JPS6139610Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、自動車の外気導入装置に関する。

一般に、自動車では、車室の前部に窓孔を設
け、この窓孔にヒーターの導入管を連結したり、
ベンチレータの導入管を連結して、車室内に外気
を導入して換気できるようにしている。ところ
で、車室の前部に設ける窓孔は、単純な孔では空
気と共に雨水も侵入するので、空気だけ導入でき
るように、水の遮蔽板を付設しなければならず、
構造が複雑になつて製造コストが高くついてい
る。

この考案は、かかる点に鑑み、バンパーを導入
空気の通路に利用すると共に、バンパーの剛性も
高くできるように改善したもので、以下図面に示
す本考案の実施例について説明する。

バンパー１は、断面が横向きの略凹字状をした
細長いもので、車体のフロントパネル２の下部に
横長に装着する。バンパー１は、合成樹脂を材料
にして型成形するもので、内側に仕切壁３を一体
的に設けて、仕切壁３の内側を空気通路４とす
る。

そして、空気通路４の一端には、吸入口５を設
ける。吸入口５は、第１図に示すようにバンパー
１の前側に穿設してもよいし、第２図に示すよう
に仕切壁３の一端の下側を切欠いてもよい。バン
パー１は、仕切壁３の先端に沿つてシール条６を
装着し、シール条６がフロントパネル２に密着す
るように、フロントパネル２の下部前側に横長に
取付ける。そして、このとき、フロントパネル２
に穿設した導入孔７が空気通路４の他端に臨むよ
うにする。導入孔７には、ヒーターの導入管８が
連結してある。

作用について説明する。

外気は、吸入口５から空気通路４の一端内に入
り、空気通路４を横方向に流れ、空気通路４の他
端から導入孔７を通つて車室内に入る。吸入口５
に、空気と共に雨水が入つても、空気通路４が横
方向に長いので、他端の導入孔７に入ることがで
きず、車室へ雨水が侵入することを防げる。又、
バンパー１に設けた仕切壁３は、バンパー１の剛
性を高めることができ、衝突時の破損を少くでき
る。

以上説明したように、この考案は、断面略凹字
状のバンパーの内側に仕切壁を一体的に設けた空
気通路を設け、仕切壁の先端を車体のフロントパ
ネルに密着させ、空気通路の一端に吸入口を設
け、他端にフロントパネルの導入孔を臨ませたの
で、空気は、空気通路を通つて導入孔から車室側
に入ることができ、雨水は横長の空気通路に阻止
されて、導入孔に入ることを防ぐことができる。
こうして、空気は車室に導入できるが、水の車室
への侵入を防げる。又、空気通路を構成するバン
パーの仕切壁は、バンパーと一体成形できるの
で、製作が容易で安価にでき、バンパーの剛性を
高めて衝突時の破損を少なくできる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示し、第１図は外観斜
視図、第２図はバンパーを裏側から見た斜視図、
第３図は第１図Ａ−Ａ矢視拡大断面図である。 １……バンパー、２……フロントパネル、３…
…仕切壁、４……空気通路、５……吸入口、７…
…導入孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 断面略凹字状のバンパーの内側に仕切壁を一体
   的に設けた空気通路を設け、仕切壁の先端を車体
   のフロントパネルに密着させ、空気通路の一端に
   吸入口を設け、他端にフロントパネルの導入孔を
   臨ませたことを特徴とする自動車の外気導入装
   置。