JPS6141405B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、メモリーや制御回路等を内蔵し、装
置本体に着脱自在に装着されるモジユールに関す
るものである。

従来、電子式辞書（翻訳機）や言語学習機等の
中には、語数を増やすことができるように、ま
た、装置本体に他の機能を付加することが可能な
ように、メモリー、制御回路等を構成するＣ−
MOSLSI等を内蔵したモジユールを装置本体に装
着するようにしたものがある。

第１図は、上記のような装置に於て用いられる
従来のモジユールを示す外観斜視図である。

図に於て、１はモジユール本体、２は装置本体
との間の電気的接続を得るための接続用端子（コ
イルバネ）であり、内部に於て回路基板上の電極
に接触すると共に、その一部がモジユール本体キ
ヤビネツト３に設けられた透孔４より外部に突出
するように保持されている。５はモジユールを装
置本体に固定するための取り付け金具であり、モ
ジユール本体１の突起６，６及び上記取り付け金
具５の突起７，７が装置本体側の所定の係合部と
それぞれ係合することにより、モジユールが装置
本体に固定される構成となつている。すなわち、
本体１の突起６，６を先ず装置本体の係合部に係
合させ、その後、取り付け金具５の押圧部８の押
圧により該取り付け金具５を矢印方向に移動さ
せ、その状態で該金具５の突起７，７と装置本体
の係合部との位置合わせを行つた後、押圧力を解
除すれば、本体キヤビネツト３と一体形成された
バネ部材９の作用により、取り付け金具５が原位
置に復帰して、該金具５の突起７，７が装置本体
の係合部にはまり込み、モジユールが装置本体に
固定される構成となつている。モジユールの取り
外しは、上記の逆を行えばよい。

第２図は、第１図に示すモジユールが装着され
る装置本体（電子式翻訳機等）の底面図である。

図に於て、１１は装置本体、１２はモジユール
装着部である。１３，１３は、モジユール装着部
１２に於て設けられている透孔であり、該透孔１
３，１３を介して、装置本体内部に設けられる回
路基板に形成されている電極１４が臨まれる構成
となつている。モジユールをモジユール装着部１
２に装着すると、モジユールの各接続用端子２は
それぞれ対応する上記電極１４と接触する。な
お、１５は電源となるボタン型電池、１６はモジ
ユール装着部１２及び電池収納部を覆う蓋であ
る。

しかし、第１図に示すような構成の従来のモジ
ユールに於ては、接続用端子が本体外部に突出し
ているため、モジユール取り付け時あるいはモジ
ユール取り外し時等に於てモジユールを手に持つ
た時、或いは何らかの帯電物がモジユールに近付
いた時などに、人体に蓄積している静電気、或い
は上記帯電物の静電気などが、上記接続用端子を
介して内部に侵入し易く、これにより内蔵されて
いるＣ−MOS LSI等が破壊されるという問題点
があつた。

本発明は上記問題点を解決することを目的とし
てなされたものであり、第１図に示すような構成
のモジユールに於て、内蔵メモリー等を静電気か
ら保護するためにきわめて有効な構成を提供する
ものである。

以下、実施例に基づいて本発明を詳細に説明す
る。

第３図は本発明の一実施例の外観斜視図、第４
図は同分解斜視図である。

図に於て、２１は上キヤビネツト、２２は下キ
ヤビネツトである。２３は回路基板、２４はＣ−
MOS LSIである。２５は、下キヤビネツト２２
に存在する開口部を介して回路基板２３に指など
が触れることを防止するために設けられている絶
縁シートである。２６は接続用端子、２７は下キ
ヤビネツト２２に設けられた透孔である。そし
て、２８は本発明に係る静電気対策金具であり、
２９は該金具２８を下キヤビネツト２２に固定す
るための取り付け金具である。

上キヤビネツト２１と下キヤビネツト２２とは
嵌合によつて組合わせられる。一方、静電気対策
金具２８の下キヤビネツト２２への取り付けは以
下のようにして行われる。すなわち、下キヤビネ
ツト２２に設けられている突起３０が、静電気対
策金具２８の穴３１にはまりこむように、金具２
８とモジユール本体とを組み合わせ、更に、該金
具２８の中央部と、下キヤビネツト２２と一体的
に設けられている取り付け金具保持部材３２との
間に、上記取り付け金具２９を差し込む（矢印は
差し込み方向を示している）ことによつて、静電
気対策金具２８はモジユール本体に固定される。
なお、この時、突起３０は、一旦下方に押圧され
た後、取り付け金具２９の穴３３が該突起３０の
位置にきた時に下キヤビネツト２２の弾性により
元の位置に復帰して該金具２９の穴３３にはまり
こむ。これにより取り付け金具２９の抜けが防止
される。

