JPS6148503B2 - - Google Patents
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- JPS6148503B2 JPS6148503B2 JP53110443A JP11044378A JPS6148503B2 JP S6148503 B2 JPS6148503 B2 JP S6148503B2 JP 53110443 A JP53110443 A JP 53110443A JP 11044378 A JP11044378 A JP 11044378A JP S6148503 B2 JPS6148503 B2 JP S6148503B2
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Description
本発明は新規なチオカルボスチリル誘導体、さ
らに詳しくは、一般式〔1〕 〔式中、R1は低級アルキル基、R2はシクロアルキ
ル基を示す。またチオカルボスチリルの3位と4
位の炭素間結合は一重結合または二重結合を示
す〕 で表わされるチオカルボスチリル誘導体に関す
る。 本発明の化合物は、血小板凝集抑制作用、消炎
作用およびホスホジエステラーゼ阻害作用を有
し、抗血栓剤、消炎剤、抗潰瘍剤および抗喘息剤
として有用である。 上記一般式〔1〕において、低級アルキル基と
しては、例えばメチル、エチル、プロピル、イソ
プロピル、ブチル、tert−ブチルなどが包含され
る。またシクロアルキル基としては、例えばシク
ロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シ
クロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル
などが包含される。 本発明の代表的な化合物を以下に列挙する。 6−〔3−(N−メチル−N−シクロヘキシルア
ミノカルボニル)プロポキシ〕−3・4−ジヒド
ロチオカルボスチリル 6−〔3−(N−メチル−N−シクロヘキシルア
ミノカルボニル)プロポキシ〕チオカルボスチリ
ル 6−〔3−(N−ブチル−N−シクロヘキシルア
ミノカルボニル)プロポキシ〕チオカルボスチリ
ル 6−〔3−(N−メチル−N−シクロオクチルア
ミノカルボニル)プロポキシ〕−3・4−ジヒド
ロチオカルボスチリル 6−〔3−(N−メチル−N−シクロプロピルア
ミノカルボニル)プロポキシ〕チオカルボスチリ
ル 6−〔3−(N−イソプロピル−N−シクロヘキ
シルアミノカルボニル)プロポキシ〕チオカルボ
スチリル 6−〔3−(N−エチル−N−シクロヘキシルア
ミノカルボニル)プロポキシ〕チオカルボスチリ
ル 本発明の化合物は各種の方法で製造できるが、
その一例を示せば下記反応式−1に示す方法が挙
げられる。 <反応式−1> 〔式中、R1、R2およびカルボスチリルの3位と4
位の炭素間結合は前記に同じ。Xは塩素原子、臭
素原子またはヨウ素原子を示す〕 上記反応式に示されるように本発明の化合物は
一般式〔2〕で表わされるヒドロキシチオカルボ
スチリル誘導体と一般式〔3〕で表わされるハロ
アミドとを脱ハロゲン化水素反応に付すことによ
り製造される。この反応は通常塩基性化合物を脱
ハロゲン化水素剤として用いて行われる。塩基性
化合物としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭
酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸銀な
どの無機塩基、ナトリウム、カリウムなどのアル
カリ金属、ナトリウムメチラート、ナトリウムエ
チラートなどのアルコラート、トリエチルアミ
ン、ピリジン、N・N−ジメチルアニリンなどの
有機塩基を使用できる。該反応は無溶媒または溶
媒中で行なわれ、溶媒としてはメタノール、エタ
ノール、プロパノール、ブタノール、エチレング
リコールなどのアルコール類、ジメチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、モノグラ
イム、ジグライムなどのエーテル類、アセトン、
メチルエチルケトンなどのケトン類、ベンゼン、
トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、酢
酸メチル、酢酸エチルなどのエステル類、N・N
−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキサイ
ド、ヘキサメチルリン酸トリアミドなどの非プロ
トン性極性溶媒が挙げられる。また該反応はヨウ
化ナトリウム、ヨウ化カリウムなどの金属ヨウ化
物の存在下に行なうのが有利である。上記方法に
おけるヒドロキシチオカルボスチリル誘導体
〔2〕とハロアミド〔3〕との使用割合はとくに
限定されないが、通常、前者に対して後者を等モ
ル〜5倍モル、好ましくは等モル〜2倍モル量用
いるのが望ましい。また、その反応温度もとくに
限定されないが、通常、室温〜200℃、好ましく
は50〜150℃で行なわれる。反応時間は通常1〜
30時間、好ましくは1〜15時間である。 出発原料である一般式〔2〕のヒドロキシチオ
カルボスチリル誘導体は一部公知化合物であるが
新規化合物を包含しており、例えば下記反応式−
2に示す方法で製造できる。 <反応式−2> すなわち、公知のヒドロキシカルボスチリル誘
