JPS6141588Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、食品の材料を特定の形状に握り固め
て形成し、人手によるのと変らない固さ、おいし
さを有する各種の食品を容易に成形できる食品成
形機において、特定の形状に成形する食品材料を
所定量ごとに、かつ、一定の硬さに処理して供給
することができる材料供給機構に関するものであ
る。

以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明
する。

成形機の本体１はその前面が垂直な平面状に形
成してあり、前面の下部左右にはローラ２，２が
軸支してあり、ローラ２，２間には搬送用のコン
ベアベルト３が巻回してある。このコンベアベル
ト３の上方には食品材料の供給機構４、成形機構
５が左右に配置してある。供給機構４の上部には
食品材料の投入部６が設置してある。この投入部
６は後方にホツパ７を有する上部開口の箱体８か
ら成り、その内底前後部にローラ９，９が軸支し
てあり、ローラ９，９間には搬送用のコンベアベ
ルト１０が巻回してある。また、箱体８の両側に
はコンベアベルト１０の上方に位置して食品材料
の掻出し棒１１，１１、解し棒１２が各々回転自
在に軸支してある。これら掻出し棒１１，１１お
よび解し棒１２は箱体８の外側において各棒端に
固着したロープ車１３，１３，１３およびロープ
車１４間に巻回したロープ１５，１５，１５を介
して図中矢印方向に回動するようになつている。

尚、前記コンベアベルト１０もローラ９の軸端
に固着したロープ車１６およびロープ車１７との
間に巻回したロープ１８を介して図中矢印方向に
回動するようになつている。

次に、前記ローラ９の前部で箱体８の下部には
前後方向に一対の縦板１９，１９が間隔を置いて
平行に連結してある。

この縦板１９，１９の間で上下方向の左右に複
数対の送りローラ２０，２１，２２，２３，２
４，２５が各々対設してあり、これら送りローラ
のうち最上部の送りローラ２０の間隔を最も大き
くさせてあり、下方にいくに従い軸間距離を徐々
に狭くしてある。そして、下部の送りローラ２
４，２５の軸間距離はほぼ等しくさせてある。各
送りローラ２０〜２５の外面には軸方向に複数個
の爪２６が突設させてある。

縦板１９，１９の下端付近には水平に突出した
作動アーム２７，２７が位置させてあり、各アー
ム２７，２７の先端には送りローラ２５の下部に
位置するようカツター２８，２８が固着してあ
る。前記作動アーム２７，２７は本体１内で水平
に延長したラツク２９，２９に固着してあり、ラ
ツク２９，２９の歯車はピニオン３０の上下部で
噛合せてある。

尚、前記送りローラの上下の数は複数対あれば
よく、第１図あるいは第３図のように５対あるい
は６対あつても良いことは勿論である。

次に、成形機構５は、本体１の前面に突出され
たアングル３１により挿通保持された副ロツド３
２の下端に四角形状のベースプレート（図示しな
い）が固着してあり、このベースプレートと副ロ
ツド３２の外周に摺動自在に挿通した主ロツド３
３間に復帰バネ（図示しない）が介在させてあ
る。主ロツド３３の下端には前後左右方向に耳部
３４が十字形に突出させてあり、前記ベースプレ
ートの四辺には各々加圧体３５がピン３６によつ
て回動自在に軸結してあり、各耳部３４と加圧体
３５は各々リンク３７によつて連結してある。さ
らに、前記ベースプレートの下面には下面へ開口
したゴム製の成形体３８の上面が固着してある。
一方、主ロツド３３の外周には駆動装置に連結し
た昇降アーム３９が固着してあり、副ロツド３２
の上部にはその位置を調整できるストツパ４０が
固着してある。

次に、本実施例の作用を説明する。

制御スイツチをオンさせると、ローラ２，２が
回転し、コンベアベルト３を図中矢印に示す方向
に移動する。一方、供給機構４の各送りローラ２
０〜２５が回動すると同時に、食品材料の投入部
６のローラ９，９も回転し、コンベアベルト１０
を図中矢印方向に移動する。また、ロープ車１
３、ロープ１４の回転に伴い食品の掻出し棒１１
および解し棒１２が図示のように回動する。