また、３４は静電気対策金具２８に設けられた
突部であり、該突部３４は静電気対策金具２８と
取り付け金具２９とを積極的に接触させ、該両者
間の電気的導通を良好なものにするためのもので
ある。上記突部３４を設けなくても、静電気対策
金具２８と取り付け金具２９とは接触するが、上
記突部３４を設けることによつて両者間の電気的
導通状態をより良好なものにしているものであ
る。これにより、実質的に静電気対策金具２８の
面積を大きくしたのと同等の効果が得られ、静電
気に対してより強いものとなるものである。

第５図ａ，ｂは、静電気対策金具２８と接続用
端子２６との位置関係を示す部分断面図である。
第５図ａは、第３図に於けるＡ−A′線断面を示
す部分断面図、第５図ｂは同Ｂ−B′線断面を示す
部分断面図である。

図に示すように、モジユール単独の状態（非装
着状態）では、静電気対策金具２８の面３５の高
さが、接続用端子２６の先端３６の高さと略同じ
になるように構成されている。このような構成と
することにより、静電気はまず金具２８の方に落
ち、端子２６の方には落ちにくくなる。静電気発
生装置を用い、帯電した金属球をモジユールに近
付ける実験を行つた結果、第１図に示した従来の
モジユールは2kVで破壊されたのに対し、本発明
のモジユールは7kVの静電気を飛ばしても破壊さ
れなかつた。

静電気対策金具２８は厚さ0.2mm程度のステン
レスで構成されており、弾性をもつている。した
がつて、その中央部は固定されていても、周辺
部、すなわち接続用端子２６の近傍の部分は上下
に浮き沈みする。このため、モジユールを装置本
体に装着したときには、上記周辺部は装置本体内
部の回路基板に接触して沈み、端子２６がこの回
路基板上の電極と接触することを妨げることはな
い。

更に、静電気対策金具２８には、第４図に示す
ように、突部３７が４箇所に設けられている。こ
のため、モジユール装着状態に於て、金具２８の
端子２６を囲む部分が装着本体内部の回路基板上
の電極と接触することはなく、端子間が短絡され
てしまうようなことは起こらない。第６図ａ，ｂ
はその様子を示す部分断面図である。なお、第６
図ａ，ｂは、それぞれ第５図ａ，ｂに対応してい
る。

本実施例のモジユールは、第１図に示す従来の
モジユールと同様、モジユール本体の突起３８，
３８及び取り付け金具２９の突起３９，３９が、
装置本体側の所定の係合部とそれぞれ係合するこ
とによつて、装置本体に固定される。すなわち、
取り付け金具２９は、静電気対策金具２８をモジ
ユール本体に固定するだけでなく、モジユールを
装置本体に装着するための金具ともなつており、
全体の構成が簡略化されている。

第７図は本発明の他の実施例の外観斜視図であ
る。

本実施例は、静電気対策金具４１と取り付け金
具４２とが直接接触しない構成としたものであ
る。

以上詳細に説明したように本発明のモジユール
は、メモリー、制御回路等を内蔵し、装置本体に
着脱自在に装着されるものに於て、非装着時に於
ては、モジユール本体外部に突出する如く設けら
れる接続用端子を囲繞した状態に保持され、装着
時に於ては、モジユール本体の方向に移動した状
態で保持される構成の電気的導体を設け、該電気
的導体により上記内蔵されるメモリー、制御回路
等を静電気から保護する構成としたことを特徴と
するものであり、本発明によれば静電気に対して
強いモジユールを得ることができると共に、電気
的導体が接続用端子を囲んでいるため直接該端子
に指などが触れることがなく端子をいためること
がないという効果も奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図、第３図、第４図及び第７図は斜視図、
第２図は底面図、第５図及び第６図は断面図であ
る。 符号、１１：装置本体、１２：モジユール装着
部、２１：上キヤビネツト、２２：下キヤビネツ
ト、２３：回路基板、２４：Ｃ−MOS LSI、２
６：接続用端子、２７：透孔、２８：静電気対策
金具、２９：取り付け金具、４１：静電気対策金
具、４２：取り付け金具。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ メモリー、制御回路等を内蔵し、装置本体に
   着脱自在に装着されるモジユールに於て、 非装着時に於ては、モジユール本体外部に突出
   する如く設けられる接続用端子を囲繞した状態に
   保持され、装着時に於ては、モジユール本体の方
   向に移動した状態で保持される構成の電気的導体
   を設け、該電気的導体により上記内蔵されるメモ
   リー、制御回路等を静電気から保護する構成とし
   たことを特徴とするモジユール。