導体〔4〕に五硫化リンを反応させて一般式
〔2〕の化合物が容易に製造できる。 上記反応において水酸基を、例えばベンジルま
たはアセチル基などで保護したのち、P2S5を反応
させ、ついで加水分解して保護基を除去してもよ
い。 一般式〔4〕の化合物と五硫化リンとの反応は
通常の不活性溶媒、例えばベンゼン、トルエン、
キシレン、クロルベンゼンなどの芳香族炭化水素
類、エチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオ
キサンなどのエーテル類、塩化メチレン、クロロ
ホルムなどのハロゲン化炭化水素類、メタノー
ル、エタノール、イソプロパノールなどのアルコ
ール類、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルム
アミド、ヘキサメチルリン酸トリアミドなどの溶
媒中で行われる。五硫化リンの使用量は一般式
〔4〕の化合物に対して通常0.2倍モル〜大過剰
量、好ましくは0.4倍モル〜等モルである。反応
温度は通常室温〜200℃、好ましくは50〜100℃、
反応時間は0.5〜10時間である。 また前記反応式−1における他方の原料である
一般式〔3〕の化合物も一部公知化合物であるが
新規化合物を包含しており、例えば下記反応式−
3に示す方法で容易に製造できる。 <反応式−3> 〔式中、R1、R2およびXは前記に同じ〕 すなわち、公知の一般式〔5〕のカルボン酸と
公知の一般式〔6〕のアミンとを通常のアミド結
合生成反応に付す。該アミド結合生成反応として
は、例えば混合酸無水物法を採用でき、カルボン
酸〔5〕をアルキルハロカルボン酸と反応させて
混合酸無水物をえ、ついでアミン〔6〕と反応さ
せる。 混合酸無水物法において使用されるアルキルハ
ロカルボン酸としては、クロロ蟻酸メチル、ブロ
モ蟻酸メチル、クロロ蟻酸エチル、ブロモ蟻酸エ
チル、クロロ蟻酸イソブチルなどが挙げられる。
混合酸無水物は通常のシヨツテンーバウマン反応
により得られ、これを通常単離することなくアミ
ン〔6〕と反応させることにより目的とするハロ
アミド誘導体〔3〕が得られる。シヨツテンーバ
ウマン反応は、該反応に慣用の塩基性化合物、例
えば、トリエチルアミン、トリメチルアミン、ピ
リジン、ジメチルアニリン、N−メチルモルホリ
ンなどの有機塩基、炭酸カリウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウムなど
の無機塩基の存在下に行なわれる。該反応は−20
〜100℃、好ましくは0〜50℃の温度にて、5分
〜10時間、好ましくは5分〜2時間、処理するこ
とにより行われる。得られる混合酸無水物とアミ
ン〔6〕の反応は−20〜150℃、好ましくは10〜
50℃の温度にて、5分〜10時間、好ましくは5分
〜5時間の条件下に行われる。さらに、上記の混
合酸無水物法による反応は、通常、適当な溶媒中
で行われ、溶媒としては、塩化メチレン、クロロ
ホルム、ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水
素類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香
族炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロ
フラン、ジメトキシエタンなどのエーテル類、酢
酸メチル、酢酸エチルなどのエステル類、N・N
−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ
ド、ヘキサメチルリン酸トリアミドなどの非プロ
トン性極性溶媒が挙げられる。該法におけるカル
ボン酸〔5〕とアルキルハロカルボン酸とアミン
〔6〕の使用割合は通常等モルづつ使用される
が、カルボン酸〔5〕に対してアルキルハロカル
ボン酸およびアミン〔6〕を1.5倍モル程度まで
使用してもよい。 かくして製造される一般式〔1〕の化合物は通
常の分離手段により容易に単離精製できる。該分
離手段としては、例えば溶媒抽出法、溶媒稀釈
法、再結晶法、液体クロマトグラフイーなどを例
示できる。 つぎに参考例および実施例を挙げて本発明をさ
らに具体的に説明する。 参考例 1 酢酸エチル400mlにN−メチルシクロヘキシル
アミン26mlを加え、外部氷冷して内温を10〜20℃
に保ちながら、撹拌下に、4−クロルブチリルク
ロリド25mlとトリエチルアミン33.5mlを同時に適
下する。20分間を要して滴下し、その後、室温下
1時間撹拌する。反応後、反応液に水を加えて分
液し、有機層を水、飽和炭酸カリウム水溶液、10
%塩酸、水の順で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥
する。硫酸ナトリウムを去し、母液を濃縮後、
減圧蒸留し、無色液体のN−(4−クロロブチリ
ル)−N−メチルシクロヘキシルアミン41.5gを
得る。沸点133〜136℃(2mmHg) 実施例 1 ジメチルホルムアミド50mlに6−ヒドロキシ−
3・4−ジヒドロチオカルボスチリル1.8g、
K2CO31.8gおよびK10.5gを加え、これに60〜70
℃にて撹拌下N−メチル−N−(4−クロロブチ
リル)シクロヘキシルアミン2.8gを除々に滴下
する。滴下後、同温度にて4時間撹拌したのち溶
媒を減圧留去する。残渣をクロロホルム200mlに
溶解させ、希塩酸、1%NaOH水、水で洗浄し、
