JPS6147762B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は例えば被包装物品を停止することなく
連続的に移送しながらフイルム覆冠およびシール
等の作業を可能とした高速形の自動包装装置等に
適用し得る移送装置に関するものである。

従来、例えば新聞山のごとき被包装物品をフイ
ルムにより圧縮状態に包装する自動包装機として
は、被包体圧縮工程・フイルム覆冠工程・フイル
ムのシール切断工程等より成り、このうち少くと
もフイルムのシール切断工程は被包装物を停止状
態で行わなければならず、そのため自動包装機と
しての格段の高速化が望めなかつた。

これに対し本願発明者はさきに特願昭55−
179295号（特開昭57−104517号）により総ての工
程を被包装物品の移送中において実施可能とした
高速形包装機の提案を行つた。

本願発明は前述と同一目的をもつた高速形包装
機およびこれと類似する機械装置等への適用を可
能とするもので、即ち、基台上において前後方向
に移動可能とした移動台上にベルトコンベヤを設
け、ベルトコンベヤ自体は駆動停止状態で移動台
そのものが所定速度で前進する機能、移動台が後
退するもベルトコンベヤが高速で駆動して実質的
にコンベヤ上に乗つた被移送体を移動台前進時と
同じ速度で前進せしめる機能を交互に行う移送装
置、および前述機能に加えて移動台停止状態でコ
ンベヤのみの駆動により前記移動台前進時と同じ
速度で被移送体を前進せしめる機能をもつた移送
装置に関するものである。

以下便宜上第１〜５図に基き第１発明を包含す
る第２発明の実施例につき詳述する。

１は多数の連結材により構成した移動台で、適
宜案内手段により図示しない基台上に前後方向に
往復移動可能に配置し、後部において左右方向に
水平に配置した第１回転軸２および第２回転軸３
を並列させて適宜軸受により回転自在に支承して
ある。

前記第１回転軸２には移動台１に取付けた固定
用電磁ブレーキ４を係合させてロツクまたは回転
自在となし、端部付近に第１歯車５を、また中央
寄り位置に第３歯車６を嵌装し、それぞれ軸上に
設けた第１電磁クラツチ７および第３電磁クラツ
チ８により空転または軸と一体回転自在としてあ
り、さらに軸端において前記第１歯車５と同一ピ
ツチ径をもつた駆動伝達用スプロケツト９を固定
してある。

また前記第２回転軸３には前記第１歯車５と
１：２の増速比をもつて噛合する第２歯車１０を
嵌装して、軸上に設けた第２電磁クラツチ１１に
より空転または軸と一体回転自在となし、また前
記第３歯車６と等価回転比で噛合する第４歯車１
２を固定してある。

また移動台１には移動台固定用電磁ブレーキ１
３を介しブレーキ用歯車１４を設けて、前記第１
歯車５とともに基台上に前後方向に延設固定した
ラツク１５と常時噛合するごとくして、移動台１
の前後移動時は空転するもブレーキ１３のON作
動により該移動台をその位置に固定し得るごとく
してある。

１６は移動台１の上面中央に立設した２枚の支
持板１６ａ，１６ｂにより支承させた前後方向に
延びるベルトコンベヤで、後端側は前記第２回転
軸３に固定した前記第１歯車５および駆動伝達用
スプロケツト９のピツチ径と同一外径をもつドラ
ム形プーリ１７により、また前端側は支持板１６
ａ，１６ｂ間に位置調整自在に支承させた軸付ド
ラム形プーリ１８により無端状巾広ベルト１９を
張設してある。

２０は無端鎖で、基台底部に固定せる減速機付
モータ２１の出力軸端に固定せる駆動用スプロケ
ツト２２，基台側部に適宜突設支承させた３個の
中間スプロケツト２３・２４・２５，前記駆動伝
達用スプロケツト９の前後に位置するごとく移動
台１側部より突設支承させたスプロケツト２６・
２７，および前記駆動伝達用スプロケツト９とに
より上面がラツク１５と並行する水平状となるご
とく張設して、第１図に示すＸ矢印方向に循環駆
動するごとくしてある。

