JPS6159061B2 - - Google Patents

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JPS6159061B2
JPS6159061B2 JP13994077A JP13994077A JPS6159061B2 JP S6159061 B2 JPS6159061 B2 JP S6159061B2 JP 13994077 A JP13994077 A JP 13994077A JP 13994077 A JP13994077 A JP 13994077A JP S6159061 B2 JPS6159061 B2 JP S6159061B2
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poles
pole
rotor
magnetic
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Tokuzo Inariba
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は独自の円筒形軟磁性体を使用した、2
相2コイル、磁石型回転機に関する。更に詳細に
はケーシング内に一体構造に収容された二組のコ
イルと、同一の磁性体にNS交互の磁極列を2列
に着磁した永久磁石と、前記励磁コイルによつて
生じた交流磁界の磁束を前記永久磁石円筒面上の
直流磁界の磁束とを有効に鎖交せしめ得る形状の
V字状楔形交流極2列を有する円筒軟磁性体と、
交流磁気回路中の磁気損失を最少限となす環状ヨ
ークとを具備した新規な交流回転機に係わる。 一般に同期電動機にあつて回転方向を変換する
ために複数個の電動機を同一回転軸に縦続して使
用する場合がある。又パルスモータにあつては2
コイル以上を使用することが必然的であるところ
から、同様に複数個の電動機を同一回転軸に縦続
して使用する必要に迫られる。この方式は例えば
回転方向変換にあつても、又起動に際しても時間
おくれがない等の利点が買われて、従前種々のも
のが多数提案され既に公知となつている。然し乍
らこの種の回転機は2台の独立した個体を共通軸
にて縦続し、1台として外装して使用する事が慣
例である。即ち1台の回転機が全て2台分の構成
部材を必要とする大きな欠点を有する。そのため
価格、性能、効率、容積等に問題がある事は必然
である。 本発明は斯かる点に鑑みなされたもので、従来
の構成部品の二分の一であり乍ら工作及び組立作
業等に累積誤差の極めて少い回転機を提供しよう
とするものである。 そして、本発明者は本発明に先立つて、本発明
と同様の目的を有する電動機を開発し、既に出願
している。その内に一つは特開昭51−31809号
(以下、「先行発明1」と称す)であり、他の一つ
は特開昭51−60913号(以下、「先行発明2」と称
す)である。前者は、二段コイルと、固定子とし
て働く永久磁石と、前記励磁コイルによつて生じ
た交流磁界の磁束を有効に該永久磁石円筒面上の
磁束と鎖交せしめ得る形状の柱状部を有する円筒
形回転子と、交流磁気回路中の空隙部の磁気損失
を最少限となす回転子の環状磁気対向部と、前記
上端下端の環状磁気対向部の中央部に配した第三
環状ヨークとからなり、特に第三の交流磁気回路
として固定した第三磁極と前記第三環状ヨークの
協働作用とに特徴を有するものである。また、後
者は、励磁コイルと、固定子として働く永久磁石
と、前記励磁コイルによつて生じた交流磁界の磁
束を有効に前記永久磁石円筒面上の磁束と鎖交せ
しめ得る形状にV状楔形柱状部を有する円筒形回
転子と、交流磁気回路中の空隙部の磁気損失を最
少限となす回転子の環状磁気ヨークとからなるも
