JPS6148810B2 - - Google Patents
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- JPS6148810B2 JPS6148810B2 JP56148236A JP14823681A JPS6148810B2 JP S6148810 B2 JPS6148810 B2 JP S6148810B2 JP 56148236 A JP56148236 A JP 56148236A JP 14823681 A JP14823681 A JP 14823681A JP S6148810 B2 JPS6148810 B2 JP S6148810B2
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Description
この発明はメタン化方法に関し、さらに詳しく
は水素高濃度ガスと水素低濃度ガスを原料とする
メタン化方法に関する。なお、この明細書におい
て、「水素高濃度ガス」なる用語は、一酸化炭素
および二酸化炭素のメタン化のための化学量論量
以上の水素を含むガスを意味し、「水素低濃度ガ
ス」とは同化学量論量以下の水素を含むガスを意
味することとする。 一般に、原料にスチームを混合する場合のメタ
ン化反応は、 CO+3H2→CH4+H2O のように進行し、さらに CO+H2O→CO2H2 のような一酸化炭素変成反応が併発し、またスチ
ームを混合しない場合のメタン化反応はつぎのよ
うに進行する。 CO+3H2→CH4+H2O CO2+4H2→CH4+2H2O そしてこれら反応はいずれも激しい発熱反応で
ある。 メタン化反応触媒としては、通常、ニツケル系
触媒がよく使用される。反応条件は、反応平衡論
からは高圧低温であることが望ましいが、耐圧性
と経済性から高圧にも限度があり、また触媒の活
性から低温にも限度がある。上述のようにメタン
化反応は激しい発熱反応であるため、反応域の過
熱が反応平衡や触媒寿命に悪影響を及ぼすおそれ
がある。したがつてメタン化を支障なく進行させ
るには、反応熱の処理および制御が大きな決め手
となる。 従来、メタン化反応の適用例としては、アンモ
ニア合成用ガスの精製の最終工程において、次の
アンモニア合成工程で触媒毒となるCOおよび
CO2をメタン化して除去する方法や、ナフサ、
LPG、LNG等の炭化水素原料を水蒸気改質によ
りガス分解し、CO、CO2、H2、CH4等の量を調
整した後、湿式メタン化反応により高熱量の代替
天然ガスを得る方法等がある。しかし前者の場
合、メタン化反応域入口におけるCOおよびCO2
の量が既に小さく抑えられ、また後者の場合、水
蒸気改質段階でスチーム量を過剰にしてメタン化
反応域入口における反応物の量を調整しているた
め、原料に制約を受けるか、あるいは原料の前処
理工程が複雑となつて、不経済をまぬがれなかつ
た。また原料に関係のないメタン化方法として、
反応生成ガスの一部を反応域入口に循環して、入
口条件を調整する方法がある。しかしこの方法で
は取扱いガス量が多くなり、ガス循環用のエネル
ギーおよび機器類を必要とするため、やはり不経
済をまぬがれなかつた。 また近年、石油系炭化水素のコスト高と供給量
のひつ迫のために、石炭系炭化水素が見直されて
いるが、この場合、ガス化炉でもコークス炉でも
処理温度が高く、また生成ガス中のH2およびCO
の含有量が高く、そのためこのままの状態でメタ
ン化を行なつても、H2過剰の場合には熱量向上
に限度があり、逆にCOおよびCO2過剰の場合に
は反応温度の上昇が大きすぎ、H2不足により熱
量向上に制限があつた。 この発明は、上記のような実情に鑑みてなされ
たもので、コスト的に有利になし得、高熱量ガス
を効率よく得ることのできるメタン化方法を提供
することを目的とする。 この発明は、水素高濃度ガスと水素低濃度ガス
のいずれか一方を主原料とし他方を補助原料と
し、原料にスチームを混合し、メタン化反応を複
数段に分けて行ない、少なくとも1つの段に補助
原料を供給し、補助原料の供給量を調節して反応
温度とメタン化率を制御し、高熱量ガスを製造す
ることを特徴とする、水素高濃度ガスと水素低濃
度ガスを原料とするメタン化方法である。 上記方法において、必要に応じて2段目以降の
少なくとも1段における反応混合物を冷却してス
チームを除去する。この場合、スチーム除去以降
のメタン化反応では、CO、CO2、H2のそれぞれ
の量に応じてメタン化反応が完結するとともに、
補助原料中に存在するC1〜C4炭化水素が反応に
