JPS6158191B2 - - Google Patents

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JPS6158191B2
JPS6158191B2 JP58062241A JP6224183A JPS6158191B2 JP S6158191 B2 JPS6158191 B2 JP S6158191B2 JP 58062241 A JP58062241 A JP 58062241A JP 6224183 A JP6224183 A JP 6224183A JP S6158191 B2 JPS6158191 B2 JP S6158191B2
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JP
Japan
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weight
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medical device
blood
vinyl chloride
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JP58062241A
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JPS59189858A (ja
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Shunji Ichikawa
Toshiaki Nakamaru
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Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
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  • Medical Preparation Storing Or Oral Administration Devices (AREA)
  • Materials For Medical Uses (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 技術分野 本発明は、新規な医療用具に関するものであ
る。詳しく述べると、柔軟性および耐熱性が良好
でかつ高周波融着が可能で、さらに気体透過性お
よび透明性に優れ、しかも着色ゲルのない樹脂組
成物で作られた血液バツグ等の医療用具に関する
ものである。 先行技術 周知のように、血液は自己防御作用を有してお
り、血液が血管内壁以外の異界面に接すると、異
界面への血小板の粘、凝集および血漿のゲル化、
すなわちフイブリン架橋体の形成が起こる。従来
の血液バツグは、血液中の血小板が血液バツグの
基材であるプラスチツク界面へ凝集し、採血後6
時間後には血小板凝集能が採血時の約60%に低下
し、さらに24時間後には約40%にまで低下する。
一方、現在の血小板製剤の有効利用の点から、よ
り長時間の血液の保存が可能なプラスチツクから
なる保存容器、いわゆる血液適合性を有するプラ
スチツクからなる保存容器、あるいはその他の医
療用具の開発が望まれている。 このようなプラスチツク製容器またはその他の
医療用具として、現在、その加工性、柔軟性、透
明性、低水蒸気透過性、耐熱性等の良好さの故
に、軟質塩化ビニル樹脂製のものが広く使用され
ている。これらの軟質塩化ビニル樹脂は、可塑剤
としてジ−2−エチルヘキシルフタレート(以
下、D1OPという。)等のフタル酸エステルが30〜
60%含まれている。しかしながら、フタル酸エス
テルは移行性が大きいので、前記軟質塩化ビニル
樹脂で、例えば血液保存容器を作つた場合、該フ
タル酸エステルが血漿中に溶出することが知られ
ている。このため、濃縮血小板を含む血漿にフタ
ル酸エステルが溶け出すと、血小板の機能である
凝集能の低下をもたらすという報告がなされてい
る〔日本輸血学会誌28,282(1982)〕。また、前
記フタル酸エステル系可塑剤を含有する軟質塩化
ビニル樹脂は、気体透過性が不充分であり、これ
を用いた血液バツグの血小板保存性を示す有効期
間は通常6時間という短時間でしかない。すなわ
ち、軟質塩化ビニル樹脂は炭酸ガスの透過係数が
約2.0×103ml・mm/m2・atm・day程度であり、
これを用いた血液バツグにおいて濃縮血小板血漿
の有効期限は6時間であつた。しかし、この透過
係数を2.5×103〜9.0×103ml・mm/m2・atm・
day、より好ましくは3.0×103〜8.0×103ml・mm/
m2・atm・dayとすることにより血小板の保存性
を高め、血小板を有効に保存することができると
