JPS6153156A - ムライト・β‐スポジユーメン複合セラミツク - Google Patents

ムライト・β‐スポジユーメン複合セラミツク

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JPS6153156A
JPS6153156A JP60166041A JP16604185A JPS6153156A JP S6153156 A JPS6153156 A JP S6153156A JP 60166041 A JP60166041 A JP 60166041A JP 16604185 A JP16604185 A JP 16604185A JP S6153156 A JPS6153156 A JP S6153156A
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mullite
spodium
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JP60166041A
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ジエームス・デビツト・ホツジ
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General Electric Co
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Publication date
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    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B35/00Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products
    • C04B35/01Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on oxide ceramics
    • C04B35/16Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on oxide ceramics based on silicates other than clay
    • C04B35/18Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on oxide ceramics based on silicates other than clay rich in aluminium oxide
    • C04B35/19Alkali metal aluminosilicates, e.g. spodumene
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B35/00Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products
    • C04B35/01Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on oxide ceramics
    • C04B35/16Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on oxide ceramics based on silicates other than clay
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  • Structural Engineering (AREA)
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、結晶質ムライト相および結晶質β−スポジユ
ーメン相から成る多結晶質物体(すなわち、複合セラミ
ック)及びその製法に関するものである。好適な実施の
態様に従えば本発明は、シリコンの熱膨張率と同等また
は近似の熱膨張率を有するシリコン用基板として有用な
ムライトおよびβ−スポジユーメンから成る多結晶質材
料の製法に関する。
IC素子の動作に際してシリコン−基板界面に生じる応
力を低減させるため、基板材料はシリコンの熱膨張率に
できるだけ良く整合した熱膨張率を有することが望まし
い。かかる整合は、素子の動作時における加熱および冷
却サイクルの結果としてシリコン−基板界面が現行の素
子において見られるよりも厳しい熱応力を受けるものと
予想される現在計画中の大電力用半導体素子においては
特に重要であると考えられる。現行の技術に従えば、基
板材料としてα−アルミナが使用されている。しかるに
、アルミナとシリコンとの間における熱膨張率の不整合
は非常に大きいため、この材料は将来の用途にとって満
足すべきものではないと判断される。更にまた、高速集
積回路においては誘電率の小さい基板材料が要求される
。現在計画中の高速素子にとっては、アルミナの誘電率
は大き過ぎると判断される。このように、アルミナと交
換すべぎ基板材料として、シリコンの熱膨張率に一層良
く整合した熱膨張率を有しかつアルミナの誘電率より小
さい誘電率を有するような基板材料が要望されているの
である。
従来、ムライト複合基板材料が研究されてきた。
レイボルドおよびシボルド(L eipold& S 
1bold ゛)の論文[ジャーナル・オブ・アメリカ
ン・セラミック・ソサイエティ(J、 Amer、Ce
ral、 Soc、 )、第65巻、C147頁(19
82年)]中には、シリカに富むムライト組成物を調製
することにより、シリコンの熱膨張率に近似した熱膨張
率を有するムライト基材の二相セラミックを製造する方
法が報告されている。この場合、焼成後には、ムライト
とシリカに富むガラスとから成りかつ約50%のガラス
を含有する物体が得られている。フィオリおよびピンチ
ェンツィーニ(F 1ori&V 1ncenzini
 )の論文[コローク・インターナショナル・スール・
し・ヌーベル・オリエンタシオーン・デ・コンポザーン
・ポシフ(collque  Internation
ale 5LIr Ies Nouvelles  Q
rientationsdeS Composants
 PO35ifS) 、パリ、1982年3月29日〜
4月1日、203頁]中にもまた、シリコンの熱膨張率
に整合した熱膨張率を有する基板材料として使用するた
めの同様なムライト・シリカガラス組成物の製造方法が
報告されている。
ムライトとは、3Al 203  ・2Si 02の近
似化学式を有する結晶質ケイ酸アルミニウム相である。
これは、シリコンの熱膨張率(300″にり で2.5X10−6 / ’K)にかなり良く整合した
熱膨張率(300°にで3.3X10−6/’K)を有
するため、基板材料として有望である。
しかしながら、上記の通り、現在計画中の大電力用素子
の基板に関しては一層高度の整合が所望されるのである
。それ故、本発明の特徴の1つに従えば、ムライトの熱
膨張率を低下させてシリコンの熱膨張率に整合させるた
めに熱膨張率の小さい第2の相が添加される。詳しく述
べれば、本発明においてはβ−スポジユーメン(ケイ酸
アルミニウムリチウム)が添加される。β−スポジユー
メンは、293〜1273°にの範囲内で0.9×10
−6/6にの熱膨張率を有するものである。
本明細書の一部を成す添付の図面を参照しながら以下の
詳細な記載を読めば、当業者には本発明が一層良く理解
されよう。
本発明に従えば、シリコンの熱膨張率に整合するような
ムライト・β−スポジユーメンセラミックを製造するこ
とができる。また、ムライト・ガラスセラミックに対す
る本発明のムライト・β−スポジユーメンセラミックの
利点の1つとして、ガラスよりも結晶質セラミックの方
が熱伝導率が大きいことにより、本発明のセラミックは
より大きい熱伝導率を有するとも考えられる。
本発明に従って簡単に述べれば、約50〜約95 (!