のであり、特に円筒形回転子に上下環状部分を橋
絡する軸方向に延びる柱状部を設け、且つ環状磁
気ヨーク部分に対し磁気抵抗を小にする如くな
し、コイルによつて形成される交流磁界の磁束を
永久磁石の円周面に存在する直流磁界の磁束と有
効に鎖交させるように前記柱状部の形状を適宜選
択し、同時に交流磁気回路中に形成される狭い空
隙部に回転子の両端を配置することによつて交流
磁束の損失を最少限に抑制することを特徴とする
ものである。 そして、これら先行発明1,2はいずれも所期
の目的は達成し得たのであるが、本発明はこれら
に改良を加え、更に効率を向上させるべくなされ
たものである。 また、これら先行発明1,2に対する本発明の
効果の差異を確認するため実験を行つたところ、
次のような実験結果を得た。尚、実験に際しては
市販の磁石型小型同期電動機(外形4.15φの代表
的な標準型)も加えて同時に実験した。 その結果、体積比と出力の関係は、次の表並び
に第12図に示したグラフの通りであつた。
【表】 尚、本発明及び先行発明1は可逆運転可能で且
つ作動電圧が広く、また先行発明2及び市販品は
可逆運転不能であり、電圧範囲も狭いものであ
る。 而して、上記の表と第12図に示したグラフか
ら明らかなように、本発明は先行発明1及び先行
発明2と比較して、効果において極めて大きな差
があり、特に本発明と先行発明2とは交流極の単
なる複列と単列の関係にとどまらず、効果(出力
トルク)において顕著な差異が認められるのであ
る。また、市販品に対して本発明及び先行発明1
が、体積比と出力の関係において顕著な差異が認
められることに注目すべきであり、更にまた、市
販品は電力が増大してもトルクが飽和状態で上昇
しなくなるのに対して、本発明が確実に上昇して
いくものであることが認められ、極めて大きなト
ルクを得ることが明らかである。 実験結果は以上の如くであり、本発明が先行発
明1並びに先行発明2に対してその効果上の差異
において格段の開きがあることが明らかである
が、このような差異はその構成上の相違によるも
のである。 即ち、先行発明1は、交流極が上下2列となつ
ているが、その交流極は磁石の極数に対して本発
明の1/2である。本発明は交流極と磁石の極数が
同数であり、また、交流極の構成においても本発
明はV字状交流極を円周方向に交互に上向き、下
向きに配しており先行発明1と相違している。斯
かる構成上の相違が上記の如き効果上の差異とな
つてあらわれるのである。 また、先行発明2は、V字状交流極が単列であ
り、したがつて磁石の磁極列も単列であり、また
コイルも単一である。これに対して本発明はV字
状交流極を上下2列に形成し且つ夫々が一定の位
相ずれの関係にある。斯かる相違が効果上に大き
な差異をもたらすのである。また、V字状交流極
が単列の場合には、回転方向が一定せず、過負荷
をかけると逆方向に回転する。且つまた磁石の極
数と同数のデツトポイントが存在し、この位置に
停止した場合に起動不能となる。供給周波数に対
して回転部の慣性能率と供給電力のマツチングを
行わなければ起動不能である。しかし、V字状交
流極を2列となし且つ夫々に位相ずれを与えるこ
とによつてこれらの問題は全て解決され且つ効率
も格段に高くなるのである。 而して、本発明は正弦波及び反転パルスの両電
源にて運転可能である。更に二つのコイルに位相
差を与えることにより同期電動機として、又二つ
のコイルを夫々二重捲としてこれに反転パルスを
交互に与えればパルスモータとしても機能する性
能の秀れた回転機であり、且つ構成部材少くして
信頼性が高く、廉価にこれを提供することが出来
る。 即ち本発明では、自起動同期電動機に、夫々が
同じ直径を具えて共通軸心を囲み、且つ前記軸心