されるPH6以上を72時間以上に亙り維持できた。
2.5×103ml・mm/m2・atm・day未満であると血
小板の代謝により生じるCO2濃度が高くなりPHが
低下し、血小板の保存性の点で長時間を望めな
い。また9.0×103ml・mm/m2・atm・dayよりも
大きくなると、血小板の代謝が活性化され過ぎて
血小板の機能が短時間で損われやすい。尚、上記
透過係数の範囲内とすることにより他の血液細胞
の保存性も高めることができる。このため該可塑
剤の配合量を多くすれば気体透過性は向上する
が、該配合量を多くすれば逆に実用的な機械的強
度が失われてしまう。したがつて、血小板等の血
液細胞の長期保存を可能とする気体透過性、すな
わち2.5×103〜9.0×103ml・mm/m2・atm・day以
上得ることは困難である。 一方、非移行性の可塑剤としては、ポリエステ
ル系可塑剤が用いられている。このポリエステル
系可塑剤は、一般に脂肪酸エステルが主たるもの
であるため、耐水性、耐加水分解性等においては
フエニル基を骨格とするフタル酸エステルよりも
劣つていることはよく知られている。 他方、気体透過性が比較的良好な血液バツグ用
材料として、10〜40重量%のポリプロピレンと、
40〜85重量%の熱可塑性エラストマーとのブレン
ドよりなる樹脂組成物が知られているが(特開昭
55−60464号)、このようなポリオレフイン系樹脂
は接着性が悪いために、二次加工の際、高周波融
着が困難であり、成形加工法が限定される。ま
た、軟質ポリ塩化ビニルを用いた場合の様な柔軟
性に欠ける。 発明の目的 したがつて、本発明の目的は、新規な医療用具
を提供することにある。本発明の他の目的は、柔
軟性および耐熱性が良好でかつ高周波融着可能で
さらに気体透過性および透明性に優れ、しかも着
色ゲルのない樹脂組成物で作られた血液バツグ等
の医療用具を提供することにあり、特に血小板を
極めて長期に亙り保存可能な血液バツグを提供す
ることにある。 これらの諸目的は、高分子可塑剤の存在下にス
チレン−ブタジエン共重合体および/またはその
誘導体に塩化ビニルを反応させて得られるグラフ
ト共重合体および安定剤よりなる樹脂組成物で作
られた成形物である医療用具により達成される。 また、本発明は、塩化ビニル部分100重量部に
対してスチレン−ブタジエン共重合体および/ま
たはその誘導体部分が20〜200重量部、好ましく
は30〜120重量部で、高分子可塑剤が20〜200重量
部、好ましくは30〜120重量部である医療用具で
ある。さらに、高分子可塑剤が重量平均分子量
1000〜500000でかつガラス転移点が0℃以下であ
る医療用具である。また、本発明は高分子可塑剤
がエチレン系共重合体または線状ポリエステルで
ある医療用具である。さらに、本発明は、高分子
可塑剤含有するグラフト共重合体100重量部に対
して安定剤が0.05〜5重量部配合されてなる医療
用具である。また、本発明は、医療容器が血液バ
ツグである医療用具である。 発明の具体的説明 本発明において使用されるグラフト共重合体
は、新規化合物であつて、高分子の存在下にスチ
レン−ブタジエン共重合体および/またはその誘
導体に塩化ビニル系単量体を反応させることによ
り得られるものである。本反応の詳細は明らかで
はないが、高分子可塑剤の分子と塩化ビニル−ス
チレン−ブタジエン系グラフト共重合体とが極め
て緊密に絡み合つて混合しているかあるいは両者
間になんらかの化学的結合が生じているのではな
いかと推定される。しかして、該高分子可塑剤−
(塩化ビニル−スチレン−ブタジエン系グラフト
共重合体)系内の塩化ビニル部分100重量部に対
するスチレン−ブタジエン共重合体および/また
はその誘導体部分は20〜200重量部、好ましくは
30〜120重量部で、高分子可塑剤は20〜200重量
部、好ましくは30〜120重量部である。これは、
該共重合体が20重量部未満でかつ高分子可塑剤が
20重量部未満では、グラフト共重合体の柔軟性が
低く、一方、該共重合体が200重量部を越えかつ
高分子可塑剤が200重量部を越えると、機械的強
度が低下しかつ高周波融着も困難となるからであ
る。 このようなグラフト共重合体は、例えば塩化ビ
ニル系単量体、スチレン−ブタジエン共重合体な
いしその誘導体および高分子可塑剤が前記割合と
なるように反応器に仕込み、ラジカル重合触媒の
存在下で塩化ビニル系単量体を懸濁重合すること
により得られる。なお、懸濁重合の他に、乳化重
合またはその他の重合方法も採り得ることはもち
ろんである。 また、ラジカル重合触媒としては、単量体に可
溶性の有機過酸化物やアゾ化合物が使用される。
例えばアゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合
物、ラウリルパーオキサイド等のアルキルパーオ
キサイド、ジイソプロピルパーオキシカーボネー
ト等のアルキルパーオキシエステル、メチルエチ
