プーリ半体の作用部との位
置関係が常時一定に保たれ、フライウェイトの作動を確
実にされている。

［発明が解決しようとする問題点］ ト記従来例においては、ガイド部材が可動プーリ半休と
カバーをボルト、ナツト結合等により強固に固着してい
る。そこで、可動プーリ半体又はカバーの熱膨張変形に
伴って不都合が生じる。すなわち、これらが熱膨張して
変形すると、可動プーリ半休とカバー及びボルト状のス
タンドよりなるカイト部材との間に寸法差が生じ、ガイ
ド部材の傾き、あるいはカバー側の軸受の傾きが変化す
る可能性がある。すると、ガイド部材とこれを支持する
支持部材の間で微少なこじりを生じたり、軸受の回転軸
に対する微少なこじりを生じたりして、ガイド部材の摺
動がスムーズにできなくなる。その結果、可動プーリ半
体とカバーも回転軸上をスムーズに摺動できなくなる。

したがって摺動抵抗による無駄な動力ロスが生じ、燃費
の悪化を招く。

本発明は、ガイド部材の新規な支持構造を提供すること
によって、かかる問題点を解決し、可動プーリ半体又は
カバーが熱膨張して変形しても、ガイド部材のスムーズ
な摺動を確保し、燃費の向上を実現するものである。

［問題点を解決するための手段］ 本発明は■ベルト式無段変速機のドライブプーリは、以
下の構成を有するものである。すなわち同一の回転軸上
に支持される固定プーリ半体と可動プーリ半体、該可動
ブーり半体に取付けられ前記回転軸上を前記可動プーリ
半体と一体に摺動するカバー、前記可動プーリ半体と前
記カバーを連結するガイド部材、及び、前記可動プーリ
半体と前記カバーに内蔵され前記ガイド部材の途中を摺
動自在に支持する支持部材とを有する■ベルト式無段変
速機のドライブプーリにおいて、前記ガイド部材の両端
は、それぞれ前記可動プーリ半体と前記カバーに対して
クリアランスをもって嵌合することにより支持されると
共に、前記カバーと前記可動プーリ半体は別個の固着具
により締結することにより支持されていることを特徴と
する。

［発明の作用］ 可動ブーり半体又はカバーが熱膨張した場合であっても
、カバーは自由にＩ１１張が可能となり、軸受の傾きは
生じず、かつガイド部材にも傾きを生しない。また、多
少なりともガイド部材に微少な傾斜が生じた場合には、
可動ブーり半体又はカバーが摺動しようとすると、次の
態様で摺動する。

まず、ガイド部材の微少な微少なこじりによって支持部
材の支持部で動きにくいときは、ガイド部材両端にクリ
アランスがあるから、可動ブーり半体又はカバーとガイ
ド部材端部のクリアランスを詰めるように可動プーリ半
体が動き出す、また。

可動プーリ半体又はカバーとガイド部材端部が微少な微
少なこじりによって動きにくいときは、そのままの状態
で支持部材の支持部から動き出す。

したがって、いずれの変形状態でもスムーズに摺動を開
始する。

［実施例コ 第１図及び第２図に本発明の実施例である自動２輪車用
■ベルト式無段変速機のドライブプーリを示す。

（ドライブプーリの全体構造） 第１図に本実施例におけるドライブブーりの全体構造を
示す。

このドライブプーリｌは、固定ブーり半体２と可動ブー
り半体３からなり、互いに向い合って、断面略Ｖ字状の
溝を形成し、■ベルト４を収容している。

可動プーリ半体３の背面（反固定ブーり半休対向面）に
は、カバー５が設けられており、固定プーリ半体２．可
動プーリ半体３及びカバー５が、同一の回転軸６上に支
持されている。

可動プーリ半体３とカバー５で形成される空間内には、
スパイダー７及びフライウェイト８が収納されている。

スパイダー７は、回転軸６に固定され１　その一部は半
径方向に突出し、フライウエイト８の支持部となってい
る。フライウェイト８はその一端をスパイダー７に支持
され、これを支点として拡開運動可能にされている。な
お、カバー５の回転軸６軸頭部は開口されており、ここ
に樹脂材等より成るキャップ９が着脱自在に取付けられ
ている。

固定プーリ半体２は１回転軸６の軸端と一体化され、軸
方向摺動不能かつ回転不能に固定されている。各ブーり
半体２．３の■ベルト４側側面は、■ベルト４の側面に
圧接するプーリ面１Ｏ１１１とされ、両プーリ面はＶベ
ルト方向へ凸となる僅かな曲面に形成されている。

