JPS6150501B2 - - Google Patents

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JPS6150501B2
JPS6150501B2 JP2527080A JP2527080A JPS6150501B2 JP S6150501 B2 JPS6150501 B2 JP S6150501B2 JP 2527080 A JP2527080 A JP 2527080A JP 2527080 A JP2527080 A JP 2527080A JP S6150501 B2 JPS6150501 B2 JP S6150501B2
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JP
Japan
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phenolic
phenolic resin
rubber
resin composition
group
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JP2527080A
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JPS56122867A (en
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Kenji Ema
Yukiji Hara
Shuhei Imon
Hideo Kawashima
Tomohide Yokoo
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Publication date
Application filed by Mitsui Toatsu Chemicals Inc filed Critical Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Priority to DE3009726A priority patent/DE3009726C2/de
Priority to GB8008599A priority patent/GB2048271B/en
Priority to FR8005740A priority patent/FR2451384B1/fr
Priority to US06/130,277 priority patent/US4378450A/en
Priority to NLAANVRAGE8001516,A priority patent/NL183094C/xx
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Priority to US06/367,514 priority patent/US4435543A/en
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  • Epoxy Resins (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は成型材料、積層材料、塗料、接着剤、
シエルモールド、砥石、ブレーキライニングなど
の結合剤、装飾、工具、食器などの注型材及び発
泡材などに巾広く利用できるフエノール樹脂組成
物に関する。 更に詳しくは本発明は前記のこれらの材料と製
品に従来のものに見られないすぐれた耐寒性、耐
熱性、耐酸化性、耐クラツク性、耐溶剤性、低温
での耐衝撃性を全て付与するフエノール樹脂組成
物に関する。 本発明に用いるフエノール性OH基を有する重
合体物質にはフエノール樹脂、アルケニルフエノ
ール重合体、アルケニルフエノールと他の重合性
モノマーよりなる共重合体、フエノール性化合物
とパラキシリレンジハライド、またはパラキシリ
レンジアルキルエーテルから誘導される重合体物
質等がある。フエノール樹脂以外のフエノール性
OH基を有する重合体は以下フエノール性重合体
と総称する。 周知のように、フエノール樹脂には汎用ノボラ
ツク型フエノール樹脂、ハイオルソ結合含有ノボ
ラツク型フエノール樹脂及びレゾール型フエノー
ル樹脂とがある。これ等の樹脂は成型材料、積層
材料、塗料、接着剤、シエルモールド、砥石、ブ
レーキライニング等の各種結合剤、装飾、工具、
食器等の注型材、および発泡材等に巾広く利用さ
れており、工業的に価値のある材料である。しか
しフエノール樹脂共通の問題点として本質的に脆
いという欠点がある。この為、例えば成型材に使
用した場合、成型品にクラツクが入りやすいため
複雑な形状を有する成型品または大型成型品を作
製することは困難であつた。 またフエノール樹脂はインサート物を含む成型
体、例えば金属食器類、ナイフ、フオーク等の取
手部分に使用されている。この場合通常のフエノ
ール樹脂では金属インサート性が悪く、特に冬場
のような低温時に於て成型体を製造する場合、金
属とフエノール樹脂との接触面でクラツクが発生
しやすく、生産歩留の悪化を招いていた。 さらに積層板として利用する場合、常温打抜加
工性が悪い為、120℃程度まで温度を上げ、積層
板を柔かくして打抜加工を行つているが、この場
合加熱時に打抜加工を終つたあと、常温にもどす
と基板に膨張収縮が生じるため、製品に寸法上の
誤差が生じ、反りの発生等が生じ、高度の性能を
要求する電気機器分野には使用できなかつた。ま
た各種結合剤として使用した場合についても、例
えばブレーキライニング等に使用した場合、フエ
ノール樹脂があまりに硬い為、ブレーキ材に割
れ、かけ等が生じ十分な性能が発揮できない。 これらの実用上の各種の問題点に加えて、さら
に寒熱繰返しによる熱衝撃にはきわめて弱くフエ
ノール樹脂よりなる成型材や積層材料は繰返し熱
衝撃により容易にクラツクが発生するという欠点
もあつた。 次にフエノール性重合体についてのべればこれ
にヘキサメチレンテトラミン等のホルマリン発生
化合物を使用して加熱処理して硬化物として用い
る方法、あるいはフエノール性重合体とエポキシ
樹脂とを混合させ、これに通常のエポキシ樹脂用
硬化促進剤を使用して加熱処理して硬化物として
利用する方法、等がある。以上の硬化物は耐熱性
が良く、現在一部工業的に利用されている。しか
しこの材料についても脆いという欠点があり、成
型材料、積層材料、塗料、接着剤、シエルモール
ド、砥石、ブレーキライニング等の各種結合剤、
装飾、工具、食器等の注型材、または発泡材等に
利用した場合、フエノール樹脂と共通の欠点を有
していた。 これまで前記のフエノール樹脂の諸欠点を改良
するために各種の研究がなされている。この中で
もフエノール樹脂をゴムにより改質する方法が巾
広く実施されている。例えばノボラツク型フエノ
ール樹脂に比較的相容性の良いゴムとして、アク
リロニトリルとブタジエン単位からなるニトリル
ゴムを使用し、ノボラツク型フエノール樹脂とニ
トリルゴムとをロール練り等によりニトリルゴム
をノボラツク型フエノール樹脂に分散させた状態
で使用する方法がある。また特公昭50―37238で
はアクリロニトリルとブタジエン単位からなるニ
トリルゴムのラテツクスを利用し、レゾール型フ
エノール樹脂及びノボラツク型フエノール樹脂に
ニトリルゴムを均一に分散させたゴム変性ノボラ
ツク樹脂の製造についても開示されている。 以上の先行技術の方法により成型材としてのク
ラツク発生防止、及び積層板にした場合の打抜加
工性の2点については改善が認められるがその他
の諸問題については下記のように依然として未解
決の状態にある。 特に上記ゴム変性フエノール樹脂を使用してな
る成型材、積層材、ブレーキ材等を低温殊に−30
℃以下の寒冷条件下で使用する場合、ゴム変性の
効果がなくなり、クラツクが極めて発生し易くな
る。 寒熱繰返しによる熱衝撃でのクラツク発生につ
いてまだ十分な耐衝撃性を有するものがえられて