関与しないため、これが未反応のまま残り、製品
ガスの熱量向上に直接寄与する。 またスチーム除去を全く行なわない場合には、
メタン化反応後、生成ガスを脱炭酸処理する。こ
の結果製品ガスのメタン含有量を高めて熱量を向
上することができる。 各段の反応生成ガスは次段に送られる前に冷却
される。反応生成ガスから除去された熱量は、中
圧のスチームとして回収される。このスチームは
湿式メタン化反応のスチーム源として使用され
る。 各段への補助原料の供給量の調節により、各段
に供給されるメタン化反応物の量および割合を制
御し、反応域における水素過剰率あるいは水素不
足率を制御する。その結果、反応温度とメタン化
率をより直接的に制御することができる。 つぎに原料について説明すると、水素高濃度ガ
スと水素低濃度ガスのうちいずれか一方を主原料
とし、他方を補助原料とする。水素高濃度ガスの
代表例としては、コークス炉ガスが挙げられ、水
素低濃度ガスの代表例としては、コークス炉ガス
から水素を回収した後のパージガスおよび転炉ガ
スが挙げられる。水素は新しいエネルギー源とし
て需要を増しており、水素高濃度ガスから圧力切
替え吸着法(Pressure swing adsorption)、熱
再生切替え吸着法(Thermal swing
adsorption)、水素分離膜法等による水素回収装
置で回収されている。そして残存するパージガス
が水素低濃度ガスとして使用される。この水素低
濃度ガスは、もとのガスより相当クリーンになつ
ており、そのため従来石炭ガスの取扱い上の問題
となつていた微量成分除去のための前処理工程が
大巾に省略されることになり、経済的メリツトが
大きい。コークス炉ガスはコークス製造の副性ガ
スとして大量にかつ安価に得られ、水素は同ガス
から圧力切換え吸着法で65〜80%の回収率で高純
度で回収される。したがつて、コークス炉ガスを
原料とするメタン化は石油系炭化水素を原料とす
る従来のメタン化に比べて、経済的に著しく有利
である。 また、上記のように水素高濃度ガスおよびこれ
から導かれた水素低濃度ガスを原料とする場合の
ほか、供給源を全く別にする水素高濃度ガスおよ
び水素低濃度ガスを原料として用いてももちろん
よい。 なお、原料ガス中にC1〜C4炭化水素が存在す
る場合、メタン化反応域において、スチームの存
在下で水蒸気改質反応が併発し、その吸熱性のた
めに温度上昇がいく分抑制される。そのためC1
〜C4炭化水素を含むガスを補助原料として用い
ると、補助原料の供給量の調節によつてメタン化
反応の温度制御および製品ガスの熱量の調節が容
易になる。 スチームの導入は反応平衡上好ましくないが、
メタン化触媒上での炭素の沈積を避けるために必
要である。スチーム(Kgモル)/炭素原子(Kg原
子)の値は0.6〜3.0好ましくは0.6〜1.3程度であ
るが、上述したようにこの値は小さい方が望まし
い。スチームの代わりに水を使用してもよいが、
全体の熱バランスを十分考慮すべきである。原料
中の硫黄含有量は、硫黄による触媒被毒を防ぐた
めに1.0ppm以下とするのがよい。 この発明によるメタン化方法は、以上のとおり
で、水素高濃度ガスと水素低濃度ガスのいずれか
一方を主原料として他方を補助原料とし、原料に
スチームを混合し、メタン化反応を複数段に分け
て行ない、少なくとも1つの段に補助原料を供給
するので、補助原料の供給量を調節して反応温度
とメタン化率を制御することにより、高熱量のメ
タンガスを効率よく製造することができる。した
がつてこの発明の方法は本書冒頭で説明した従来
の方法に比べて製造コストにおいて極めて有利で
ある。 実施例 1 コークス炉ガスから水素を回収した後のパージ
ガス(水素低濃度ガス、発熱量6590Kカロリー/
Nm3)を主原料とし、水添脱硫後の同コークス炉
ガス(水素高濃度ガス、発熱量5320Kカロリー/
Nm3)を補助原料とした。コークス炉ガスおよび
パージガスの組成は表1に示すとおりであつた。
は水素高濃度ガスと水素低濃度ガスを原料とする
メタン化方法に関する。なお、この明細書におい
て、「水素高濃度ガス」なる用語は、一酸化炭素
および二酸化炭素のメタン化のための化学量論量
以上の水素を含むガスを意味し、「水素低濃度ガ
ス」とは同化学量論量以下の水素を含むガスを意
味することとする。 一般に、原料にスチームを混合する場合のメタ
ン化反応は、 CO+3H2→CH4+H2O のように進行し、さらに CO+H2O→CO2H2 のような一酸化炭素変成反応が併発し、またスチ
ームを混合しない場合のメタン化反応はつぎのよ
