JPS6146299B2 - - Google Patents

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JPS6146299B2
JPS6146299B2 JP6387178A JP6387178A JPS6146299B2 JP S6146299 B2 JPS6146299 B2 JP S6146299B2 JP 6387178 A JP6387178 A JP 6387178A JP 6387178 A JP6387178 A JP 6387178A JP S6146299 B2 JPS6146299 B2 JP S6146299B2
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JP
Japan
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weight
ethylene
film
parts
temperature
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JP6387178A
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English (en)
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JPS54155270A (en
Inventor
Isao Yoshimura
Hideo Hatake
Koji Kaneko
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPS54155270A publication Critical patent/JPS54155270A/ja
Publication of JPS6146299B2 publication Critical patent/JPS6146299B2/ja
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  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、主として、包装、農業材料等の用途
に適する強度に優れた収縮包装、農業用フイルム
に関するものであり、具体的には、特定の、エチ
レン―酢酸ビニル共重合体(a)と、エチレンとα―
オレフインとの共重合体エラストマー(b)と、ポリ
アミド(c)とよりなる混合組成物又は該組成物にさ
らにポリプロピレン、高密度ポリエチレン及びポ
リブテン―1より選ばれた1者又は2者以上の重
合体(d)を加えた混合組成物よりなる高配向フイル
ムと、前記2つの組成物に必要に応じてそれぞれ
にエネルギー線処理した混合組成物よりなる高配
向フイルムに関するものである。 フイルムによる包装方法には、それぞれフイル
ムの特性を生かした各種の包装方法、例えば、袋
状にシールする方法、フイルムをツイストする事
による方法、熱を加える事による収縮方法、サラ
ンラツプ(旭ダウ社製品名)に代表される密着ラ
ツプ法、ストレツチラツプ法等、数多くの方法が
用いられ、それぞれに独自の包装、特性が要求さ
れ、1つの方法ごとに、フイルムの基材、組成形
状、特性等を適合させたものを選び、包装されて
いるのが現状である。 農業用フイルムに関しては特に強度が強く、引
裂抵抗の大きな、腰も適度にある、ハウス用等の
場合は更に保温性能の優れた赤外線吸収が適度な
レンジに適度にあるフイルムが要求される。 本発明はそれ等の中で特に収縮包装方法に適し
たフイルムを提供するものであるが、別に用途を
限定するものではなく他の用途にも充分使い得
る、今までにない多目的用フイルムでもある。以
下、最も適した収縮包装用フイルムを代表として
説明する。 一般に収縮包装方法とは延伸され配向がセツト
されたフイルムの熱収縮性を利用し、予め被包装
物をゆるく予備包装例えばシールして、被包装物
を囲つた後、フイルムを熱風、赤外線、熱水、そ