いない。例えば昼夜での温度差の大きい地域での
使用、またはくり返し熱衝撃を受ける場所での使
用において問題がある。 上記ニトリルゴムを使用する成型材は耐油性、
耐ガソリン性についても不十分、例えば成型材が
常時機械油、またはガソリン等に接触する箇所で
使用する場合、成型材表面の色あせ、及び重量増
加を伴ない、性能の低下が著しい。成型材の仕上
げ工程で、しばしばトリクレン等により脱脂する
場合があるが、この場合においても耐トリクレン
性が悪く、表面状態とくに色あせを生じ、成型品
の品質低下を招いている。 金属インサート性の改善についてもニトリルゴ
ムをフエノール樹脂と共用する試みも行なわれて
きた。しかしこの方法では金属インサート性はか
なり改善されるが、耐溶剤性が悪く、実用的には
問題が生じていた。即ち金属インサートした成型
体には通常油及び油脂類が付着しており、これを
除去するためにトリクレン等の溶剤中で浸漬させ
る脱脂工程が不可欠である。しかるに上記方法に
よる成型体はトリクレン浸漬後、成型体が色あ
せ、または色むらが生じ、商品の価値を著しく損
じている。 上記ニトリルゴムを使用する成型材、積層材等
は長時間の熱履歴を受ける電気部品等の諸用途に
は物性低下が激しく用途面での制約を受けてい
る。 本発明者らはフエノール樹脂およびフエノール
性重合体の硬くて脆いという本質的な欠点と前記
実用上の種々の問題点を改良して、工業的に価値
のあるすぐれた材料とするために鋭意研究を重ね
た結果フエノール性OH基を有する重合体物質と
グリシジル基を含有するゴムよりなるフエノール
系樹脂組成物が前記の本質的な欠点と問題点を充
分に改善することを見出した。 本発明の目的は耐寒性の改良により−30℃以下
でも物性低下のない、また寒熱繰返しによる熱衝
撃を受けても容易にクラツクの発生しない材料を
提供することにあり、さらに耐油性、耐ガソリン
性、または耐トリクレン性の良好なる成型材とし
て価値ある材料を提供することであり、さらには
成型材、積層材において長時間にわたる熱履歴を
受けても物性劣化のすくない材料の提供すること
にある。 本発明の別の目的は金属インサート性の改善の
みならず耐溶剤性、特にトリクレン浸漬後も成型
体表面に色あせ、または色むらの生じない成型用
フエノール樹脂組成物を提供することを目的とす
る。 本発明に従つてフエノール性OH基を有する重
合体物質100重量部とエポキシ当量500〜30000を
有するエポキシ基を含有するゴム1重量部〜100
重量部よりなるフエノール系樹脂組成物が提供さ
れる。 本発明に使用できるフエノール性OH基を有す
る重合体物質としてはフエノール樹脂及びフエノ
ール性重合体が挙げられる。フエノール樹脂には
フエノール、クレゾール類、キシレノール類、エ
チルフエノール、プロピルフエノール、ブチルフ
エノール、アミルフエノール、オクチルフエノー
ル、ノニルフエノール、ドデシルフエノール、等
のC1―C20のアルキル基を有するアルキルフエノ
ール類、ビスフエノールA、フエニルフエノー
ル、クミルフエノール、スチレン化フエノール等
のアルキルフエノール類似構造を有するフエノー
ル類、p―ビニルフエノール、o―イソプロペニ
ルフエノール、m―イソプロペニルフエノール、
p―イソプロペニルフエノール等のアルケニルフ
エノール類等をホルムアルデヒド水溶液、パラホ
ルムアルデヒド、トリオキシメチレン、ヘキサメ
チレンテトラミン、他の脂肪族アルデヒド、また
は置換及び非置換芳香族アルデヒド等と反応させ
てフエノール樹脂としたものである。フエノール
樹脂には上記フエノール性化合物とホルムアルデ
ヒド等を塩酸、硫酸、シユウ酸、p―トルエンス
ルホン酸、リン酸の如き酸性触媒でフエノール性
成分に対するアルデヒド成分のモル比を0.6〜
0.95の範囲で反応させてえられる通常公知のノボ
ラツク型フエノール樹脂と触媒として2価の金属
ハライド又は2価の金属水酸化物(例えば水酸化
マグネシウム、水酸化カルシウム等)2価の金属
酸化物(例えば酸化マグネシウム、酸化カドミウ
ム等)、2価の金属有機酸塩(例えば酢酸マグネ
シウム、酢酸亜鉛等)等を使用し、蓚酸などでPH
を2〜4にして、フエノール性成分に対するアル
デヒド成分のモル比を0.6〜0.95の範囲で反応さ
せてえられる高いオルソ結合を有するノボラツク
型フエノール樹脂、及び触媒として苛性アルカ
リ、アンモニア、或はアミン類などの塩基性触媒
により、フエノール性成分に対するアルデヒド成
分のモル比を0.7〜1.4の範囲で反応させてえられ
るレゾール型フエノール樹脂がある。 次にフエノール性重合体にはポリビニルフエノ
ール、ポリイソプロペニルフエノール等のアルケ
ニルフエノール重合体、またはアルケニルフエノ
ールと他の重合性モノマー、例えばスチレン、α
―メチルスチレン、アクリロニトリル、塩化ビニ
ル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステ
ル、無水コレイン酸、各種有機酸のビニルエステ
ルよりなる共重合体、または英国特許1150203の
記載によるフエノール性化合物とパラキシリレン
ジハライド、例えば二酸化パラキシリレン、及び
パラキシリレンジアルキルエーテル、例えばパラ
キシリレングライコールジメチルエーテルから誘
導されるアルブライトウイルソンリミツテツド社
の商品名Xylokの名で市販されている重合体物質
がある。 グリシジル基を有するゴムとは500〜30000迄の
エポキシ当量を有し、常温で粘稠液乃至半固体状
であり好ましくはガラス転移温度が0℃以下の重
合体を示す。例をあげればアクリル系共重合体で
グリシジル基を分子内に有するもの、ブタジエン
単位を50重量%以上含有してなるブタジエン共重
合体でグリシジル基を分子内に有するものおよび
クロロプレン系共重合体にグリシジル基を分子内
に有するもの(以上を総称してゴムAとする)さ
らにウレタン系重合体にグリシジル基を分子内に
有するもの(ゴムBと略称する)などが本発明に
使用できる。ゴムAは分子内に不飽和結合とグリ
シジル基(以下、エポキシ基という。)を有する
単量体(A単量体と称す)例えばグリシジルアク
リレート、グリシジルメタアクリレート、アリル
グリシジルエーテル等と重合性単量体1種以上と
を通常のラジカル開始剤の存在下、塊状重合、乳
化重合、懸濁重合、溶液重合によりえられる重合
体である。 使用できる重合性単量体としてはスチレン、ビ
ニルトルエン、ビニルキシレン、クロルスチレ
ン、ブロムスチレン、ジクロルスチレン、α―メ
チルスチレン等の芳香族ビニル単量体、アクリロ
ニトリル、メタクリロニトリル、アクリル酸、メ
タクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、ア
クリル酸ヘキシル、アクリル酸―2―ヒドロキシ
エチル、アクリル酸―2―ヒドロキシプロピル、
アクリル酸―2―エチルヘキシル等のアクリル酸
エステル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エ
チル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチ
ル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸ラウリ
ル、メタクリル酸―2―エチルヘキシル等のメタ
クリル酸エステル及びアクリルアミド、メタアク
リルアミド、イソプレン、ブタジエン、クロロプ
レン、無水マレイン酸等がある。またラジカル開
始剤としては、ベンゾイルパーオキサイド、ジ―
ターシヤリ―ブチルパーオキサイド、ターシヤリ
ーブチルパーベンゾエート、クメンハイドロパー
オキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド
等の有機過酸化物、2,2′―アゾビスイソブチロ
ニトリル、2,2′―アゾビス(2,4―ジメチル
バレロニトリル)、2,2′―アゾビス(4―メト