Na2SO4で乾燥する。乾燥剤を去後、母液を濃
縮し、残渣を石油エーテルで結晶化させる。得ら
れた結晶をエタノール−リグロインから再結晶し
て淡黄色粉末状晶の6−〔3−(N−メチル−N−
シクロヘキシルアミノカルボニル)プロポキシ〕
−3.4−ジヒドロチオカルボスチリル0.7gを得
る。融点149〜151℃ 実施例 2 ジメチルホルムアミド50mlに6−ヒドロキシチ
オカルボスチリル1.8g、K2CO31.8gおよび
KI0.5gを加え、これに60〜70℃にて撹拌下N−
メチル−N−(4−クロロブチリル)シクロヘキ
シルアミン2.8gを徐々に滴下する。滴下後、同
温度にて4時間撹拌したのち溶媒を減圧留去す
る。残渣をクロロホルム200mlに溶解させ、希塩
酸、1%NaOH水、水で洗浄し、Na2SO4で乾燥
する。乾燥剤を去後母液を濃縮し、残渣を石油
エーテルで結晶化させる。得られた結晶をエタノ
ール−リグロインから再結晶して、淡黄色粉末状
晶の6−〔3−(N−メチル−N−シクロヘキシル
アミノカルボニル)プロポキシ〕チオカルボスチ
リル0.4gを得る。融点176〜177.5℃。 薬理試験 1 下記供試化合物について血小板凝集抑制作用を
試験した。 供試化合物: 1 6−[3−(N−メチル−N−シクロヘキシル
アミノカルボニル)プロポキシ]−3・4−ジ
ヒドロチオカルボスチリル(本願実施例1の化
合物) 2 N−エチル−5−(3−ベンジルカルバモイ
ル)プロポキシ−3・4−ジヒドロカルボスチ
リル(特開昭51−136676号の実施例1の化合
物) 3 8−(4−カルバモイル)ブトキシカルボス
チリル(特開昭51−136676号の実施例2の化合
物) 4 6−(3−エトキシカルボニルプロポキシ)−
3.4−ジヒドロチオカルボスチリル(特開昭53
−21177号の実施例1の化合物) 方法: ネイチユア(NATURE)、第927〜929頁、1962
年の記載の方法に準じて薬理試験を行なつた。 血小板凝集阻止作用はAG−型凝集計
(aggregometer)[ブライストン・マニユフアク
チユアリング・カンパニー(Bryston
Manufacturing Co.)製]を用いて測定された。 ウサギより採取された血液に3.8%クエン酸ナ
トリウム水溶液[3.8%クエン酸ナトリウム水溶
液と血液との混合比率は、1:9(容量比)であ
る]を加えた血液試料を1000r.p.m.(200xg)で
10分間遠心分離して、上澄部分の血小板濃度の高
い血奨[platelet rich plasma]を分離する(こ
こで分離された血奨を以下PRP−1と略す)。
PRP−1の分離後の残りの血液試料を更に3000r.
p.m.(1500xg)で15分間遠心分離して、上澄部
分を採取して血小板濃度の低い血奨(platelet
poor plasma)を得る(ここで分離された血奨を
以下PPPと略す)。 前記PRP−1中に含まれている血小板の数をブ
レツチヤー・クロンカイント法(Brecher
Clonkite Method)[ジヤーナル・オブ・アツプ
ライド・フイジオロジー(J.Appl.Physiol.)、
3、365〜375(1950)]で測定する。 アデノシン・ジホスフエート−誘発凝集抑制試
験(以下ADP−誘発凝集抑制試験と略す)に供
する為、PRP−1をPPPで希釈して、300000/mm
3の血小板を含む試料を調製した(ここで調製さ
れた試料を以下PRP−2と略す)。又、コラーゲ
ン−誘発凝集抑制試験に供する為、PRP−1を
PPPで希釈して450000/mm3の血小板を含む試料
を調製した(ここで調製された試料を以下PRP−
3と略す)。 ADP−誘発凝集抑制試験 回転子を入れた血小板凝集測定用セルに試験す
べき化合物を予め定めた濃度で含有する溶液0.01
mlと前記で調製されたPRP−2、0.6mlを加え、
このセルを37℃に保温された血小板凝集計のセル
室に入れ(回転子の回転速度は、1100r.p.m.に調
製されている)、1分後、7.5×10-5MADP溶液
0.07mlを添加し、光の透過度の変化を記録した。 上記試験で使用される7.5×10-5MADP溶液
は、ADP粉末(シグマー社製)をオーレン・ベ
ロナール緩衝液(PH=7.35)に加え調製した。 血小板の凝集が最大となつた時点(光の透過度
が最大となつた時点)の凝集率を下記の式より算
出した。 凝集率(%)=c1−a1/b1−a1×100 a1:PRP−2の光の透過度 b1:PPPの光の透過度 c1:上記の方法で血小板凝集を起こさせ、血小板
凝集が最大となつた時の光の透過度 試験化合物の血小板凝集阻止作用は、下記のよ
うに求めた。 試験化合物溶液の代わりに試験化合物の溶解に
用いた溶媒を加えて、同様に血小板を凝集させ、
凝集率を求め、これをコントロールの凝集率とし
た。下記の式により、阻止率を算出した。 阻止率(%)=A1−B1/A1×100 A1:コントロールの凝集率 B1:試験化合物の凝集率 コラーゲン誘発凝集抑制試験 回転子を入れた血小板凝集測定用セルに試験す
べき化合物を予め定めた濃度で含有する溶液0.01
mlと前記で調製されたPRP−3、0.6mlを加え、
このセルを37℃に保温された血小板凝集計のセル
室に入れ(回転子の回転速度は、1100r.p.m.に調
製されている)、1分後、7.5×10-5Mコラーゲン
溶液0.07mlを添加し、光の透過度の変化を記録し
た。 上記試験において、使用されたコラーゲン溶液