に垂直な平面の両側にあつて互いに近接の位置を
占め、夫々が前記軸心を中心として円周上に交互
に分布された一連のN及びS極を有し、一方が有
するN及びS極の数と他方が有するN及びS極の
数とは等しいが双方の極間には一定の位相ずれ関
係を成立させる角度ずれを与えた一対の円形永久
磁石を含む固定子が設けてある。各列の相互の磁
極相差角はコイルの電流相差角に対応して決定さ
れる。この一対の永久磁石は前記軸心に垂直な平
面の両側にあつて互いに近接の位置を占める一対
のコイルによつて夫々囲まれており、これら一対
の永久磁石もまた前記平面の両側にあつて互いに
近接する位置を占めている。前記一対のコイルは
永久磁石よりも直径が大きく、一対の永久磁石の
極と同様な位相ずれ関係を相互に有する交流を
夫々供電される。またこの一対のコイルは前記平
面内に位置する円板状軟磁性体によつて互いに分
離せしめている。 前記軸心に回転自在に支持された回転子は前記
軸心を共軸関係に囲むと共に、一対の永久磁石と
一対のコイル及びその間の位置する前記円板状軟
磁性体との間に広がる円筒壁を含んでいる。この
回転子の円筒壁には前記軸心を中心に円周上に分
布され、これまた前記軸心を中心として円周上に
均等に分布された円筒壁の交流極によつて分離さ
せられる複数の軸方向に延びる切欠窓部を形成し
てなる。尚永久磁石の磁極数は回転子交流極と同
数とするのが望ましい。前記一対の磁石及び一対
のコイルに対応して交流極は上下二列に第一交流
極列、第二交流極列を配置し且つ上下二列の極列
の間に回転方向に延びるスリツトを設ける。交流
磁束の迷走を防止するに役立つ、このスリツトは
回転方向に延びる細長い窓である。互いにスリツ
ト間には接ぎを設けて円筒壁の構成を助ける。尚
この細長いスリツトに代えて小円等から成る断続
的な空間を設けてもよい。また励磁コイルに通電
しないときの円筒状回転子と固定磁石との関係位
置は、第一磁極列の磁極境界線と第二磁極列の磁
極境界線との中間に交流極が一致するような位置
に積極的に存在すべくなしてある。該回転子はそ
の円筒壁の一端に環状ヨークを具備し、固定子は
その一部を回転子の前記環状ヨークと平行に、且
つこれと僅かな間隔を距てて両者間に狭い間隙を
限定するケーシングを含んでいる。前記円筒状回
転子の上部と下部は、環状ヨークとケーシング平
面部と充分なる面積と小なる間隙を保つて交流磁
気回路を形成している。前記回転子の前記環状ヨ
ークと反対の端部には外向きのフランジを設けて
もよく、この場合、固定ケーシングに前記フラン
ジと平行に、且つこれと僅かな間隔を距てて広が
り両者間に狭い空隙を限定する第二端壁を設ける
ことが望ましい。 即ち本発明の電動機では、二段のコイルと、固
定子として作用する一対の永久磁石とを設ける一
方、断面が円形の円筒状回転子に軸方向に延びる
交流極列を上下2列に設け、且つ環状ヨークを固
定ヨーク部分に対し磁気抵抗を小にする如くな
し、コイルによつて形成される交流磁界の磁束を
永久磁石の円筒周面に存在する直流磁界の磁束と
有効に鎖交させるように前記交流極の形状を適宜
選択し、同時に交流磁気回路中に形成される狭い
空隙部に回転子の両端を配置することによつて交
流磁束の損失を最小限に抑制することができる。 以下図示した望ましい一実施例に即して本発明
を更に詳述する。 第1及び2図に図示した本発明小型同期電動機
の実施例はケーシング1及び基板2を含んでい
る。ケーシング1及び基板2は軟質磁性材から成
り、ケーシングとしてだけでなく、ヨークとして
の役割をも果す。ケーシング1は第1及び2図上
部に示す円筒状外側壁及び扁平端壁を具備し、基
板2はケーシング1の円筒側壁内面に外周縁を固
定した円形板である。該基板2とケーシング1の