キシ―2,4―ジメチルバレロニトリル)、1,
1′―アゾビスシクロヘキサン―1―カルボニトリ
ル、2,2′―アゾビス(2―アミジノプロパン)
塩酸塩等の有機アゾ系触媒、過硫酸カリウム、過
硫酸アンモニウム、臭素酸カリウム、過酸化水素
等の無機系過酸化物及び過酸化物と硫酸第1鉄な
どの還元剤とを併用するレドツクス触媒等が使用
できる。重合は通常公知の重合方法、塊状重合、
乳化重合、懸濁重合、溶液重合により、重合温度
0℃より150℃迄の温度で常圧または加圧状態で
行う。またこの際分子量調節剤としてドデシルメ
ルカプタン、ラウリルメルカプタン等の連鎖移動
剤を併用しても良い。 以上ゴムAを製造するに好ましい主要二成分系
と主要三成分系の重合性単量体の組合せを下記第
1表に示す。 第1表 主要二成分系重合性単量体 A単量体―アクリル酸エチル A単量体―アクリル酸プロピル A単量体―アクリル酸ブチル A単量体―アクリル酸ヘキシル A単量体―メタクリル酸ブチル A単量体―メタクリル酸ヘキシル A単量体―クロロプレン 主要三成分系重合性単量体 A単量体―アクリル酸エチル―アクリロニトリル A単量体―アクリル酸プロピル―アクリロニトリ
ル A単量体―アクリル酸ブチル―アクリロニトリル A単量体―アクリル酸ヘキシル―アクリロニトリ
ル A単量体―メタクリル酸ラウリル―アクリロニト
リル A単量体―メタクリル酸2―エチルヘキシル―ア
クリロニトリル A単量体―ブタジエン―スチレン A単量体―ブタジエン―アクリロニトリル A単量体―スチレン―イソプレン 第1表に示した重合性単量体の組合せにより、
アクリル系共重合体、ブタジエン単位を50重量%
以上含有してなるブタジエン系共重合体、クロロ
プレン系共重合体等にエポキシ基を分子内に有す
るゴムAが製造できる。 ゴムA中のエポキシ基含有量は特に限定するも
のではないが、本発明による効果を最大限に出す
ためには通常エポキシ当量として500〜30000程度
が良く、上記範囲はグリシジルメタアクリレート
を原料とする場合、約0.5〜30重量%に相当す
る。なお、エポキシ当量とはエポキシ基1個あた
りの当量(g/eqiv)で、平均分子量を1分子あ
たりのエポキシ基の数で割つた値である。 次にゴムBは以下に示す方法により製造され
る。はじめに出発原料の製造について述べる。 ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプ
ロピレングリコール、ポリオキシプロピレン―ポ
リオキシエチレングリコール、ポリオキシブチレ
ングリコール、等のポリオキシアルキレングリコ
ール、アジピン酸とジエチレングリコール等によ
りえられるアジピン酸系ポリエステルグリコー
ル、及びξ―カプロラクトン等によりえられるポ
リエステルグリコール等と2,4―トリレンジイ
ソシアナート、ジフエニルメタンジイソシアナー
ト、ナフチレンジイソシアナート、ジフエニルス
ルホンジイソシアナート等とを反応させて、末端
にイソシアナート基を有するプレポリマーを製造
する。 上記ポリオキシアルキレングリコール、アジピ
ン酸系ポリエステルグリコール、及びポリエステ
ルグリコールはヒドロキシル当量として100以上
2000未満のものが使用でき、ジイソシアナート類
を反応させた後のプリポリマーのイソシアナート
当量は500以上6000未満が好ましい。 末端にイソシアナート基を有するプレポリマー
を使用し、ゴムBを製造するには以下に示す二通
りの方法がある。 即ち前記プレポリマーにエポキシ基とヒドロキ
シル基を分子内に有する化合物、例えばグリシド
ールを反応させる方法、及び同プレポリマーにヒ
ドロキシル基と二重結合を分子内に有する化合物
(略称B単量体)例えばヒドロキシエチルアクリ
レートまたはヒドロキシエチルメタアクリレート
等の化合物を反応させ、末端に二重結合を有する
ウレタンゴムとし、これにA単量体及び重合性単
量体の存在下で重合させる方法がある。 前者はプレポリマー中のNCO基に対し、グリ
シドール中のヒドロキシル基がNCO1当量に対し
ヒドロキシル基1.0以上1.5当量未満になるように
グリシドールを添加し、50℃乃至100℃以下の温
度で反応させる。この場合通常のウレタン化触
媒、例えば3級アミン、テトラアルキルジアミ
ン、アミノアルコール類またはジアルキル錫化合
物等を使用しても良い。また必要に応じてプレポ
リマーとグリシドールを溶解させる。溶媒例えば
酢酸エチル、メチルエチルケトン、キシレン、ト
ルエン等を使用してもよい。反応はNCO基が90
%以上グリシドール中のヒドロキシル基と反応し
た時点をもつて終点とすることができる。 以上により製造できるゴムBのエポキシ当量は
500以上6000未満のものである。 後者はプレポリマーにNCO1当量に対し、ヒド
ロキシル基1.0以上1.5当量未満になるようにB単
量体を添加し、50℃乃至100℃以下の温度で反応
させる。この場合通常のウレタン系触媒、及び溶
媒は必要に応じて使用できる。反応はNCO基が
90%以上B単量体中のヒドロキシル基と反応した
時点をもつて終点とする。かくしてえられた分子
末端に不飽和二重結合を有するウレタンゴムにA
単量体及び必要に応じて重合性単量体の存在下ラ
ジカル開始剤の存在下で重合を行なうことにより
エポキシ基含有ウレタンゴムが生成される。この
場合、A単量体と分子末端に不飽和二重結合を有
するウレタンゴムと併用できる重合性単量体とし
ては次のものがある。即ちスチレン、ビニルトル
エン、ビニルキシレン、クロルスチレン、ブロム
スチレン、ジクロルスチレン、α―メチルスチレ
ン等の芳香族ビニル単量体またはアクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル、アクリル酸、メタクリ
ル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、ア
クリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル
酸ヘキシル等のアクリル酸エステル、メタクリル
酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プ
ロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキ
シル等のメタクリル酸エステルが使用できる。こ
れ等は1種以上使用しても何等差支えない。前記
A単量体、分子末端に不飽和基を有するウレタン
ゴム及び必要に応じて使用する重合性単量体1種
以上を使用して、塊状重合、または溶液重合によ
りゴムBを製造することができる。この場合ゴム
Aを製造するに使用した同種のラジカル重合開始
剤を使用してもよいし、また重合温度は室温以上
100℃以下が好ましい。またこの場合に使用でき
るA単量体は2.0〜25重量%未満、また分子末端
に不飽和基を有するウレタンゴムは10〜90重量%
未満が好ましい。以上により製造できるゴムBの
エポキシ当量は500以上30000未満である。 エポキシ基を有するゴム(ゴムAとゴムB)は
固形のまま、またはラテツクス状態、溶液状態で
フエノールOH基を有する重合体物質100重量部
にエポキシ基含有ゴムを固形分に換算して1〜
100重量部好ましくは2〜60重量部、更に好まし
くは2〜30重量部の範囲で使用する。例えばこの
ことを金属インサート性について云えば1重量部
未満では金属インサート性における効果はすくな
く、また100重量部をこえると溶融混合のさい混
合が困難となり、作業性に問題が出てくる。 エポキシ基含有ゴムはフエノール性OH基を有
する重合体物質に添加後常温以上250℃以下の温
度で混合する。 本発明のフエノール系樹脂組成物を得る方法を
さらに詳細に説明する。エポキシ基を有するゴム
を無溶剤で使用する場合は、ノボラツク型フエノ
ール樹脂、またはフエノール性重合体を熔融状態
で混合するとよい。この場合ロール等による混練
は効果的である。また混合または混練する場合必