I!ff1)%の結晶質ムライトおよび約5〜約50(
重囲)%の結晶質β−スポジユーメンから成る多結晶質
物体の製造方法において、(a)ムライトおよび(また
は)β−スポジユーメンおよび(マタハ) Al 20
3 オ’J:U (または)S102および(または)
LizO前駆物質から成りかつ前記多結晶質物体を製造
するのに必要な組成を有する混合物を用意し、(b)前
記混合物を成形して圧縮体とし、(c)前記圧縮体を液
相焼結して理論密度の約85%より大きい密度を有する
緻密体を得るのに十分な液相を生成させるが前記圧縮体
または得られる焼結体に顕著な悪影響を及ぼさない約1
423℃より高く約1500℃までの範囲内の温度下で
前記圧縮体を焼結することにより、ムライト相およびガ
ラス状β−スポジユーメン相を含有する焼結体を得、(
d >約600〜約800℃の範囲内の温度下で前記焼
結体に核生成アニールを施して前記ガラス状β−スポジ
ユーメン相中に核生成をもたらし、次いで(e)約12
00℃以上で前記焼結体中に液体が生成する温度より低
い範囲内の温度下で核生成済みの前記焼結体に結晶化ア
ニールを施すことによって前記多結晶質物体を得る諸工
程を含んでいて、前記焼結工程、前記核生成アニール工
程および前記結晶化アニール工程は前記圧縮体または前
記焼結体に顕著な悪影響を及ぼさない雰囲気または真空
中において実施されることを特徴とする方法が提供され
る。
焼結体に関して木切1IiIl書中に示される%密度は
、特に記載のない限り、ムライトおよびβ−スポジユー
メンの存在mに基づいて算出されたムライトおよびβ−
スポジユーメンの理論書度に対する分率密度である。
本発明においては、ムライト相の組成はβ−スポジユー
メン相と熱平衡状態で存在し得るようなものである。同
時に、β−,スポジューメン相の組成はムライト相と熱
平衡状態で存在し得るようなものである。それ故に本発
明の多結晶質物体は、(a )約71.8〜約74.0
 (ill)%のAl2O3および残部のSi 02か
ら成るムライト相並びに(b ) Li 20・AI 
203 ・4Si 02の公称化学式を有するケイ酸ア
ルミニウムリチウム[すなわち、約58.5〜約79.
4(1ロ)%のシリカおよび残部のアルミン酸リチウム
(Li20・Al203)]から成るβ−スポジユーメ
ン相を含んでいる。
本発明の多結晶質物体の相組成は、それの最終用途に大
きく依存する。本発明の実施の一態様に従えば、本発明
の多結晶質物体の相組成は3000Kにおけるシリコン
の熱膨張率に整合するように調製される。
本発明方法の実施に当っては、所要成分すなわちムライ
トおよび(または)β−スポジユーメンおよび(または
)Al203および(または)S102および(または
)Li20前駆物質から成りかつ本発明の多結晶質物体
を製造するのに必要な組成を有する粒状混合物が用意さ
れる。たとえ   □ば、かかる混合物はAI 203
 、Si OzおよびLi2O前駆物質の粉末から成り
得る。あるいはまた、たとえば、かかる混合物ば予め調
製されたβ−スポジユーメンおよびムライトの粉末から
成っていてもよい。あるいはまた、たとえば、かかる混
合物はAl2O3および(または)SiC2および(ま
たは)L! 20前駆物質および(または)β−スポジ
ユーメンおよび(または)ムライトの粉末を組合わせた
ものから成っていてもよい。
上記の粒状混合物をI製する際に使用される諸成分の但
は、本発明の多結晶質物体における所望の相組成によっ
て決定される。なお本発明方法においては、本発明の多
結晶質物体中のムライト相およびβ−スポジユーメン相
を生成するいずれの反応物質(すなわち、Al 203
 、Li 201Si○2、ムライト粉末またはβ−ス
ポジユーメン粉末)も、顕著な損失を生じることがない
上記のL! 20前駆物質は、本発明方法において顕著
な悪影響をもたらずものであってばならない。詳しく述
べれば、それは900℃以下好ましくは500°C以下
の温度下で完全に熱分解し、そしてL! 20と圧縮体
の焼結開始以前に揮発消失する気体状の分解生成物とを
生じるようなものでなければならない。適当なLizO
前駆物質の代表例としては、硝酸リチウム、酢酸リチウ
ムおよび水酸化リチウムが挙げられる。
上記混合物の諸成分は商朶用または工業用のものであれ
ばよい。詳しく述べれば、それらは得られる多結晶質物
体の性質に顕著な悪影響を及ぼすような不純物を含有し
ていてはならない。なお、原料物質中に存在する不純物
の伝が多くなるほど、最終製品中に存在するガラス相の
曾も多くなる。
本発明方法の実施に当っては、先ず、上記成分の均質ま
たは少なくとも実質的に均質な粒状混合物あるいは分散
物がm製される。かかる混合物は、たとえばボールミル
処理やジェットミル処理のごとき各種の常用技術によっ
て調製することができる。このような混合技術の代表例
はボールミル処理であって、その場合には摩耗が少なく
かつ最終製品において所望される性質に顕著な悪影響を
及   ゛ぼさない材料(たとえばα−Al203)か
ら成るボールを使用することが好ましい。好ましくは、
ボールミル処理は混合物の諸成分に対して不活性な液体
混合ts貿中において行われる。代表的な液体混合媒質
としては、ベンゼンのごとき炭化水素および塩素化炭化