ルケトンパーオキサイド等のケトンパーオキサイ
ド等が好適に使用される。 懸濁剤としては、公知のものが特に制限なく使
用でき、例えばポリビニルアルコール、ゼラチ
ン、水溶性セルロース誘導体等が好適に使用され
る。これらの懸濁剤は、単独または適宜組合わせ
て使用される。懸濁剤の使用量は、水媒体に対し
て0.01〜2重量%が適当である。乳化重合による
ときは、公知の乳化剤、例えばラウリル硫酸ナト
リウム等が使用される。重合反応は、窒素ガス、
アルゴンガス等の不活性ガスの気流中で撹拌下に
行なうのが望ましい。 反応終了後、生成物は常法にしたがつて反応混
合物中から採取される。例えば、スラリー状の反
応混合物から未反応の単量体を減圧除去し、残部
を濾過、洗浄後乾燥することにより目的の樹脂が
粉末状で得られる。 使用されるスチレン−ブタジエン共重合体は、
スチレン対ブタジエンのモル比が1:1〜1:
10、好ましくは1:2〜1:6のランダムないし
ブロツク共重合体で、その分子量は50000〜
200000、好ましくは70000〜190000である。実例
を挙げると、例えばカリフレツクスTR−1101
(シエル化学製)、カリフレツクスTR−1107(シ
エル化学製)、ソルプレン(旭化成製、フイリツ
プス製)、タフプレン(旭化成製)等がある。ま
た、その誘導体としては、前記スチレン−ブタジ
エン共重合体の水素添加物、エポキシ化物、ハロ
ゲン化物、マレイン化物等がある。 塩化ビニル系単量体としては、塩化ビニルのみ
からなる系または塩化ビニルとこれと共重合し得
る単量体とからなる系が使用される。このような
共単量体としては、エチレン、プロピレン等のオ
レフイン類、酢酸ビニル等のビニルエステル類、
n−ブチルビニルエーテル等のビニルエーテル
類、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシ
ルアクリレート等のアルキルアルキレート類、n
−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメ
タクリレート、メチルメタクリレート等のアルキ
ルメタクリレート類がある。共単量体の使用量
は、塩化ビニル系単量体組成中、好ましくは30重
量%以下、さらに好ましくは15重量%である。こ
れは30重量%を越えると得られる樹脂の加工成形
性、耐熱性、透明性等が悪くなるからである。 高分子可塑剤としては、重量平均分子量1000〜
500000、好ましくは5000〜300000の線状重合体で
あつて、スチレン−ブタジエン−塩化ビニルグラ
フト共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、
ポリ塩化ビニル等に対して相溶性の良好な重合体
であり、ガラス転移点が0℃以下、好ましくは−
30℃以下である。実例を挙げると、例えばエチレ
ン−酢酸ビニル−ケトン共重合体〔例えばエルバ
ロイ(Elvaloy)742、E.I.du Pont de Nemours
& Co.製〕、ポリエステル、例えばポリカプ
ロラクトン−g−(ポリスチレン)、ポリε−カプ
ロラクトン、〔例えばPCL 780、PCL 300、PCL
700(以上、Unino Carbide社製)〕、ポリエステ
ル〔例えばNuoplaz 6187(Tenneco Chemicals
社製)Paraplex G−25、Paraplex G−54(以
上、Rohm & Haas社製)、Admex 761
(Ashland Chemicals社製)等〕等がある。これ
らのうち、特に前記エチレン共重合体(例えば
Elvaloy 742)が優れた効果を発揮する。 本発明による樹脂組成物中に配合される安定剤
としては、カルシウム、亜鉛等の金属とステアリ
ン酸、ラウリン酸、リシノール酸、ナフテン酸、
2−エチルヘキソイン酸等の脂肪酸との金属せつ
けんがあり、これらは1種類または2種類以上
が、前記グラフト共重合体100重量部に対して
0.05〜5重量部、好ましくは0.1〜3重量部配合
される。また、前記安定剤の他に、安定助剤とし
てエポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油等のエ
ポキシ化動植物油も、前記グラフト重合体100重
量部に対して20重量部以下、好ましくは5〜10重
量部配合することができる。また、滑剤やその他
の添加剤も毒性を示さない化合物を使用すること
ができる。 このようにして得られる本発明による樹脂組成
物には、さらに炭酸ガス等のガス透過性を向上さ
せるために、スチレン−ブタジエン共重合体、ス
チレン−エチレン−ブチレン共重合体、高分子可
塑剤および塩化ビニル重合体よりなる群から選ば
れた少なくとも1種の重合体を配合することがで
きる。その配合量は、前記グラフト共重合体100
重量部に対して100重量部以下、好ましくは0〜
80重量部、最も好ましくは0〜50重量部である。