の他、熱媒体により加熱収縮されて内容物をタイ
トに密着させる方法である、その特徴は、包装物
の外観が美しく商品価値を高め、内容物を衛生的
に保ちながら視覚及び触覚で品質を確認し得るこ
と、異形物でも、複数個の商品でも1包みでタイ
トに固定及び包装出来、振動衝撃などに対する保
護性能がすぐれている。又、今スーパーマーケツ
トなどに盛んに用いられているストレツチ包装方
法に比較して、包装スピードを上げる事等が出
来、ストレツチ包装のみでは包装出来ない様な、
大容量で重量物等の産業包装用に急速に伸び注目
をあびている。 又ストレツチ包装では包装出来ないような異形
物、トレー等の容器なしの包装も出来得る。又よ
りタイトに包装出来得る等の特徴があるが、フイ
ルムが収縮するまで充分加熱しなければならない
のが欠点となつている。 収縮包装用フイルムとして現在最も多く使用さ
れているのは、可塑化ポリ塩化ビニル(以後
PVCと言う)の延伸フイルムである。これは比
較的低温で高率の熱収縮を起こし、広い加熱温度
範囲で良好な収縮包装が出来る大きな利点を有す
るためで、反面ヒートシール性、防湿性に劣り、
可塑剤による衛生上の問題、熱線による熔断時、
塩素系ガス等の有毒ガスを発生し、又使用済みの
フイルムを焼却する際の腐蝕性の有毒ガス、又包
装物を低温で保存する場合、寒冷地で取扱う場
合、耐寒性に劣る為、フイルムが硬くなり、脆く
なり、破れやすくなつたりする等に問題を有す
る。 そこで近年、ポリプロピレン系(以後PPと言
う)の収縮包装用フイルムが注目されてきたが収
縮性がPVCフイルムに比して劣るのが欠点であ
る。PP系の延伸フイルムは機械的性質、防湿
性、ヒートシール性などの点で優れており収縮包
装フイルムとして優れたフイルムである。 又PVCに比べて、原料コスト、比重が小さい
点に有利である。しかしPPは軟化温度が高い結
晶性高分子であり、且つ従来の延伸フイルムより
高い加熱収縮温度を有し、100℃前後の低温で
は、収縮率が小さい。その為、収縮包装工程で高
温に加熱しなければならなく、又加熱温度の許容
範囲が狭く、収縮率の温度依存度が急な為、包装
時の部分的な加熱むらが著しい収縮むらを生じて
“しわ”や“あばた”など実用上好ましくない欠
点を生じやすく、又これを防ぐ為充分加熱する事
は被包装物の過加熱、フイルムの失透、シール
部、エヤー抜き穴部の破れ等を発生する等の大き
な欠点になつている。 又、従来のポリエチレン系のフイルムは、分子
に充分な延伸配向を附与する事が出来なく、従つ
て、得られたフイルムは熱収縮率特に熱収縮応力
が小さく、又収縮温度が高く、フイルムの強度、
光学特性も悪く、包装後の被包装物の結束力も低
く、特殊な用途に厚みをより厚くして、用いられ
ている。 又一般のポリエチレン系のフイルムでも高エネ
ルギー線を用いて、架橋反応を分子に充分生ぜし
めて延伸したフイルムは熱収縮率、熱収縮応力が
大きく通常のポリエチレンに比して、透明性、光
沢などの光学特性、耐熱性等、諸特性に非常に優
れた諸特性を有するが、しかし、高温域での加熱
収縮性、特にヒートシールされにく又その強度が
弱くなりヒートシール性の悪化が起こり、引裂抵
抗性に劣り裂けやすい。 又電熱線によるカツト及びそれによる同時シー
ルが出来難い、加熱収縮後の物性低下特に光学特
性の低下、フイルム強度の低下、収縮包装時の空
気抜き穴よりの破れ、シワが発生しやすい等の問
題があり、包装のスピード、仕上りが劣つてしま
う欠点を有する。 以上のように収縮包装する場合の重要な特性の
1つとして低温で充分包装出来得る事が望まれ特
に生鮮食品物を包装する時、等に必要とされる。 又、一方延伸フイルムの製法には、ポリプロピ
レンの場合は150゜〜160℃の高温に、一度押出
機、ダイより溶融押出し急冷したチユーブ状原反
を、再加熱し、内部に空気を導入する事により延
伸する方法、又低密度ポリエチレンの場合は、従
来同様に二軸延伸し高度の延伸配向をセツトしよ
うとする事は、加工時、破れてしまいやすく、技
術的に非常に困難な事とされている。 その為に、インフレーシヨン法により例えば