しかして、減速機付モータ２１の運転により無
端鎖２０がｘ矢印方向に一定速で循環する。

先づ、コンベヤ１６を停止状態で移動台１を前
進させる場合は、第１回転軸固定用ブレーキ４お
よび第３クラツチ８をONとし、第１クラツチ
７・第２クラツチ１１および移動台固定用ブレー
キ１３をOFFとすれば、第１回転軸２がロツク
されるためスプロケツト９は停止したままとな
り、一方第１歯車５およびブレーキ用歯車１４は
フリーとなつているためスプロケツト９・２６・
２７は回転せずに一体的に無端鎖２０の移動にと
もなつて前方に移動し、したがつて歯車５・１４
が空転状態で移動台１も前進する。このとき第２
歯車１０も空転するため第２回転軸３も回転しな
いが、ロツクされている第１回転軸２と第２回転
軸３は第３歯車６と第４歯車１２の噛合により共
にロツクされるため、コンベヤ１６も停止したま
まである（第２図および第５図の移動台前進の項
参照）。

次に、移動台１を後退させながらコンベヤ１６
を高速駆動として実質的にコンベヤ上の被移送体
を前記移動台前進時と同じ速度で前進させる場合
であるが、第１クラツチ７および第２クラツチ１
１をONとし、第１回転軸固定用ブレーキ４・第
３クラツチ８・移動台固定用ブレーキ１３を
OFFとすれば、第３歯車６とブレーキ用歯車１
４は空転するがスプロケツト９が左回転するため
第１回転軸２を介し第１歯車５が左回転し、これ
に伴つて移動台１が前進時と同速度で後退する。
しかし第２歯車１０を介し第２回転軸３が２倍の
速度で右回転さされるため、コンベヤ１６が２倍
の速度で前進方向に駆動し、結果的にはコンベヤ
１６上の被移送体は移動台前進時と同じ速度で前
進することとなる（第３図および第５図の移動台
後退の項参照）。

次に、被移送体の搬入状態の郡合または調整等
で被移送体の送りのみを行う必要により移動台１
を停止したままのコンベ１６のみを駆動したいと
きは、第３クラツチ８および移動台固定用ブレー
キ１３をONとし、第１回転軸固定用ブレーキ
４・第１クラツチ７・第２クラツチ１１をOFF
とすれば、移動台１は停止され、スプロケツト９
がその位置において左回転するため第１回転軸９
がその位置において左回転するため第１回転軸２
も左回転する。しかし第１歯車５は停止したまま
となるため第２歯車１０も回転しないが、第３歯
車６により第４歯車１２を介し第２回転軸３が右
方向に低速で回転するため、コンベヤ１６も低速
で前進駆動し、被移送体は実質的に前述移動台１
の前・後移動時と同じ速度で移送されることとな
る（第４図および第５図の移動台停止の項参
照）。

通常の運転状態では自動運転により移動台１の
前進・後退の往復運動を反復し、この場合は各工
程端において適宜リミツトスイツチ等により信号
をもつてブレーキ・クラツテ等に切換えの信号を
与えればよく、また移動台停止状態でのコンベヤ
のみの運転は一時的なものであるため、自動より
手動操作に切換えて各種信号を与えてやればよ
い。

本移送装置を包装機に適用する際は移動台上に
フイルム幕保持用としての送りローラ・シール切
断機構・被包装物圧縮機構等を取付けて、ともに
移動可能とすれば移動台前進工程においてコンベ
ヤは停止しているため、被包装物を移動させなが
らフイルム覆冠・シール切断・圧縮等の作業が容
易に行い得るものである。

尚、目的被移送体が一定ピツチで搬入される場
合は移動台の前進・後退工程のみでも目的を達す
るもので、この場合は移動台固定用ブレーキがブ
レーキ用歯車は不要である。また第３・第４歯車
および第３クラツチ等も必須のものではないが、
これらを取付けることによりコンベヤの固定が一
層確実となるものであり、この場合はこれらに替
えて第２回転軸３に該軸固定用のブレーキを設け
ても同様に目的を達し得るものである。

さらに前述説明における移動台は前進・後退時
とも同速度としたが、必要に応じ第１歯車５を駆
動伝達用スプロケツト９およびコンベヤ用プーリ
１７の直径に対しｘ倍のピツチ径とすれば、ｘ倍
の高速復帰となし得てより一層の高速化を図り得
るもので、この場合の第２歯車１０は第１歯車５
に対し１：１：ｘの増速比としておけば、被移送
体の絶対移送速度は変らない。

