JPS6141808Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は流し台、洗面台等の水槽から垂下す
る排水パイプを下水管に接続するための排水装置
に関し、更に詳しくは水槽の排水口と下水管とが
上下に合致せずずれているような場合にも簡単で
且確実な接続をもたらすと共に、キヤビネツト内
に収納される物品が衝突して排水パイプを損傷し
たり或は接続が外れたりするのを防止可能とする
ものである。

従来公知の排水パイプの接続においては、キヤ
ビネツトの底板に大径の開口を設け、この開口を
回転板で閉塞して、回転板に偏心して穿たれた小
孔に排水パイプを挿通し、水槽の排水口と下水管
とが上下方向においてずれている場合には、回転
板を回転して小孔と下水管とを合致させて排水パ
イプを下水管に接続するようにしている。

このような構造による場合、回転板を回転させ
て小孔と下水管との位置を合わせて、排水パイプ
を下水管に接続する作業が非常に面倒で手間が掛
かると共に、キヤビネツト内への物品の出し入れ
の際に物品が排水パイプに衝突して排水パイプを
損傷したり或は接続が外れてしまう事故が発生し
ていた。又下水管がキヤビネツト内まで上昇して
来ているような場合にはかかる回転円板の使用は
出来ず、キヤビネツト内に下水管が突出してきわ
めて体裁の悪いものであつた。

この考案は従来の排水パイプの接続構造にみら
れた前記の如き欠点を除去すべくなされたもので
あつて、以下に図面を参照して、詳細に説明す
る。図において１は流し台の水槽、２は該水槽１
の排水口に連続されたゴミ収納装置、３は該ゴミ
収納装置２に上端を接続したフレキシブルな排水
パイプであつて、流し台のキヤビネツト内を垂下
してキヤビネツトの底板４の開口部５を貫通して
下方へ延び下水管６に下端を接続する。底板４の
開口部５は所望の口径を有し、下水管６の位置に
応じて予め若しくは現場にて開口する。

７は上端を前記ゴミ収納装置２の外側面に定着
し、下端を底板４の開口部５に挿着して排水パイ
プ３と間隔をおいて定着される排水パイプ保護筒
であつて、所望の伸縮性と屈曲性を有し、第１図
乃至第４図の実施例にあつては一部を蛇腹構造と
したものが使用されている。しかしながら第５図
に示すように、互にスライド可能な２個の筒体７
０ａ，７０ｂからなる構造のものであつても良
い。この場合、各筒体７０は好ましくは所望の屈
曲性を有する資材例えば軟質プラスチツクで成形
する。保護筒７の上端は前記水槽１の排水口に連
結されたゴミ収納装置２の外周に密接しており、
又下部には前記底板４の上面に密接しつつ係止す
る水平な係止部９が形成され、該係止部９より下
方を開口部５に挿着する。

第２図は水槽１の排水口と下水管６との位置が
ずれた状態を示し、この場合には排水パイプ３及
び保護筒７が図示の如く屈曲して取り付けられ
る。

接続に際しては、先ず第３図に示すように、保
護筒７を上方へ上げておいて、排水パイプ３を下
水管６に挿入し、下水管６の口端に防臭パツキン
８を挿着して、下水管６と排水パツキン３との間
隙を封塞した後、保護筒７を下げて下端を底板４
の開口部５に挿着する。

又、排水パツキンの水洩れ点検や、保護筒７の
取り外しは保護筒７を下方へ押し下げて、排水パ
ツキン３の上端をゴミ収納装置２から外して行
う。

以上の説明においては流し台の水槽と、排水パ
イプとの接続について説明したが、ゴミ収納装置
が連設されていない洗面台の水槽についても全く
同様に実施可能であることは当業者に容易に理解
されるであろう。

かくして、この考案によれば保護筒７が大径で
排水パイプ３との間に間隙を有すると共に屈曲性
を有しているために、上部に位置する水槽と下部
に位置する下水管６とが水平方向にずれており、
したがつて排水パイプ３が水槽の排水口から下水
管に向かつて屈曲して来るような場合において
も、間隙により保護筒７内で排水パイプ３の屈曲
を許容することが出来、ほとんどの場合に支障な
く保護筒７で保護しつつ排水パイプ３の接続が出
来、キヤビネツト内への物品の出し入れ時に直接
排水パイプ３に物品が衝突して排水パイプ３が損
傷したり、或は外れたりするおそれがなくなる。
又、保護筒７はキヤビネツトの底板４の開口部５
に下端が挿着され、上端は水槽１の排水口に密接
しつつ連結されているため、開口部５を通つてネ
ズミやゴキブリ等の害虫が侵入して来ても、保護
筒７内に止どめられ、キヤビネツト内に害虫が入
り込むのを防止することが出来る。更に、保護筒
７は伸縮性を有しているため、排水パイプ３を下
水管６に接続したり、或は排水パイプ３の接続を
点検したりする場合、保護筒７を伸縮させて排水
パイプ３を露出させることが出来るため、接続や
点検を保護筒７を取り外すことなく行うことが出
来る結果、狭いキヤビネツト内における接続や点
検作業を効率良く簡便に行うことが出来る。更
に、保護筒７の下部は水平な係止部９を底板４の
上面に係止し、その下方を開口部５に挿着するよ
うにしてあるので、保護筒７の下部を開口部５に
挿着する際の保護筒７の高さ位置の位置決めを正
確に行うことが出来、下方への保護筒７の落ち込
みがなくなる。

【図面の簡単な説明】

第１，２図はこの考案に係る接続構造の一使用
態様を示す図、第３図は接続途中を示す図、第４
図は接続を外す状態を示す図、第５図は他の実施
例を示す図である。 １……水槽、３……排水パイプ、４……底板、
５……開口部、６……下水管、７……保護筒、９
……係止部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上端を水槽１の排水口に連結し下端を底板４の
   開口部５を通つて下水管６に接続した排水パイプ
   ３の外周に、排水パイプ３との間に間隙を有する
   大径で且伸縮性を有する保護筒７を配設し、該保
   護筒７の上端を前記水槽１の下部に密接しつつ連
   結し、下部に前記底板４の上面に密接係止する水
   平な係止部９を形成し、該係止部９より下方を開
   口部５に挿着したことを特徴とする流し台、洗面
   台等の排水装置。