180〜220℃の温度にて押出されてから適当に空気
により冷却させながら、即膨らまして所定のサイ
ズのフイルムとする方法が一般的である。 この方法はきわめて安価に容易にフイルムを製
造出来得る特徴があるが、分子間の流動が起こり
やすく、延伸によつて満足な分子配向をセツトす
る事が出来ない。従つて熱収縮率、熱収縮応力が
小さく、高温側にあり、特殊な用途にフイルム厚
みを増加させてしか用いる事が出来ないものであ
る。その為に低密度ポリエチレンを成型した後、
適当な条件下で高エネルギー放射線を照射して部
分的に架橋反応を生ぜしめてから、再加熱し延伸
する事により、分子間の流動を防ぎ充分な分子配
向をセツトする方法等があるが従来のものは前記
した欠点を有するフイルムしか得られていない。 又、最近、これらのフイルムの欠点を改良すべ
く、いくつかの試みが、なされている。例えば特
公昭45―2699号公報ではエチレン―酢酸ビニル共
重合体とアイオノマー樹脂との混合組成を用いる
事により、加熱時流動特性を改良して、延伸フイ
ルムを得る方法この方法では強度も本発明のフイ
ルムより低いレベルで、光学特性に劣り又特公昭
46―4075号公報では特定のエチレン―プロピレン
共重合体を用いて延伸する方法等があるが、
PVC系フイルムに比して、光学特性、加熱収縮
特性、強度等、又加工性ともまだ充分ではない。 よつて本発明者等はこれらのフイルム及び製法
の欠点を更に改良すべく研究を進めた所、加熱収
縮特性、特に低温での加熱収縮率、加熱収縮応
力、及び加熱収縮特性の温度依存度の広さ、フイ
ルムのシール性、強度等を同時に大巾に改良した
可塑化PVCフイルムに劣らない優れたフイルム
及び、加工性の優れた特定の製造方法を見いだし
た。 即ち、本発明はエチレン―酢酸ビニル共重合体
(a)と、エチレンとα―オレフインとの共重合体よ
りなる熱可塑性エラストマー(b)及びポリアミド(c)
とよりなるか又は前記(a),(b)及び(c)と結晶性ポリ
プロピレン、高密度ポリエチレン(以後、HDPE
と略記する)及びポリブラン―1よりなる群から
選ばれた1者又は2者以上の重合体(d)とよりな
り、さらに必要に応じてこれらに高エネルギー線
照射せしめた機械的強度、低温収縮性、収縮応力
等の特に優れたフイルムで、包装適性諸範囲の広
い冷間高配向フイルムである。 又、本発明はエチレン―酢酸ビニル共重合体(a)
と、エチレンとα―オレフインとの共重合体より
なる熱可塑性エラストマー(b)及びポリアミド(c)よ
りなる組成又は前記(a),(b)及び(c)と、ポリプロピ
レン(以後、PPと略記する)、HDPE及びポリブ
テン―1よりなる群から選ばれた1者又は2者以
上の重合体(d)とよりなる混合組成を溶融混練り
し、ダイより押出して液状冷媒により急冷固化し
た原反を110℃を超えない温度に加熱し、且つ常
温(20℃)〜100℃の延伸温度でインフレーシヨ
ン法により面積延伸倍率5〜30倍、且つ横方向の
延伸倍率2〜7倍に冷延伸することを特徴とする
低温収縮性、高強度延伸フイルムの製造方法であ
る。 さらに又、本発明は前記(a),(b)及び(c)よりなる
組成、又は(a),(b),(c)及び(d)よりなる混合組成を
溶融混練りし、ダイより押出して液状冷媒により
急冷固化した原反を高エネルギー線照射処理し、
110℃を超えない温度に加熱し、且つ常温(20
℃)〜100℃の延伸温度でインフレーシヨン法に
より面積倍率5〜30倍、且つ横方向の延伸倍率2
〜7倍に冷延伸することを特徴とする抵温収縮
性、高強度延伸フイルムの製造方法である。 本発明に用いるエチレン―酢酸ビニル共重合体
(a)の酢酸ビニル基含量が3重量%より少ないと、
冷延伸性、フイルム強度、熱収縮性に劣り、又、
30重量%以上では、ゴム状弾性が高すぎ延伸性が
好ましくなくなる。好ましくは、5〜25重量%で
あり、又、メルトインデツクスが0.2以下では、
混合性に問題を有し、10以上では基材として強度
が不足する様になり延伸時、破れやすくなる等好
ましくない、好ましくは0.3〜5である。 又、エチレンとα―オレフインとの共重合体よ