要に応じて加熱させ粘度を低下させて行うとさら
によい。 またエポキシ基を有するゴムをラテツクスまた
はサスペンジヨンで使用する場合、レゾール型フ
エノール樹脂では両者を単に混合するだけでよい
が、場合によつては界面活性剤などを存在させ安
定化させるとよい。またノボラツク型フエノール
樹脂、フエノール性重合体に使用する場合には、
混合後加熱下で脱水しながら熔融混合させるか、
または上記樹脂を加熱下、ラテツクスまたはサス
ペンジヨンを添加させ脱水させながら熔融混合す
るとよい。 さらにエポキシ基を有するゴムを溶液で使用す
る場合、溶剤がフエノール樹脂と共通溶剤、例え
ば酢酸エチル等であればレゾール型フエノール樹
脂にそのまま添加して使用できるが、そうでない
場合には溶剤を減圧下で除去し、然る後適当な溶
剤たとえばメタノール、エタノール、アセトン等
で置換するとよい。またノボラツク型フエノール
樹脂、フエノール性重合体に使用する場合、溶剤
が上記樹脂との共通溶剤であれば、樹脂にそのま
ま添加し溶液として使用できるし、また溶剤を除
去して固体状にして使用してもよい。さらに上記
樹脂に溶解しない場合には樹脂を加熱下でエポキ
シ基を有するゴム溶液を遂次添加させ脱溶剤させ
ながら熔融混合するとよい。 上記フエノール系樹脂組成物においてはかなら
ずしもエポキシ基とフエノール性OH基とが反応
していなくてもよいが、場合によつては加熱また
は通常のエポキシ樹脂用硬化促進剤、例えば三フ
ツ化ホウ素アミン錯体、複素5員環系アミン、複
素6員環系アミン、第三級アミン、第三級アミン
塩等を使用し、エポキシ基とフエノール性OH基
との反応を促進させてもよい。この場合硬化促進
剤の添加量はフエノール系樹脂組成物100重量部
に対し0〜5重量部未満がよい。 本発明ではエポキシ基を有するゴムを任意に選
択することができ、これにより比較的硬い材料か
ら柔らかい材料を自由に製造できる利点がある。
従来のニトリルゴムを使用するゴム変性フエノー
ル樹脂の硬化物は溶剤等で抽出した場合、ニトリ
ルゴムの一部が溶出されるが、本発明によるエポ
キシ基を有するゴムとフエノール性OH基を有す
る重合体物質よりなる硬化物は溶剤等で抽出して
もエポキシ基を有するゴムが溶出されることはな
い。これは従来技術にない本発明の特徴の一つで
あり、耐溶剤性が良好なる理由である。 本発明ではエポキシ基を有するゴムは硬化物中
に反応して存在しているだけではなく、エポキシ
基を有するゴムが、均一な粒子状態で存在してお
り、従来のゴム変性フエノール樹脂のように一部
分硬化物中に溶解して存在することにより生じる
分子内可塑化現象はない。この為低温での衝撃特
性が顕著に改善され、高温での表面硬度等の硬さ
の低下割合が従来のものに比し極めて少ない。こ
れはブレーキライニング等の結合剤に使用した場
合、極めて有利である。即ち従来のゴム変性フエ
ノール樹脂を使用した場合、高温での硬度低下が
激しく使用上の問題があつた。しかるに本発明に
よる場合、上記欠点が改善され、すぐれたブレー
キライニング用結合剤として使用できる。 フエノール性OH基を有する重合体物質とエポ
キシ基含有ゴムを溶融混合してなるフエノール樹
脂組成物は次いで硬化剤、例えばヘキサミン、ま
た必要に応じて硬化助剤、充テン剤、顔料等を添
加し、ロール温度80〜170℃で混練し、粉砕して
成型粉とし、次いで圧縮成型、トランスフアー成
型、射出成型等により140〜250℃の温度で成型体
とすることができる。 さらに上記フエノール系樹脂組成物は必要に応
じて硬化剤としてヘキサメチレンテトラミンの如
きホルマリン発生化合物を使用しこれに充填剤、
例えば炭酸カルシウム、クレー、タルク、シリ
カ、酸化アルミニウム、三酸化アンチモンや補強
剤、ガラス繊維、アスベスト繊維などの無機質繊
維、ビニロン、ナイロンなどの合成繊維を加える
こともできる。さらにフエノール系樹脂組成物は
溶剤に溶解させ、種々の基材、例えばガラス布、
ガラスマツト、石綿紙、合成繊維マツト、紙、綿
布などに含浸させ、溶剤を除いて乾式のプリプレ
グとすることもできる。 さらにフエノール系樹脂組成物は例えばメチル
アルコール、エチルアルコール、ブチルアルコー
ル、オクチルアルコール、2―エチルヘキシルア
ルコール、ノニルアルコール等のアルコール系溶
剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソ
ブチルケトン、イソホロン等のケトン系溶剤、イ
ソプロピルエーテル、n―ブチルエーテル、エチ
レングリコールモノメチルエーテル、エチレング
リコールモノエチルエーテル等のエーテル系溶
剤、酢酸エチル、酢酸イソブチル、酢酸n―ブチ
ル、酢酸2―エチルヘキシル等のエステル系溶
剤、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、エチ
ルベンゼン等の芳香族系溶剤等の一種又はそれ以
上の混合溶剤にてワニスを調製し、必要に応じて
桐油、亜麻仁油あるいはエポキシ樹脂、フラン樹
脂、クマロン樹脂等により変性して塗料用樹脂と
して利用できる。さらにはレゾール型フエノール
樹脂よりなるフエノール系樹脂組成物は水溶液例
えばサスペンジヨン、ラテツクス状態で、あるい
は溶液状態で、適当な硬化剤例えばベンゾールス
ルホン酸、トルオールスルホン酸、フエノールス
ルホン酸、リン酸クロルアルキルスルホン酸、塩
酸、硫酸、シユウ酸の如き酸性物質を使用し、加
熱または常温用接着剤として利用できる。 またフエノール性重合体よりなるフエノール系
樹脂組成物は溶液状態でそのまま接着剤として利
用できるが、さらにはエポキシ樹脂及びエポキシ
樹脂用硬化促進剤を併用して加熱型接着剤として
も利用できる。 さらにフエノール系樹脂組成物はヘキサメチレ
ンテトラミンと配合し熱ロール等でよく混練した
組成物を粒度200メツシユ以下に微粉砕して、粉
末樹脂としてシエルモールド、砥石、ブレーキラ
イニング等の各種バインダーとして利用できる。 さらに本発明レゾール型フエノール樹脂よりな
るフエノール系樹脂組成物は液状のまま、液状樹
脂としてシエルモールド、砥石、ブレーキライニ
ング等の各種パインダーとして利用できる。 さらに本フエノール系樹脂組成物は必要に応じ
て硬化剤例えばヘキサメチレンテトラミン等、及
び硬化助剤、充テン剤、顔料等を添加してなる混
合物を各種型枠に流し込み、注型用樹脂としても
使用できる。 さらにフエノール系樹脂組成物は発泡剤として
例えばジニトロソペンタメチレンテトラミン、ア
ゾジカルボンアミド等を使用し、必要に応じて硬
化剤、例えばヘキサメチレンテトラミン等の存在
下、加熱処理して発泡体として利用できる。 以上本発明によるフエノール系樹脂組成物は成
型材料、積層材料、塗料、接着剤、シエルモール
ド、砥石、ブレーキライニング等の各種結合剤、
装飾、工具、食器等の注型材または発泡剤などに
巾広く利用でき工業的に価値のある材料である。 次に本発明に用いるエポキシ基を含有するゴム
の製造法を代表例をあげて説明し、更に実施例を
あげて本発明樹脂組成物の製法について具体的に
のべるが、本発明はこれらのみに限定されるもの
でないことは云うまでもない。 〔〕 エポキシ基を含有するゴムの製造例 A ブタジエン系共重合体からなるゴムの製造
例: 1 ゴムラテツクス(1)の製造 ブタジエン 62重量部 アクリロニトリル 35 〃 グリシジルメタアクリレート 3 〃 n―ドデシルメルカプタン 1 〃 過硫酸カリ 0.5 〃 アニオン界面活性剤 5 〃 水 200 〃 の構成割合でオートクレープ中30℃の温度で20時
間重合させ、ゴムラテツクス(1)をえた。ゴムラテ
ツクス中の固形分は30重量%であり、また50℃以
下の温度で真空乾燥してえたゴム(1)のエポキシ当
量は約4900であつた。 2 ゴムラテツクス(2)の製造 ブタジエン 64重量部 スチレン 30 〃 グリシジルメタアクリレート 6 〃 n―デドシルメルカプタン 3 〃 過硫酸カリ 0.5 〃 アニオン界面活性剤 5 〃 水 200 〃 の構成割合でオートクレープ中30℃の温度で20時
