JPS6145026Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、排水パイプ等に附着した油汚れ等を
落し、水の流れをよくするエアゾール缶式のパイ
プクリーナーのキヤツプに関するものである。

〔従来の技術〕

従来、排水パイプ等の内部を洗浄するには、単
に粉末状の洗浄剤を排水パイプ等に入れた後、水
を排水パイプに流して行うか、あるいはエアゾー
ル缶式のパイプクリーナーによるもので、これは
洗浄剤を入れた容器であり、その洗浄剤注出ノズ
ルを洗浄すべき排水パイプ等の口に挿入して、洗
浄剤を注出ノズルから噴出させることにより行う
ものである。

〔考案が解決しようとする問題点〕

このような従来のパイプクリーナーは、その内
部に洗浄剤が収容されている関係上、輸送中にそ
れが漏れたり、消費者がそれを簡単に開いて内容
物を注出できるようになつているのは好ましくな
い。一方、この種のパイプクリーナーは、洗浄剤
の排出パイプ等の内部への注出時に倒立状態をと
らせるが、その場合の位置決めと排水パイプに対
する密封を簡単に行いにくいという問題がある。

本考案は、このような問題点を解決することの
できるエアゾール缶式パイプクリーナーに用いる
キヤツプを得ることを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は、洗浄剤容器の上端口縁の巻締部に天
板部本体の周縁基部を巻込み定着し、この天板部
本体の中央部に形成した開口の口縁部に、有底円
筒状の下方に凹入した上面板の周縁部を巻込み定
着し、前記の上面板の中央に上方へ向つて突設し
た中央凸出部内に、注出孔を貫通せしめた注出ノ
ズルの基端部を収容するとともに、その先端部を
中央凸出部外へ後退自在に突出させ、又ほぼ中空
球状の外壁を有し、その内底面に嵌合筒部を突出
形成したキヤツプ部材を設け、このキヤツプ部材
の嵌合筒部の先端部を、前記有底筒状上面板の凹
入部の内縁内に嵌合し、更に前記キヤツプ部材の
内底面には、前記嵌合筒部の内部にあるように貫
通孔を有する注出筒を垂下形成し、前記注出筒の
内端部の前記貫通孔内に前記の注出ノズルの先端
を係合させ、前記容器の口縁巻締部の外周に、キ
ヤツプ部材外壁周縁に亘つて形成したピルフア
ー・プルーフ・リングを離脱可能に係合せしめた
ことを特微とする。

〔作 用〕

ピルフアー・プルーフ・リングを離脱させ、容
器を倒立させてキヤツプ部材の外壁を排水パイプ
等入口部に当て、容器を押圧することにより、キ
ヤツプ部材が注出ノズル及びキヤツプ部材の注出
筒の貫通孔を経て、容器内の洗浄剤が排水パイプ
等の内部へ噴射される。この時、キヤツプは排水
パイプ等の入口をよく密封し、容器の位置決めを
容易にし、容器を安定させる。

〔実施例〕

図面につき本考案の実施例を説明すれば、第１
図乃至第３図に示すように、洗浄剤を収容した容
器１の上端の口縁に巻締部２を設け、この巻締部
２に天板部本体３の周縁基部４を巻込み定着す
る。天板部本体３の中央部に開口を設け、この開
口の口縁に、有底円筒状の下方に凹入した上面板
５の周縁部６を巻込み定着する。

前記上面板５の中央には、上方へ向つて、中空
の中央凸出部７を一体的に突設する。そしてこの
中央凸出部７内に注出ノズル１０の基端部１１を
収容する。注出ノズル１０には、エアゾール缶で
ある容器１内の洗浄剤の注出孔９を貫通して設け
る。注出ノズル１０の先端部は中央凸出部７外へ
突出させる。

１２は上面板５に嵌着するキヤツプ部材で、こ
のキヤツプ部材１２はほぼ中空球状の外壁１３を
有する。その内底面１４には嵌合筒部１５を一体
的に突出形成する。この嵌合筒部１５は、その先
端部を前記有底筒状上面板５の凹入部１６の内縁
内に嵌合させる。又キヤツプ部材１２の内底面１
４には、前記嵌合筒部１５の内側に同心的に位置
するように注出筒１７を一体的に垂下形成し、こ
の注出筒１７の貫通孔により、キヤツプ部材１２
の内部と外部を連通させる。前記注出筒１７の内
端部の貫通孔内には、前記注出ノズル１０の先端
１８が係合しており、又前記中央凸出部７内の底
部近傍に底を有する有底筒状のスプリング受８と
注出ノズル１０の基端との間に圧縮スプリング１
９を介在させ、このスプリング１９の力により、
注出ノズル１０を外方へ弾圧する。注出筒１７と
注出ノズル１０の係合により、キヤツプ部材１２
の外壁周縁２０は、前記口縁巻締部２の上方に間
隔を塞ぐように、キヤツプ部材１２の周縁２０に
亘つて連結片２２を介してピルフアー・プルー
フ・リング２１を形成し、前記ピルフアー・プル
ーフ・リング２１につまみ部２３及び切込２４を
形成し、巻締部２に係合する。ピルフアー・プル
ーフ・リング２１は、前記間隔を塞ぐことによつ
て、容器１内の洗浄剤の漏れや、いたずらによる
注出を防止する。