配合されるスチレン−ブタジエン共重合体および
高分子可塑剤としては、前記のグラフト共重合反
応に使用されたものと同様である。スチレン−エ
チレン−ブチレン共重合体としては、スチレン−
エチレン−ブチレン−スチレンブロツク共重合体
(Kraton G 1651、1652、4600、4609、シエル
化学製)等がある。また塩化ビニル重合体として
は塩化ビニルの単独重合体の他に、塩化ビニルと
他の共重合し得る単量体との共重合体がある。こ
のような共重合体としては、前記塩化ビニル系単
量体と同様であり、その使用量は、塩化ビニル系
単量体組成中、好ましくは30重量%以下、さらに
好ましくは15重量%以下である。また、その平均
重合度は500〜3000、好ましくは1000〜2000であ
る。 本発明による樹脂組成物は、通常一般に用いら
れているプレス成形機、押圧成形機、射出成形
機、ブロー成形機、インフレーシヨン成形機、カ
レンダー成形機等で成形加工することが可能であ
る。これらの成形物は、高周波融着機等を用い組
立加工することにより血液保存容器、輸血チユー
ブ等の医療用具が得られる。 このようにして得られる樹脂組成物は柔軟性お
よび耐熱性が良好でかつ高周波融着が可能で、さ
らに気体透過性および透明性に優れ、しかも着色
ゲルのない塩化ビニル系グラフト共重合体であ
り、特に炭酸ガス透過係数が2.5×103〜9×103
ml・mm/m2・atm・day(30℃)、好ましくは3.0
×103〜8.0×103ml・mm/m2・atm・day(30℃)
である。 つぎに、図面を参照しながら、本発明の医療用
具の一例として、樹脂組成物により採血バツグを
製造した場合について説明する。すなわち、図面
は血液バツグを示すもので、複数個のピールタブ
付き排出口1および排出口2を備えた本発明の樹
脂組成物製の採血バツグ3は、その周縁部と高周
波加熱あるいはその他の加熱手段によりヒートシ
ールされており、該採血バツグの内部空間5に連
通する本発明の樹脂組成物製の採血チユーブ6が
連結されている。この採血バツグの内部空間に
は、抗凝固剤としてACD−A液(例えば、水溶
液100ml中にクエン酸ナトリウム2.20g、クエン
酸0.80gおよびブドウ糖2.20g含有)、CPD液
(例えば、水溶液100ml中にクエン酸0.327g、ク
エン酸ナトリウム2.63g、リン酸二水素ナトリウ
ム0.251g、デキストロース2.32g含有)等が収
納されている。また、前記採血チユーブ6の先端
には、採血針7が取付けられている。この採血針
にはキヤツプ8が取付けられる。 また、前記採血バツグ3の他に子バツグを連結
する場合には、ピールタブ付き排出口9を備えた
本発明の樹脂組成物製と同様に周縁部10をヒー
トシールされ、かつその内部空間11に連通する
本発明の樹脂組成物製の連結チユーブ12を備え
第1の子バツグ13が分岐管14を介して採血バ
ツグ3の連結用排出口2に、先端の連結針15に
より連結された連結チユーブ16と連結される。
また、ピールタブ付き排出口17を備えかつ周縁
部18を高周波シールされ、その内部空間19に
連通する本発明の樹脂組成物製の連結チユーブ2
1を備えた子バツグ22の前記連結チユーブ21
が分岐管14を介して連結チユーブ12,16と
連結される。 以上は、血液バツグを例にとつて説明したが、
その他の血液保存容器、輸血システム、カテーテ
ル、血液回路、透析用チユーブ等についても同様
に使用できる。 つぎに、実施例を上げて本発明をさらに詳細に
説明する。 実施例 1〜3 第1表に示す割合でエチレン−酢酸ビニル−ケ
トン共重合体(エルバロイ 742)の存在下に、
スチレン−ブタジエン共重合体(分子量
150000)に塩化ビニルをグラフト重合して得られ
たグラフト共重合体100重量部に対して、Ca−Zn
系安定剤(マーク 593)1重量部を配合し、ペ
レツト化したのち、押出成形により0.4mm厚のシ
ートを作製した。その物性を第1表に示す。 参考例 1 第1表に示す割合でスチレン−ブタジエン共重
合体(分子量150000)に塩化ビニルを反応させて
得られたグラフト共重合体100重量部に示して、
Ca−Zn系安定剤(マーク 593)1重量部を配合
し、ペレツト化したのち、押出成形により0.4mm
厚のシートを作製した。その物性を第1表に示
す。 実施例 4〜6 実施例1〜3で得られたグラフト共重合体100
重量部に対して、第2表に示す割合でエポキシ化
大豆油(O 130P)、Ca−Zn系安定剤(マーク
593)、スチレン−エチレン−ブチレンブロツク共
重合体(Kraton G 1652、シエル化学製)およ
びエチレン−酢酸ビニル−ケトン共重合体(エル
バロイ 741)を配合し、ペレツト化したのち、
押出成形により0.4mm厚のシートを作製した。そ
の物性を第2表に示す。 参考例 2 参考例1で得られたグラフト共重合体に対して