は、ホレン・ベロナール緩衝液(PH7.35)5mlに
コラーゲン100mgをすりつぶし加え、得られた上
澄液を分離して調製した。 血小板の凝集が最大となつた時点(光の透過度
が最大となつた時点)の凝集率を下記の式より算
出した。 凝集率(%)=c2−a2/b2−a2×100 a2:PRP−3の光の透過度 b2:PPPの光の透過度 c2:上記の方法で血小板凝集を起こさせ、血小板
凝集が最大となつた時の光の透過度 試験化合物の血小板凝集阻止作用は、下記のよ
うに求めた。 試験化合物溶液の代わりに試験化合物の溶解に
用いた溶媒を加えて、同様に血小板を凝集させ、
凝集率を求め、これをコントロールの凝集率とし
た。下記の式により、阻止率を算出した。 阻止率(%)=A2−B2/A2×100 A2:コントロールの凝集率 B2:試験化合物の凝集率 結果: その結果を次表に示す。
らに詳しくは、一般式〔1〕 〔式中、R1は低級アルキル基、R2はシクロアルキ
ル基を示す。またチオカルボスチリルの3位と4
位の炭素間結合は一重結合または二重結合を示
す〕 で表わされるチオカルボスチリル誘導体に関す
る。 本発明の化合物は、血小板凝集抑制作用、消炎
作用およびホスホジエステラーゼ阻害作用を有
し、抗血栓剤、消炎剤、抗潰瘍剤および抗喘息剤
として有用である。 上記一般式〔1〕において、低級アルキル基と
しては、例えばメチル、エチル、プロピル、イソ
プロピル、ブチル、tert−ブチルなどが包含され
る。またシクロアルキル基としては、例えばシク
ロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シ
クロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル
などが包含される。 本発明の代表的な化合物を以下に列挙する。 6−〔3−(N−メチル−N−シクロヘキシルア
ミノカルボニル)プロポキシ〕−3・4−ジヒド
ロチオカルボスチリル 6−〔3−(N−メチル−N−シクロヘキシルア
ミノカルボニル)プロポキシ〕チオカルボスチリ
ル 6−〔3−(N−ブチル−N−シクロヘキシルア
ミノカルボニル)プロポキシ〕チオカルボスチリ
ル 6−〔3−(N−メチル−N−シクロオクチルア
ミノカルボニル)プロポキシ〕−3・4−ジヒド
ロチオカルボスチリル 6−〔3−(N−メチル−N−シクロプロピルア
ミノカルボニル)プロポキシ〕チオカルボスチリ
ル 6−〔3−(N−イソプロピル−N−シクロヘキ
シルアミノカルボニル)プロポキシ〕チオカルボ
スチリル 6−〔3−(N−エチル−N−シクロヘキシルア
ミノカルボニル)プロポキシ〕チオカルボスチリ
ル 本発明の化合物は各種の方法で製造できるが、
その一例を示せば下記反応式−1に示す方法が挙
げられる。 <反応式−1> 〔式中、R1、R2およびカルボスチリルの3位と4
位の炭素間結合は前記に同じ。Xは塩素原子、臭
素原子またはヨウ素原子を示す〕 上記反応式に示されるように本発明の化合物は
一般式〔2〕で表わされるヒドロキシチオカルボ
スチリル誘導体と一般式〔3〕で表わされるハロ
アミドとを脱ハロゲン化水素反応に付すことによ
り製造される。この反応は通常塩基性化合物を脱
ハロゲン化水素剤として用いて行われる。塩基性
化合物としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭
酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸銀な
どの無機塩基、ナトリウム、カリウムなどのアル
カリ金属、ナトリウムメチラート、ナトリウムエ
チラートなどのアルコラート、トリエチルアミ
ン、ピリジン、N・N−ジメチルアニリンなどの
有機塩基を使用できる。該反応は無溶媒または溶
媒中で行なわれ、溶媒としてはメタノール、エタ
ノール、プロパノール、ブタノール、エチレング
リコールなどのアルコール類、ジメチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、モノグラ
イム、ジグライムなどのエーテル類、アセトン、
メチルエチルケトンなどのケトン類、ベンゼン、
トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、酢
酸メチル、酢酸エチルなどのエステル類、N・N
−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキサイ
ド、ヘキサメチルリン酸トリアミドなどの非プロ
トン性極性溶媒が挙げられる。また該反応はヨウ
化ナトリウム、ヨウ化カリウムなどの金属ヨウ化
物の存在下に行なうのが有利である。上記方法に
おけるヒドロキシチオカルボスチリル誘導体
〔2〕とハロアミド〔3〕との使用割合はとくに
限定されないが、通常、前者に対して後者を等モ
ル〜5倍モル、好ましくは等モル〜2倍モル量用
いるのが望ましい。また、その反応温度もとくに
限定されないが、通常、室温〜200℃、好ましく
は50〜150℃で行なわれる。反応時間は通常1〜
30時間、好ましくは1〜15時間である。 出発原料である一般式〔2〕のヒドロキシチオ
カルボスチリル誘導体は一部公知化合物であるが
新規化合物を包含しており、例えば下記反応式−
2に示す方法で製造できる。 <反応式−2> すなわち、公知のヒドロキシカルボスチリル誘
導体〔4〕に五硫化リンを反応させて一般式