扁平端壁とのほぼ中間に、それらと両者と平行に
円板状軟磁性体3を配置したが、この磁性体3は
第三の磁極を形成すると考えることができる。該
磁性体3は円形を呈し、二重コイルを構成する一
対の円形コイル4a及び4b(図面では上下二段
に配設してある)の間に位置せしめてある。円形
コイル4a及び4bも、これら一対のコイル部材
の間に位置してこれらを分離する磁性体3も共に
シヤフト6の軸心と一致する共通軸心を中心に共
軸関係に配置されている。前記磁性体3は第3図
に示す如きものに代える事は何ら差支えない。即
ち第3図において、3a,3cは軟磁性環状円板
であり、3bは非磁性体(合成樹脂又は金属)で
ある。又この非磁性体部分3bを空間とすること
もある。3a,3cはこの内周縁部を環状ヨーク
に平行に折曲してあり、これは環状ヨークと充分
なる面積で対向し磁気的効果をもたらす。これら
3a,3c及び3bは更に交流磁束の迷走を防止
する。第1図左手に簡略化して示したように、一
対の円形コイル4a及び4bが電気的に接続され
れている装置4cは適当な交流電源に接続するこ
とができる交流供電装置であり、一対のコイル4
a及び4bに対して、周波数は等しいが互いに一
定の位相ずれ関係にある交流を供給する。シヤフ
ト6は回転子8と連動して該回転子を回転自在に
支持する支持手段の一部を形成する。 そこで基板2に中心を固定された非磁性体から
成る軸受5で以てシヤフト6を回転自在に支持す
る。シヤフト6を回転自在に支持するこの軸受5
はまた非磁性環12を介してバリウム、フエライ
ト系磁石から成る一対の円形永久磁石9a及び9
bを支持する。一対の永久磁石9a及び9bは
夫々シヤフト6の軸心を中心に円周上に分布され
た一連のN及びS極を含んでいる。即ち、第2図
及び第4図から明らかなように、永久磁石9a及
び9b夫々の一連のN及びS極は互い違いの関係
にあり、一方の永久磁石の極は他方の永久磁石の
極に対して第4図及び第5図に示す角距離βだけ
ずれている。この角度ずれが一対の永久磁石9a
及び9bの磁極間に一定の位相ずれ関係を成立さ
せ、この位相ずれ関係は後述するように一対のコ
イル4a及び4bに供給される交流間の位相ずれ
関係に相当する。第2図及び第4図から明らかな
ように、個々の永久磁石の各極はシヤフト6の軸
心と平行且つ他方の永久磁石の隣接する一対の極
の間に位置する線上にある。従つて一対の永久磁
石9a及び9bの極間に一定の位相角βが成立す
る。第2図及び第4図示の実例では永久磁石9a
及び9bの夫々に8個のS極及びこれと互い違い
の8個のN極を設け、これらの極が全て一対の永
久磁石の共通軸心を中心に円周上に均等に分布さ
れるようにする。第4図は第2図の板10を省略
し一体着磁を行つた場合の永久磁石を示すもので
ある。 一対の永久磁石9a及び9bはその共通軸心に
垂直な平面の両側に夫々互いに隣接するように配
置してあり、前記平面には一対の永久磁石を互い
に分離させると共にこれら永久磁石が回転子8と
の間に不都合な反応を起こすのを防止する軟磁性
材から成る板10を配置する。該板10はまた円
板状磁性体3と同一平面に位置し、一対のコイル
4a及び4bがコイルを巻着するための支持構造
11と共に一対の永久磁石9a及び9bを共軸関
係に且つ間隔を距てて円形に囲んでコイル支持構
造11の内面と一対の永久磁石9a及び9bの外
面との幅がほぼ均一な軸方向に延びる円筒状空隙
を限定する。シヤフト6の軸心に中心を持つ円に
沿つて広がる円板状磁性体3の内周縁の直径はコ
イル支持構造11の内面の直径よりもやや小さ
い。即ち、一対の永久磁石9a及び9bの一連の
磁性はコイル支持構造11の内周面に向き且つ円
板状磁性体3と共に後述するように必要磁界を発