可動プーリ半体３は、回転軸６上に、軸受１２、シール
１３．１４によって、軸方向摺動可能に支持されている
。プーリ面１１の背面には、半径方向の延るカム面１５
が周方向等間隔に形成されている。

可動ブーり半体３の外周縁部は、厚肉形成された取付部
１６をなし、ここに椀状をしたカバー５の外周縁部１７
を０−リング０を介して合せ、ポルト１８で締結されて
いる。カバー５が回転軸６と接触する部分には、軸受１
９が圧入され、軸方向摺動可能にされている。

回転軸６は中空軸であり、スパイダー７の取付部分にお
ける外周は、テーパー状部２０とされ、スパイダー７と
テーパー結合されている。また、テーパー状部２０から
固定プーリ半体２の間は、段部２１となっており、この
外周面上を可動プーリ半体３が摺動可能、かつ回転可能
に支承されている６段部２１の内側には、グリースカッ
プ２２が挿入され、給油部２３が形成されている。給油
部２３に相当する回転軸６上には、これと連通ずる袖穴
２４が開口され、ここから軸受１２へ給油されている。

給油部２３から固定プーリ半体２が固定されている軸端
側の軸内面は、テーパ一部２５が形成されている。この
テーパ一部２５には、固定プーリ半体２側の開口端より
、これに対応するテーパ一部とネジ穴を有するクランク
軸２７の先端が嵌合される。クランク軸２７はエンジン
の出力軸であり、本実施例の回転軸の一部をなす。回転
軸６のカバ−５側聞口端より、長尺ポルト２６が挿入さ
れ、クランク軸２７のネジ穴と締結し、これを締め上げ
ることにより、クランク軸２７と回転軸６がテーパー結
合される。

長尺ポルト２６を締結した後、カバー５の開口部に対し
て、キャップ９がネジ止め等によって取伺けられ内部が
布間される。

スパイダー７は、キー２８及びナツト２９により回転軸
６に対し、軸方向摺動不能かつ回転不能に固定されてい
る。

スパイク−７とカバー５の間には、スプリング３１がリ
テーナ−３０を介して設けられており、カバー５は、ス
パイダー７に対して図の左方へ移動するよう常時付勢さ
れている。これにより、回転軸６が非回転時にプーリ面
１１と■ベルト４間に所定のストロークＳを保ち、クラ
ッチオフ（ＯＦＦ）の状態となるようスプリングセット
荷重を与えられている。

また、スパイダー７の先端部にはフライウェイト８が支
持され、周方向等間隔に設けられたカム面１５に対応配
置されている。フライウェイト８は、アーム３２の一端
にローラ３３、他端にローラ状の錘であるウェイトロー
ラ３４をそれぞれ回転可能に軸着してなり、ローラ３３
及びウェイトローラ３４は一対のアーム３２（図では一
方しか見えない）によって挟持されている。ローラ３３
はスパイダー７先端に形成した支持凹部３５内に収容さ
れ、その外周を支持プレート３６の屈曲部で抑えられ、
ウェイトローラ３４を回転可能に支持している。このロ
ーラ３４の軸着点が本発明の支持点となっている。

支持プレート３６はスパイダー７と同心円状に形成され
た板状部材であり、スパイダー７の側面に固着されてい
る。ウェイトローラ３４は、カム面１５上を回転移動可
能に接触させられている。

さらに、スパイダー７の先端部は周方向等間隔に貫通孔
が形成され、支持プレート３６によって固定された樹脂
スリーブ３７を介して、ガイドビン３８が嵌合されてい
る。支持プレート３６にはガイドピン３８を遊嵌する貫
通孔３９が形成され、ガイドピン３８は樹脂スリーブ３
７及び貫通孔３９を挿通し、その両端は可動プーリ半体
３とカバー５内の各内側側面間に支持されている。

第１図は、ブーりの回転力がベルトへ非伝達の状態、す
なわちクラッチオンの状態を示す。

クランク軸２７が回転すると、これとテーパー結合して
いる回転軸６が回転し、固定ブーり半体２及びスパイダ
ー７も一体に回転する。

スパイダー７が回転すると、ウェイトローラ３４に遠心
力が働き、ローラ３３を中心とする円弧上を矢印Ａ方向
へ拡開上動する。このとき、ウェイトローラ３４がカム
面１５上を圧接摺動しながら、可動ブーり半体３を外側
矢印Ｂ方向へ付勢する。ウェイトローラ３４がカム面を
圧接すると、可動ブーり半体３が押され、カバー５もス
プリング３１の力に抗して、図の右方（矢印Ｂ方向）へ
摺動前進しようとする。その結果、カバー５が回転軸６
の小径部上を、また、可動プーリ半体３が段部２１上を
それぞれ図の右方へ一体に摺動前進する。やがて、ブー
り面１１がＶベルト４に摺接し、Ｖベルト４に所定の側
圧を与えると、クラッチオンとなりＶベルト４を回転さ
せる。Ｖベルト４は、この回転を図示を省略したドリブ
ンプーリに伝えてこれを回転させ、その結果後輪を駆動
させる。

