JPS6137477Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はNC工作機械等に附帯して多種多様の
工具を供給及び格納するマシニングセンタ用チエ
ーンに関する。

更に詳述すれば、工具を格納するマガジンが取
付けられたマシニングセンタ用チエーンを３次元
に屈曲自在にすることにより、工具の装脱位置及
び装脱姿勢を自由に選択でき、且つ該チエーンの
３次元に運行経路を自由にレイアウトすることが
できるものである。

従来のマシニングセンタ用チエーンＣは第１図
に示す如く２次元にリンクプレートL₁とL₂とが
屈曲可能ではあるが３次元に屈曲することが不可
能であるために、工作機械等の主軸、即ち工具を
取付ける軸が横軸である場合には該チエーンに取
付けるマガジンの工具Ｔの格納軸線を横向きにし
て、工具ＴをマガジンＭと主軸との間で装脱運搬
する際に同一平面内で、即ちグリツパＧの２次元
の動作で工具Ｔを移動できるように該チエーンの
運行移動面を立面として配設しており、しかもチ
エーンを立面内で移動させるときは該チエーンの
横面内で運行移動させる場合に比し占有床面積を
著しく節減できるため、主軸が立軸の場合におい
てもマガジンＭの工具格納軸線が横向きでチエー
ンの運行移動面が立面である配置を変えることな
く、工具を装脱運搬するグリツパに３次元の動作
をさせるか、又はチエーンのリンクプレートL′に
取付けたマガジンM′を第２図に示す如く90゜旋
回させてマガジンの工具格納軸線を鎖線の如く直
立せしめグリツパに２次元の動作をせしめて工具
の装脱運搬をさせるようにしている。

しかし、主軸が立軸の場合における上述したよ
うなグリツパの３次元運動及び工具装脱位置にお
けるリンクプレートの90゜旋回動作は機構的に極
めて複雑となり、従つて誤動作が多い欠点を有
し、更に一連のマシニングセンタ用チエーンによ
つて主軸が横軸及び立軸を含む複数の工作機械に
工具を装脱するような場合には２次元のみ屈曲可
能なマシニングセンタ用チエーンでは工具の工作
機械への供給は非常に困難である。

そこで、本考案は上記従来の欠点を除去したも
のであつて、以下、本考案の実施例を第３図〜第
８図について説明すると、 第３〜４図に示すマシニングセンタ用チエーン
１は対向する一対のリンクプレート２，２′が縦
方向連結ピン３及び横方向連結ピン４によつて交
互に長手方向に連結されて３次元に屈曲自在なユ
ニバーサルチエーンを構成し、横方向連結ピン
４，４で連結されているリンクプレート５，５は
アングル状を有しマガジン取付面６，６を形成
し、該取付け面６，６には工具格納マガジンＧを
取付ける複数のボルト孔７が穿設され、マガジン
Ｇは工具格納軸線を横方向連結ピン４，４と平行
にして取付け面６，６に取付けられる。

そこで、該マシニングセンタ用チエーン１を第
５図に示す如く、複数のスプロケツトS₁，S₂，S₃
…S₆間に無端懸回して駆動すると、マガジンＧの
工具格納軸線はＸ−Ｘ方向、Ｙ−Ｙ方向及びＺ−
Ｚ方向の３次元に亘つて変化する。従つて、工作
機械の主軸が横軸であるときはＸ−Ｘ方向、Ｙ−
Ｙ方向の位置で、また立軸のときはＺ−Ｚ方向位
置で夫々工具の装脱動作を行うことにより、グリ
ツパＧは簡単な２次元運動をするのみで足りるも
のである。

また、第３〜４図の如くマガジン取付け用リン
クプレートをアングル状にすることにより、マシ
ニングセンタ用チエーンの対向する一対のリンク
プレート間の間隔を狭くしてもマガジン取付け面
を充分に確保できるので、マシニングセンタ用チ
エーンを小形のものにすることが可能となり、チ
エーン駆動力の節減をはかることができる。