生するように配置する。 特に第2図8から明らかなように、回転子8は
円筒状を呈し、且つ円形の断面形状を有し、その
円筒壁はシヤフト6の軸心をこれと共軸関係に囲
み、一対の永久磁石9a及び9bと一対のコイル
4a及び4b及び円板状磁性体3との間に限定さ
れる幅が均一な薄い環状空隙内へ広がつている。
尚、回転子8を除くすべての素子は固定子の一部
を形成する固設素子である。回転子8の円筒壁に
は均一に分布された複数個の切欠き窓を形成した
が、この切欠き窓は交流極を形成する為に設けた
ものであり、全ての円形素子の共通軸心を中心に
均一に分布されるようにする。軸方向に延びるこ
れらの切欠き窓を互いに分離する交流極8eもま
た回転子軸心を中心に均一に分布され、夫々がV
状楔形の形状を呈する。即ち、回転子の個々の交
流極8eはシヤフト6の軸心と平行に延び、一端
が狭く、この狭い部分が上にあるものを上向き、
下にあるものを下向きとする。第2図及びび第5
図から明らかなように円周方向即ち回転方向に上
向き、下向きが交互に並び、環状ヨーク8c,8
dにその両端が合流する。上段の第一交流極列と
下段の第二交流極列の夫々の交流極8eは軸と平
行な線上に整列している。スリツト8sは円筒壁
の回転方向に延び、適宜な幅と長さで以て全周に
亘つて配置する。このスリツト8sは軟磁性体3
及び10と同一平面上に位置し、磁石9a,9b
の反作用を防止し交流磁束の迷走をも防ぐ効果を
有する。即ち第一交流極列と第二交流極列を磁気
的に分離すべく作用する。前記スリツト8s相互
の間には「接ぎ」8pを数ケ所設けて円筒軟磁性
体の構成を助ける。尚スリツト8s及び接ぎ8p
は都合により性能上許容し得る範囲内で省略する
ことも何ら差支えない(第11図参照)。 第5図は磁石9aと9bの関係位置及び磁石9
a,9bに対向する第一交流極列、第二交流極列
の対応関係を示すものである。 第1図及び第2図に示すように、シヤフト6の
上端は、軽合金または合成樹脂からなり回転子8
の環状ヨーク8aに形成した中心孔内に固定され
た円形非磁性ボス7に固定してあり、且つ該ボス
7により囲まれている。回転子のこの環状ヨーク
8a,8bはケーシング1及び基板2とを充分な
る対向面積と僅かの間隔を距てて両者間に狭い空
隙を介して極めて効率の高い交流磁気回路を形成
する。第2図に示した実施例では、回転子8は環
状ヨーク8aの反対側に外方に向けた扁平フラン
ジ8bを具備しており、該フランジ8bはケーシ
ング1の基板2との間に狭い空隙を限定するよう
に該基板2に近接する位置を占めている。回転子
の環状ヨーク8a及び8bとケーシング1及び基
板2の横断壁部分との間に狭い空隙を設けたか
ら、基板2及びケーシング1の横断壁と平行に延
びるフランジ8b及び環状ヨーク8aによつて提
供される比較的広い範囲に限定されるこれらの狭
い空隙で交流磁気回路が形成される。 第5図は磁石9a,9bとβ角の関係及び磁石
9a,9bに対向する第一交流極列、第二交流極
列の対応の関係位置を示し、第6図は通電した場
合の交流極の磁束分布と極性の発生状態を示すも
のである。尚5図におけるβ角を交流極列の間に
与え、磁石9a,9bのN,S極と同一極性が相
重なる関係であつても何ら差支えない。 本発明同期電動機が必要なトルクを発生する態
様を図解したのが第7図である。第7図左上方に
示すように、上部Sは上方コイル4a、上方永
久磁石9a及び回転子の第一交流極列を含み、下
部Sは下方コイル4b、下方永久磁石9b及び
回転子の第2交流極列を含む。図示の実施例で
は、永久磁石9a及び9bの夫々が16個の磁極、
即ち、8個のN極及びこれと交互に配置された8
個のS極を具備し、回転子は交流極列の夫々が軸