水素が挙げられる。かかる湿式摩砕によって得られた分
散物を各種の常用技術によって乾燥すれば、それから液
体混合媒質を除去することができる。そのためには、液
体混合媒質の沸点より僅かに低い温度に維持された炉内
において分散物を乾燥することが好ましい。なお、噴霧
乾燥法を使用することもできる。
上記の粒状混合物は、本発明の多結晶質物体の製造を可
能にするような粒度を有する必要がある。
なお、かかる混合物はサブミクロンの平均粒度を有する
ことが好ましい。粒度が(一般に約5ミクロンより)大
きくなるほど、得られる密度は低くなる傾向がある。な
お、上記の混合物においては、ムライトおよびβ−スポ
ジユーメンの粉末以外の成分は本発明の反応(すなわら
、ムライト相およびβ−スポジユーメン相の生成)が起
こり得るような粒度を有していなけばならなない。
粒状混合物を成形して圧縮体とするためには、各種の技
術を使用することができる。たとえば、押出し、射出成
形、金型圧縮、等圧圧縮、スリップ鋳込またはテープ流
延によって混合物から所望形状の圧縮体を形成すること
ができる。混合物の成形に際して滑剤、結合剤または類
似の物質が使用される場合、それらば圧縮体または得ら
れる多結晶質物体に顕著な悪影響を及ぼすものであって
はならない。かかる物質は、本発明の焼結温度より低い
温度(好ましくは200℃より低い温度)に加熱される
と揮発し、それにより顕著な残留物や実質的な汚染物を
生じないようなものである。
成形済みの圧縮体は任意所望の形状を有し得る。
たとえば、それは単純な形状、中空の形状および(また
は)複雑な形状のいずれを有していてもよい。なお、基
板として使用するためには、それはテープ状を成してい
ることが好ましい。        。
上記の圧縮体は、液相焼結を達成するのに十分な液相が
生成されるような温度下で焼結される。
かかる焼結温度は約1423℃より高く約15.0O℃
までの範囲内のものであり得るが、圧縮体または焼結体
に顕著な悪影響を及ぼすようなものであってはならない
。すなわち、かかる焼結温度は圧縮体または焼結体のス
ランプを引起こすほどに多0の液相を生成するものであ
ってはならないのである。詳しく述べれば、使用する焼
結温度はかかる温度下で生成される液相の母に大ぎく依
存するのであって、それは圧縮体の実際の個々の組成に
応じて変化する。本発明の組成に関して言えば、焼結温
度はβ−スポジユーメンを溶融状態にするような温度で
あって、それは約1423°Cより高く1500℃まで
の範囲内にある。1500℃より高い温度は、圧縮体ま
たは焼結体のスランプを引起こすほどに多量の液相を生
成するから使用できない。なお、温度が上昇するほど溶
融β−ス゛ポジューメン中に溶解するムライトのりも増
加するから、焼結温度が高くなるほど多りの液相が生成
することになる。
本発明の焼結工程は、理論密度の約85%より大きい密
度(すなわち、ムライトおよびβ−スポジユーメンの存
在曾に基づいて算出されたムライトおよびβ−スポジユ
ーメンの重み付き平均理論密度の約85%より大きい密
度〉を有する焼結体が得られるように実施される。なお
、本発明の焼結工程は好ましくは理論密度の90%より
大きい密度を有する焼結体が得られるように実施され、
また更に好ましくは理論密度の95%より大きい密度を
有する焼結体が得られるように実施される。
焼結時間は実験的に決定することができる。一般には、
約30分から5時間までの焼結時間が適当である。
こうして得られた焼結体は、結晶質ムライト相およびガ
ラス状β−スポジユーメン相と共に、少量の準安定ケイ
酸アルミニウムリチウムおよび(組成によっては)少量
のα−Al 203相を含んでいる。一般に、準安定ケ
イ酸アルミニウムリチウムは焼結体の全体積を基準とし
て約10〜約15(体8!I)%の割合で存在している
。このような準安定ケイ酸アルミニウムリチウムは本発
明の結晶化アニール工程中に分解してβ−スボジューメ
ンとなるため、本発明の多結品質物体中には存在しない
。かかる焼結体に対し、ガラス状β−スポジユーメン相
の結晶化を可能にして本発明の多結晶質物体を生成する
のに十分なだけの核生成をガラス状β−スポジユーメン
相中にもたらすための核生成アニールが施される。詳し
く述べれば、約600〜約800℃、好ましくは約65
0〜約750℃、そして最も好ましくは約700℃の温
度下で焼結体の7ニールが行われる。約600℃より低
い温度下では核生成の速度が遅過ぎて実用と言えず、ま
た約800’Cより高い温度は本発明方法において使用
不可能である。
核生成アニール時間は、例えば、最終製品の結晶化度の
観測のごとき標準技術によって実験的に決定することが
できる。一般には、約700°Cで約2時間の核生成ア
ニール時間が適当である。
次に核生成アニール済みの焼結体に対し、核生成後のガ
ラス状β−スポジユーメン相を結晶化して本発明の多結
品質物体を生成するための結晶化アニールが施される。
詳しく述べれば、約1200°C以上で焼結体が完全に
固体の状態に保たれるような温度(すなわら、約142
3℃以下の温度)より低い温度下、好ましくは約120
0〜約1300℃の範囲内の温度下、そして最も好まし
くは約1300℃の温度下で核生成アニール済み焼結体