りなる熱可塑性エラストマー(b)とは、エチレンと
ブテン―1、イソブチレン、1―ペンテン、4―
メチル―1―ペンテン、ヘキセン又はプロピレン
の何れか又はこれらの混合物との共重合体の事を
言いその共重合体におけるエチレンの含量が60〜
95モル%である。好ましくは65〜90モル%範囲で
あり、又メルトインデツクスが0.1〜10好ましく
は0.2〜6の範囲である。又これらは、好ましく
は非晶性であるが、結晶化度30%程度以下で低度
の部分結晶性のものも含む。これらには例えば市
販のタフマー(三井石油化学社製品名)等があ
る。これらのものは、単体でもフイルム状に加工
出来る程度のものとする。上記以外のいわゆる脆
い未架橋ゴム状のコールドフローを起す領域のも
の例えばエチレン―プロピレンゴム等は基材の性
質を弱くしてしまう為好ましくない。 好ましい共重合体エラストマーはエチレンとブ
テン―1、ランダム共重合体である。又ポリアミ
ド(c)とは通称ナイロン樹脂と呼ばれている熱可塑
性樹脂で6―ナイロン(ポリカプロラクタム)、
6―6ナイロン、11―ナイロン、6―10ナイロン
等及びこれらの共重合体たとえば6ナイロン/6
―6ナイロン共重合体、6ナイロン/6―10ナイ
ロン共重合体その他特殊な共重合体等混合しても
基材を劣化せしめないものが適宜単体又は混合し
て用いられる。 又重合体(d)の一つであるポリプロピレンは通常
市販されている様な、アイソタクシテイの高い結
晶ポリプロピレンを言い、プロピレンの単独重合
体、又はプロピレンと10モル%以下のエチレン、
1―ブテン等又はその他のα―オレフインとの共
重合体を含むものが好ましい。又はそれぞれ任意
に混合してもよい。 又、高密度ポリエチレンは、普通市販されてい
る密度0.935(g/cm3)以上の中、低圧法ポリエ
チレンの事で、メルトインデツクス0.1〜10、好
ましくは、0.2〜7程度のものを言い、共重合体
も含むものとしその程度はエチレンが90モル%以
上、好ましくは95モル%程度とする。 密度0.935(g/cm3)以下のものは、延伸性が
良くなく、メルトインデツクス0.1以下では混合
性に問題を有する様になり、10以上では基材の強
度を損いつまり冷延伸加工性が悪化する様になり
好ましくない。又、ポリブテン―1はブテン―1
含量90モル%以上の結晶性で他のモノマーとの共
重合体をも含む高分子量のものとし、液状及びワ
ツクス状の低分子量のものとは異ななり、上記と
同様な理由でメルトインデツクス0.2〜10のもの
が好ましい、又上記の内結晶性ポリプロピレンを
主として用いる事が好ましい。又ポリプロピレン
と高密度ポリエチレンとの混合も用いられる。 これらの成分は加工時の延伸性を改良する効果
及びシール性、フイルムの腰硬さを改良する効果
等があり必要によつて混合使用される。 本発明は、以上の組成の混合物よりなり、エチ
レン―酢酸ビニル共重合体(a)に対するエチレンと
α―オレフインとの共重合体よりなる熱可塑性エ
ラストマー(b)の混合量は好ましくは両者の合計量
に対し5〜90重量%、より好ましくは、7〜70重
量%、更に好ましくは10〜50重量%であり、5重
量%より少なくすると、混合物としての、相乗効
果を発揮しなくなり、加工性が悪くなり、又フイ
ルムの強度が低下し低温収縮性が悪化する傾向に
なり、又、90重量%以上になるとチユーブ状原反
の成膜性及び延伸加工性が、悪化しシール性が悪
くなる等の欠点を有するようになる。 エチレン―酢酸ビニル共重合体(a)及びエチレン
とα―オレフインとの共重合体エラストマー(b)と
の混合組成100重量部に対する、ポリアミド(c)の
混合比率は好ましくは5〜400重量部であり、よ
り好ましくは7〜300重量部であり、更に好まし
くは10〜200重量部である。該樹脂の混合量が5
重量部以下では延伸時の加工性、フイルムの腰硬
さ、強度、ガスバリヤー特性又農業用における光
線吸収特性、等その他に好ましい影響を与えなく
400重量部より多くなると加工性、ヒートシール
性等に悪い影響を与える傾向になる。なお、本成
