JPS6143257B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、エアー吸引式のシート自動給送装置
に関する。

普通、エアー吸引式のシート自動給送装置は、
第１図に示すように、シート１を載せるためのシ
ート載置台２と、このシート載置台２上のシート
を吸引給送するためのバキユームユニツト３とで
構成されている。

シート載置台２は、装置本体の一対の互いに対
向した側板に、略水平に挾持固定されている。バ
キユームユニツト３は、シート載置台２の上位に
配設されている。

バキユームユニツト３の下部には、上記側板と
略平行に配置された他の一対の側板４（片側のみ
図示）と、この側板に固定されたセンタープレー
ト５と、側板４とセンタープレート５と協動し
て、バキユームチヤンバー７を形成するバキユー
ムプレート６が、一端を枢軸８に枢着され、中央
部が支軸９によつて折曲可能に形成されている。
バキユームユニツト３の上部には、バキユームチ
ヤンバー７内に負圧を発生さすためのフアンモー
タ１０、前記バキユームプレート６を吊上げる態
様で支持するバランスレバー１１及びフアンモー
タとシート給送のためのドライブモータ１２がそ
れぞれ配設されている。ドライブモータ１２のナ
ルクは、図示されない伝達手段でドライブギア１
３に伝達され、更にドライブギアに噛合い可能
で、バキユームプレート６に回転自在に支持され
たローラギア１４に伝達され、ローラギア１４と
同軸の給送ローラ１５を回転させる。バキユーム
プレート６と、バキユームチヤンバー７と、フア
ンモータ１０とで負圧発生器を構成している。

上記のフアンモータ１０及び給送ローラ１５な
どをユニツト化して構成されるバキユームユニツ
ト３は、装置本体の一対の側板に横架された支軸
１６に前記一対の側板４が回転自在に支承される
ことによつて、シート載置台２の後方部を露呈す
る向き（図中矢印Ａの向き）に、支軸１６を中心
として回動する。

シート載置台上に載置されているシートのうち
最上位のものは、バキユームプレート６の吸気孔
６ａからバキユームチヤンバー７内に向けて吸引
される空気によつてバキユームプレート６の下面
に吸着され、前記吸気孔６ａを塞ぎ前記バキユー
ムチヤンバー内を実質的に気密状態としてそのチ
ヤンバー内の負圧を高める。バキユームチヤンバ
ー７内の負圧が所定値より大きくなると前記バキ
ユームプレート６はその枢軸８を回動支点として
上方に回動し、上記の最上位のシートをその下の
シートから分離する。バキユームプレート６が上
方に回動するとローラギア１４がドライブギア１
３と噛合い給送ローラ１５を回転させ、最上位の
シートはシート載置台２の前方（図中左方）へ給
送される。

ところで、従来のシート自動給送装置では、
A6，B6，B4等のJIS規格にあてはまる定形シー
トのみ適用できるようになつている。すなわち、
前記バキユームプレート６に穿設された吸気孔６
ａの幅（載置台を横切る方向における寸法）の大
きさが、前記JIS規格のシートに適合する大きさ
になつているので、それ以外のシート例えば、小
切手のように、一辺の長さが極端に短かいシート
では、吸気孔６ａを全閉することができず、従つ
てバキユームチヤンバー７内に所定の負圧を発生
させることができないから、給送動作が行なわれ
ない。そのため、変形シートに対しては、複写機
等で定形のコピーを作つてから、そのコピーをエ
アー式シート自動給送装置の原稿代りに用いなけ
ればならない煩しさとコピー作成のコストが余分
にかかるという欠点があつた。

本発明の目的は、複写機等によるコピー作成の
手間とコストを省いて、定形外のシートをも直接
自動給送が行なえるシート自動給送装置を提供す
るにある。

かかる目的は、シートを載せるためのシート載
置台と、このシート載置台上のシートを吸引する
負圧発生器と、吸引されたシートを給送するシー
ト給送ローラとを有するシート自動給送装置にお
いて、シートの巾を隔ててシート載置台の両側に
配置されていて、シート載置台の給送方向上流端
部に固定された可撓性シートを備え、変形シート
の吸引、給紙をも可能としたことを特徴とする自
動給紙装置によつて達成される。

そして、本発明によれば、変形シートと、この
シートの両側に配置された可撓性シートによつ
て、バキユームプレートの吸気孔が殆ど塞がれる
から、バキユームチヤンバー内に所定の負圧が発
生して、変形原稿の吸引、給送が行なわれ、他の
複写機等によるコピー作成の手間とコストを省く
ことができる。