の結晶化アニールが行われる。なお、約1300℃より
高い結晶化アニール温度を使用することに顕著な利益は
無いように思われる。
結晶化アニール時間は、たとえば、最終製品の結晶化度
の観測のごとき標準技術によって実験的に決定すること
ができる。一般には、約2〜10時間の結晶化アニール
時間が適当である。なお、最終製品中にα−A+203
相が存在する場合、結晶化アニール時間が長くなるほど
α−Alz○3相の量は減少する。
本発明の焼結工程、核生成アニール工程および結晶化ア
ニール工程は、圧縮体または焼結体に顕    、著な
悪影響を及ぼさない雰囲気中において実施される。有用
な雰囲気の代表例としては、空気、水素、湿潤水素、窒
素、アルゴンおよびそれらの混合物が挙げられる。かか
る焼結およびアニール雰囲気は常圧であることが好まし
い。なぜなら、常圧より高い圧力を使用することに何の
利益も無いからである。焼結工程はまた、圧縮体または
焼結体に顕著な悪影響を及ぼさない真空中において実施
することもできる。
好適な実施の一態様に従えば、本発明の焼結工程、核生
成アニール工程および結晶化アニール工程は同じ雰囲気
または真空を使用した一連の操作として実施される。
本発明の多結晶質物体は、無圧焼結されたセラミック製
品でる。ここで言う「無圧焼結」とは、常圧下または真
空中において(すなわち、礪械的圧力を加えることなし
に)高田度化または合体を行わせることにより、理論密
度の85%より大′ぎい密度を有する物体を得ることを
意味する。
本発明の多結晶質物体は、理論密度の約85%より大き
い密度(すなわち、多結晶質物体中におけるムライトお
よびβ−スポジユーメンの存在mに基づいて陣出された
ムライトおよびβ−スポジユーメンの重み付き平均理論
密度の約85%より大きい密度)を有している。なお、
本発明の多結晶質物体は好ましくは理論密度の90%よ
り大きい密度を有し、また更に好ましくは理論密度の9
5%より大きい密度を有している。
本発明多結晶質物体は各種の用途を有するが、それの熱
膨張率および誘電率が比較的小さいことを考えると、基
板材料とりわけコンピュータのごとき情報処理装置にお
ける半導体用の支持基板として特に有用である。詳しく
述べれば、本発明の多結晶質物体は300 ’Kにおい
て3.3X10−6 / ’に未満の熱膨張率を有して
いて、その熱膨張率はβ−スポジユーメン含mの減少に
伴って低下する。このことは第2図のグラフの計篩デー
タによって示される。すなわち、約5(重量)%のβ−
スポジユーメンを含有する本発明の多結晶質物体は30
0 ’Kにおいて約3.2X10−6/’にの熱膨張率
を有し、また約50(重量)%のβ−スポジユーメンを
含有する本発明の多結晶質物体は300 ’Kにおいて
約2.2X10−610Kの熱膨張率を有するのである
本発明の多結晶質物体は、300°Kにおいて6より大
きくかつ7より小さい誘電率を右している。それの誘電
率は存在するβ−スポジユーメンの色の関数である。ず
なわら、存在するβ−スポジユーメンの量が多くなるほ
ど、本発明の多結晶質物体の誘電率は小さくなる。
本発明の多結晶質物体はムライト相およびβ−スポジユ
ーメン相から成るものであって、更に詳しく述べれば、
それは全重量を基準として約50〜約95(重量)%の
多結晶質ムライトおよび全重量を基準として約5〜約5
0(ffiQ)%の多結晶質β−スポジユーメンから成
る相組成を有している。
好適な実施の態様に従えば、本発明の多結晶質物体は全
重量を基準として約60〜約70(重量)%の多結晶質
ムライトおよび全18を基準として約30〜約40(重
8)%の多結晶質β−スポジユーメンから成る相組成を
有し、かつ300 ”Kにおいてシリコンの熱膨張率と
の差が約10%以内の熱膨張率を有している。
更に好適な実施の態様に従えば、本発明の多結晶質物体
は約63(エロ)%の多結晶質ムライトおよび約37(
重U)%の多結晶質β−スポジユーメンから成る相組成
を有し、かつ300°Kにおいてシリコンの熱膨張率と
の差が約5%以内の熱膨張率を有している。
本発明の多結晶質物体は、全体積を基準として約5(体
積)%未満、好ましくは約2(体積)%未満、そして更
に好ましくは約1(体積)%未満のガラス相を含有して
いてもよい。なお、本発明の多結晶質物体が辛うじて検
出可能な量のガラス相しか含有していなければ一層好ま
しい。このように、本発明の多結晶質物体中に存在する
ガラス相の金は検出可能な程度から全体積を基準として
約5(体積)%までの範囲内にあればよいわけである。
なお、本発明の多結晶質物体中に存在するガラス相の量
は原料物質中の不純物に大きく依存    1する。
本発明の多結晶質物体は、全重量を基準として約11(
工母)%までのα−Al203相を含有することがある
。これは、ムライトとβ−スポジュ゛−メンとの接合線
がアルミナ品出頭域と交わるため、使用する焼結温度下
でアルミナが析出することがあるという事実によるもの
である。このような現象は、主として、焼結体の5iO
z含口およびムライト相とβ−スポジユーメン相との相
対量に応じて起こる。たとえば、焼結体が約80(重山
ン%のムライト相および約20(電位)%のβ−スポジ
ユーメン相を含有しかつ約36.0(重量)%のS!O
z含mを有する場合には約4(重量)%のα−Al 2