実施例4〜6と同様に、第2表に示す割合の添加
剤を配合してシートを作製した。その物性を第2
表に示す。 比較例 平均重合度1300のポリ塩化ビニル100重量部に
対してエポキシ化大豆油(O−130P)5重量
部、Ca−Zn系安定剤(マーク 593)1重量部お
よびDOP 50重量部を配合し、ペレツト化したの
ち、押出成形により0.4mm厚のシートを得た。そ
の物性を第2表に示す。
【表】
【表】 実施例 7 実施例5および比較例のシートを用いて高周波
融着により、図面に示すような内表面積46cm2の血
液バツグをそれぞれ2個ずつ作製し、温度121℃
の水蒸気でオートクレーブ滅菌した。このバツグ
にそれぞれCPDを添加した人血漿を無菌的に5
mlずつ分注し、封栓した。37℃で24時間静置した
バツグ内の人血漿を試験液とした。試験液中の
DOPをアセトニトリルで抽出し、高速液体クロ
マトグラフイで定量したところ、第3表の結果が
得られた。 同様なバツグについて、厚生省告示第448号
「塩化ビニル樹脂性血液セツト基準」にしたがつ
て溶出物試験を行なつたところ、すべての項目に
適合した。 実施例 8 実施例5および比較例のシートを用いて高周波
融着により、内表面積20cm2の血液バツグをそれぞ
れ2個ずつ作製し、温度121℃でオートクレーブ
滅菌した。このバツグにそれぞれCPDを保存液
として採血した血液から調整された濃縮血小板血
漿を1.5mlずつ分注し、封栓した。22℃で72時間
保存したときのPH変化は第4表のとおりであつ
た。
【表】
【表】 血小板保存中のPHの維持は、輸血後の血小板生
存率に重要な意味をもつており、本発明の実施例
8のようにして炭酸ガス透過性の高いバツグで保
存した場合、PHの低下が比較例3のものより小さ
く、血小板保存中の機能維持がよいことは明白で
ある。 発明の具体的効果 以上述べたように、本発明による医療用具は、
高分子可塑剤の存在下にスチレン−ブタジエン共
重合体および/またはその誘導体に塩化ビニル系
単量体を反応させて得られるグラフト共重合体お
よび安定剤よりなる樹脂組成物で作られてなるも
のであるから、柔軟性および耐熱性が良好でかつ
高周波融着により成形加工できるので製造が容易
で安価である。また、気体透過性および透明性に
優れ、しかも着色ゲルは全く存在しないので、医
療用具として好適である。また、塩化ビニル部分
100重量部に対してスチレン−ブタジエン共重合
体および/またはその誘導体部分が20〜200重量
部で、高分子可塑剤が20〜200重量部であるの
で、特に透明性に優れており、しかも溶血毒性な
らびに細胞毒性がなく、かつ血小板付着および形
態変化が小さく、さらにPH変化が小さいので、医
療用具、特に、血液バツグ、輸血システム、血液
回路、血液透析用チユーブ等の血液処理用医療用
具として極めて有用である。特に本発明による医
療用具は、血小板の長期保存(72時間)が可能な
血液バツグとして極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
図面は、本発明による樹脂組成物を用いた医療
用具の一例を示す正面図である。 3……血液バツグ、13,22……子バツグ、
6,16,21……チユーブ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 高分子可塑剤の存在下にスチレン−ブタジエ
    ン共重合体および/またはその誘導体に塩化ビニ
    ル系単量体を反応させて得られるグラフト共重合
    体および安定剤よりなる樹脂組成物で作られた成
    形物である医療用具。 2 塩化ビニル部分100重量部に対するスチレン
    −ブタジエン共重合体および/またはその誘導体
    部分が20〜200重量部で、高分子可塑剤が20〜200
    重量部である特許請求の範囲第1項に記載の医療
    用具。 3 高分子可塑剤が重量平均分子量1000〜500000
    でかつガラス転移点が0℃以下である特許請求の
    範囲第1項または第2項に記載の医療用具。 4 高分子可塑剤がエチレン系共重合体または線
    状ポリエステルである特許請求の範囲第3項に記
    載の医療用具。 5 高分子可塑剤を含有するグラフト共重合体
    100重量部に対して安定剤が0.05〜5重量部配合
    されてなる特許請求の範囲第1項ないし第4項の
    いずれか一つに記載の医療用具。 6 炭酸ガス透過係数が2.5×103〜9.0×103ml・
    mm/m2・atm・day(30℃)である特許請求の範
    囲第1項ないし第5項のいずれか一つに記載の医
    療用具。 7 医療用具が血液バツグである特許請求の範囲
    第1項ないし第6項のいずれか一つに記載の医療
    用具。
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