方向に延びる16個の交流極8eを具備している。
電動機が供電されない時、これら軸方向に延びる
交流極8eの一つは第7図図示の位置T0を占め
ると考えることができる。即ち、この時点で回転
子の交流極は一方の永久磁石9aの極の境及び他
方の永久磁石9bの前記極の境から必らず等距離
に位置する。即ち、第7図T0に示すように、電
動機が休止状態にあれば、回転子の交流極8eの
中心から夫々等距離α及びα寄つた位置に存
在する。 第7図図示の時点T1について考察すると、供
電から起動時点T1までの時間々隔は0乃至1/2
(C/S)程度であり、これは電気的磁気的に最
良条件の位置に達するまでの回転子が前後動する
のに必要な時間である。起動条件が満たされる時
点で、回転子のS部分が励磁されたN極性を帯
びるのに対し、回転子のS部分は励磁されな
い。尚以下交流極は上下列の一対だけを代表して
解説する。 時点T1に於いてS電流は零であり、電流
Sは回転子のS部分がN極性なら最大値を取
る。回転子の個々の交流極8eに発生するこの極
性で、回電子のS部分は必然的に、回転子の交
流極が上方永久磁石9aのS3極と整列する位置へ
移動する。 時点T2において、上方コイルを流れる電流は
零であり、下方コイルを流れる電流は最大値を取
るので、回転子のS部分は励磁を解かれ、S
部分がN極性を取り、回転子は交流極8eが下方
永久磁石9bのSD極と整列するまで回動する。 時点T3に於いて、回転子のS部分は第7図
図示のS極性を帯び、S部分はその極性を失
い、回転子の個々の交流極8eが上方永久磁石9
aの次のN4極と整列するまで移動する。 時点T4に於いて、上方コイルを流れる電流は
零であり、下方コイルを流れる電流は逆極性の最
大値を取るので、回転子のS部分が励磁を解か
れ、S部分がS極性を取り、回転子は交流極8
eが下方永久磁石9bのNE極と整列するまで回
動する。 次の時点で時点T1と同様な条件となる。即
ち、以上述べた一連の動作から、電動機は連続的
に回転する。公知の通り、電動機の回転方向を反
転させるには、コイル4a及び4bの位相を交換
すればよい。 次に第8〜9図に示した第二の実施例につき説
明する。 本実施例は交流励磁される円筒軟磁性体の交流
極と磁石との相互間に自起動回転力を発生させる
ものである。小型同期電動機としての目的及び効
果に於いては、前例と同一の目的及び効果を有
し、その目的を達成する為の具体化された構成は
前述の実施例と相通ずる手段としたものである。 即ち本発明の重大要素は交流極と磁石との間に
回転力を発生する事である。 従つて、磁石を固定子として交流極を回転子と
する手段と、交流極を固定子として磁石を回転子
とする手段とは回転力を発生する上での交流極と
磁石の構成は同一である。そこで磁石を回転子と
し、交流極を固定子としたものが第8図及び9図
に示した第二の実施例である。 第8及び9図に於いて、ケーシング1、軟磁性
板より成る第三極3、コイル4a,4b、軸承
5、シヤフト6、円筒軟磁性体8、磁石9a,9
b、軟磁性板10、コイル支持構造11、等は第
1及び2図と同一のものであるから、同一の符号
を使用した。第9図は固定子としての円筒軟磁性
体8及び回転子9を構成する磁石9a,9b及び
軟磁性板10を示している。円筒軟磁性体8に於
いて、前例の第2図の8bを外方に向けて延長拡
大させ、これにヨークとしてだけでなくケーシン
グ及び基板としての役割をも果さしめ、ケーシン
グ1の円筒側壁内面にこの8bの外周縁を固定す
る。そしてこの基板としての8bの中心に軸承5
を固定し、シヤフト6を回転自在に支持し、シヤ
フト6はまた非磁性環7bを介して一対の円形永
久磁石9a,9bを支持する。この磁石9a,9