うに進行する。 CO+3H2→CH4+H2O CO2+4H2→CH4+2H2O そしてこれら反応はいずれも激しい発熱反応で
ある。 メタン化反応触媒としては、通常、ニツケル系
触媒がよく使用される。反応条件は、反応平衡論
からは高圧低温であることが望ましいが、耐圧性
と経済性から高圧にも限度があり、また触媒の活
性から低温にも限度がある。上述のようにメタン
化反応は激しい発熱反応であるため、反応域の過
熱が反応平衡や触媒寿命に悪影響を及ぼすおそれ
がある。したがつてメタン化を支障なく進行させ
るには、反応熱の処理および制御が大きな決め手
となる。 従来、メタン化反応の適用例としては、アンモ
ニア合成用ガスの精製の最終工程において、次の
アンモニア合成工程で触媒毒となるCOおよび
CO2をメタン化して除去する方法や、ナフサ、
LPG、LNG等の炭化水素原料を水蒸気改質によ
りガス分解し、CO、CO2、H2、CH4等の量を調
整した後、湿式メタン化反応により高熱量の代替
天然ガスを得る方法等がある。しかし前者の場
合、メタン化反応域入口におけるCOおよびCO2
の量が既に小さく抑えられ、また後者の場合、水
蒸気改質段階でスチーム量を過剰にしてメタン化
反応域入口における反応物の量を調整しているた
め、原料に制約を受けるか、あるいは原料の前処
理工程が複雑となつて、不経済をまぬがれなかつ
た。また原料に関係のないメタン化方法として、
反応生成ガスの一部を反応域入口に循環して、入
口条件を調整する方法がある。しかしこの方法で
は取扱いガス量が多くなり、ガス循環用のエネル
ギーおよび機器類を必要とするため、やはり不経
済をまぬがれなかつた。 また近年、石油系炭化水素のコスト高と供給量
のひつ迫のために、石炭系炭化水素が見直されて
いるが、この場合、ガス化炉でもコークス炉でも
処理温度が高く、また生成ガス中のH2およびCO
の含有量が高く、そのためこのままの状態でメタ
ン化を行なつても、H2過剰の場合には熱量向上
に限度があり、逆にCOおよびCO2過剰の場合に
は反応温度の上昇が大きすぎ、H2不足により熱
量向上に制限があつた。 この発明は、上記のような実情に鑑みてなされ
たもので、コスト的に有利になし得、高熱量ガス
を効率よく得ることのできるメタン化方法を提供
することを目的とする。 この発明は、水素高濃度ガスと水素低濃度ガス
のいずれか一方を主原料とし他方を補助原料と
し、原料にスチームを混合し、メタン化反応を複
数段に分けて行ない、少なくとも1つの段に補助
原料を供給し、補助原料の供給量を調節して反応
温度とメタン化率を制御し、高熱量ガスを製造す
ることを特徴とする、水素高濃度ガスと水素低濃
度ガスを原料とするメタン化方法である。 上記方法において、必要に応じて2段目以降の
少なくとも1段における反応混合物を冷却してス
チームを除去する。この場合、スチーム除去以降
のメタン化反応では、CO、CO2、H2のそれぞれ
の量に応じてメタン化反応が完結するとともに、
補助原料中に存在するC1〜C4炭化水素が反応に
関与しないため、これが未反応のまま残り、製品
ガスの熱量向上に直接寄与する。 またスチーム除去を全く行なわない場合には、
メタン化反応後、生成ガスを脱炭酸処理する。こ
の結果製品ガスのメタン含有量を高めて熱量を向
上することができる。 各段の反応生成ガスは次段に送られる前に冷却
される。反応生成ガスから除去された熱量は、中
圧のスチームとして回収される。このスチームは
湿式メタン化反応のスチーム源として使用され
る。 各段への補助原料の供給量の調節により、各段
に供給されるメタン化反応物の量および割合を制
御し、反応域における水素過剰率あるいは水素不
足率を制御する。その結果、反応温度とメタン化
率をより直接的に制御することができる。 つぎに原料について説明すると、水素高濃度ガ
スと水素低濃度ガスのうちいずれか一方を主原料
とし、他方を補助原料とする。水素高濃度ガスの
代表例としては、コークス炉ガスが挙げられ、水
素低濃度ガスの代表例としては、コークス炉ガス
から水素を回収した後のパージガスおよび転炉ガ
スが挙げられる。水素は新しいエネルギー源とし
て需要を増しており、水素高濃度ガスから圧力切
替え吸着法(Pressure swing adsorption)、熱
再生切替え吸着法(Thermal swing
adsorption)、水素分離膜法等による水素回収装
置で回収されている。そして残存するパージガス
が水素低濃度ガスとして使用される。この水素低
濃度ガスは、もとのガスより相当クリーンになつ
ており、そのため従来石炭ガスの取扱い上の問題