この状態でホツパ７の食品の材料、例えば御飯
ａを投入するとコンベアベルト１０の後方に載せ
られてベルト１０の回転に伴い徐々に前方へ移行
するが、この移行中まず御飯ａは、御飯の進行方
向に逆つて回転する解し棒１２によつて掻きまぜ
られながら解ぐされ、次いで御飯の進行方向に順
応して回転する掻出し棒１１，１１によつてコン
ベアベルト１０の前端より掻出される。そして御
飯ａは縦板１９，１９間に落下し、送りローラ２
０〜２５間に積み上げられることになり、各送り
ローラ２０〜２５の回転方向に沿つて下方に移動
される。すなわち、大きく拡いた送りローラ２
０，２０より挿入された御飯ａは徐々に間隔が狭
められている送りローラ２１，２２，２３，２４
間を各爪２６によつて押し下げられながら圧縮さ
れ最下部の送りローラ２５，２５に到達する。そ
して、所定の時期になるとピニオン３０が回転
し、ラツク２９，２９が左右に移動し作動アーム
２７，２７が左右に移動するに従いカツター２
８，２８が開き、御飯ａは送りローラ２５，２５
間から圧縮されたまま落下し、次いでカツター２
８，２８が閉じることにより所定量だけ切断され
ることになる。

この御飯ａの落下、切断の動作を第５図（送り
ローラが５対）による説明すると、第４図イでは
カツター２８，２８は閉じているが、各送りロー
ラ２０〜２４が回転しているのでその爪２６によ
り落下してきた御飯ａを下方に押し下げ、適当に
圧縮させることになる。第４図ロではカツター２
８，２８が開き適当に圧縮された御飯ａは下方に
押し出される。第４図ハでは御飯ａが押し出され
たらカツター２８，２８が閉じ、適量の御飯ａが
切断される一方、残りの御飯ａの落下を阻止し、
以下上記イ，ロ，ハの動作を繰り返えす。

以上のようにカツター２８，２８で切断された
御飯ａはコンベアベルト３上に載置されるが、コ
ンベアベルト３は図中矢印の方向に間欠的に移動
しているので、所定量に切断された御飯ａは成形
機構５の方向へ移動する。御飯ａが成形機構５の
下部に位置し停止するとアーム３９が下降し、副
ロツド３２、主ロツド３３等をコンベアベルト３
方向に押し下げる。成形体３８の下端がコンベア
ベルト３上に接触し、その開口部に御飯ａが入り
込んだとき、ストツパ４０はアングル３１に接触
し、副ロツド３２はその位置に停止して主ロツド
３３のみが押し下げられる。このため、主ロツド
３３は復帰バネに逆つて副ロツド３２外周を摺動
し、リンク３７を介して加圧体３５をピン３６を
中心に揺動させ、成形体３８の外側に接触させ
る。ここにおいて、御飯ａは弾性を有する成形体
３８によつて包み込まれるように柔く、つまり丁
度人手によるのと同じように主として外側だけが
加圧された状態で、しかも全体が均一の圧力を受
けて握り固められることになる。

次いで、以上のように所定時間だけ御飯ａを握
り固めたならば前述とは逆にアーム３９が上昇
し、アングル３１がストツパ４０から離間すると
同時に復帰バネも復元し、かくして加圧体３５が
外側へ回転すると同時に御飯ａを成形体３８内か
ら解放する。こうして成形を完了した御飯ａはコ
ンベアベルト３により成形機構５の直下より排除
される。

本考案は上記のように、食品材料の投入部６の
下方に位置しつつ上下方向の左右に対設された複
数対の送りローラ２０………より成り、各送りロ
ーラ２０………の外面には軸方向に複数個の爪２
６が突設されると共に、下方の送りローラに対し
て上方の送りローラの間隔を拡大配置し、且つ最
下部の送りローラの下方にカツター２８を装置し
たものであるから、食品材料を圧縮させて特定の
形状に成形加工させやすいように処理して供給で
き、その場合例えば御飯を混練することなく、ま
た食品材料の硬さが変つても常に一定量づつ次の
成形工程へ円滑且つ確実に移行させることができ
るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る食品成形機における材料
供給機構の一実施例を示す正面図、第２図は同上
の側面図、第３図は実施２例の供給機構の１部分
の正面図、第４図は送りローラの斜視図、第５図
イ，ロ，ハは概略の作用説明図である。 図中主要符号、６……食品投入部、２０〜２５
……送りローラ、２６……爪、２８……カツタ
ー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 食品材料の投入部の下方に位置しつつ上下方向
   の左右に対設された複数対の送りローラを備え、
   各送りローラの外面には軸方向に複数個の爪が突
   設されると共に、下方の送りローラに対して上方
   の送りローラの間隔を拡大配置し、且つ最下部の
   送りローラの下方にカツタを装置して成る食品成
   形機における材料供給機構。