また、前述説明における第１・第２歯車、第１
クラツチ、移動台固定用ブレーキ、ブレーキ用歯
車、ラツク、各スプロケツト、および無端鎖等は
片側のみでも一応の目的は達し得るが、左右両側
に設ければ移動台の移動精度が向上するのは勿論
である。

以上詳述せるごとく本発明移送装置によるとき
は、一定距離間を往復移動可能とした移動台上に
ベルトコンベヤを備えて、コンベヤ停止状態での
移動台の前進、移動台が後退するもコンベヤが高
速駆動して実質的に往復時とも被移送体の移送速
度を一定とすることにより、移送中といえども停
止するコンベヤ上において被移送体に対する各種
作業を行い得、しかも連続的に搬入される被移送
体の移送ピツチは常時一定で変化しないため、連
続的な高速移送により自動包装機または類似自動
機に適用して大いに高速化を図り得るものであ
る。

さらに移動台停止状態でのコンベヤのみの同速
運転も可能であるため調整運転その他の目的にも
便利であり、また歯車比の変更により移動台の高
速復帰も可能である等多くの効果を有するもので
ある。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示すもので、第１図
は全体配置の要部斜視図、第２〜４図は作用説明
用平面図、第５図は移動台の前進・後退・停止の
各工程における主要部の状態を示す図である。 図中、１は移動台、２・３は第１・第２回転
軸、４・１３は固定用ブレーキ、５・１０・６・
１２は第１〜第４歯車、７・１１・８は第１〜第
３クラツチ、９は駆動伝達用スプロケツト、１５
はラツク、１６はベルトコンベヤ、２０は無端
鎖、２１は減速機付モータを示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 前進駆動および停止可能なベルトコンベヤを
   備えた移動台を基台に対し前後方向に往復移動可
   能に配置し、所定速度による移動台前進時はコン
   ベヤを停止状態となし、移動台後退時は高速回転
   によりコンベヤを駆動してコンベヤ上の被移送体
   を実質上移動台前進時と等速で前進方向に移送せ
   しめるごとくしたことを特徴とする移送装置。 ２ 前記移動台には第１・第２回転軸を左右方向
   に並列して設け、該第１回転軸には固定用ブレー
   キを具備せしめてロツク可能となすとともに第１
   歯車を嵌装して軸上に設けた第１クラツチにより
   空転または軸と一体回転可能となし、また第２回
   転軸には前記第１歯車と１：２の増速比をもつて
   噛合する第２歯車を嵌装して軸上に設けた第２ク
   ラツチにより空転または一体回転可能となすとと
   もに、前記第１歯車のピツチ径と同一外径をもつ
   たベルトコンベヤ駆動用プーリを固定し、さらに
   基台上には前記第１歯車と噛合させて前後方向に
   ラツクを固定し、また基台側面には前記第１回転
   軸先端において第１歯車と同一ピツチ径をもつて
   固定した駆動伝達用スプロケツト、該スプロケツ
   ト前後において水平に位置するごとく移動台より
   突設した１個宛のスプロケツト、基台側に設けた
   適宜数の中間スプロケツト、および基台側に設け
   た駆動源軸に固定せるスプロケツトとにより無端
   鎖を張設して成る特許請求の範囲第１項記載の移
   送装置。 ３ 前記移動台には第１・第２回転軸を左右方向
   に並列して設け、該第１回転軸には第１ブレーキ
   を具備せしめてロツク可能となすとともに第１歯
   車を嵌装して軸上に設けた第１クラツチにより空
   転または軸と一体回転可能となし、また第２回転
   軸には前記第１歯車と１：１＋ｘの増速比をもつ
   て噛合する第２歯車を嵌装して軸上に設けた第２
   クラツチにより空転または一体回転可能となすと
   ともに、前記第１歯車のピツチ径の１／ｘの外径
   をもつたベルトコンベヤ駆動用プーリを固定し、
   さらに基台上には前記第１歯車と噛合させて前後
   方向にラツクを固定し、また基台側面には前記第
   １回転軸先端において第１歯車の１／ｘのピツチ
   径をもつて固定した駆動伝達用スプロケツト、該
   スプロケツト前後において水平に位置するごとく
   移動台より突設した１個宛のスプロケツト、基台
   側に設けた適宜数の中間スプロケツト、および基