となつていた微量成分除去のための前処理工程が
大巾に省略されることになり、経済的メリツトが
大きい。コークス炉ガスはコークス製造の副性ガ
スとして大量にかつ安価に得られ、水素は同ガス
から圧力切換え吸着法で65〜80%の回収率で高純
度で回収される。したがつて、コークス炉ガスを
原料とするメタン化は石油系炭化水素を原料とす
る従来のメタン化に比べて、経済的に著しく有利
である。 また、上記のように水素高濃度ガスおよびこれ
から導かれた水素低濃度ガスを原料とする場合の
ほか、供給源を全く別にする水素高濃度ガスおよ
び水素低濃度ガスを原料として用いてももちろん
よい。 なお、原料ガス中にC1〜C4炭化水素が存在す
る場合、メタン化反応域において、スチームの存
在下で水蒸気改質反応が併発し、その吸熱性のた
めに温度上昇がいく分抑制される。そのためC1
〜C4炭化水素を含むガスを補助原料として用い
ると、補助原料の供給量の調節によつてメタン化
反応の温度制御および製品ガスの熱量の調節が容
易になる。 スチームの導入は反応平衡上好ましくないが、
メタン化触媒上での炭素の沈積を避けるために必
要である。スチーム(Kgモル)/炭素原子(Kg原
子)の値は0.6〜3.0好ましくは0.6〜1.3程度であ
るが、上述したようにこの値は小さい方が望まし
い。スチームの代わりに水を使用してもよいが、
全体の熱バランスを十分考慮すべきである。原料
中の硫黄含有量は、硫黄による触媒被毒を防ぐた
めに1.0ppm以下とするのがよい。 この発明によるメタン化方法は、以上のとおり
で、水素高濃度ガスと水素低濃度ガスのいずれか
一方を主原料として他方を補助原料とし、原料に
スチームを混合し、メタン化反応を複数段に分け
て行ない、少なくとも1つの段に補助原料を供給
するので、補助原料の供給量を調節して反応温度
とメタン化率を制御することにより、高熱量のメ
タンガスを効率よく製造することができる。した
がつてこの発明の方法は本書冒頭で説明した従来
の方法に比べて製造コストにおいて極めて有利で
ある。 実施例 1 コークス炉ガスから水素を回収した後のパージ
ガス(水素低濃度ガス、発熱量6590Kカロリー/
Nm3)を主原料とし、水添脱硫後の同コークス炉
ガス(水素高濃度ガス、発熱量5320Kカロリー/
Nm3)を補助原料とした。コークス炉ガスおよび
パージガスの組成は表1に示すとおりであつた。
【表】
【表】
メタン化反応器を3基設け、各反応器に通常の
ニツケル系メタン化触媒を充填した。 第1図において、主原料パージガスを圧力25
Kg/cm2G、流量2000Nm3/hで供給し、ヒータ1
で加熱した後、中圧スチームと混合し、温度270
℃で第1段メタン化反応器2に導入した。同反応
器2においてスチームと炭素原子のモル比は1:
1であつた。同反応器2において、パージガス中
のCH4、C2H6等の水蒸気改質反応とCOのメタン
化反応が併発し、第1段反応器2の出口温度は
510℃であつた。同反応器2から出た生成ガス中
のCOは0.5%、CO2は11.1%で、CH4は70.3%に
達した。同生成ガスを中圧ボイラー3で熱回収
し、さらにクーラー4で約40℃に冷却し、凝縮分
離器5で水分除去した後、第2段メタン化反応器
6から出る生成ガスと熱交換器7で熱交換して加
熱した。この加熱ガスに補助原料コークス炉ガス
を1:0.25の容量またはモル割合で混合し、混合
物を第2段メタン化反応器6に温度300℃で導入
した。同反応器6の生成ガスは温度約450℃で出
ていき、生成ガス中のCOおよびH2は0%、CO2
は6.4%で、CH4は89%に達した。同生成ガスを
中圧ボイラー8で熱回収し、熱交換器7で冷却
し、凝縮分離器9で水分除去した後、第3段メタ
ン化反応器10から出る生成ガスと熱交換器11
で熱交換して加熱した。この加熱ガスに補助原料
コークス炉ガスを1:0.5の容量またはモル割合
で混合し、混合物を第3段メタン化反応器10に
温度300℃で導入した。同反応器10の生成ガス
は温度約450℃で出ていき、生成ガス中のCH4は
91%に達し、CO2が3%、N2が4%、C2H6が2
%含まれていた。同生成ガスを中圧ボイラー12
で熱回収し、熱交換器11で冷却し、約9000Kカ
ロリー/Nm3の高熱量製品ガスを得た。 実施例 2 実施例1と同じ原料およびスチームを用い、第
2図に示すように、湿式メタン化反応により操作
を行ない、第3段メタン化反応器10の生成ガス
をボイラー12およびクーラー13で冷却し、冷
却ガスをCO2除去装置14に通して発熱量を調整