本考案は、かかる構成によるものであるから、
使用に当つては、キヤツプ部材１２の下部外周の
ピルフアー・プルーフ・リング２１のつまみ部２
３をつまんで、切込み２４より連結片２２を引き
ちぎつてリング２１を離脱させることにより、第
４図の状態を得、第６図示のように、排水パイプ
２２等の入口２３にキヤツプ部材１２が当たるよ
うに、容器１を倒置状態に設置し、次いで容器１
を下方に押圧する。かくすることにより、キヤツ
プ部材１２は、第５図示のように、容器１に接近
するように移動し、注出ノズル１０をスプリング
１９の力に抗して没入方向に後退させる。これに
よつて、公知のエアゾール缶バルブ機構が開放さ
れて、容器１内の洗浄剤は、ガス圧により注出ノ
ズル１０から噴射され、注出筒１７を介して排水
パイプ２２内への噴射され、排水パイプ内の汚
れ、ごみ等の固型物の詰りを洗浄することができ
る。

〔考案の効果〕

このように本考案では、排水パイプ等の洗浄の
容器内容物の輸送中の漏れ、市販中の消費者のい
たずら等をキヤツプ部材に一体的に形成したピル
フアー・プルーフ・リングにより防ぐことがで
き、又キヤツプ部材を半球状外壁をもつものとし
たことにより、上下左右のぶれを防ぎ乍ら、種々
の口径の排水パイプ等入口に倒立状態で安定的に
載置しつつ、嵌込むことができ、しかも排水パイ
プ等入口とキヤツプ部材とが全周に亘り円状の線
接触を行い、排水パイプ等の内部を密封すること
ができ、しかも容器を下方へ押圧するのみで、洗
浄剤の噴射の際、ガス圧を排水パイプ外へ出さ
ず、汚れ等を撤底的に落すことができる等の効果
を得ることができる。

尚、本考案の使用状態としては実施例で示した
倒置状態に限定されるものでなく、例えば風呂釜
の湯あかを洗浄する際は横方向に倒して使用する
ことも可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案キヤツプを適用した容器の正面
図、第２図は同平面図、第３図は第１図の縦断面
図、第４図は第３図におけるピルフアー・プルー
フ・リングを離脱させた状態の断面図、第５図は
キヤツプを押圧して本考案を使用状態に置いた場
合の断面図、第６図における該当部分と同じ状態
を示した図、第６図は本考案のキヤツプを施した
容器の使用状態における断面図である。 １……容器、２……口縁巻締部、３……天板部
本体、４……基部、５……上面板、６……周縁、
７……中央凸出部、８……スプリング受、９……
注出孔、１０……注出ノズル、１１……基端、１
２……キヤツプ部材、１３……外壁、１４……内
底面、１５……嵌合筒部、１６……凹入部、１７
……注出筒、１８……先端、１９……スプリン
グ、２０……外壁周縁、２１……ピルフアー・プ
ルーフ・リング、２３……つまみ部、２４……切
込み。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 洗浄剤容器の上端口縁の巻締部に、天板部本体
   の周縁基部を巻込み定着し、この天板部本体の中
   央部に形成した開口の口縁部に、有底円筒状の下
   方に凹入した上面板の周縁部を巻込み定着し、前
   記の上面板の中央に上方へ向つて突設した中央凸
   出部内に、注出孔を貫通せしめた注出ノズルの基
   端部を収容するとともに、その先端部を中央凸出
   部外へ後退自在に突出させ、又ほぼ中空球状の外
   壁を有し、その内底面に嵌合筒部を突出形成した
   キヤツプ部材を設け、このキヤツプ部材の嵌合筒
   部の先端部を、前記有底筒状上面板の凹入部の内
   縁内に嵌合し、更に前記キヤツプ部材の内底面に
   は、前記嵌合筒部の内部にあるように貫通孔を有
   する注出筒を垂下形成し、前記注出筒の内端部の
   前記貫通孔内に前記の注出ノズルの先端を係合さ
   せ、前記容器の口縁巻締部の外周にキヤツプ部材
   外壁周縁に亘つて形成したピルフアー・プルー
   フ・リングを離脱可能に係合せしめたことを特微
   とするエアゾール缶式パイプクリーナーキヤツ
   プ。