分は冷間延伸性を改良する効果を有し、他成分と
相乗的に働く。 又、他の硬質レジンとしての結晶性ポリプロピ
レン、高密度ポリエチレン及びポリブテン―1の
何れか又は2者以上任意の重合体(d)は、同該100
重量部当り0〜300重量部であり、好ましくは、
0〜200重量部である。該レジンの混合は延伸時
の加工安定性の向上、腰硬さ、ヒートシール性の
向上に寄与し、組成(c)と混合し用いるとさらに改
良される。又、量が300重量部より多くなるとや
はり延伸加工性が悪くなり、パンクしやすくな
り、フイルムの光学特性、偏肉均一性とも悪くな
り、低温収縮性も悪化する傾向になる。又混合体
(d)はシール性におけるその温度範囲特に高温側の
特性、耐熱性をも改良する効果がある。 又、以上の(c),(d)の成分その合計量が5重量部
より少ないと延伸加工性がより改良されなく、加
工時パンクしやすく又伸びがもどりやすくなり、
又均一な偏肉の前記の優れた特性のフイルムが得
られなくなり、包装仕上がりが悪くなる傾向にな
る。又フイルムの腰が特に薄いフイルムとして使
用する場合に不足する、フイルムの寸法安定性、
可塑化PVCフイルムのように寸法配向特性が経
時で変化しやすくなつたり、耐熱性の低下、ヒー
トシール強度及びそのシール範囲の低下、包装仕
上がりの低下等をもたらす。 以上の様に本発明は上記特定の3者又は4者の
基材を主体とした特定の混合量を用いたチユーブ
状急冷原反をそのまま、又は高エネルギー線処理
する事によりより更に相乗効果が発揮され、延伸
安定性、耐熱性、機械的強度、シユリンクフイル
ムとして利用した時の加熱収縮特性、ヒートシー
ル性等が改良される。 通常、結晶性ポリプロピレン〔重合体成分(d)〕
は高エネルギー線処理ではほとんど架橋される事
なく、又基材のエチレン―酢酸ビニル共重合体
(以下、EVAと略記する)との混合、相溶性はあ
まり良くない、しかしEVAは高エネルギー線に
より通常の高圧法ポリエチレンより架橋反応が起
こりやすい、又一方エチレンとα―オレフインと
の共重合体エラストマー(b)はポリプロピレン(d)、
EVA(a)の両者に比較的混合相溶性が良く、しか
もEVAと同等に架橋反応が起こりやすい成分で
ある、一方ポリアミド(c)は低架橋反応タイプの重
合体であり上記の混合組成に混和されしたがつて
主体となる3者及び4者の重合体の適当な分散状
態による特定のマトリツクスに更に高エネルギー
線による相乗効果が作用し複雑な架橋マトリツク
スがフイルムに形成されるものと思われる。 その処理の程度はポリアミド(c)以外の成分の沸
騰キシレン不溶ゲル分換算で70重量%以下好まし
くは60重量%以下である、上記の量以上の場合は
ヒートシール特性、熱線による熔断カツト及び同
時シール性が悪く又、フイルムの伸びが低下して
破れやすくなる、エネルギー線による着色、臭い
がするようになり好ましくない。高エネルギー線
とは例えば電子線、β線、γ線、UV線等を言
う。 本発明においての、他の組成物を延伸性、諸特
性を阻害させない範囲で混合して用いる事は何
ら、さしつかえない。 又、低温収縮性とは収縮包装フイルムとして用
いる場合に必要な重要な性質の1つであり、フイ
ルムを各温度条件で処理した時の加熱収縮率で表
わされる値の内、20%又は40%収縮する(タテと
ヨコの平均収縮率で表わされる)に必要な温度で
表わされこの値が低い程、低温収縮特性を有する
事を意味する。又、通常収縮フイルムとして必要
な収縮率は包装方法によつても異なるが20%以上
好ましくは40%以上必要である。具体的にはフイ
ルムから切りとつた正方形の試験片に規定寸法の
タテ、ヨコの標線を入れ、収縮中に自分自身又は
他の物に粘着しないようにタルクなどの粉末をま
ぶし所定の温度の熱風で5分間処理し、加熱収縮
させた後の各方向それぞれの寸法の変化率で表わ
した値をタテ、ヨコの平均した値で加熱収縮率を
表わすものであり、この値を各温度で測定しグラ
フ化して、20%又は40%の加熱収縮率で表わされ
る温度を20%、40%収縮温度と言う。 本発明による収縮用フイルムの場合では、この