〔2〕の化合物が容易に製造できる。 上記反応において水酸基を、例えばベンジルま
たはアセチル基などで保護したのち、P2S5を反応
させ、ついで加水分解して保護基を除去してもよ
い。 一般式〔4〕の化合物と五硫化リンとの反応は
通常の不活性溶媒、例えばベンゼン、トルエン、
キシレン、クロルベンゼンなどの芳香族炭化水素
類、エチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオ
キサンなどのエーテル類、塩化メチレン、クロロ
ホルムなどのハロゲン化炭化水素類、メタノー
ル、エタノール、イソプロパノールなどのアルコ
ール類、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルム
アミド、ヘキサメチルリン酸トリアミドなどの溶
媒中で行われる。五硫化リンの使用量は一般式
〔4〕の化合物に対して通常0.2倍モル〜大過剰
量、好ましくは0.4倍モル〜等モルである。反応
温度は通常室温〜200℃、好ましくは50〜100℃、
反応時間は0.5〜10時間である。 また前記反応式−1における他方の原料である
一般式〔3〕の化合物も一部公知化合物であるが
新規化合物を包含しており、例えば下記反応式−
3に示す方法で容易に製造できる。 <反応式−3> 〔式中、R1、R2およびXは前記に同じ〕 すなわち、公知の一般式〔5〕のカルボン酸と
公知の一般式〔6〕のアミンとを通常のアミド結
合生成反応に付す。該アミド結合生成反応として
は、例えば混合酸無水物法を採用でき、カルボン
酸〔5〕をアルキルハロカルボン酸と反応させて
混合酸無水物をえ、ついでアミン〔6〕と反応さ
せる。 混合酸無水物法において使用されるアルキルハ
ロカルボン酸としては、クロロ蟻酸メチル、ブロ
モ蟻酸メチル、クロロ蟻酸エチル、ブロモ蟻酸エ
チル、クロロ蟻酸イソブチルなどが挙げられる。
混合酸無水物は通常のシヨツテンーバウマン反応
により得られ、これを通常単離することなくアミ
ン〔6〕と反応させることにより目的とするハロ
アミド誘導体〔3〕が得られる。シヨツテンーバ
ウマン反応は、該反応に慣用の塩基性化合物、例
えば、トリエチルアミン、トリメチルアミン、ピ
リジン、ジメチルアニリン、N−メチルモルホリ
ンなどの有機塩基、炭酸カリウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウムなど
の無機塩基の存在下に行なわれる。該反応は−20
〜100℃、好ましくは0〜50℃の温度にて、5分
〜10時間、好ましくは5分〜2時間、処理するこ
とにより行われる。得られる混合酸無水物とアミ
ン〔6〕の反応は−20〜150℃、好ましくは10〜
50℃の温度にて、5分〜10時間、好ましくは5分
〜5時間の条件下に行われる。さらに、上記の混
合酸無水物法による反応は、通常、適当な溶媒中
で行われ、溶媒としては、塩化メチレン、クロロ
ホルム、ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水
素類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香
族炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロ
フラン、ジメトキシエタンなどのエーテル類、酢
酸メチル、酢酸エチルなどのエステル類、N・N
−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ
ド、ヘキサメチルリン酸トリアミドなどの非プロ
トン性極性溶媒が挙げられる。該法におけるカル
ボン酸〔5〕とアルキルハロカルボン酸とアミン
〔6〕の使用割合は通常等モルづつ使用される
が、カルボン酸〔5〕に対してアルキルハロカル
ボン酸およびアミン〔6〕を1.5倍モル程度まで
使用してもよい。 かくして製造される一般式〔1〕の化合物は通
常の分離手段により容易に単離精製できる。該分
離手段としては、例えば溶媒抽出法、溶媒稀釈
法、再結晶法、液体クロマトグラフイーなどを例
示できる。 つぎに参考例および実施例を挙げて本発明をさ
らに具体的に説明する。 参考例 1 酢酸エチル400mlにN−メチルシクロヘキシル
アミン26mlを加え、外部氷冷して内温を10〜20℃
に保ちながら、撹拌下に、4−クロルブチリルク
ロリド25mlとトリエチルアミン33.5mlを同時に適
下する。20分間を要して滴下し、その後、室温下
1時間撹拌する。反応後、反応液に水を加えて分
液し、有機層を水、飽和炭酸カリウム水溶液、10
%塩酸、水の順で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥
する。硫酸ナトリウムを去し、母液を濃縮後、
減圧蒸留し、無色液体のN−(4−クロロブチリ
ル)−N−メチルシクロヘキシルアミン41.5gを
得る。沸点133〜136℃(2mmHg) 実施例 1 ジメチルホルムアミド50mlに6−ヒドロキシ−
3・4−ジヒドロチオカルボスチリル1.8g、
K2CO31.8gおよびK10.5gを加え、これに60〜70
℃にて撹拌下N−メチル−N−(4−クロロブチ
リル)シクロヘキシルアミン2.8gを除々に滴下
する。滴下後、同温度にて4時間撹拌したのち溶
媒を減圧留去する。残渣をクロロホルム200mlに
溶解させ、希塩酸、1%NaOH水、水で洗浄し、
