JPS621030Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、二輪車用シートに係り、詳しくはク
ツシヨンフオームの表皮に対する取付構造の改良
に関するものである。

従来、二輪車用シートは、第１図示の如く内面
側が平滑面に形成された表皮１をクツシヨンフオ
ーム２の発泡成形によりフオーム２に被包装着
し、そのクツシヨンフオーム２をシートフレーム
３で支持すると共にシートフレーム３に表皮の端
末を止着するよう構成されている。然し、この二
輪車用シートでは、クツシヨンフオーム２の発泡
成形時に表皮１の内面に対する接合が不均一にな
り、接合不良部分に皺や凹凸が発生して体裁を損
う欠点がある。

本考案は、斯る欠点を除去するべく改良した二
輪車用シートを提供することを目的とする。

即ち、本考案に係る二輪車用シートにおいて
は、表皮の内面に50〜200μ程度の凹凸を形成
し、その表皮に対して一体発泡するクツシヨンフ
オームを均一に対面固着するようにされている。

以下、これを第２〜４図示実施例に基づいて説
明すれば、次のとおりである。

表皮１は、その成形時に付形した凹凸４を内面
に持つている。その凹凸４は50〜200μ程度の大
きさに付形されており、特に100〜150μ程度が好
適である。また、凹凸４はシート側面の下端縁寄
り部位ａ（第３図二点鎖線参照）を除く内面に設
けられている。これは、当該部位が乗員の荷重で
横皺を生じ易い部分であり、その横皺がクツシヨ
ンフオーム２との一体固着で恒久的に残存するの
を防止するためである。この表皮１は、真空成
形、ブロー成形、ローテイシヨン成形等によれば
内面を凹凸にしながらも所定形状に容易に成形す
ることができる。

内面に凹凸４が付形された表皮１は、クツシヨ
ンフオーム２を発泡成形する金型内に嵌挿配置さ
れ、クツシヨンフオーム２の発泡成形と同時にク
ツシヨンフオーム２と一体的に取付けられる。そ
の発泡樹脂は気泡状に膨張しつつ表皮の内面に形
成した凹凸内に浸入硬化するため、クツシヨンフ
オーム３は凹凸付形個所では極めて密に対面固着
するようになる。また、凹凸４を形成しない部位
ａでは、クツシヨンフオーム２が表皮１に固着せ
ずに表皮１が自由に伸縮し得るよう形成されてい
る。

このように構成する二輪車用シートでは、少な
くとも座部面及び上方側面で表皮１がクツシヨン
フオーム２と均一に固着されているため、その表
面に皺や盛上りが生じなくなる。また、下方側面
個所ａでは表皮１が自由に伸縮できるため、乗員
の負荷重に伴つて生ずる皺が恒久的に残らないよ
うになる。

以上の如く、本考案に係る二輪車用シートにお
いては、皺や盛上りを発生しないようにすること
により極めて体裁のよいシートを構成できるもの
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例に係る二輪車用シートの横断面
図、第２図は本考案に係る二輪車用シートを構成
する表皮の横断面図、第３図は本考案に係る二輪
車用シートの斜視図、第４図は同シートの横断面
図である。 １：表皮、２：クツシヨンフオーム、３：シー
トフレーム、４：凹凸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シート側面の下端縁寄り部位を除く表皮の内面
   に50〜200μ程度の凹凸を形成し、その表皮にク
   ツシヨンフオームを発泡成形して固着したことを
   特徴とする二輪車用シート。