03相が生成することがアル一方、ソhノSi Oz 
含m1fi37.0 (fflffi)%に増加すると
、α−Al 203相はまったく生成しない。また、焼
結体の5iOz含母が約5°3゜6(垂m)%より多い
場合には、α−Al203相は全く生成しない。
更に詳しく述べれば、約63 (f[)%のムライト相
および約37(重量り%のβ−スポジユーメン相から成
る本発明の一層好適な多結晶質物体が全重量を基準とし
て約44.5 (重量)%のSiO2含母を有する場合
には、X1f;A回折分析によって検出可能な量のα−
Al203相が存在することがある。また、かかる一層
好適な多結晶質物体が約45.8 <重量)%の5iO
z含塁を有する場合には、α−Alz○3相が存在する
ことはあっても、それはX線回折分析によって検出され
ない。しかるに、かかる一層好適な多結晶質物体が47
.0 <’i;Am>%以上のS!Oz含但を有する場
合には、α−At 203相は存在しない。
本発明の物体(すなわち、焼結体、アニール済みの焼結
体および本発明の多結晶質物体)の5102含量は、全
ff1ffiを基準として約29.7〜約5’3.8 
(fflffi)%の範囲内にある。ここで言う「本発
明の物体のSiO2含百」とは、本発明の物体中に存在
するS!Ozの総白、すなわちムライト相およびβ−ス
ポジユーメン相並びに(もしそれが存在する場合には)
ガラス相中に含有される3i02の総但を意味する。な
お、本発明の多結晶質物体は5iOz相を含有しない。
なお、本発明の多結晶買物体に対し、本発明の精品化ア
ニール工程の場合と同じ雰囲気を使用しながら約120
0’C以上で多結晶質物体中に液体が生成する温度より
低い温度下でアニールを施せば、それのα−Al z 
O3相2mを低減させることができる。
好適な実施の態様に従えば、アルミナの析出(すなわち
、焼結体中におけるα−At 203相の生成)は、原
料となる粒状混合物のSi 02含量を増加させること
によって低減または排除される。その場合、S! 02
含mの増加岱は個々の組成に応じて実験的に決定するこ
とができる。なお、粒状混合物のSiO2含口はシリカ
の添加によって増加させることが好ましい。ここで言う
「粒状混合物のS!02含m」とは、たとえばムライト
粉末、β−スポジユーメン粉末およびシリカ粉末のごと
き任意の形態で混合物中に存在するSiO2の総量を意
味する。なお、かかる粒状混合物は金玉母を基準として
約29.7〜約53.8 (重量)%のSi○2含Mを
有している。
本発明の多結晶質物体においては、各相は一様、実質的
に一様あるいは少なくとも顕著に一様に分布している。
また、本発明の多結晶質物体は均質、実質的に均質ある
いは少なくとも顕著に均質な顕微鏡組織を有している。
本発明の多結晶質物体中のβ−スポジユーメン相は、不
連続相を成すこともあれば連続相を成すこともある。詳
しく述べれば、本発明の多結晶質物体中に存在するβ−
スポジユーメン相が約5〜約10(重量)%の範囲内に
ある場合、それは不連続相を成す。β−スポジユーメン
相の量が10<重量>%より多く成るとそれは多少の連
続性を示すようになり、そして約15(重ff1)%で
は相互に接続した連続相を成す傾向が生じる。β−スポ
ジユーメン相の爵が15(重量)%を越えて約50(重
量)%に至るまでの範囲内にある場合には、それは相互
に接続した連続相を成す。
本発明の多結晶質物体は任意所望の形状を有し    
5得る。たとえば、それは単純な形状、中空の形状およ
び(または)複雑な形状のいずれを有していてもよい。
なお、基板として使用するためには、それはシート状を
成していることが好ましい。
以下の実施例によって本発明が一層詳しく説明される。
これらの実施例においては、特に記載の無い限り、下記
の操作手順が使用された。
圧縮体または焼結体の焼成処理は、いずれも二ケイ化モ
リブデン製の抵抗炉内において行った。
各回の操作の終了後には、電力を遮断し、そして1がら
れた多結晶質物体を空温にまで炉内冷却した。
ここに示される多結晶質物体の%密度は、37(重量)
%のβ−スポジユーメン(2,38o/CC)および6
3(川辺)%のムライト(3,19a/ CCに対応し
た理論密度である2、822!II/CCを基準とした
分率密度である。
ムライトおよびβ−スポジユーメンの1lZffiパー
セントは、原料混合物の組成に基づく値である。
なぜなら、本発明方法においては未焼結体と焼結体との
間に顕著な減母は見られないからである。
密度は、イソプロピルアルコールを用いた標準的な液浸
技術によって測定した。
RI?製品の相組成は、光学的顕微鏡検査および(また
は)X線回折分析のごとき金属組織学上の標準技術によ
って決定した。
熱膨張率は、較正済みのアルミナ膨張計を用いて所定の
温度下で測定した。
実施例1 71 、8 (fFJffl) %(7)A l z 
03 tjJ:U残部の3i0zから成りかつ約0.2
ミクロンの平均粒度を有するムライト粉末(純度99.
9%)を使用した。
また、8.0(重量)%のし120.27.5(fuf
fi) %(7)Al 203j5J:ヒ64.5 (
II)%のSi 02から成りかつ約0.5ミクロンの
平均粒度を有するβ−スポジユーメン粉末(純度99.