値が低く、例えば市販の収縮用ポリプロピレンフ
イルムが20%値で120℃、40%値で134℃あるのに
比し、例えば実施例1中のNo.1のように20%で61
℃、40%で78℃と低い値の特性を有する。この程
度は20%値で表わし85℃以下、好ましくは75℃以
下である。この値は延伸の温度程度、組成等によ
つて2次的に影響されるが、本発明の冷間延伸の
大きな特徴の一つとして低いレベルにある。この
値が高いと、実用時にかなりの高温中に、長時間
晒さないと熱収縮を生じない事になり、ヒーター
の熱量を大きくしなければならなく、又包装作業
の速度も遅くなる、又被包装物に熱が伝わり、特
に熱により危険な品物、変質変形してしまう様な
品物、特に繊維類、生鮮食品類には好ましくな
い、又収縮カーブが高温で急に立ち上るような傾
向のフイルムは包装時の収縮温度附近のごくわず
かな変動に対する収縮率の変化が大きい為、予め
緩く包装して収縮トンネル内を通過させた場合に
フイルムに当たる熱風の温度が全体に少し低すぎ
ると収縮不足でぴつたりとフイツトした包装に仕
上らず、又、少し温度が高いと溶融してフイルム
に孔があく、又は失透して光学的ムラを生じせし
める等のような事態となり、又、被包装物に接触
している所としない所では、フイルム温度が異な
つてくるのは常識でありこの時みにくいあばた状
の収縮ムラを生じせしめ、著しく商品価値を損う
事となる。 又、この温度が高いと収縮後の光学特性のみな
らず強度等の機械物性が大巾に低下してしまう。
又シール部、エヤー抜き穴より破れてしまう等の
欠点を生じる事となる。 又、この値が一方、あまり極端に低い場合に
は、ロール状に巻かれたフイルムが常温で寸法変
化してしまい好ましくない。市販の可塑化収縮包
装用PVCフイルムはこの値が20%収縮で58℃、
40%で88℃であり、低温収縮性で温度に対してな
だらかな好ましい収縮特性を有する。 今迄、可塑化PVC以外のフイルムで、この様
な収縮率特性で且つ強度のあるフイルムは、いま
だかつて市販されていない。 本発明のフイルムはこれを達成したものであ
り、今迄にないフイルムである。又収縮時の加熱
収縮応力は、収縮包装用フイルムとして用いる場
合に加熱収縮率とともに、加熱収縮特性の中で重
要な特性の一つであり、例えば後述のように加熱
収縮率が高くても収縮時の応力が極度に低ければ
包装中及び包装後の被包装物にフイツトしなく、
且つ結束力が出ず収縮包装用フイルムとしては全
く用をなさない。 又、少しの程度でも物を結束する力が不足の場
合は、厚みの厚いフイルムを用いてカバーしなけ
ればならなく、不経済であり、不都合である。通
常この値は、最低50g/mm2以上で、更には、80
g/mm2以上である事が好ましい、市販のポリエチ
レンの収縮フイルムはこの値が10g/mm2以下5
g/mm2程度であり、用述が限定される。本発明の
フイルムは例えばRunNo.4のように270g/mm2
ある。通常本発明のフイルムは、この値が100〜
400g/mm2程度と充分高いレベルを有するもので
ある。 又、この収縮応力が低温収縮性フイルムでは、
収縮率に相応する近いレベルの温度から発揮され
なければ意味がなくその温度依存性曲線が(タ
テ、ヨコの平均値で表わす)収縮率温度曲線とよ
くバランスがとれていなければならない。又高温
域まで広がつていた方が好ましい。 本発明では、フイルムの腰は、特定の混合組成
中の組成を範囲内で変える事によりソフトなもの
から、比較的硬い腰のものまで自由に調整する点
にも特徴を有するものである。 更に本発明は、その引張り強さが特に強い事が
特徴であり、最低5Kg/mm2の破断強度(JIS
Z1702の方法により測定された値)を有し、好ま
しくは、7Kg/mm2以上の値を有するものであり、
その時の伸びも50%以上好ましくは、10.0%以
上、更に好ましくは150%以上である。 この様に引張り強度が強く、伸びがあると、フ
イルムがフタであり破れにくい事を意味し包装物
の保護フイルムとして、非常に有利な事となり、
フイルムの厚みを節約出来る。 本発明のフイルムは、例えば後述する(RunNo.