間重合させ、ゴムラテツクス(2)をえた。ゴムラテ
ツクス中の固形分は30重量%であり、また50℃以
下の温度で真空乾燥してえたゴム(2)のエポキシ当
量は約2400であつた。 B アクリル系共重合体からなるゴムの製造例: 3 ゴム溶液(3)の製造 ブチルアクリレート 67重量部 アクリロニトリル 30 〃 グリシジルメタアクリレート 3 〃 酢酸エチル 100 〃 アゾビスイソブチロニトリル 1 〃 の構成割合で常圧下、酢酸エチルの還流下で8時
間重合させた後、さらにアゾビスイソブチロニト
リル1重量部を加え、さらに酢酸エチルの還流下
3時間重合させてゴム溶液(3)をえた。ゴム溶液(3)
の固形分は49重量%であり、脱溶剤してえたゴム
(3)のエポキシ当量は約4900であつた。 4 ゴム(4)の製造 ブチルアククリレート 64重量部 アクリロニトリル 30 〃 グリシジルアクリレート 6 〃 酢酸エチル 100 〃 アゾビスイソブチロニトリル 1 〃 の構成割合で常圧下、酢酸エチルの還流下で3時
間重合させた後、未反応モノマー及び溶剤を除去
してゴム(4)をえた。ゴム(4)のエポキシ当量は約
2500であつた。 5 ゴム溶液(5)の製造 酢酸エチル50重量部をまず仕込み、 ブチルアクリレート 97重量部 グリシジルメタアクリレート 3 〃 酢酸エチル 50 〃 2,2′―アゾビス― (2,4―ジメチルバレロニトリル) 1.0 〃 よりなる混合物を常圧下、酢酸エチルの還流下で
5時間遂次添加し、重合させた後、さらに2,
2′―アゾビス―(2,4―ジメチルバレロニトリ
ル)0.5重量部を加え、酢酸エチルの還流下3時
間重合させてゴム溶液(5)をえた。ゴム溶液(5)の固
形分は49重量%であり、脱溶剤してえたゴム(5)の
エポキシ当量は約4900であつた。 6 ゴム(6)の製造 酢酸エチル50重量部をまず仕込み ブチルアクリレート 72重量部 ブチルメタアクリレート 5 〃 アクリロニトリル 20 〃 グリシジルメタアクリレート 3 〃 2,2′―アゾビス― (2,4―ジメチルバレロニトリル) 1 〃 酢酸エチル 50 〃 よりなる混合物を常圧下、酢酸エチルの還流下で
5時間遂次添加し重合させた後、さらに2,2′―
アゾビス―(2,4―ジメチルバレロニトリル)
1重量部を加え、酢酸エチルの還流下3時間重合
させ、未反応モノマー及び溶剤を除去してゴム(6)
をえた。ゴム(6)のエポキシ当量は約4900であつ
た。 C クロロプレン系共重合体からなるゴムの製造
例: 7 ゴム溶液(7)の製造 クロロプレン 94重量部 グリシジルメタアクリレート 3 〃 スチレン 3 〃 ベンゼン 350 〃 n―ドデシルメルカプタン 3 〃 ベンゾイルパーオキサイド 1.5 〃 の構成割合でオートクレープ中、重合温度60℃よ
り80℃迄の温度で6時間重合させてゴム溶液(7)を
えた。ゴム溶液(7)の固形分は約22重量%であり、
脱溶剤してえたゴム(7)のエポキシ当量は約4900で
あつた。 8 ゴム溶液(8)の製造 クロロプレン 94重量部 グリシジルメタアクリレート 6 〃 ベンゼン 350 〃 n―ドデシルメルカプタン 3 〃 ベンゾイルパーオキサイド 1.5 〃 の構成割合でオートクレープ中、重合温度60℃よ
り80℃迄の温度で6時間重合させてゴム溶液(8)を
えた。ゴム溶液(8)の固形分は約22重量%であり、
脱溶剤してえたゴム(8)の固形分は約22重量%であ
り、脱溶剤後ゴム(8)のエポキシ当量は約2400であ
つた。 D ウレタン系重合体からなるゴムの製造例: 9 ゴム溶液(9)の製造 OH当量2000を有するポリオキシプロピレング
リコール2000gに2,4―トリレンジイソシアナ
ート174g、ジブチル錫ジラウレート0.01gを使
用し、70℃で5時間反応させ、NCO当量約2150
を有するプレポリマーをえた。これにヒドロキシ
エチルアクリレート122gを加え、70℃で7時間
反応させ不飽和当量約2300を有する重合体をえ
た。このようにしてえた重合体60重量部に酢酸エ
チル40重量部を仕込み、温度80℃に昇温した後、 ブチルアクリレート 37重量部 グリシジルメタアクリレート 3 〃 n―ドデシルメルカプタン 7 〃 アゾビスイソブチロニトリル 1 〃 からなる上記混合物を8時間要して添加重合させ
た。添加終了後さらに80℃で2時間保持した。生
成したゴム溶液(9)の固形分は約70重量%であり、
脱溶剤してえたゴム(9)のエポキシ当量は約4900で
あつた。 10 ゴム(10)の製造 OH当量2000を有するポリオキシプロピレン―
ポリオキシエチレングリコール1000gに2,4―
トリレンジイソシアナート87g、ジブチル錫ジラ
ウレート0.01gを使用し、70℃で5時間反応さ
せ、NCO当量2150を有するプレポリマーをえ
た。これにグリシドール39gを加え、同じく70℃
で7時間反応させてエポキシ当量2200を有するゴ
ム(10)をえた。 〔〕 フエノール系樹脂組成物の製造例 実施例 1 一般汎用ノボラツク型フエノール樹脂として塩
酸触媒による軟化点92〜98℃の汎用ノボラツク型
フエノール樹脂(三井東圧化学(株)製ノボラツク
#2000)を使用した。即ち該ノボラツク#2000
500gにゴムラテツクス(1)150gを添加し、真空乾
燥により溜出する水を系外に除去した後、160℃
で60分間撹拌下で溶融混合してフエノール系樹脂
組成物1をえた。 実施例 2 ノボラツク#2000 500gにゴム溶液(3)150gを
添加し、真空乾燥により溜出する溶剤を系外に除
去した後、160℃で60分間撹拌下で溶融混合して
フエノール系樹脂組成物2をえた。 実施例 3 ノボラツク#2000 500gにゴム(4)50gを添加
し、180℃で60分間撹拌下で溶融混合してフエノ
ール樹脂系組成物3をえた。 以上の各フエノール系樹脂組成物はすべて次の
配合処方により、熱ロールで110℃3分間混練し
た後、粉砕して成型粉とした。 フエノール系樹脂組成物 100重量部 ヘキサミン 12 〃 木粉 100 〃 ステアリン酸マグネシウム 1.0 〃 カーボンブラツク 5.0 〃 尚比較のためにエポキシ基を含有しない通常の
ゴムを使用した場合、及びノボラツク#2000のみ
の場合の例を次の比較例に示す。 比較例 1 グリシジルメタアクリレートを使用しないだけ
で、他の組成はすべてゴムラテツクス(1)と同じ割
合で、しかも同一条件で重合させゴムラテツクス
(C―1)をえた。 次いでノボラツク#2000 500g、及びゴムラテ
ツクス(C―1)150gを使用し、実施例1と同
じ条件下で溶融混合してフエノール樹脂組成物を
え、さらに上記配合処方により成型粉とした。 比較例 2 フエノール系樹脂組成物の代りにノボラツク
#2000を用い、上記配合処方により成型粉とし
た。 以上の各成型粉を170℃、5分間、100Kg/cm2
条件にて成型体にした後、以下に示す試験方法に
より各特性値をもとめた。結果を下記第2表に示
す。 (1) 金属インサート性 直径30mm、厚み5mmの真チユウをインサートし
た直径50mm、混み10mmの金属インサート成型体を
作成した。次いで成型体はオープン中で120℃60
分間保持した後、ドライアイスメタノール中で−
40℃、60分間保持した。然る後成型体のクラツク
発生状況を肉眼判定によりもとめた。 (2) 耐溶剤性 直径50mm、厚み10mm成型体をトリクレン液に30
分間浸漬させ、しかるのち表面観察により次のラ
ンクに分類して評価した。 (i) 表面状態が殆ど変化せず A (ii) 表面が若干色あせした程度 B (iii) 表面の色あせ、色むらの程度が中程度 C (iv) 表面の色あせ、色むらの程度が大なるもの D
【表】 実施例 4 ノボラツク#2000 500gにゴムラテツクス(2)
100gを添加し、真空乾燥により溜出する水を系
外に除去した後、160℃で60分間撹拌下で溶融混