   台側に設けた駆動源軸に固定せるスプロケツトと
   により無端鎖を張設して成る特許請求の範囲第１
   項記載の移送装置。 ４ 前記第１回転軸に第３歯車を嵌装して軸上に
   設けた第３クラツチにより空転または軸と一体回
   転可能となし、第２回転軸に前記第３歯車と噛合
   する第４歯車と固定した特許請求の範囲第２項ま
   たは第３項記載の移送装置。 ５ 前記第２回転軸にコンベヤ用ブレーキを設け
   て該回転軸の固定を可能とした特許請求の範囲第
   ２項または第３項記載の移送装置。 ６ 前記第１歯車・第１クラツチ・ラツチおよび
   無端鎖等は移動台および基台の左右両側に配置し
   て成る特許請求の範囲第２項または第３項記載の
   移送装置。 ７ 前記駆動および停止可能なベルトコンベヤを
   備えた移動台を基台に対し前後方向に往復移動可
   能に配置し、所定速度による移動台前進時はコン
   ベヤを停止状態となし、移動台後退時は高速回転
   によりコンベヤを駆動してコンベヤ上の被移送体
   を実質上移動台前進時と等速で前進方向に移送せ
   しめ、また移動台停止状態でコンベヤの低速駆動
   を行わせて実質上被移送体を前記所定速度で前進
   方向に移送可能としたことを特徴とする移送装
   置。 ８ 前進移動台には第１・第２回転軸を左右方向
   に並列して設け、該第１回転軸には固定用ブレー
   キを具備せしめてロツク可能となるとともに第１
   歯車および第３歯車を嵌装してそれぞれ軸上に設
   けた第１クラツチおよび第３クラツチにより空転
   または軸と一体回転可能となし、また前記第２回
   転軸には第１歯車と１：２の増速比をもつて噛合
   する第２歯車を嵌装するとともに前記第３歯車と
   等速回転比をもつて噛合する第４歯車および第１
   歯車のピツチ径と同一外径をもつたベルトコンベ
   ヤ駆動用プーリを固定し、前記第２歯車は軸上に
   設けた第２クラツチにより空転または一体回転可
   能とせしめ、さらに基台上には前記第１歯車およ
   び移動台に固定用ブレーキを介し設けたブレーキ
   用歯車とを噛合させて前後方向にラツクを固定
   し、また基台側面には前記第１回転軸先端におい
   て第１歯車と同一ピツチ径をもつて固定した駆動
   伝達用スプロケツト、該スプロケツト前後におい
   て水平に位置するごとく移動台より突設した１個
   宛のスプロケツト、基台側に設けた適宜数の中間
   スプロケツト、および基台側に設けた駆動源軸に
   固定せるスプロケツトとにより無端鎖を張設して
   成る特許請求の範囲第７項記載の移送装置。 ９ 前進移動台には第１・第２回転軸を左右方向
   に並列して設け、該第１回転軸には固定用ブレー
   キを具備せしめてロツク可能となすとともに第１
   歯車および第３歯車を嵌装してそれぞれ軸上に設
   けた第１クラツチおよび第３クラツチにより空転
   または軸と一体回転可能となし、また前記第２回
   転軸には第１歯車と１：１＋ｘの増速比をもつて
   噛合する第２歯車を嵌装するとともに前記第３歯
   車と等速回転比をもつて噛合する第４歯車および
   第１歯車のピツチ径の１／ｘの外径をもつたベル
   トコンベヤ駆動用プーリを固定し、前記第２歯車
   は軸上に設けた第２クラツチにより空転または一
   体回転可能とせしめ、さらに基台上には前記第１
   歯車および移動台に固定用ブレーキを介し設けた
   ブレーキ用歯車とを噛合させて前後方向にラツク
   を固定し、また基台側面には前記第１回転軸先端
   において第１歯車の１／ｘのピツチ径をもつて固
   定した駆動伝達用スプロケツト、該スプロケツト
   前後において水平に位置するごとく移動台より突
   設した１個宛のスプロケツト、基台側に設けた適
   宜数の中間スプロケツト、および基台側に設けた
   駆動源軸に固定せるスプロケツトとにより無端鎖
   を張設して成る特許請求の範囲第７項記載の移送
   装置。 １０ 前記第１歯車・第１クラツチ・移動台固定
   用ブレーキ・ブレーキ用歯車・ラツク・スプロケ
   ツトおよび無端鎖等は移動台および基台の左右流
   両側に配置して成る特許請求の範囲第８項または
   第９項記載の移送装置。