した。こうして高熱量の製品ガスを得た。なお、
第2図中の他の符号は第1図中の同符号の部材と
同じものを示す。 実施例 3 実施例1と同じ原料およびスチームを用い、第
3図に示すように、湿式メタン化反応と乾式メタ
ン化反応を組合せて操作を行なつた。第2反応器
6から出た生成ガスをボイラー8およびクーラー
15で冷却して、凝縮分離器9により水分除去し
た後、ヒーター16で加熱した。また第3反応器
10から出た生成ガスを補助原料とともにさらに
第4メタン化反応器17に導入し、同反応器17
から出た生成ガスをボイラー18およびクーラー
19で冷却して、高熱量の製品ガスを得た。な
お、第3図中の他の符号は第1図中の同符号の部
材と同じものを示す。
ニツケル系メタン化触媒を充填した。 第1図において、主原料パージガスを圧力25
Kg/cm2G、流量2000Nm3/hで供給し、ヒータ1
で加熱した後、中圧スチームと混合し、温度270
℃で第1段メタン化反応器2に導入した。同反応
器2においてスチームと炭素原子のモル比は1:
1であつた。同反応器2において、パージガス中
のCH4、C2H6等の水蒸気改質反応とCOのメタン
化反応が併発し、第1段反応器2の出口温度は
510℃であつた。同反応器2から出た生成ガス中
のCOは0.5%、CO2は11.1%で、CH4は70.3%に
達した。同生成ガスを中圧ボイラー3で熱回収
し、さらにクーラー4で約40℃に冷却し、凝縮分
離器5で水分除去した後、第2段メタン化反応器
6から出る生成ガスと熱交換器7で熱交換して加
熱した。この加熱ガスに補助原料コークス炉ガス
を1:0.25の容量またはモル割合で混合し、混合
物を第2段メタン化反応器6に温度300℃で導入
した。同反応器6の生成ガスは温度約450℃で出
ていき、生成ガス中のCOおよびH2は0%、CO2
は6.4%で、CH4は89%に達した。同生成ガスを
中圧ボイラー8で熱回収し、熱交換器7で冷却
し、凝縮分離器9で水分除去した後、第3段メタ
ン化反応器10から出る生成ガスと熱交換器11
で熱交換して加熱した。この加熱ガスに補助原料
コークス炉ガスを1:0.5の容量またはモル割合
で混合し、混合物を第3段メタン化反応器10に
温度300℃で導入した。同反応器10の生成ガス
は温度約450℃で出ていき、生成ガス中のCH4は
91%に達し、CO2が3%、N2が4%、C2H6が2
%含まれていた。同生成ガスを中圧ボイラー12
で熱回収し、熱交換器11で冷却し、約9000Kカ
ロリー/Nm3の高熱量製品ガスを得た。 実施例 2 実施例1と同じ原料およびスチームを用い、第
2図に示すように、湿式メタン化反応により操作
を行ない、第3段メタン化反応器10の生成ガス
をボイラー12およびクーラー13で冷却し、冷
却ガスをCO2除去装置14に通して発熱量を調整
した。こうして高熱量の製品ガスを得た。なお、
第2図中の他の符号は第1図中の同符号の部材と
同じものを示す。 実施例 3 実施例1と同じ原料およびスチームを用い、第
3図に示すように、湿式メタン化反応と乾式メタ
ン化反応を組合せて操作を行なつた。第2反応器
6から出た生成ガスをボイラー8およびクーラー
15で冷却して、凝縮分離器9により水分除去し
た後、ヒーター16で加熱した。また第3反応器
10から出た生成ガスを補助原料とともにさらに
第4メタン化反応器17に導入し、同反応器17
から出た生成ガスをボイラー18およびクーラー
19で冷却して、高熱量の製品ガスを得た。な
お、第3図中の他の符号は第1図中の同符号の部
材と同じものを示す。
第1図、第2図および第3図はいずれもこの発
明の実施例を示すフロー図である。 2…第1段メタン化反応器、6…第2段メタン
化反応器、10…第3段メタン化反応器、5,9
…凝縮分離器。
明の実施例を示すフロー図である。 2…第1段メタン化反応器、6…第2段メタン
化反応器、10…第3段メタン化反応器、5,9
…凝縮分離器。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 水素高濃度ガスと水素低濃度ガスのいずれか
一方を主原料として他方を補助原料とし、原料に
スチームを混合し、メタン化反応を複数段に分け
て行ない、少なくとも1つの段に補助原料を供給
し、補助原料の供給量を調節して反応温度とメタ
ン化率を制御し、高熱量ガスを製造することを特
徴とする、水素高及び低濃度ガスを原料とするメ
タン化方法。 2 2段目以降の少なくとも1段における反応混
合物を冷却してスチームを除去する特許請求の範