合してフエノール系樹脂組成物4をえた。 実施例 5 ノボラツク#2000 500gにゴム溶液(5)50gを添
加し、真空乾燥により溜出する溶剤を系外に除去
した後、160℃で60分間撹拌下で溶融混合してフ
エノール系樹脂組成物5をえた。 実施例 6 ノボラツク#2000 500gにゴム溶液(5)100gを
添加し真空乾燥により溜出する溶剤を系外に除去
した後、160℃で60分間撹拌下で溶融混合してフ
エノール系樹脂組成物6をえた。 実施例 7 ノボラツク#2000 500gにゴム溶液(5)200gを
添加し、真空乾燥により溜出する溶剤を系外に除
去した後、熱ロールで160℃、15分間溶融混練し
てフエノール系樹脂組成物7をえた。 実施例 8 ノボラツク#2000 500gにゴム溶液(5)300gを
添加し真空乾燥により溜出する溶剤を系外に除去
した後、熱ロールで160℃、15分間溶融混練して
フエノール系樹脂組成物8をえた。 実施例 9 ノボラツク#2000 500gにゴム(6)50gを添加
し、160℃で90分間撹拌下で溶融混合してフエノ
ール系樹脂組成物9をえた。 実施例 10 ノボラツク#2000 500gにゴム溶液(7)150gを
添加し、真空乾燥により溜出する溶剤を系外に除
去した後、熱ロールで160℃、15分間、溶融混練
してフエノール系樹脂組成物10をえた。 実施例 11 ノボラツク#2000 500gにゴム溶液(8)150gを
添加し真空乾燥により溜出する溶剤を系外に除去
した後、熱ロールで160℃、15分間、溶融混練し
てフエノール系樹脂組成物11をえた。 実施例 12 ノボラツク#2000 500gにゴム溶液(9)70gを添
加し、真空乾燥により溜出する溶剤を系外に除去
した後、熱ロールで160℃、15分間、溶融混練し
てフエノール系樹脂組成物12をえた。 実施例 13 ノボラツク#2000 500gにゴム溶液(9)140gを
添加し、真空乾燥により溜出する溶剤を系外に除
去した後、熱ロールで160℃、15分間、溶融混練
してフエノール系樹脂組成物13をえた。 実施例 14 ノボラツク#2000 500gにゴム(10)50gを添加
し、熱ロールで160℃、15分間、溶融混練してフ
エノール系樹脂組成物14をえた。 実施例 15 フエノール/ホルマリンのモル比0.75よりなる
オルソ結合約75%を有する軟化点88〜95℃のハイ
オルソ結合含有ノボラツク型フエノール樹脂(三
井東圧化学(株)製ノボラツク#9000)を使用した。 即ち上記ノボラツク#9000 500gにゴムラテツ
クス(2)100gを添加し、真空乾燥により溜出する
水を系外に除去した後、熱ロールで160℃、15分
間溶融混練してフエノール系樹脂組成物15をえ
た。 実施例 16 上記ノボラツク#9000 500gにゴム溶液(3)100
gを添加し、真空乾燥により溜出する溶剤を系外
に除去した後、160℃で60分間撹拌下で溶融混合
してフエノール系樹脂組成物16をえた。 実施例 17 上記ノボラツク#9000 500gにゴム溶液(8)150
gを添加し、真空乾燥により溜出する溶剤を系外
に除去した後、熱ロールで160℃、15分間溶融混
練してフエノール系樹脂組成物17をえた。 実施例 18 上記ノボラツク#9000 500gにゴム溶液(9)70g
を添加し、真空乾燥により溜出する溶剤を系外に
除去した後、熱ロールで160℃、15分間溶融混練
してフエノール系樹脂組成物18をえた。 以上の実施例4〜18のフエノール系樹脂組成物
を用い、前記の成型粉を作ると同じ配合及び条件
で成型粉を得た。 比較のため、〔〕エポキシ基を含有するゴム
の製造例において、1〜9においては分子内に不
飽和結合とエポキシ基を有する単量体(A単量
体)を全く使用せずに他はすべて同一にしてゴム
(ラテツクス、溶液)をえ、それぞれC―1〜C
―9とした。また、10においてはグリシドールの
代りにn―プロピルアルコールを使用する以外は
すべて同一にしてゴムC―10を得た。 比較例 3 ゴムラテツクスC―2を使用した以外はすべて
実施例4と同じ方法によりフエノール樹脂組成物
をえた。 比較例 4 ゴム溶液C―5を使用した以外はすべて実施例
5と同じ方法によりフエノール樹脂組成物をえ
た。 比較例 5 ゴム溶液C―5を使用した以外はすべて実施例
6と同じ方法によりフエノール樹脂組成物をえ
た。 比較例 6 ゴム溶液C―5を使用した以外はすべて実施例
7と同じ方法によりフエノール樹脂組成物をえ
た。 比較例 7 ゴム溶液C―5を使用した以外はすべて実施例
8と同じ方法によりフエノール樹脂組成物をえ
た。 比較例 8 ゴムC―6を使用した以外はすべて実施例9と
同じ方法によりフエノール樹脂組成物をえた。 比較例 9 ゴム溶液C―7を使用した以外はすべて実施例
10と同じ方法によりフエノール樹脂組成物をえ
た。 比較例 10 ゴム溶液C―8を使用した以外はすべて実施例
11と同じ方法によりフエノール樹脂組成物をえ
た。 比較例 11 ゴム溶液C―9を使用した以外はすべて実施例
12と同じ方法によりフエノール樹脂組成物をえ
た。 比較例 12 ゴム溶液C―9を使用した以外はすべて実施例
13と同じ方法によりフエノール樹脂組成物をえ
た。 比較例 13 ゴムC―10を使用した以外はすべて実施例14と
同じ方法によりフエノール樹脂組成物をえた。 比較例 14 ゴムラテツクスC―2を使用した以外はすべて
実施例15と同じ方法によりフエノール樹脂組成物
をえた。 比較例 15 ゴム溶液C―3を使用した以外はすべて実施例
16と同じ方法によりフエノール樹脂組成物をえ
た。 比較例 16 ゴム溶液C―8を使用した以外はすべて実施例
17と同じ方法によりフエノール樹脂組成物をえ
た。 比較例 17 ゴム溶液C―9を使用した以外はすべて実施例
18と同じ方法によりフエノール樹脂組成物をえ
た。 以上の比較例3〜17のフエノール樹脂組成物を
前記成型粉の配合処方においてフエノール系樹脂
組成物の代りに用いる他は同様にして成型粉を製
造した。 (1) 耐溶剤性 実施例4〜18及び比較例3〜17で得た樹脂組成
物より得た成型粉を170℃、5分間100Kg/cm2の条
件で成型体とし、さらに各成型体を粉砕して100
メツシユ以下の粒度にした後、ソツクスレ―抽出
器を使用し、各溶剤により10時間還流下で抽出を
行ない、抽出率をもとめた。結果を第3表に示
す。 第3表よりエポキシ基を含有するゴムを使用し
た場合、エポキシ基を含有しないゴムに比して耐
溶剤性にすぐれた特性を有している。
【表】
【表】 (2) 金属インサート性 実施例4,6,7,9,12,15,16,17,18及
び比較例2,3,5,6,8,11,14,15,16,
17で得た樹脂組成物より得た成型粉を用いて調べ
た。金属片として一辺29mm、厚み13mmの正六角形
を有し、中心部に径20mmの円筒状の空洞を有する
鋳鉄製のものを使用し、該金属片を成形体の中心
部でかつ成形体の裏面に位置するようにして、直
径50mm、厚み30mmの金属インサート成型体を170
℃又は160℃、100Kg/cm2、5分間の条件で作成し
た。 金属インサート成型体は180℃、30分間保持
し、次いで−40℃、40分間保持した条件を1サイ
クルとし、金属部分と硬化樹脂部分との境に発生
するクラツクを肉眼観察によりもとめ、クラツク
が発生するサイクル数で表示した。第4表に結果
を示す。 サイクル数が多いほど材料の金属インサート性
がすぐれていることを示す。 第4表より本発明によるエポキシ基を含有する
ゴムはエポキシ基を含有しないゴムに対して金属
インサート性においてすぐれた特性を有してい
る。
【表】 実施例 19 レゾール型フエノール樹脂溶液として以下に示
すものを使用した。 即ちフエノール94g、ノニルフエノール70g、
37%ホルマリン水溶液137g、28%アンモニア水
溶液5gを反応容器に入れ、撹拌下95℃で5時間
反応させた。反応終了後、反応生成物を減圧下に
脱水し、内温が90℃になつた時点で脱水を止め、