以下、図面の実施例につき詳細に説明する。

第２図は、第１図に示すエアー式シート自動給
送装置のシート載置台に載置するシート載置板を
示す外観斜視図、第３図は、前記シート載置板を
前記エアー式シート自動給送装置のシート載置台
に載せた場合に変形シートと可撓性シートと給送
ローラ列との位置関係を示す一部正面図である。

これらの図において、本発明のシート自動給送
装置は、従来のエアー式シート自動給送装置（第
１図参照）と、第２図に示すシート載置板１７
と、このシート載置板の略中央に配置した原稿Ｓ
の両側に並置していて、その一端部１８ａをシー
ト載置板１７に固定された可撓性シート１８とか
らなつている。シート載置板１７は、巾Ｗがシー
ト載置台２の内巾に略等しく、長さＬが変形シー
トＳの長辺に略等しくなつている。そして、シー
トガイド２Ａに前記シート載置板１７を衝合させ
たときに、変形シートＳが給送ローラ列の略中央
に配置され、中央のローラ１５ｍ，１５ｎがシー
トＳの中心から略等距離にあるようにして、この
シートＳの両側には、可撓性シート１８が、その
一端部１８ａを前記シート載置板１７に固定させ
て並んで配置されてある。可撓性シート１８は、
紙、プラスチツク等のシートと略等しい可撓性を
有するシートからなつている。また可撓性シート
１８の端部１８ａの固定法は、接着剤等による接
着、マジツクテープ（商品名）等による接着或い
はクリツプによる接着等周知の固定法が適用され
てよい。

さて、第２図に示すシート載置板１７を、可撓
性シート１８の固定端部１８ａが、給送方向上流
側に向くようにし、その一側縁（第２図中左側
縁）１７Ａが、シートガイド２Ａに衝合され、さ
らにその前縁１７Ｂが、シート載置台２のストツ
パー２Ｂに衝合されるように配置させて、給送指
令を出す。フアンモータ１０が駆動し、吸気孔６
ａからバキユームチヤンバー７内に向けて吸引さ
れる空気によつて、変形シートＳがバキユームプ
レート６の下面に近寄せられると同時に、可撓性
シート１８は自由端側から浮上してバキユームプ
レート６の下面に近寄せられる。そして、この可
撓性シート１８は変形シートＳが吸引される吸気
孔以外の吸気孔を塞ぐことにより、フアンによる
吸引効果を高めて、バキユームチヤンバー内の負
圧を大きくし、バキユームプレート６の上昇を助
けてローラギア１４の駆動接続を行なわせ、変形
シートＳの給送が可能となる。しかも、シートが
給送ローラ列の中央付近に配置されているから、
シートの斜行が防止され、円滑に給送される。

また、可撓性シート１８は、シートＳより高く
なるように、シートセツト位置に相当する部分を
凹設し、可撓性シートとバキユームプレート６と
の間隙を小さくして、フアンの吸引効果をあげる
ことが好ましい。

また、シートを正しい位置に載置し易いよう
に、シートセツト位置を示す表示を、シート載置
板１７表面に印刷してもよく、また印刷の代りに
枠囲い等の方法を講じてもよい。

さらに、可撓性シートを着脱可能に取付けるよ
うにして、かつサイズを多種用意して、使用シー
ト寸法に合せて選択可能とするようにしても勿論
よい。

さらに、シート載置板を用いずに、シート載置
台２表面上に、直接可撓性シートを取付けても、
変形シートの給送が可能であることはいうまでも
ない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のシート自動給送装置の一部を
示す構成図、第２図は前記シート自動給送装置に
適用されるシート載置板を示す外観斜視図、第３
図は変形シート、可撓性シートと給送ローラ列と
の位置関係を説明する図である。 ２……シート載置台、１０……フアンモータ、
１５……シート給送ローラ、１７……シート載置
板、１８……可撓性シート、Ｓ……変形シート。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ シート１，Ｓを載せるためのシート載置台２
   と、このシート載置台２上のシート１，Ｓを吸引
   する吸引孔６ａを有する負圧発生器６，７，１０
   と、吸引されたシート１，Ｓを給送するシート給
   送ローラ１５とを有する自動給紙装置において、 シート載置台２のシート給送方向上流端部にそ
   の一端部１８ａを着脱可能に固定されていて、上
   記負圧発生器６，７，１０が上記シートＳを吸引
   するとき、上記シートＳを吸引する吸引孔６ａ以
   外の吸引孔６ａを閉塞する可撓性シート１８を備
   えたことを特徴とするシート自動給送装置。 ２ 上記可撓性シート１８は、シートＳの幅を隔
   ててシート載置台２の両側に配置されていること
   を特徴とする特許請求の範囲第１項記載のシート
   自動給送装置。