JPS6141801B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は塵芥収集車の塵芥排出装置に関するも
のである。

塵芥を収容するボデーの後部に塵芥積込用のホ
ツパーを有し、該ホツパー内部に回転板及び押込
板等の積込装置を装備した所謂リヤローダ方式の
塵芥収集車においては、従来はホツパー部がボデ
ーに対し上方に回動してボデー後部を開放しボデ
ー内に収容した塵芥を排出し得るようになつてい
るのが一般的である。このようにボデー後部にホ
ツパー部を開閉作動し得るように設けたものにあ
つては、ボデー部の汚水が該ボデーとホツパー部
の接合筒所から洩れるのを完全に防ぐことが極め
て困難で、市街地走行中路上に汚水が流れ落ちる
欠点があり、又塵芥排出に際しホツパー部をダン
プさせたとき、誤つてダンプしたホツパー部が落
下し、作業員の死傷事故をまねくことがあり、非
常に危険である等、多くの問題を有している。

上記のような問題に対処するために、リヤロー
ダ方式の塵芥収集車において、ホツパー部をボデ
ー後部にボデーの延長部として一体に形成した塵
芥収集車が考えられているが、このような所謂一
体型塵芥収集車では、ボデー内に圧縮収容された
塵芥をホツパー部後方の開口部より排出する場
合、塵芥がホツパー部の塵芥投入用くぼみ部にた
まり、該くぼみ部にたまつた塵芥を残らず排出す
ることが極めて困難である。

本発明はボデー及びホツパー部のあらゆる形状
の底面に追従し一回の作動にて塵芥を残らず排出
し得る塵芥排出装置を提供するものであり、以下
附図実施例につき説明する。

図において１は自動車のフレームＦ上に装着さ
れたボデー（塵芥収容箱）で、その後部には後面
部に塵芥投入及び排出用の開口部を有するホツパ
ー部２が一体に連設されている。３は本発明にか
かる塵芥排出装置で、該塵芥排出装置３はボデー
１の後方寄りの上部にピン９にて回動可能に取付
けられたガイドレール４，該ガイドレール４と一
体の押出しパネル５，該ガイドレール４に摺動可
能なるよう嵌装された排出パネル６，該ガイドレ
ール４の回動制御用シリンダー装置７及び排出パ
ネル６の摺動制御用シリンダー装置８の組合せに
より構成される。

ガイドレール４はボデー１の左右両側内面に沿
つてそれぞれ設けられ、該左右のガイドレール
４，４はその後面部に固定された押出しパネル５
により一体に連結され、ピン９を中心として回動
し得るようになつており、該左右のガイドレール
４，４に左右両側縁部が嵌合した状態で組付け保
持された排出パネル６は該ガイドレール４，４の
回動に伴ない一体的に回動すると同時にガイドレ
ール４，４に沿つて摺動移動し得るようになつて
いる。

シリンダー装置７は、一端はボデー１の前方上
部にピン１０にて枢着され他端はピン１１にてガ
イドレール４に枢着されており、該シリンダー装
置７の伸縮作動によりガイドレール４をピン９を
中心として回動させ得るようになつている。

又他のシリンダー装置８は第２図に示すように
排出パネル６両側のガイドレール４への嵌装部６
ａ（中空柱材にて構成される）内に装着され、そ
の一端はピン９に、他端は第１図示のように排出
パネル６の先端部付近にピン１２にてそれぞれ枢
着され、該シリンダー装置８の伸縮作動により排
出パネル６はガイドレール４に案内されて摺動す
るようになつている。尚ホツパー２内には図示は
省略しているが該ホツパー２のくぼみ部２ａ内に
投入された塵芥を掻き上げてボデー１内に押し込
む塵芥積込装置が設けられ、該塵芥積込装置はボ
デー１内塵芥を排出しようとする際には回動して
ホツパー部２の上方に位置し得るようになつてい
る。

上記本発明に係る塵芥排出装置３は、車両走行
中及び塵芥積込時等塵芥排出時以外は両シリンダ
ー装置７，８が共に収縮して第１図実線示のよう
にボデー１内前方上部の停止位置に保持され、こ
の状態でボデー１内に塵芥が収容される。

塵芥排出に際しては先ず図示しないホツパー２
内の塵芥積込装置が上方に回動しホツパー２後方
の開口部を全面的に開放する。

次にシリンダー装置７を伸張させると同時に他
のシリンダー装置８を伸張させる。

するとガイドレール４はピン９を中心として後
方に回動すると同時に排出パネル６はガイドレー
ルと共に回動しつつ伸張方向に摺動する。

この場合シリンダー装置７及び８の伸張作動を
所定の割合にて制御することにより、排出パネル
６の先端軌跡をボデー１の前面壁１ａに沿つて下
方に移動するよう設定することができる。又排出
パネル６先端が前面壁１ａを下りきると、更にシ
リンダー装置７は依然として伸張し続けるが他の
シリンダー装置８は収縮作動を行ない、排出パネ
ル６先端はボデー１の底面１ｂに沿つて後方に移
動し、排出パネル６がピン９の直下点を通過する
とシリンダー装置８を伸張作動させ、ホツパー部
２のくぼみ部２ａの前端部に至ると更にシリンダ
ー装置８を伸張させつつシリンダー装置７を伸張
させ続けることにより排出パネル６先端はボデー
１の底面１ｂよりホツパー部２のくぼみ部底面２
ｂに沿つて後方に回動し、ボデー１及びホツパー
部２内の塵芥は押出パネル５及び排出パネル６に
より残らずホツパー部後方開口部より外部に排出
され第１図鎖線位置にて排出作動は終り、シリン
ダー装置７及び８の作動にて実線示の停止位置に
戻つて塵芥排出のサイクルは完了する。

以上のように本発明によれば、押出しパネルを
備えたガイドレールと該ガイドレールに摺動可能
に支持された排出パネルの回動及び伸縮作動にて
一度にボデー内及びホツパー内の塵芥を後方開口
部より排出することができるもので、構成の簡単
なること及びどんなに複雑な底面形状を有するも
のにでも適用でき的確なる塵芥排出を行ない得る
点等、極めて実用的に有用なるものである。

尚本発明の排出装置はホツパー部をボデーに対
しダンプさせ得る従来の一般的な塵芥収集車にも
適用でき、この場合はボデーの底面形状の設計自
由度を高めることができる等の利益をもたらし得
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示す縦断側面図、第
２図は第１図のＡ−Ａ線断面図である。 １…ボデー、２…ホツパー部、３…塵芥排出装
置、４…ガイドレール、５…押出しパネル、６…
排出パネル、７，８…シリンダー装置、９，１
０，１１，１２…ピン。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 塵芥を収容するボデーの後部に投入塵芥の積
   込装置を装備したホツパー部を有するリヤローダ
   方式の塵芥収集車において、ボデーのやや後方部
   上方に枢着されボデーの左右両側内面に沿つて回
   動し得る左右のガイドレールを押出しパネルにて
   一体的に連結し、該ガイドレールに排出パネルを
   摺動可能なる如く嵌装支持させて設け、該ガイド
   レールをボデー内前方上部の停止位置より後方に
   回動させるシリンダー装置を設けると共に、排出
   パネルをガイドレールに対し上記ガイドレールの
   後方回転に伴ない排出パネルがボデー前壁面より
   ボデー底面，ホツパー部底面に沿うよう摺動作動
   させるシリンダ装置を設けたことを特徴とする塵
   芥収集車の塵芥排出装置。