冷却しアセトンを加えて樹脂分40℃のレゾール型
フエノール樹脂溶液をえた。 上記レゾール型フエノール樹脂溶液100gにエ
ポキシ基含有ゴムラテツクス(1)10gを使用した。 エポキシ基含有ゴムラテツクス(1)は完全に脱水
した後、酢酸エチル10gに溶解させ、酢酸エチル
のゴム溶液として使用した。 即ちレゾール型フエノール樹脂溶液100gにエ
ポキシ基含有ゴムラテツクス(1)10gよりなる酢酸
エチルのゴム溶液を添加して、樹脂分約39.0%の
フエノール系樹脂組成物19をえた。 実施例 20 上記レゾール型フエノール樹脂溶液100gにゴ
ムラテツクス(2)7gを使用した。 エポキシ基含有ゴムラテツクス(2)は完全に脱水
した後、酢酸エチル10gに溶解させ、酢酸エチル
のゴム溶液として使用した。 即ちレゾール型フエノール樹脂溶液100gにゴ
ムラテツクス(2)7gよりなる酢酸エチルのゴム溶
液を添加して、樹脂分約38.0%のフエノール系樹
脂組成物20をえた。 実施例 21 上記レゾール型フエノール樹脂溶液100gにゴ
ム溶液(5)8gを加え、樹脂分約40.7%のフエノー
ル系樹脂組成物21をえた。 実施例 22 上記レゾール型フエノール樹脂溶液100gにゴ
ム(6)4gを加え、常温で60分間撹拌させて、樹脂
分約42.3%のフエノール系樹脂組成物22をえた。 実施例 23 上記レゾール型フエノール樹脂溶液100gにゴ
ム溶液(8)12gを使用した。 エポキシ基含有ゴム溶液(8)は完全に脱溶剤した
後、酢酸エチル10gに溶解させ、酢酸エチルのゴ
ム溶液として使用した。 即ちレゾール型フエノール樹脂溶液100gにゴ
ム溶液(8)12gよりなる酢酸エチルのゴム溶液を添
加して、樹脂分約38.0%のフエノール系樹脂組成
物23をえた。 実施例 24 上記レゾール型フエノール樹脂溶液100gにゴ
ム溶液(9)6gを加え、樹脂分約41.7%のフエノー
ル系樹脂組成物24をえた。 以上の実施例19〜24でえられた各フエノール系
樹脂組成物を使用し、これをコツトンリンター紙
に含浸させた後乾燥して樹脂付着分45重量%の基
材をえた。このものを10枚と接着剤つき銅箔1枚
を重ね合せ、160℃、100Kg/cm2の加圧下に50分間
圧着して厚さ1.5mmの銅張り積層板をえた。 比較例 18 上記レゾール型フエノール樹脂溶液を使用し、
コツトンリンター紙に含浸させた後乾燥して樹脂
付着分45重量%の基材をえた。このものを10枚と
接着剤つき銅箔1枚を重ね合せ160℃、100Kg/cm2
の加圧下に50分間圧着して厚さ1.5mmの銅張り積
層板とした。 これらの銅張り積層板の物性を第5表に示す。
【表】 第5表に示すように本発明によるフエノール系
樹脂組成物は積層板にした場合すぐれた打抜加工
性を示す。 実施例 25 重量平均分子量6000を有するポリ―p―ビニル
フエノール(丸善石油〓製「マルゼンレジンM」
略称フエノール性重合体A)を使用した。 即ちフエノール性重合体A500gにラテツクス
(1)150gを添加し、真空乾燥により溜出する水を
系外に除去した後、熱ロールで160℃、15分間溶
融混練してフエノール系樹脂組成物25をえた。 実施例 26 フエノール性重合体A500gにゴム溶液(3)100g
を添加し、真空乾燥により溜出する溶剤を系外に
除去した後、熱ロールで160℃、15分間溶融混練
してフエノール系樹脂組成物26をえた。 実施例 27 フエノール性重合体A500gにゴム(4)50gを添
加し、熱ロールで160℃、15分間溶融混練してフ
エノール系樹脂組成物27をえた。 実施例 28 フエノール性重合体A500gにゴム溶液(5)100g
を添加し、真空乾燥により溜出する溶剤を系外に
除去した後、熱ロールで160℃、15分間、溶融混
練してフエノール系樹脂組成物28をえた。 実施例 29 フエノール性重合体A500gにゴム溶液(5)200g
を添加し真空乾燥により溜出する溶剤を系外に除
去した後、熱ロールで160℃、15分間、溶融混練
してフエノール系樹脂組成物29をえた。 実施例 30 フエノール性重合体A500gにゴム溶液(7)200g
を添加し、真空乾燥により溜出する溶剤を系外に
除去した後、熱ロールで160℃、15分間溶融混練
してフエノール系樹脂組成物30をえた。 実施例 31 フエノール性重合体A500gにゴム(10)50gを添
加し、熱ロールで160℃、15分間溶融混練してフ
エノール系樹脂組成物31をえた。 以上の実施例25〜31で得たフエノール系樹脂組
成物を下記の処方で配合し、80℃の熱ロールで8
分間混練した後、170℃、100Kg/cm2で10分間加圧
して成形体とし、次いで180℃で10時間保持して
ポストキユアを行なつて、成型体を得た。 フエノール系樹脂組成物 66重量部 ビスフエノールA型エポキシ樹脂 (シエル化学(株)製エピコート828、 エポキシ当量190) 100 〃 三フツ化ホウ素モノエチルアミン錯体 (シエル化学(株)製)BF3400 1 〃 比較例 19 フエノール系樹脂組成物の代りに、ポリ―p―
ビニルフエノールを使用した以外には同じ方法に
より成型体とした。 以上の成型体の物性を第6表に示す。
【表】 第6表よりフエノール性重合体Aは本発明によ
り常態のみならず低温での衝撃強度の大巾な改善
がみとめられる。 実施例 32 アクリロニトリル270g、スチレン630g、p―
イソプロペニルフエノール100g、酢酸エチル250
g、2,2′―アゾビス―(2.4―ジメチルバレロ
ニトリル)5gを仕込み、60℃で4時間重合させ
た後、さらに酢酸エチル250g、2,2′―アゾビ
ス―(2.4―ジメチルバレロニトリル)5gを加
え、60℃でさらに4時間重合させた。その後溶剤
を低圧下で除去してイソプロペニルフエノールの
共重合体(略称フエノール性重合体B)をえた。
フエノール性重合体Bの25℃、5%の酢酸エチル
溶液粘度は1.75cpsであつた。 フエノール性重合体B500gにラテツクス(1)150
gを添加し、真空乾燥により溜出する水を系外に
除去した後、熱ロールで160℃、15分間溶融混練
してフエノール系樹脂組成物32をえた。 実施例 33 フエノール性重合体B500gにゴム溶液(5)75g
を添加し、真空乾燥により溜出する溶剤を系外に
除去した後、熱ロールで160℃、15分間溶融混練
してフエノール系樹脂組成物33をえた。 実施例 34 フエノール性重合体B500gにゴム溶液(5)150g
を添加し、真空乾燥により溜出する溶剤を系外に
除去した後、熱ロールで160℃、15分間溶融混練
してフエノール系樹脂組成物34をえた。 実施例 35 フエノール性重合体B500gにゴム(6)50gを添
加し、熱ロールで160℃、15分間溶融混練してフ
エノール系樹脂組成物35をえた。 実施例 36 フエノール性重合体B500gにゴム溶液(7)200g
を添加し、真空乾燥により溜出する溶剤を系外に
除去した後、熱ロールで160℃、15分間溶融混練
してフエノール系樹脂組成物36をえた。 実施例 37 フエノール性重合体B500gにゴム(10)50gを添
加し、熱ロールで160℃、15分間溶融混練してフ
エノール系樹脂組成物37をえた。 以上の実施例32〜37で得た各フエノール系樹脂
組成物を下記の処方で配合し、150℃の熱ロール
で3分間混練した後、230℃、100Kg/cm2、5分間
の条件で成型体を得た。 フエノール系樹脂組成物 100重量部 ヘキサメチレンテトラミン 5 〃 ステアリン酸マグネシウム 0.5 〃 比較例 20 フエノール系樹脂組成物の代りに、フエノール
性重合体Bを使用した以外には同じ方法により成
型体とした。 以上の成型体の物性を第7表に示す。
【表】 第7表よりフエノール性重合体Bは本発明によ
り常態のみならず低温での衝撃強度の大巾な改善
がみとめられる。 実施例 38 フエノールとパラキシリレンジアルキルエーテ
ルとの重合体として軟化点85〜105℃を有する重
合体物質(アルブライト.エンド.ウイルソン.