第６〜７図に示す如く、マシニングセンタ用チ
エーンの配設に際して工作機械の形状その他隣接
機械との関係で、一方のリンクプレートを直立に
して、マガジン挿着孔８を設け、他方のリンクプ
レートをアングル状にしてマガジン取付け面９を
形成して、チエーンの一側面から側方へ突出する
部材を無くして隣接物との接触干渉を避け且つチ
エーンの小形化をはかることができる。

更に第８図に示すものは、対向する一対のリン
クプレートの一方のみを皿状にしてその両側にマ
ガジン取付け面１０，１０として、チエーンの側
方よりの突出を極力少くし且つチエーンの小形化
により、チエーン配設面積と駆動力の節減をはか
るものである。

以上の如く、本考案はマシニングセンター用チ
エンを３次元に屈曲自在に無端懸回することによ
り、工作機械の主軸が横軸又は立軸であつてもグ
リツパに２次元の動作をさせるのみで簡単に工具
の装脱運搬が可能であるから誤動作もなく確実に
工具の供給及び交換を行うことができると共に、
工具の装脱位置を自由にいかなる位置においても
可能であつて、マシニングセンタ用チエーンの占
有空間を節減し且つ工具の装脱位置へのマガジン
の移動を効率よく行えるレイアウトも自由に行え
ると共に、工作機械の凹凸に做つて自由に屈曲さ
せることができるので、マシニングセンタ用チエ
ーンは工作機械の附帯設備として極めてコンパク
トに取付けることができるものである。

更に、複数の工作機械の主軸に対しても一連の
チエーンで兼用して工具の供給をすることがで
き、工具の有効活用と工具の格納本数を著しく減
少させることができ、またチエーンを主軸の近傍
位置に接近させることができるので、他のチエー
ン部分を工作機械の底部又は床下に収納して露出
しないようにすることも可能となつて工作機械全
体の外観が単純化される等、多くの実用的に優れ
た効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１〜２図は従来のマシニングセンタ用チエー
ンを示し、第１図は工具を装入したマガジンを取
付けたマシニングセンタ用チエーン及び工具装脱
運搬用グリツパの概略正面図、第２図はマガジン
が90゜旋回するマシニングセンタ用チエーンの断
面図、第３〜６図は本考案を示し、第３図はマシ
ニングセンタ用チエーンの要部正面図、第４図は
第３図の平面図、第５図は本考案のチエーンのレ
イアウトの一実施例を示す概略斜視図、第６図は
本考案の他の実施例を示すチエーン要部正面図、
第７図は第６図の横断面図、第８図は本考案の更
に他の実施例を示すチエーン要部横断面図であ
る。 １……マシニングセンタ用チエーン、２……リ
ンクプレート、３……縦方向連結ピン、４……横
方向連結ピン、５……アングル状リンクプレー
ト、６……マガジン取付け面。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) リンクプレートを縦方向連結ピンと横方向連
   結ピンとによつて交互に長手方向に連結したユ
   ニバーサルチエ−ンに多数の工具収納部を同一
   方向に向けて等間隔に取付けたマシニングセン
   タ用チエーン。 (2) 対向した一対の直立したリンクプレート間に
   工具収納部を架設した実用新案登録請求の範囲
   第１項記載のマシニングセンタ用チエーン。 (3) 対向した一対のアングル形リンクプレート間
   に工具収納部を懸架して取付けた実用新案登録
   請求の範囲第１項記載のマシニングセンタ用チ
   エーン。 (4) 対向した一対のリンクプレートの一方を直立
   形とし他方をアングル形とし、直立形リンクプ
   レートに工具収納部を挿着し、アングル形リン
   クプレートに工具収納部を載置して取付けた実
   用新案登録請求の範囲第１項記載のマシニング
   センタ用チエーン。 (5) 対向した一対のリンクプレートの一方のリン
   クプレートを皿状に両側方に延在せしめ、該皿
   状リンクプレート上に工具収納部を載置して取
   付けた実用新案登録請求の範囲第１項記載のマ
   シニングセンタ用チエーン。