囲第1項記載の方法。 3 メタン化反応後、生成ガスを脱炭酸処理する
特許請求の範囲第1項記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14823681A JPS5849322A (ja) | 1981-09-18 | 1981-09-18 | 水素高及び低濃度ガスを原料とするメタン化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14823681A JPS5849322A (ja) | 1981-09-18 | 1981-09-18 | 水素高及び低濃度ガスを原料とするメタン化方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5849322A JPS5849322A (ja) | 1983-03-23 |
JPS6148810B2 true JPS6148810B2 (ja) | 1986-10-25 |
Family
ID=15448289
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14823681A Granted JPS5849322A (ja) | 1981-09-18 | 1981-09-18 | 水素高及び低濃度ガスを原料とするメタン化方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5849322A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104031706A (zh) * | 2014-05-27 | 2014-09-10 | 顾君尧 | 电石炉尾气制备天然气的方法和采用该方法的生产装置 |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60197793A (ja) * | 1984-03-19 | 1985-10-07 | Kansai Coke & Chem Co Ltd | コ−クス炉ガスから合成天然ガスを製造する方法 |
JPS61236896A (ja) * | 1985-04-15 | 1986-10-22 | Osaka Gas Co Ltd | コ−クス炉ガスから高純度水素及び合成天然ガスを製造する方法 |
JP5802551B2 (ja) * | 2011-12-28 | 2015-10-28 | 日立造船株式会社 | メタネーション反応装置 |
JP2015107942A (ja) * | 2013-12-05 | 2015-06-11 | 株式会社Ihi | メタン製造装置 |
JP6304004B2 (ja) * | 2014-12-03 | 2018-04-04 | 三菱ケミカル株式会社 | メタン及び水素の併産方法 |
JP7074149B2 (ja) * | 2019-02-18 | 2022-05-24 | Jfeスチール株式会社 | 高熱量ガスの製造方法、製造設備、運用方法および熱量調整方法 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS52151101A (en) * | 1976-06-09 | 1977-12-15 | Hitachi Ltd | Control of reactor for methanation |
-
1981
- 1981-09-18 JP JP14823681A patent/JPS5849322A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS52151101A (en) * | 1976-06-09 | 1977-12-15 | Hitachi Ltd | Control of reactor for methanation |
Cited By (1)
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---|---|---|---|---|
CN104031706A (zh) * | 2014-05-27 | 2014-09-10 | 顾君尧 | 电石炉尾气制备天然气的方法和采用该方法的生产装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5849322A (ja) | 1983-03-23 |
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