1の様に破断強度14.5Kg/mm2、伸び190%のレベ
ルのものである。通常配向により強度を上げると
伸びが極度に低下する傾向にあり例えば市販の充
分架橋(沸騰キシレン不溶ゲル67重量%)し高温
で充分配向したフイルムでは強度8Kg/mm2で伸び
が45%であり破れやすい、又、用途は収縮フイル
ムに限定するものではなくタフネスを利用した産
業用農業用フイルムとして一般に利用出来るもの
である。 又フイルムのヒートセツトによる後処理によ
り、熱収縮性温度の調整、タテ、ヨコの配向バラ
ンスの調整は自由に行なわれ他の用途に適したフ
イルムとする事、又は他種のフイルムとラミネー
トする事等も出来得る。 本発明の各組成はそれぞれ過度な相溶バランス
状態にある、と同時に個々重合体の結晶性、又は
軟化点、弾性率、ガスバリヤー特性、等個々の特
性が単独で作用する成分、適度に相溶バランスし
て作用する成分等が相乗的に、又は更に高エネル
ギー線により処理効果が相乗的に働き合つて加工
性及びフイルムに特徴を持つにいたるものと思わ
れる。 以下、実施例で本発明のフイルム及び方法をよ
り具体的に説明するがこれに限定されるものでは
ない。 実施例 1 エチレン―酢酸ビニル共重合体(a1)(酢酸ビ
ニル基含有量:10重量%、メルトインデツクス:
1.0):80重量%とエチレン―αオレフイン共重
合体エラストマー(b1)(αオレフインがブテン
―1で20モル%でメルトインデツクス0.45、密
度:0.88g/cm3):20重量%よりなる組成物100
重量部に対しポリアミド(ナイロン6樹脂)
(c1)20重量部を混合し、65mm径で(L/D=
37)のミキシングヘツドタイプスクリユーと先端
に設けられた150mm径で1.5mmのスリツトを有する
環状ダイより、シリンダー部最高温度250℃で可
塑化混練した組成物を押出し、ダイ先端から10cm
のところで水の均一に出る水冷リングで急冷して
径100mm、厚み200μで偏肉±1.8%の原反を得
た、この原板をそのまま、又は電子加速機により
常温で500KVのエネルギーの電子線を10Mrad
(メガラド)照射し、沸騰キシレン不溶ゲル
((c1)を含めず差引く)40重量%に処理した。 これ等の原反を二対の送りニツプロールと引取
りニツプロール間に通し、この間で熱風により70
℃に加熱し内部に空気を入れる事により、内圧
300mm水柱圧下で連続的に膨張させ、タテ3.4倍ヨ
コ3.4倍に延伸して、延伸終3域を20℃の冷風の
吹き出るエヤーリングにて冷却し、安定板で折り
たたみ、ニツプロールで引き取つて耳部を縦方向
にスリツトして2枚のフイルムに分けそれぞれ一
定の張力で巻き取つて平均厚さ17μのフイルム
(それぞれRunNo.1,RunNo.2)を得た。 得られたフイルムの特性を表1に表わす。
【表】 実施例 2 エチレン―酢酸ビニル共重合体(a2)(酢酸ビ
ニル基含量15重量%、メルトインデツクス
0.6):90重量%とエチレン―αオレフインエラ
ストマー(b2)(α―オレフインがブテン―1で
15モル%、メルトインデツクス0.8):10重量%
と、両重合体100重量部に対しポリアミド(11―
ナイロン)(c2):50重量部、結晶性ポリプロピレ
ン(d1)(エチレン4%共重合した、メルトイン
デツクス6.0密度0.87g/cm3):25重量部を実施
例1と同様な方法で原反としてそのまま60℃に加
熱して同様に、安定性良くスムーズに延伸を行な
い18μのフイルムを得た。このものの物性は引張
強度:14.2Kg/mm2、同伸度:180%、20%収縮温
度65℃、最大収縮率:80%、収縮応力最大値:
240g/mm2であつた、このフイルムを張力下70℃
−15sec間熱処理する事により、20%収縮温度:
80℃、収縮最大応力値:200g/mm2のフイルムを
得た。 実施例 3 表2のごとき種類及び比率の樹脂を用いて実施
例1と同様な方法で厚み200μで偏肉±2.0%の原
反を得た。それらをエネルギー線処理を行うもの
は同表のように行ない、他はそのまま実施例1と
同様な方法にてRunNo.3〜8それぞれ57、70、