bは互にその磁極間にβ角だけズレを有している
ことは、前例の第4及び5図に示す通りで、磁石
9a,9bを軟磁性板10を省略し一体着磁する
事も前例第4図と同様何ら差支えない。 円筒軟磁性体固定子8のカツプ状端部8a及び
基板8bはケーシング1の内周部分と横断壁部分
との間に密着される。ケーシング1の横断壁と平
行に延びる基板8b及び円筒軟磁性体の端部8a
によつて提供される磁気回路は全く空隙を有さな
い効率の高い交流閉磁気回路を形成する。 軟磁性円板から成る第三極3は、これを第3図
示の3a,3b,3cに代替する事も何ら差支え
ない。この第3図示の3a,3cは円筒軟磁性体
8の環状ヨーク8d,8cの部分に密着される。 次に回転子9の磁石9a,9bの周面は円筒壁
の交流極8eと僅かの間隔を距てて、両者間に狭
い空隙を介して極めて効率の高い磁束の鎖交を行
う直流及び交流磁気回路を形成する。 本実施例におけるトルク発生は前述の第7図の
説明と全く同様であるため重複を避けここでは省
略する。 前述の通り交流極と磁石との相互間に自起動回
転力を発生するものであつて、何れを固定するか
回転子とするかに関係なく相互の間にはトルクが
発生する。 本実施例及び前述の実施例は共に同様の交流極
と磁石の構成によつて成立している。唯固定子と
回転子の関係が逆になつているだけである。 以上、述べてきた第一及び第二の実施例は何れ
も同期電動機としてこれを説明したが、本発明は
前記両実施例のコイル4a,4bの夫々に2つの
宛の捲線を施し、極性が反転する転極パルスによ
つて一定角度宛階動するパルスモータとも為し得
るものである。 即ちパルスモータのパルス応答性は回転子の慣
性によつて大きく左右される。ところが本発明に
よれば軽量で慣性の小さいロータを得ることが出
来るからパルス応答を良好となし、乱調、起動不
良を悉く防止し得るパルスモータを提供すること
ができるのである。第7図のものは第10図Aの
第一の一相励磁方式に相当する動作で16極の場合
32パルスで1回転する。即ち一相励磁方式であ
る。第二の励磁方式は二相励磁方式であり、これ
は16極の場合に32パルスで1回転する。第三の励
磁方式は第一、第二の方式を組合せた一〜二相励
磁方式で16極の場合64パルスで以て1回転する。
この第三の方式は他の二方式の1/2ステツプで駆
動するので2倍の周波数に応答する事ができる。
第10図A,Bはパルス駆動を説明するもので、
第10図BのスイツチSw1及びSw2を操作し、第
10図Aに示す順序に従つて駆動する。スイツチ
Sw1及びSw2は、これを電子回路に置換して使用
する事も何ら差支えない。 叙上の如く本発明によれば、従来の如き2台縦
続型が夫々の構成部材を2台分宛必要とし、その
ため共通軸に沿つて2倍の構成部材を組立てなけ
ればならず寸法及び角度を正確に組立てるのに2
倍以上の工程を要していたものを、悉く改消する
ことができる。又従来品にあつては数多くの部材
を組立てた場合、経年変化等で相互間に誤差等が
発生する事は常識から見ても明らかであり、又構
成部材が多い事は累積誤差の多い事をも意味す
る。これに対し本発明にあつては、コイル、磁
石、交流極等を夫々一体宛の構成部材で以て完成
することができる。又本発明品は2コイルを一体
に収容可能なコイル支持構造を有し、多頭捲線機
で以て一工程で同時にこれを完成でき又磁石は同
一磁性体に二段着磁を一工程で行うことが可能で
あり、更には交流極は同一円筒軟磁性体に複列に
加工する事が極めて容易である。 上述したように構成部材として最も重要なこれ
等を夫々一体に加工する事により、寸法及び角度
の精度が高く、而も工作及び組立の工程が極端に
低減される。又一体に加工される為に長期の運転
にも寸法及び角度等の相互の誤差は全く発生し得