Na2SO4で乾燥する。乾燥剤を去後、母液を濃
縮し、残渣を石油エーテルで結晶化させる。得ら
れた結晶をエタノール−リグロインから再結晶し
て淡黄色粉末状晶の6−〔3−(N−メチル−N−
シクロヘキシルアミノカルボニル)プロポキシ〕
−3.4−ジヒドロチオカルボスチリル0.7gを得
る。融点149〜151℃ 実施例 2 ジメチルホルムアミド50mlに6−ヒドロキシチ
オカルボスチリル1.8g、K2CO31.8gおよび
KI0.5gを加え、これに60〜70℃にて撹拌下N−
メチル−N−(4−クロロブチリル)シクロヘキ
シルアミン2.8gを徐々に滴下する。滴下後、同
温度にて4時間撹拌したのち溶媒を減圧留去す
る。残渣をクロロホルム200mlに溶解させ、希塩
酸、1%NaOH水、水で洗浄し、Na2SO4で乾燥
する。乾燥剤を去後母液を濃縮し、残渣を石油
エーテルで結晶化させる。得られた結晶をエタノ
ール−リグロインから再結晶して、淡黄色粉末状
晶の6−〔3−(N−メチル−N−シクロヘキシル
アミノカルボニル)プロポキシ〕チオカルボスチ
リル0.4gを得る。融点176〜177.5℃。 薬理試験 1 下記供試化合物について血小板凝集抑制作用を
試験した。 供試化合物: 1 6−[3−(N−メチル−N−シクロヘキシル
アミノカルボニル)プロポキシ]−3・4−ジ
ヒドロチオカルボスチリル(本願実施例1の化
合物) 2 N−エチル−5−(3−ベンジルカルバモイ
ル)プロポキシ−3・4−ジヒドロカルボスチ
リル(特開昭51−136676号の実施例1の化合
物) 3 8−(4−カルバモイル)ブトキシカルボス
チリル(特開昭51−136676号の実施例2の化合
物) 4 6−(3−エトキシカルボニルプロポキシ)−
3.4−ジヒドロチオカルボスチリル(特開昭53
−21177号の実施例1の化合物) 方法: ネイチユア(NATURE)、第927〜929頁、1962
年の記載の方法に準じて薬理試験を行なつた。 血小板凝集阻止作用はAG−型凝集計
(aggregometer)[ブライストン・マニユフアク
チユアリング・カンパニー(Bryston
Manufacturing Co.)製]を用いて測定された。 ウサギより採取された血液に3.8%クエン酸ナ
トリウム水溶液[3.8%クエン酸ナトリウム水溶
液と血液との混合比率は、1:9(容量比)であ
る]を加えた血液試料を1000r.p.m.(200xg)で
10分間遠心分離して、上澄部分の血小板濃度の高
い血奨[platelet rich plasma]を分離する(こ
こで分離された血奨を以下PRP−1と略す)。
PRP−1の分離後の残りの血液試料を更に3000r.
p.m.(1500xg)で15分間遠心分離して、上澄部
分を採取して血小板濃度の低い血奨(platelet
poor plasma)を得る(ここで分離された血奨を
以下PPPと略す)。 前記PRP−1中に含まれている血小板の数をブ
レツチヤー・クロンカイント法(Brecher
Clonkite Method)[ジヤーナル・オブ・アツプ
ライド・フイジオロジー(J.Appl.Physiol.)、
3、365〜375(1950)]で測定する。 アデノシン・ジホスフエート−誘発凝集抑制試
験(以下ADP−誘発凝集抑制試験と略す)に供
する為、PRP−1をPPPで希釈して、300000/mm
3の血小板を含む試料を調製した(ここで調製さ
れた試料を以下PRP−2と略す)。又、コラーゲ
ン−誘発凝集抑制試験に供する為、PRP−1を
PPPで希釈して450000/mm3の血小板を含む試料
を調製した(ここで調製された試料を以下PRP−
3と略す)。 ADP−誘発凝集抑制試験 回転子を入れた血小板凝集測定用セルに試験す
べき化合物を予め定めた濃度で含有する溶液0.01
mlと前記で調製されたPRP−2、0.6mlを加え、
このセルを37℃に保温された血小板凝集計のセル
室に入れ(回転子の回転速度は、1100r.p.m.に調
製されている)、1分後、7.5×10-5MADP溶液
0.07mlを添加し、光の透過度の変化を記録した。 上記試験で使用される7.5×10-5MADP溶液
は、ADP粉末(シグマー社製)をオーレン・ベ
ロナール緩衝液(PH=7.35)に加え調製した。 血小板の凝集が最大となつた時点(光の透過度
が最大となつた時点)の凝集率を下記の式より算
出した。 凝集率(%)=c1−a1/b1−a1×100 a1:PRP−2の光の透過度 b1:PPPの光の透過度 c1:上記の方法で血小板凝集を起こさせ、血小板
凝集が最大となつた時の光の透過度 試験化合物の血小板凝集阻止作用は、下記のよ
うに求めた。 試験化合物溶液の代わりに試験化合物の溶解に
用いた溶媒を加えて、同様に血小板を凝集させ、
凝集率を求め、これをコントロールの凝集率とし
た。下記の式により、阻止率を算出した。 阻止率(%)=A1−B1/A1×100 A1:コントロールの凝集率 B1:試験化合物の凝集率 コラーゲン誘発凝集抑制試験 回転子を入れた血小板凝集測定用セルに試験す
べき化合物を予め定めた濃度で含有する溶液0.01
mlと前記で調製されたPRP−3、0.6mlを加え、
このセルを37℃に保温された血小板凝集計のセル
室に入れ(回転子の回転速度は、1100r.p.m.に調
製されている)、1分後、7.5×10-5Mコラーゲン
溶液0.07mlを添加し、光の透過度の変化を記録し
た。 上記試験において、使用されたコラーゲン溶液