9%)を使用した。
約63 (ffiffi)%の上記ムライト粉末および
約37(fuffi)%のβ−スポジユーメン粉末をボ
ールミルで処理した。かかるボールミル処理は、分散剤
としてポリアクリル酸を添加したアセトン中においてア
ルミナ媒体を使用しながら行った。3時間にわたる処理
の後、約40’Cの空気中で乾燥することににってts
質を除去した。こうして得られた粒状混合物は実質的に
均質であり、そして約0.5ミクロン未満の平均粒度を
有していた。
常温および約20.0OOosiの圧力の下で、上記の
粒状混合物を加圧成形してベレットを得た。
各ベレットは、直径約1/2インチかつ厚さ約1/8イ
ンチの実質的に同じ寸法を有する円板状を成していた。
1個の円板を1450℃で5時間にわたり焼結した。次
いで、温度を700℃に低下させてから2時間にわたり
その温度を保つことにより、ガラス状β−スポジユーメ
ン相中に核生成をもたらした。次いで、温度を1300
℃に上昇させてから2時間にわたりその温度を保つこと
により、β−スポジユーメン相を結晶化させた。その後
、円板を常温にまで炉内冷却した。全ての焼成処理(す
なわち、焼結、核生成アニールおよび結晶化アニール)
は常圧の酸素中において行われ、そして焼成済みの円板
は同じ雰囲気中において炉内冷却された。
こうして得られた焼成円板(すなわち、本発明の多結晶
質物体)は、I![!論密度の約92.5%に等しい密
度を有していた。X線回折分析によれば、それは約60
(重量)%の結晶質ムライト、約35(重金)%の結晶
質β−スポジユーメンおよび約5 <FAN>%のα−
Al 203相から成ることが判明した。
この焼成円板は約5(重Q)%のα−A12O3相を含
有していたため、それのムライト相およびβ−スポジユ
ーメン相の組成は原料であったムライト粉末およびβ−
スポジユーメン粉末の組成と僅かに異なっていた。すな
わち、それの結晶質ムライト相およびβ−スポジユーメ
ン相の組成は原料であったムライト粉末およびβ−スポ
ジユーメン粉末の組成に比べて約5 (ffifi)%
までの範    訃囲内で異なっていた。
他の実験によれば、この焼成円板(すなわち、本発明の
多結晶質物体)は300 ’Kにおいてシリコンの熱膨
張率との差が約10%以内の熱膨張率を有し、また30
0”Kにおいて6より大きくかつ7より小さい誘電率を
有することが判明した。
かかる円板は、コンピュータ用のセラミックパッケージ
において使用すべきシリコンチップの支持基板として有
用なものである。
なお、この実IM倒は下記第1表中に要約して示されて
いる。
匙」−五 55.4    416   3.0  1450  
 5       なし     +300    2
55.4    416   3.0  1450  
 5      なし       なし同定されたケ
イ閣アルミニウムリチウム。
qQ   92.2  vuIAl145ト1ffiト
ント同じ空気 8.1= 空気  薗、9〜郭%ムライト、〜31%β−スポジユ
ーメン上記第1表中の実施例2〜14は、第1表中およ
び下記に特記した点以外は実施例1とほぼ同様にして実
施された。詳しく述べれば、第1表中の実施例において
使用されたβ−スポジユーメンおよびムライトの原料粉
末は、実施例12のムライト粉末を除けばいずれも同じ
組成および粒度を有していた。なお、実施例12のムラ
イト粉末は5ミクロンより大きく10ミクロン以下の平
均粒度を有していた。
実施例1〜5.7.8および11〜14においては、原
料となる粒状混合物は37(fflffi)%のβ−ス
ポジユーメンおよび63 (Eim)%のムライトから
成っていた。しかるに、実施例13および14において
は余分のシリカが添加された。すなわち、実施例13に
おいては、粒状混合物の全′fHflを基準として4.
5 (i重量)%のシリカ含量を有するムライト、β−
スポジユーメンおよびシリカの粒状混合物を与えるのに
十分なだけの8102が添加された。また、実施例14
においては、粒状混合物の全項Qを基準として7.0 
(fmffi)%のS!Ozが添加された。
第1表中においては、原料α−A12O3粉末は豹0.
15ミクロンの平均粒度を有し、原料81o2粉末は約
1.0ミクロンの平均粒度を有し、また原料L! 0H
−Hz O粉末は約1.0ミクロンの平均粒度を有して
いた。これらの粉末の純度は、いずれも99%以上であ
った。
実施例6.9F3よび10においては、原料粉末は所定
組成の粒状混合物を与えるような比率で使用された。
第1表中の各粒状混合物は実質的に均質であり、また実
施例12を除けば約0.5ミクロン未満の平均粒度を有
していた。なお、実施例12の粒状混合物は1ミクロン
より大きい平均粒度を有していた。
実施例2〜14においては、全ての焼成処理(すなわち
、焼結、核生成アニールおよび結晶化アニール)は常圧
の空気中において行われ、そして焼成物体は空気中にお
いて常温まで炉内冷却された。
実施例11.13および14においては、常圧の空気中
において1400°Cで2時間にわたり生の円板(すな
わち、未焼結物体)を予備焼成した。
次いで、温度を所定の焼結温度にまで上昇さ才、そして
所定の時間にわたり保持した。
こうして得られた実施例1〜6.8.11.13および
14の焼成円板(すなわち、最終焼成物体)をX線回折
分析によって分析した。それらの2粗或は第1表中に示
す通りでめった。
上記第1表中の実施例1.2.11.13および14は
本発明を例示するものである。実施例1.2.11.1
3および14において得られた焼成円板(すなわち、本
発明の多結晶質物体)は、半導体素子におけるシリコン
チップ用の支持基板として、更に詳しく言えばコンピュ
ータのごとき情報処理装置におけるシリコンチップまた
はその他の半導体用の支持基板として有用である。
実施例11において得られた本発明の多結晶質物体は、
300°にで2.5X10− ’ / ”Kの熱膨張率
および常温(すなわち、約25℃)で6゜5の誘電率を
右していた。また、実施例11において得られた多結晶
質物体を使用することによって第3図中の全ての実線が
記録された。それによれば、かかる多結晶質物体の熱膨