また、クランク軸２７の回転が上れば、それに応じてウ
ェイトローラ３４の拡開量も大きくなり、それだけ可動
プーリ半体３を右方へ押し出し、Ｖベルト４の回転半径
を大とする。この結果、ドリブンブーり側の回転半径が
小さくなり、高速側へ変速される。

逆に、エンジンの回転が落ちれば、逆作動して減速され
る。この結果無段変速がなされる。

（ガイド部材） 第２図にガイド部材の詳細な支持構造を示す。

すなわち、ガイド部材である中空のガイドピン３８の両
端は、可動プーリ半体３及びカバー５の側面に支持され
ている。可動プーリ半体３側の一端４０は、可動プーリ
半体３の背面に設けられたポス４１に嵌合されている。

一端４０と可動プーリ半体３の間には、空所４２及びク
リアランス４３が設けられている。一方、他端４４は、
カバー５の内面に設けられたポス４５に嵌合されている
。

他端４４とカバー５の間には、空所４６及びクリアラン
ス４７が設けられている。すなわち、ガイドピン３８の
両端は可動プーリ半体３及びカバー５に対して、浮動的
に支持されている。

今、可動プーリ半体３又はカバー５が熱膨張して変形し
、第２図において２点鎖線で例示するように、ガイドピ
ン３８に傾斜が生じた場合（説明のため傾斜を誇張しで
ある）において、可動プーリ半体３又はカバー５が摺動
しようとすると、ガイドピン３８両端にクリアランス４
３．４７があるから、ガイドピン３８の微少なこじりに
よって、スリーブ３７との間で動きにくいときは、可動
プーリ半体３又はカバー５とガイドビン３８端部のクリ
アランスを詰めるように可動ブーり半体３が動き出す、
また、可動プーリ半体３又はカバー５とガイドビン３８
端部が微少なこじりによって動きにくいときは、そのま
まの状態で樹脂スリーブ３７との接触部から動き出す。

一度動き出せばその後の摺動抵抗は低減するのでスムー
ズに摺動する。したがって、いずれの変形状態でもスム
ーズに摺動できる。

特に本実施例によれば、ガイドピン３８に対する支持部
材の支持部が樹脂スリーブ３７となっており、かつ穴３
９がガイドピン３８とクリアランスを有するので、ガイ
ドピン３８の微少なこじりがあっても、樹脂スリーブ３
７が多少追随変形でき、かつ、ガイドピン３８が他部品
と干渉しないから、よりスムーズに摺動できる。

［発明の効果］ 本発明によれば、可動ブーり半体又はカバーが熱膨張し
て変形しても、常にガイド部材のスムーズな摺動を確保
できる。したがって、摺動抵抗による無駄な動力ロスを
抑制でき、燃費の向上を実現する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例であるドライブプーリの全体を
示す断面図、第２図はその要部断面図である。 （符号の説明） ３・・・可動ブーり半体、５・・・カバー、３８・・・
ガイドピン（ガイド部材）、４３．４７・・・クリアラ
ンス。 特許出願人　　本田技研工業株式会社 代　理　人　弁理士　小松清光

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 同一の回転軸上に支持される固定プーリ半体と可動プー
   リ半体、該可動プーリ半体に取付けられ前記回転軸上を
   前記可動プーリ半体と一体に摺動するカバー、前記可動
   プーリ半体と前記カバーを連結するガイド部材、及び、
   前記可動プーリ半体と前記カバーに内蔵され前記ガイド
   部材の途中を摺動自在に支持する支持部材とを有するＶ
   ベルト式無段変速機のドライブプーリにおいて、前記ガ
   イド部材の両端は、それぞれ前記可動プーリ半体と前記
   カバーに対してクリアランスをもって嵌合することによ
   り支持されていると共に、前記可動プーリ半体とカバー
   とは別個の固着具により締結されていることを特徴とす
   るＶベルト式無段変速機のドライブプーリ。