リミテツド社(製)商品名 ザイロツク225、略
称フエノール性重合体C)を用いた。 フエノール性重合体C500gにゴムラテツクス
(1)150gを添加し、真空乾燥により溜出する水を
系外に除去した後熱ロールで160℃、15分間溶融
混練してフエノール系樹脂組成物38をえた。 実施例 39 フエノール性重合体C500gにゴム溶液(5)75g
を添加し真空乾燥により溜出する溶剤を系外に除
去した後、熱ロールで160℃、15分間溶融混練し
てフエノール系樹脂組成物39をえた。 実施例 40 フエノール性重合体C500gにゴム溶液(5)150g
を添加し、真空乾燥により溜出する溶剤を系外に
除去した後、熱ロールで160℃、15分間溶融混練
してフエノール系樹脂組成物40をえた。 実施例 41 フエノール性重合体C500gにゴム(6)50gを添
加し、熱ロールで160℃、15分間溶融混練してフ
エノール系樹脂組成物41をえた。 実施例 42 フエノール性重合体C500gにゴム溶液(7)200g
を添加し真空乾燥により溜出する溶剤を系外に除
去した後、熱ロールで160℃、15分間溶融混練し
てフエノール系樹脂組成物42をえた。 実施例 43 フエノール性重合体C500gにゴム(10)50gを添
加し、熱ロールで160℃、15分間溶融混練してフ
エノール系樹脂組成物43をえた。 以上の実施例38〜48で得た各フエノール系樹脂
組成物を下記の処方で配合し、105℃の熱ロール
で5分間混練した後、170℃、100Kg/cm2、5分間
の条件で成型し、次いで180℃で10時間保持して
ポストキユアを行なつた。 フエノール系樹脂組成物 100重量部 ヘキサメチレンテトラミン 12 〃 ステアリン酸マグネシウム 2.0 〃 アスベスト粉末 60 〃 比較例 21 フエノール系樹脂組成物の代りに、フエノール
性重合体Cを使用した以外には同じ方法により成
型体とした。 以上の成型体の物性を第8表に示す。
【表】 第8表よりフエノール性重合体Cは本発明によ
り常態のみならず低温での衝撃強度の大巾な改善
がみとめられる。 実施例 44 フエノール性OH基を有する重合体物質として
塩酸触媒による軟化点92〜98℃の汎用ノボラツク
樹脂を使用し、この樹脂100重量部にゴム(6)10重
量部を添加し、160℃で60分間溶融混合してフエ
ノール系樹脂組成物44を得た。 得られたフエノール系樹脂組成物44 100重量部
にヘキサメチレンテトラミン12重量部およびステ
アリン酸マグネシウム1重量部を配合し、105℃
の熱ロールで3分間混練し、冷却後粉砕して成型
粉を得た。 この成型粉20重量部にヘツドマン陽イオン繊維
(カナダ国ヘツドマン社製)80重量部をメタノー
ル10重量部を用いて混合したのち、170℃、100
Kg/cm2、20分間の条件で成型し、次いで175℃で
10時間保持してポストキユアを行ない成型体を得
た。 比較例 22 ゴム(6)に代えて市販のニトリルブタジエンゴム
(アクリロニトリル41重量%、日本ゼオン社製、
商品名ハイカ1411)10重量部を用いる以外は実施
例44と同様にして成型体を得た。 実施例44及び比較例22による成型体の熱間硬度
を添付図面に示した。図面に示すように本発明に
よるフエノール樹脂系組成物を使用してなる成型
材は表面硬度の高温時での低下割合が従来のもの
に比し、すくなくブレーキライニング等の結合剤
に適していることがわかる。
【図面の簡単な説明】
図面は実施例44および比較例22の成型体のバー
コール硬度と温度との関係を示す。 符号の説明、1…実施例44のバーコール硬度と
温度との関係を示す曲線、2…比較例22のバーコ
ール硬度と温度との関係を示す曲線。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 フエノール性OH基を有する重合体物質100
    重量部とグリシジル基を含有するエポキシ当量が
    500〜30000であるゴム1重量部〜100重量部より
    なるフエノール系樹脂組成物。 2 フエノール性OH基を有する重合体物質が、 ノボラツク型フエノール樹脂、 ハイオルソ結合含有ノボラツク型フエノール樹
    脂、 及びレゾール型フエノール樹脂、 の群からえらばれたフエノール樹脂である特許請
    求の範囲第1項記載のフエノール系樹脂組成物。 3 フエノール性OH基を有する重合体物質が アルケニルフエノールと他の重合性モノマーよ
    りなる共重合体、 フエノール性化合物とパラキシレンジハライド
    との重合体及びフエノール性化合物とパラキシリ
    レンジアルキルエーテルとの共重合体、 の群から選ばれたフエノール性重合体である特許
    請求の範囲第1項記載のフエノール系樹脂組成
    物。 4 グリシジル基を有するゴムが、 ブタジエンを主要成分とし、少なくともグリシ
    ジル基を有するモノマーとの共重合体である特許
    請求の範囲第1項記載のフエノール系樹脂組成
    物。 5 グリシジル基を有するゴムが、少なくともグ
    リシジル基を有するモノマーを含むアクリル系重
    合体である特許請求の範囲第1項記載のフエノー
    ル系樹脂組成物。 6 グリシジル基を有するゴムがウレタン系重合
    体である特許請求の範囲第1項記載のフエノール
    系樹脂組成物。 7 グリシジル基を有するゴムがクロロプレン系
    共重合体である特許請求の範囲第1項記載のフエ
    ノール系樹脂組成物。 8 フエノール性OH基を有する重合体物質がフ
    エノール樹脂であり、グリシジル基を含有するゴ
    ムがブタジエン系共重合体である特許請求の範囲
    第1項記載のフエノール系樹脂組成物。 9 フエノール性OH基を有する重合体物質がフ
    エノール樹脂であり、グリシジル基を含有するゴ
    ムがアクリル系樹脂組成物である特許請求の範囲
    第1項記載のフエノール系樹脂組成物。 10 フエノール性OH基を有する重合体物質が
    フエノール樹脂であり、グリシジル基を含有する
    ゴムがウレタン系樹脂組成物である特許請求の範
    囲第1項記載のフエノール系樹脂組成物。 11 フエノール性OH基を有する重合体物質が
    フエノール性重合体であり、グリシジル基を含有
    するゴムがブタジエン系共重合体である特許請求
    の範囲第1項記載のフエノール系樹脂組成物。 12 フエノール性OH基を有する重合体物質が
    フエノール性重合体であり、グリシジル基を含有
    するゴムがアクリル系共重合体である特許請求の
    範囲第1項記載のフエノール系樹脂組成物。 13 フエノール性OH基を有する重合体物質が
    フエノール性重合体であり、グリシジル基を含有
    するゴムがウレタン系共重合体である特許請求の
    範囲第1項記載のフエノール系樹脂組成物。 14 フエノール性OH基を有する重合体物質が
    フエノール樹脂であり、該フエノール樹脂がグリ
    シジル基を含有するエポキシ当量500〜30000であ
    るゴムと溶融混合されてなる特許請求の範囲第1
    項記載のフエノール系樹脂組成物。
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