張率は図示された温度範囲全域にわたってシリコンの熱
膨張率と良く整合していることがわかる。
実施例13においては、原料粉末に余分のシリカを添加
したところ、得られた多結晶質物体中に存在するα−A
l 20a相の山は顕著に減少した。
また、原料β−スポジユーメン粉末よりも多量のシリカ
を含むβ−スポジユーメン相が得られた。
実施例14においては、原料粉末に余分のシリカを添加
したところ、得られた多結晶質物体中にはX線回折分析
によって検出可能なα−Al 203相が存在しなかっ
た。また、原料β−スポジユーメン粉末よりも多量のシ
リカを含むβ−スポジユーメン相が得られた。
実施例14において得られた焼成円板(すなわち、本発
明の多結晶質物体)の研S断面を第1図に示す。第1図
は、かかる円板がムライト相(淡色の領域)およびβ−
スポジユーメン相(暗色の領域)から成ることを示して
いる。第1図を見れば、このような組成を有する本発明
の多結晶質物体においては、β−スポジユーメン相は相
互に接続した連続相を成していることがわかる。
実施例2は、1200℃の結晶化アニール温度を使用す
れば本発明の多結晶質物体が得られることを示している
実施例3は、1100℃の結晶化アニール温度を使用し
たのでは本発明の多結晶質物体が得られないことを示し
ている。
実施例4は、本発明の核生成アニール工程を実施しなけ
れば本発明の多結晶質物体が得られないことを示してい
る。
実施例4において得られた焼成円板は、5゛(体積)%
より多いガラス相を含有し、モしてβ−スポジユーメン
相の約40〜50(体積)%は結晶質でなかった。
実施例5.6および8は、本発明の核生成アニール工程
および結晶化アニールを実施しなければ本発明の多結晶
質物体が得られないことを示している。
実施例5〜10および12においては本発明の多結晶質
物体物体は得られなかったが、これらはjfiIItJ
品の密度に対する焼結温度および原料粉末の効果を証明
するものである。
実施例15 本実施例は書面上の実施例である。
実施例1の手順に従い、本発明に基づく2個のベレット
(ずなわら、未焼結円板)を作製する。
各円板は実施llA1の場合と同じ組成を有するもので
ある。
一方の円板の一面上に、タングステンインクをX字形に
刷毛塗りする。タングステンインクをはさむようにして
2個の円板を重ね合わせ、そしてかかる集合体を145
0℃で30分間にわたり焼結する。次いで、温度を70
0℃に低下させてから2時間にわたりその温度を保つこ
とにより、ガラス状β−スポジユーメン相中に核生成を
もたらす。次いで、温度1300℃に上昇させてから2
時間にわたりその温度に保つことにより、β〜スポジュ
ーメン相を結晶化させる。その後、得られた焼成物体を
常温にまで炉内冷却する。全ての焼成処理(すなわち、
焼結、核生成アニール;J3よび結晶化アニール)は2
5℃の露点を有する常圧の湿潤水素中において行われ、
そして焼成物体は同じ雰囲気中において冷却される。
こうして得られた製品(すなわち、焼結物体)は理論値
の90%より高い密度を有するはずである。
タングステンの酸化を防止するために酸素分圧を低くす
る必要がある結果、物体の表面から多少の3i0が揮発
する。しかしながら、X線回折分析によって示される通
り、もっばら表面領域においてβ−スポジユーメンの僅
かな欠乏が生じるだけであって、重大な影響があるとは
思われない。
かかる書面上の実施例において得られる焼成セラミック
製品は、25℃において1013オーム程度の高い抵抗
率を有するはずである。他方、タングステンインクは集
合体中に連続した導電路を提供するのに十分な密度にま
で焼結しているはずである。このようにセラミック製品
の高い抵抗率およびタングステンの電気的連続性を考え
合わせると、本発明の多結品質物体は半導体のセラミッ
クパッケージにおいて有用であることがわかる。
なお、ジエームズ・ディー・ホッジ(J ameSD、
 Hodae)の名義で1984年6月4日に提出され
、本発明の場合と同じ譲受人に譲渡され、かつ引用によ
って本明細書中に併合された「ムライト・ロージーライ
ト複合セラミック」と称する同時保温中の米国特許出g
+第616748号明利書中には、約50〜約95(m
0)%のムライトおよび約5〜約50(重量)%のロー
ジーライトから成りかつ約10(体積)%未満の気孔率
を有する多結晶質物体の製造方法が開示されている。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に従って製造された複合セラミックの
研摩断面の金B組械を示す顕微鏡写真(倍率750X)
である。この複合セラミックは、約63.0 (重量)
%のムライト相(淡色の領域)および約37.0 (t
in)%のβ−スポジユーメン相(暗色の領域)から成
っている。 第2図は、本発明の多結品質物体の熱膨張率をβ−スポ
ジユーメン含囚の関数として計算した結果を示すグラフ
である。詳しく述べれば、第2図においては、ターナ−
(下urner )によって最初に導き出された多相物
体の熱膨張率の公式[ジャーナル・オブ・リサーチ・オ
ブ・ナショナル・ピユーロー・オブ・スタンタート(J
、 Res、 NBS)、第37巻、239頁(194
6年)]を使用することにより、300 ’Kにおける
ムライト・β−スポジユーメンセラミックの熱膨張率が
計算された。M2図中には、かかる計算の結果が300
°Kにおけるシリコンの熱膨張率(αsr)と比較して
示されている。それによれば、本発°明の複合セラミッ
クがシリコンの熱膨張率に整合した熱膨張率を有するた
めには、それのβ−スポジユーメン含桑が約37(重量
)%でなければならないことがわかる。 第3図は、文献中に報告された所定温度におけるシリコ
ンの熱膨張(+)を示している。第3図中に示された実
線はいずれも、実施例11において製造された本発明の
多結晶質物体を約25℃から約500℃まで加熱し、次
いで約50℃まで冷却し、それから約500’Cまで加
熱することによって得られた膨張計の記録(すなわち、
約298〜約773°にの範囲内における測定の記録)
である。第3図の場合、本発明の多結晶質物体は理論密
