JPS6143345Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はカラーテレビジヨンカメラの同期結合
装置に係り、リモートコントロール部に基準とな
るカメラよりの複合映像信号をそのまま位相シフ
トする移相回路を設け、該複合映像信号をバース
ト信号と同期信号とに分けて夫々位相シフトした
後これらを混合していた従来のものに比して簡単
な回路にて構成し得る同期結合装置を提供するこ
とを目的とする。

第１図に示す如く、２台のカラーテレビジヨン
カメラＡ，Ｂを用いて夫々異なつた被写体を撮像
し、カメラＡ，Ｂから長距離離れた位置にある効
果装置１にてカメラＡ，Ｂからの出力を合成し、
受像機の画面a′にカメラＡによる映像を映し出す
と共に、画面a′の隅の画面b′にカメラＢによる映
像を挿入して映し出すことが行なわれている。こ
の際、カメラＡ，Ｂの出力は互いに同期がとられ
ていなければならず、カメラＡの出力である複合
映像信号を基準とし、カメラＢの出力である複合
映像信号の水平同期信号、垂直同期信号、色副搬
送波の位相をロツクさせる必要がある。

ところで、カメラＡ，ＢのうちカメラＢのみリ
モートコントロール装置２にて操作する場合があ
り、第２図に示す如く、カメラＡからの基準複合
映像信号ａからバースト信号抜取回路３にてバー
スト信号を抜取つてロツクドオシレータ４にてバ
ースト信号に位相ロツクされた連続波とする一
方、同期信号分離回路５にて水平同期信号とし、
夫々移相回路６，７にて位相をシフトして混合回
路８にて混合して再び複合映像信号にしてカメラ
Ｂに供給し、カメラＡの出力とカメラＢの出力と
を位相ロツクする。このようなリモートコントロ
ール装置２を用いる場合、一般に、リモートコン
トロール装置２と効果装置１との間の距離と、カ
メラＢと効果装置１との間の距離とは異なるた
め、カメラＡの出力ａとカメラＢの出力ｂとは効
果装置１の入力端において時間軸にずれを生じ、
このずれを打消すために移相回路６，７のシフト
量を調整設定してカメラＡ，Ｂの出力を同位相に
して効果装置１に供給するようにしている。

然るに、この従来のリモートコントロール装置
はバースト信号の位相と水平同期信号の位相とを
別々にシフトしているので移相回路６，７を必要
とする他、バースト信号抜取回路３、ロツクドオ
シレータ４、同期信号分離回路５、混合器８を必
要とし、このために部品点数が多く、小形に構成
し得ず、安価に構成し得ない等の欠点があつた。

本考案は上記欠点を除去したものであり、以下
第３図と共にその一実施例について説明する。

第３図は本考案になるカラーテレビジヨンカメ
ラの同期結合装置の一実施例のブロツク系統図を
示し、第２図と同一構成部分には同一番号、同一
符号を付す。第１図に示すカメラＡよりの基準と
なる複合映像信号ａは第３図に示すリモートコン
トロール装置９の移相回路１０に供給され、ここ
で水平同期信号、垂直同期信号及び色副搬送波と
もに所定量位相シフトされる。移相回路１０は外
付のロータリスイツチ又はボリユームにて色副搬
送波の位相を最大278ns＝２π（NTSCの場合）
シフトできる構成とされている。

なお、移相回路１０を色副搬送波の位相に着目
した構成としたのは、色副搬送波の周波数は同期
信号のそれに比して極めて高いので特にリモート
コントロール装置を用いた場合、ケーブルの長さ
によつて時間軸のずれによる影響が出るためにこ
れを防止する必要があるからである。

移相回路１０にて位相シフトされたカメラＡか
らの複合映像信号はカメラＢに設けられているバ
ースト信号抜取回路１１にてバースト信号を抜取
られてロツクドオシレータ１２に供給されてここ
で連続波とされた後、移相回路１３を介して位相
比較回路１４に供給される。ここで、カメラＢの
同期信号発生回路１５の出力である複合映像信号
ｂからバースト信号抜取回路１６にて抜取られた
バースト信号の位相と比較され、位相差に応じた
直流電圧がとり出されてカメラＡの色副搬送波の
位相とカメラＢの色副搬送波の位相とが同期する
ように位相ロツクする。