は、ホレン・ベロナール緩衝液(PH7.35)5mlに
コラーゲン100mgをすりつぶし加え、得られた上
澄液を分離して調製した。 血小板の凝集が最大となつた時点(光の透過度
が最大となつた時点)の凝集率を下記の式より算
出した。 凝集率(%)=c2−a2/b2−a2×100 a2:PRP−3の光の透過度 b2:PPPの光の透過度 c2:上記の方法で血小板凝集を起こさせ、血小板
凝集が最大となつた時の光の透過度 試験化合物の血小板凝集阻止作用は、下記のよ
うに求めた。 試験化合物溶液の代わりに試験化合物の溶解に
用いた溶媒を加えて、同様に血小板を凝集させ、
凝集率を求め、これをコントロールの凝集率とし
た。下記の式により、阻止率を算出した。 阻止率(%)=A2−B2/A2×100 A2:コントロールの凝集率 B2:試験化合物の凝集率 結果: その結果を次表に示す。
【表】
薬理試験 2
前記薬理試験1で用いたものと同じ供試化合物
1についてサイクリツクアデノシンモノホスフエ
ートホスホジエステラーゼ(C−AMP−PDE)
の阻害作用を試験した。 方法: Biochimica et Biophisica Acta第429巻第485
〜497頁(1976年)及びBiochemical Medicine第
10巻第301〜311頁(1974年)に記載の活性測定法
に準じて調べた。即ち、まず家兎PRPを3000rpm
で10分間遠心分離して得た沈査の血小板に、PH
7.4の50ミリモル−トリス塩酸緩衝液にMgCl2の
1ミリモルを加えた溶液10mlを加えて上記血小板
を浮遊させ、テフロンポツター型ホモゲナイザー
にて、血小板を磨砕し、次いで2回凍結乾燥を繰
返し、更に200ワツトの超音波を300秒間かけて破
壊後100000Gで60分間超遠心分離して、上清を粗
酸素液とした。 予め50ミリモル−トリス酢酸緩衝液(PH6.0)
にて緩衝化した1.5×20cmのDEAE−セルロース
カラムに、上記で調製した粗酸素液10mlを通し、
30mlの50ミリモル−トリス酢酸緩衝液にて溶出
し、この緩衝液に0〜1モルの酢酸ナトリウム−
トリス酢酸緩衝液にてリニアグラデイエントをか
け溶出した(総溶出液量約300ml)。尚流速は0.5
ml/分とし、各フラクシヨンは5mlづつ分取し
た。 上記操作により、100μモルの高いC−AMP基
質濃度で2nモル/ml/分以下の弱い活性を有し
且つ0.4μモルの低いC−AMP基質濃度で100pモ
ル/ml/分以上の強い活性を有するフラクシヨン
を集めた。これをC−AMP−PDEとした。 各濃度の供試化合物水溶液0.1mlと予め定めた
0.4μモルのC−AMP(トリチウムC−AMP)を
含むPH8.0、40ミリモル−トリス塩酸緩衝液(牛
血清アルブミン50μg及び4mミルのMgCl2を含
む)との混合液合計0.2mlを基質液とし、これに
上記で調製した一定濃度のC−AMP−PDE溶液
0.2mlを添加し30℃で20分間反応させ、トリチウ
ムC−AMPからトリチウム5′−AMPを生成させ
た。次に反応停止のため、2分間沸騰水中に浸漬
後、反応液を氷水中で冷却し、これに5′−ヌクレ
オチダーゼとして蛇毒(1mg/ml)の0.05mlを加
え30℃で10分間反応させトリチウム5′−AMPを
トリチウム・アデノシンに変換させた。得られた
反応液全量を陽イオン交換樹脂[AG.50W×4、
200〜400メツシユ(Bio−Rad社製品)、カラムサ
イズ0.5×1.5cm]に添加して生成したトリチウム
アデノシンのみを結合させ、6mlの蒸留水で洗浄
後、3N−アンモニア水1.5mlで溶出させた。この
溶出液全量にトリトン−トルエン型のシンチレー
ター10mlを加え、液体シンチレーシヨンカウンタ
ーにて生成されたトリチウムアデノシンを計測す
ることによつて、PDE活性を測定した。 上記方法に従い測定された供試化合物PDE活
性値(Vs)及びコントロール値(Vc)(供試化合
物を含まない水)から、PDE阻害率(%)を次
式により算出した。 PDE阻害率(%)=Vc−Vs/Vs×100 結果: その結果を次表に示す。
1についてサイクリツクアデノシンモノホスフエ
ートホスホジエステラーゼ(C−AMP−PDE)
の阻害作用を試験した。 方法: Biochimica et Biophisica Acta第429巻第485
〜497頁(1976年)及びBiochemical Medicine第
10巻第301〜311頁(1974年)に記載の活性測定法
に準じて調べた。即ち、まず家兎PRPを3000rpm
で10分間遠心分離して得た沈査の血小板に、PH
7.4の50ミリモル−トリス塩酸緩衝液にMgCl2の
1ミリモルを加えた溶液10mlを加えて上記血小板
を浮遊させ、テフロンポツター型ホモゲナイザー
にて、血小板を磨砕し、次いで2回凍結乾燥を繰
返し、更に200ワツトの超音波を300秒間かけて破
壊後100000Gで60分間超遠心分離して、上清を粗
酸素液とした。 予め50ミリモル−トリス酢酸緩衝液(PH6.0)
にて緩衝化した1.5×20cmのDEAE−セルロース
カラムに、上記で調製した粗酸素液10mlを通し、
30mlの50ミリモル−トリス酢酸緩衝液にて溶出
し、この緩衝液に0〜1モルの酢酸ナトリウム−
トリス酢酸緩衝液にてリニアグラデイエントをか
け溶出した(総溶出液量約300ml)。尚流速は0.5
ml/分とし、各フラクシヨンは5mlづつ分取し