度の94.9%に等しい密度を有し、またX線回折分析
によれば、それは約63 <tJm>%のムライト相、
約37(重量)%のβ−スポジユーメン相および痕跡山
のα−Al 203から成ることが判明した。第3図は
また、約25〜約500℃の範囲内の温度下において、
本発明の多結晶質物体の熱膨張率がシリコンの熱膨張率
に合致すること、あるいはシリコンの熱膨張率との差が
約5%以内であること、あるいはシリコンの熱膨張率と
の差が約10%以内であることをも示している。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、約50〜約95(重量)%の結晶質ムライト相およ
    び約5〜約50(重量)%の結晶質β−スポジユーメン
    相から成る多結晶質物体の製造方法において、(a)ム
    ライトおよび(または)β−スポジユーメンおよび(ま
    たは)Al_2O_3および(または)SiO_2およ
    び(または)Li_2O前駆物質から成りかつ前記多結
    晶質物体を製造するのに必要な組成を有する混合物を用
    意し、(b)前記混合物を成形して圧縮体とし、(c)
    前記圧縮体を液相焼結して理論密度の約85%より大き
    い密度を有する緻密体を得るのに十分な液相を生成させ
    るが前記圧縮体または得られる焼結体に顕著な悪影響を
    及ぼさない約1423℃より高く約1500℃までの範
    囲内の温度下で前記圧縮体を焼結することにより、ムラ
    イト相およびガラス状β−スポジユーメン相を含有する
    焼結体を得、(d)約600〜約800℃の範囲内の温
    度下で前記焼結体に核生成アニールを施して前記ガラス
    状β−スポジユーメン相中に核生成をもたらし、次いで
    (e)約1200℃以上で前記焼結体中に液体が生成す
    る温度より低い範囲内の温度下で核生成済みの前記焼結
    体に結晶化アニールを施すことによつて前記多結晶質物
    体を得る諸工程を含んでいて、前記焼結工程、前記核生
    成アニール工程および前記結晶化アニール工程は前記圧
    縮体または前記焼結体に顕著な悪影響を及ぼさない雰囲
    気または真空中において実施されることを特徴とする方
    法。 2、前記核生成アニール工程が約650〜約750℃の
    範囲内の温度下で実施される特許請求の範囲第1項記載
    の方法。 3、前記雰囲気が空気、水素、湿潤水素、窒素、アルゴ
    ンおよびそれらの混合物から成る群より選ばれる特許請
    求の範囲第1項記載の方法。 4、前記圧縮体がテープ状を成す特許請求の範囲第1項
    記載の方法。 5、前記多結晶質物体が約60〜約70(重量)%の前
    記ムライトおよび約30〜約40(重量)%の前記β−
    スポジユーメンから成る特許請求の範囲第1項記載の方
    法。 6、前記多結晶質物体が約37(重量)%の前記β−ス
    ポジユーメンおよび約63(重量)%前記ムライトから
    成る特許請求の範囲第1項記載の方法。 7、全重量を基準として約50〜約95(重量)%の結
    晶質ムライトおよび全重量を基準として約5〜約50(
    重量)%の結晶質β−スポジユーメンから成り、かつ理
    論密度の約85%より大きい密度を有する多結晶質物体
    。 8、シート状を成す特許請求の範囲第7項記載の多結晶
    質物体。 9、全重量を基準として約60〜約70(重量)%の結
    晶質ムライトおよび全重量を基準として約30〜約40
    (重量)%の結晶質β−スポジユーメンから成り、かつ
    理論密度の約85%より大きい密度を有する特許請求の
    範囲第7項記載の多結晶質物体。 10、シート状を成す特許請求の範囲第9項記載の多結
    晶質物体。 11、約63(重量)%の多結晶質ムライトおよび約3
    7(重量)%の多結晶質β−スポジユーメンから成りか
    つ理論密度の85%より大きい密度を有する特許請求の
    範囲第7項記載の多結晶質物体。 12、前記密度が理論密度の90%より大きい特許請求
    の範囲第11項記載の多結晶質物体。 13、全重量を基準として約50〜約95(重量)%の
    結晶質ムライト相および全重量を基準として約5〜約5
    0(重量)%の結晶質β−スポジユーメン相から成り、
    かつ理論密度の約85%より大きい密度を有する多結晶
    質物体において、前記ムライト相が約71.8〜約74
    .0(重量)%のAl_2O_3および残部のSiO_
    2から成りかつ前記β−スポジユーメン相が約58.5
    〜約79.4(重量)%のSiO_2および残部のLi
    _2O・A1_2O_3から成ることを特徴とする特許
    請求の範囲第7項記載の多結晶質物体。 14、(a)全重量を基準として約50〜約95(重量
    )%の結晶質ムライト、(b)全重量を基準として約5
    〜約50(重量)%の結晶質β−スポジユーメン、(c
    )全重量を基準として約11(重量)%までのα−Al
    _2O_3相および(d)検出可能な量から全体積を基
    準として約5(体積)%までのガラス相から成り、理論
    密度の85%より大きい密度を有し、しかも300°K
    ににおいて6より大きくかつ7より小さい誘電率を有す
    る多結晶質物体。 15、(a)全重量を基準として約60〜約70(重量
    )%の結晶質ムライト、(b)全重量を基準として約3
    0〜約40(重量)%の結晶質β−スポジユーメン、(
    c)全重量を基準として約11(重量)%までのα−A
    l_2O_3相および(d)検出可能な量から全体積を
    基準として約5(体積)%までのガラス相から成り、理
    論密度の85%より大きい密度を有し、しかも300°
    Kにおいて6より大きくかつ7より小さい誘電率を有す
    る特許請求の範囲第14項記載の多結晶質物体。
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