ない効果がある。その他工程が激減する為に大量
生産が容易で廉価にこれを提供出来る等実用に供
し著効を奏するものである。 更にまた、本発明によれば小型でありながら大
きな出力を確実に得ることができるのである。今
や業界の状勢は小型化の要望が極めて強いが、本
発明こそこの要望に応ずることができるものであ
る。 尚上述の実施例では、円筒軟磁性体に一つのス
リツトと二列の磁極列を設けたものを例に採つて
説明したが、これを更に多くの磁極列及びスリツ
ト並びにコイル及び磁石とすることも勿論可能で
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る同期電動機縦断面図、第
2図は第1図に示した電動機の構成を示す分解斜
視図、第3図は第1及び8図示の第三極3に代え
る第三極としての3a,3b,3cを一部切欠し
て示す断面図、第4図は第1及び2図の磁石9
a,9bと第8及び第9図の磁石9a,9bの軟
磁性円板10を省略し一体着磁した実施例の斜視
図、第5図は第1及び8図の磁石9a,9bと円
筒軟磁性体の複列交流極との関係位置を説明する
展開図、第6図は交流極が励磁された磁束分布と
極性の状態を示す図、第7図は本発明に係る回転
機のトルク発生説明図、第8図は磁石を回転子と
した第二の実施例の中心軸を含む縦断面図、第9
図は第8図の構成を示す分解斜視図、第10図
A,Bは本発明の回転機をパルス駆動する場合の
説明図である。第11図は円筒状軟磁性体の他の
実施例における磁石と交流極との関係図、第12
図は本発明と先行発明1,2並びに市販品との出
力の比較を示したグラフ、第13図は本発明と市
販品の外形寸法図である。 1……ケーシング、2……基板、3……円筒状
軟磁性体(第3極)、3c……非磁性体(合成樹
脂又は金属)、4a,4b……円形コイル、5…
…軸承、6……シヤフト、7……ボス、8……円
筒軟磁性体、8a,8b,8c,8d……環状ヨ
ーク、8s……スリツト、8p……接ぎ、8e…
…交流極、9a,9b……永久磁石、10……軟
磁性板、11……コイル支持構造。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 円筒状に形成すると共に、切欠き窓を設けて
    形成した一端に狭隘部を有するV字状の交流極を
    円周方向に交互に上向き、下向きに配して交流極
    列を形成し、且つ該交流極列を上下に同一位相で
    二列形成した円筒状軟磁性体と、間に磁性体を介
    在させた一対のコイルからなり且つ該一対のコイ
    ルに周波数は等しいが一定の位相ずれ関係にある
    交流を供給するようになした、前記円筒状軟磁性
    体の交流極を挾んで後記円形永久磁石と対向する
    よう配置した励磁コイルと、交互にN,S極を配
    置した一対の円形永久磁石からなり且つ該一対の
    円形永久磁石の磁極間に一定の位相ずれの関係を
    持たせた、前記円筒状軟磁性体の交流極に対向し
    て配置した永久磁石と、前記励磁コイルを取り囲
    む軟磁性材からなるケーシングとからなる回転
    機。
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JPS5833957A (ja) * 1981-08-20 1983-02-28 Japan Servo Co Ltd 小形電動機
JPS61135356A (ja) * 1984-12-03 1986-06-23 Sankyo Seiki Mfg Co Ltd 小型電動機

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