48、55、65、42℃に加熱して延伸を行なつた。
【表】 延伸はいずれも安定性よく実施され、ほぼ17μ
の均一なフイルムを得た。これらの特性を表3に
示す。
【表】
【表】 いずれのフイルムもヒートシール性、強度とも
問題なく収縮包装に使用した場合も良好に包装仕
上り良くつつむ事が出来た。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 酢酸ビニル基含有量3〜30%、メルトインデ
    ツクス0.2〜10のエチレン―酢酸ビニル共重合体
    (a)95〜10重量%とエチレンとフテン―1、イソブ
    チレン、1―ペンデン、4―メチル―1―ペンテ
    ン、ヘキセン又はプロピレンのいずれか又はこれ
    らの混合物との共重合によつて得られかつエチレ
    ン含有量が60〜95モル%の共重合体よりなる熱可
    塑性エラストマー(b)5〜90重量%との組成物100
    重量部とポリアミド(c)5〜400重量部との組成物
    よりなる、引張破断強度が5Kg/mm2以上の高配向
    フイルム。 2 酢酸ビニル基含有量3〜30%、メルトインデ
    ツクス0.2〜10のエチレン―酢酸ビニル共重合体
    (a)95〜10重量%とエチレンとブテン―1、イソブ
    チレン、1―ペンテン、4―メチル―1―ペンテ
    ン、ヘキセン又はプロピレンのいずれか又はこれ
    らの混合物との共重合によつて得られかつ、エチ
    レン含有量が60〜95モル%の共重合体よりなる熱
    可塑性エラストマー(b)5〜90重量%との組成物
    100重量部とポリアミド(c)5〜400重量部とポリプ
    ロピレン、高密度ポリエチレン及びポリブテン―
    1よりなる群から選ばれた1者又は2者以上の重
    合体(d)300重量部以下との組成物よりなる、引張
    破断強度が5Kg/mm2以上の高配向フイルム。 3 酢酸ビニル基含有量3〜30%、メルトインデ
    ツクス0.2〜10のエチレン―酢酸ビニル共重合体
    (a)95〜10重量%とエチレンとブテン―1、イソブ
    チレン、1―ペンテン、4―メチル―1―ペンテ
    ン、ヘキセン又はプロピレンのいずれか又はこれ
    らの混合物との共重合によつて得られかつ、エチ
    レン含有量が60〜95モル%の共重合体よりなる熱
    可塑性エラストマー(b)5〜90重量%との組成物
    100重量部とポリアミド(c)5〜400重量部とを溶融
    混練した組成物をダイより押出し急冷固化した原
    反を100℃を超えない温度に加熱し、且つ常温
    (20℃)〜100℃の延伸温度でインフレーシヨン法
    により面積延伸倍率5〜30倍、且つ横方向の延伸
    倍率2〜7倍に延伸することを特徴とする高配向
    フイルムの製造法。 4 酢酸ビニル基含有量3〜30%、メルトインデ
    ツクス0.2〜10のエチレン―酢酸ビニル共重合体
    (a)95〜10重量%とエチレンとブテン―1、イソブ
    チレン、1―ペンテン、4―メチル―1―ペンテ
    ン、ヘキセン又はプロピレンのいずれか又はこれ
    らの混合物との共重合によつて得られかつ、エチ
    レン含有量が60〜95モル%の共重合体よりなる熱
    可塑性エラストマー(b)5〜90重量%との組成物
    100重量部とポリアミド(c)5〜400重量部とポリプ
    ロピレン、高密度ポリエチレン及びポリブテン―
    1よりなる群から選ばれた1者又は2者以上の重
    合体(d)300重量部以下とを溶融混練した組成物を
    ダイより押出し急冷固化した原反を100℃を超え
    ない温度に加熱し、且つ常温(20℃)〜100℃の
    延伸温度でインフレーシヨン法により面積延伸倍
    率5〜30倍、且つ横方向の延伸倍率2〜7倍に延
    伸することを特徴とする高配向フイルムの製造方
    法。
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