JPS6137925Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はフラツシヤ、特に地熱発電用横置き型
フラツシヤに関する。

従来の横置きフラツシヤは第１，２図に示すよ
うにタンク１、熱水入口ダクト２、曲り板３、と
い４、熱水排水管５、蒸気抽気管６から成り、熱
水入口ダクト２から圧入された熱水が、曲り板３
部で減圧され突沸（フラツシユ）現象で蒸気を発
生する。発生した蒸気は、とい４の隙間からタン
ク１内の施回流れ中心位置１１まわりへ流出し上
方の蒸気抽気管６へ向う。一方、残つた熱水はと
い４及びタンク１壁に沿つて下方の熱水排出管５
から破線の矢印で第３図中に図示する様に排出熱
水の流れ１２となつて排水される。

ところが、第３図に示すように、タンク１内の
蒸気流８はタンク１壁面に沿つて旋回しており、
熱水入口ダクト２と反対側の壁面近くで早く、こ
の早い上昇流の流速分布９中に熱水飛沫１０の一
部が混入する（エントレインメント）のため、抽
気された蒸気中に溶融塩分、シリカ等が含まれタ
ービン翼のスケールトラブルの原因となる等の不
具合が生じている。

本考案は上記の不具合を解消することを目的と
してなされたものであり、タンク１内曲り板３の
背面に成形突起板を取付けたことを特徴とするフ
ラツシヤを提供している。本考案によるフラツシ
ヤに依ればタンク内の蒸気上昇流の偏りが押えら
れ熱水飛沫の混入が防止出来、タービン翼のスケ
ールトラブルが防げる。

次に本考案を第４〜６図に示す１実施例に基づ
いて説明する。

第４〜６図に於いて従来例を示す第１〜３図と
同じ符号を付した部材は第１〜３図とほぼ同様な
構成であり説明を省略する。上記の偏流は、曲り
板３の形状とタンク１の形状との不釣合に帰因す
るものの、フラツシング、及び蒸気と熱水の分離
のためには曲り板３が必要である。また、タンク
１内圧力が通常1.5〜２気圧と高いためタンク１
形状も円形断面が望ましい。

したがつて上記偏流を防止するために曲り板３
の出口背面に成形凸面板７を追設する。こうすれ
ば、タンク内の蒸気の流れはコアンダ効果により
第６図に示すように、成形凸面板７の外面に沿つ
て流れ、タンク１内上昇流の流速分布９は均一化
し、熱水飛沫１０の混入量は減少する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のフラツシヤの正面図、第２図は
第１図の−断面図、第３図は従来のフラツシ
ヤタンク内の蒸気および熱水（飛沫）の流れ模式
図、第４図は本考案の１実施例の断面図、第５図
はその一部詳細図、第６図は本考案の１実施例に
於けるフラツシヤタンク内の蒸気および熱水（飛
沫）の流れ模式図である。 １……タンク、２……熱水入口ダクト、３……
曲り板、４……とい、５……熱水排水管、６……
蒸気抽気管、７……成形凸面板、８……蒸気流
れ、９……蒸気上昇の流速分布、１０……熱水飛
沫、１１……旋回流れ中心位置、１２……排出熱
水の流れ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上部に蒸気排出管、下部に排水管を備えたタン
   クの側壁から挿入された下方へ向つてわん曲した
   熱水通路を設けたフラツシヤにおいて、上記熱水
   通路の下端部の背面に、突起部材を設けたことを
   特徴とするフラツシヤ。