た。 上記操作により、100μモルの高いC−AMP基
質濃度で2nモル/ml/分以下の弱い活性を有し
且つ0.4μモルの低いC−AMP基質濃度で100pモ
ル/ml/分以上の強い活性を有するフラクシヨン
を集めた。これをC−AMP−PDEとした。 各濃度の供試化合物水溶液0.1mlと予め定めた
0.4μモルのC−AMP(トリチウムC−AMP)を
含むPH8.0、40ミリモル−トリス塩酸緩衝液(牛
血清アルブミン50μg及び4mミルのMgCl2を含
む)との混合液合計0.2mlを基質液とし、これに
上記で調製した一定濃度のC−AMP−PDE溶液
0.2mlを添加し30℃で20分間反応させ、トリチウ
ムC−AMPからトリチウム5′−AMPを生成させ
た。次に反応停止のため、2分間沸騰水中に浸漬
後、反応液を氷水中で冷却し、これに5′−ヌクレ
オチダーゼとして蛇毒(1mg/ml)の0.05mlを加
え30℃で10分間反応させトリチウム5′−AMPを
トリチウム・アデノシンに変換させた。得られた
反応液全量を陽イオン交換樹脂[AG.50W×4、
200〜400メツシユ(Bio−Rad社製品)、カラムサ
イズ0.5×1.5cm]に添加して生成したトリチウム
アデノシンのみを結合させ、6mlの蒸留水で洗浄
後、3N−アンモニア水1.5mlで溶出させた。この
溶出液全量にトリトン−トルエン型のシンチレー
ター10mlを加え、液体シンチレーシヨンカウンタ
ーにて生成されたトリチウムアデノシンを計測す
ることによつて、PDE活性を測定した。 上記方法に従い測定された供試化合物PDE活
性値(Vs)及びコントロール値(Vc)(供試化合
物を含まない水)から、PDE阻害率(%)を次
式により算出した。 PDE阻害率(%)=Vc−Vs/Vs×100 結果: その結果を次表に示す。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 一般式 〔式中、R1は低級アルキル基、R2はシクロアルキ
ル基を示す。またチオカルボスチリルの3位と4
位の結合は一重結合または二重結合を示す〕 で表わされるチオカルボスチリル誘導体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11044378A JPS5536444A (en) | 1978-09-07 | 1978-09-07 | Thiocarbostyril derivative |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11044378A JPS5536444A (en) | 1978-09-07 | 1978-09-07 | Thiocarbostyril derivative |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5536444A JPS5536444A (en) | 1980-03-14 |
| JPS6148503B2 true JPS6148503B2 (ja) | 1986-10-24 |
Family
ID=14535842
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11044378A Granted JPS5536444A (en) | 1978-09-07 | 1978-09-07 | Thiocarbostyril derivative |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5536444A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2753622B2 (ja) * | 1988-05-02 | 1998-05-20 | 大塚製薬株式会社 | カルボスチリル誘導体 |
Family Cites Families (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS604173B2 (ja) * | 1975-05-16 | 1985-02-01 | 大塚製薬株式会社 | カルボスチリル誘導体の製法 |
| JPS51133277A (en) * | 1975-05-15 | 1976-11-18 | Otsuka Pharmaceut Co Ltd | A process for preparing novel carbostyril derivatives |
| JPS52125163A (en) * | 1976-04-14 | 1977-10-20 | Otsuka Pharmaceut Co Ltd | Novel benzcyclamide derivatives |
| JPS5321177A (en) * | 1976-08-09 | 1978-02-27 | Otsuka Pharmaceut Co Ltd | Thiocarbostyryl derivatives |
-
1978
- 1978-09-07 JP JP11044378A patent/JPS5536444A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5536444A (en) | 1980-03-14 |
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