一方、リモートコントロール装置９からの複合
映像信号はカメラＢの同期信号分離回路１７にて
同期信号とされ、移相回路１８を介して位相比較
回路１９，２０に供給されて同期信号発生回路１
５からの複合映像信号から同期分離回路２１にて
分離された同期信号と位相比較される。位相比較
回路１９より水平同期信号の位相差に応じた直流
電圧、位相比較回路２０より垂直同期信号の位相
差に応じたリセツトパルスが夫々とり出され、カ
メラＡ，Ｂの水平同期信号の位相及び垂直同期信
号の位相が夫々同期するように位相ロツクする。

なお、リモートコントロール装置を用いずカメ
ラＢ単独で用いる場合もあるので、カメラＢにも
移相回路１３，１８が設けられている。このた
め、第３図に破線で示す如く、リモートコントロ
ール装置９を介することなくカメラＢに信号を供
給し、カメラＢの移相回路１３，１８により位相
を調整することも場合によつては可能であるが、
本実施例のようにリモートコントロール装置９に
設けられた移相回路１０にて位相シフト量を調整
する場合はカメラＢの移相回路１３，１８を調整
する必要はない。

ここで、第１図に示す如く、リモートコントロ
ール装置９と効果装置１との間の距離及びカメラ
Ｂと効果装置１との間の距離に応じ、カメラＡの
出力とカメラＢの出力とが効果装置１の入力端に
おいて時間軸にずれを生じないようにリモートコ
ントロール装置９の移相回路１０にて色副搬送波
の位相に着目してシフト量を調整設定する。この
設定により、色副搬送波、水平同期信号、垂直同
期信号が位相シフトされるが、リモートコントロ
ール装置９と効果装置１との間及びカメラＢとリ
モートコントロール装置９との間の距離が短かい
ときは、水平同期信号、垂直同期信号の周波数は
色副搬送波の周波数に比して極めて低いので、位
相シフトによる水平同期信号及び垂直同期信号の
時間軸の変動は実質上無視し得る。これにより、
リモートコントロール装置９より実質上色副搬送
波の位相を所定量シフトされた複合映像信号がと
り出されることになる。

上述の如く、本考案になるカラーテレビジヨン
カメラの同期結合装置は、リモートコントロール
部の移相回路を、基準とするカメラの出力を複合
映像信号のまま直接位相シフトし、これに含まれ
る色副搬送波を２π以内で位相シフトする移相回
路にて構成したため、基準とするカメラの出力を
バースト信号と同期信号とに分けて夫々位相シフ
トした後これらを混合して他方のカメラに供給し
ていた従来のものに比して部品点数を大幅に削減
し得、回路を簡単に、かつ、小形に、安価に構成
し得、この場合、色副搬送波、水平同期信号、垂
直同期信号ともに位相シフトされるが、水平及び
垂直同期信号の周波数は色副搬送波のそれに比し
て極めて低いので水平及び垂直同期信号の時間軸
変動は実質上無視し得、何ら問題ない等の特長を
有する。

【図面の簡単な説明】

第１図はリモートコントロール装置を用いた一
般のカラーテレビジヨンカメラの同期結合を説明
するための概略ブロツク系統図、第２図は従来の
カラーテレビジヨンカメラ装置の同期結合装置の
一例の要部のブロツク系統図、第３図は本考案装
置の一実施例の要部のブロツク系統図である。 １……効果装置、２，９……リモートコントロ
ール装置、３，１１，１６……バースト信号抜取
回路、４，１２……ロツクドオシレータ、５，１
７，２１……同期信号分離回路、６，７，１０，
１３，１８……移相回路、８……混合回路、１
４，１９，２０……位相比較回路、１５……同期
信号発生回路、Ａ，Ｂ……カラーテレビジヨンカ
メラ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 基準となる一方のカラーテレビジヨンカメラの
   出力をリモートコントロール部に設けられている
   移相回路にて所定量位相シフトし、該位相シフト
   された色副搬送波信号を基準信号として他方のカ
   ラーテレビジヨンカメラ内で該一方の基準となる
   カラーテレビジヨンカメラの出力の位相と該他方
   のカラーテレビジヨンカメラの出力の位相とが同
   期するように位相ロツクするカラーテレビジヨン
   カメラの同期結合装置において、上記リモートコ
   ントロール部の移相回路を、上記一方の基準とな
   るカラーテレビジヨンカメラの出力を複合映像信
   号のまま直接位相シフトし、これに含まれる色副
   搬送波を２π以内で位相シフトする移相回路にて
   構成してなるカラーテレビジヨンカメラの同期結
   合装置。