JPS6137054A - 飼料添加用粒子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は飼料添加用粒子に関ｊる。更に詳しくは、生理
活性物質を保護する事により、反すう動物の第１胃を通
過させ、第４胃以降で溶出させる特徴を有した飼料添加
用粒子に関するものである。

反すう動物は第１胃（ルーメン）に種々の微生物を共生
させ、彼らの働きを借りる事によって本来高等動物は利
用できないセルロースなどの成分も消化し、利用してい
る。第１胃の存在と機能は反すう動物にとって極めて大
きな意味を持つものである。しかしながら、近年反すう
動物の生理学的、栄養学的研究を通じ、反ｊ５動物の生
産性を制約している要因の１つとしての第１胃の存在が
指摘されている。すなわち第１胃では分解されてほしく
ない生体にとって有効な物質を第１胃をそのま〜通過さ
せ、第４胃以降で分解、吸収させる事により生体にとっ
て有効な物質をより効率的に利用しようという研究が盛
んになっている。また゛より効率的な経営を目差す畜産
業界からも第１胃を通過させる技術の開発が望まれてお
り、いくつかの方法が提出されているが、いずれも、そ
の効果が充分であるとは言えない。

（従来の技術） 例えばドイツ特許第２２１２５６８号には、生物学上有
効な物質を、炭素原子１４〜２２個を有する脂肪族モノ
カルボン酸又はリシノール酸又はかかる酸混合物からな
るか又はかかる酸又はかかる酸混合物の塩からなる被膜
でお一つだ粒子形のものを示している。

また特公昭５６−１０５７号には、生物学的に活性な物
質を、炭素数が少なくとも１４である飽和の直鎖もしく
は分枝状の置換もしくは未置換の脂肪族モノカルボン酸
もしくはその塩または該飽和の酸もしくはその塩と炭素
数が少なくとも１４である不飽和の直鎖もしくは分枝状
の置換もしくは未置換の脂肪族モノカルボン酸もしくは
その塩との混合物からなるマトリックスで被覆されてい
るもの７示している。

また特開昭５６−１５４９５６号には、生物学上有効な
物質に、炭素原子１４〜２２個を有する脂肪族モノカル
ボン酸又は前記酸の数種の混合物の塩を含有する被膜を
備えている粒子の形のものを示している。さらに特開昭
５８−１７５４４９には、生物学的活性物質を、炭素原
子１４〜２２個を有する直鎖又は分枝状の飽和又は不飽
和のモノカルボン酸、硬化した植物性脂肪及び硬化した
動物性脂肪の中から選ばれる１種又は２種以上の物質と
キトサンとを含有する保護物質の被膜で包囲したものを
示している。

（発明が解決しようとする問題点） しかしながらドイツ特許第２２１２５６８号、特公昭５
６−１０５７号においては、被膜物質の崩壊が小腸以降
で行なわれる事を期待しているため、消化、吸収に使用
される時間には制約があり、消化吸収が充分に行なわれ
ない欠点を有している。また特開昭５６−１５４９５６
号、特開昭５８−１７５４４９号においては、上記の欠
点を克服すべく、第４胃内で崩壊し、生体にとって有効
な物質を溶出せしめる被膜物質を使用しているが、被膜
物質の第４胃内での崩壊作用が充分ではな（、その効果
は安定しているとは言えない。即ち未だ満足すべき第１
胃を通過し、第４胃以降で溶出する飼料添加物がないの
が実情である。

（問題点を解決するための手段） 本発明者等は、以上の様な情勢下種々検討した結果、少
なくともＡＬ　Ｂ、Ｃを含有する粒子において、少なく
とも該粒子の表面より粒径の２割以内の部分（以下、こ
の部分を表層部分とする）が、少なくともＢを１０重量
％以上、Ｃを９０重量％以下含有されている被膜で被覆
されている事を特徴とする飼料添加用粒子が、上記のよ
うな欠点のない優れた飼料添加物である事を見出し、本
発明を完成させるに至った。

以下、本発明を更に詳細に説明する。

本発明の飼料添加用粒子が対象とする動物は反すう動物
であり、その代表的な例は、肉用牛、乳用牛、子牛、羊
、山羊等である。

本発明に含有される生理活性質、Ａとは、栄養物やこれ
を含む飼料更には薬物類であって第１胃の微生物で消費
されることなく第４胃以降で反すう動物自体の体内に有
効に吸収させたいものであり、例えばアミノ酸、アミノ
酸誘導体、蛋白質、ビタミン、酵素類、炭水化物、動物
薬、ホルモン等でありその代表的な例は、 アミノ酸としては、メチオニン、リジン、スレオニン、
ロイシン、イソロイシン、トリプトファン、フェニルア
ラニン、バリン、グリシン、アミノ酸誘導体としては例
えばＮ−アシルアミノ酸例えばＮ−ステアロイルメチオ
ニン又はＮ−オレオイルメチオニン、Ｎ−ヒドロキシメ
チルメチオニンのカルシウム塩、リジン塩酸塩、メチオ
ニンヒドロキシアナログ、グルタミン酸ナトリウム、蛋
白質では、羽毛粉末、魚粉、カゼイン、トウモロコシ蛋
白質又はバレイショ蛋白質にも適用できる。更に ビタミンとしてはビタミンＡ、ビタミンＡパルミチン酸
塩、ビタミンＡ酢酸塩、β−カロチン、ビタミン込、ビ
タミン）、ビタミンＥ１メナジオン重亜硫酸ナトリウム
、ビタミンＢ群（チアミン、塩酸チアミン、リボフラビ
ン、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、パントテン酸カル
シウム、パントテン酸コリン、塩酸ピリドキシン、塩化
コＩ７７、ジアノコバラミンビオチン、葉酸、パラアミ
ノ安６一 息香酸）、 酵素類としては、プロテアーゼ剤、アミラーゼ剤、混合
酵素剤、リパーゼ剤、 炭水化物としては、デンプン、ブドウ糖、ショ糖、 動物薬としては、テトラサイクリン系、アミノ配糖体系
、マクロライド系、ポリペブタイド系、ポリサッカライ
ド系、ポリエーテル系等の抗生物質、ネグフォン等の駆
虫剤、ピペラジン塩等の虫下シホルモントシテハ、ニス
トロジエン、スチルペストロール、ヘキセストロール等
の発情ホルモン、チロプロティン、ゴイトロジェン等の
甲状腺ホルモンが挙げられる。

通常これらは１種で用いられるが、２種以上の混合物も
使用可能である。

また、これらの生理活性物質は、表層部分に含有されて
いてもかまわないが、第１胃内での生理活性物質の安定
性に問題が生じるため、好ましくは、表層部分には含有
されない方がよい。

次に中性条件下では安定であるが塩酸酸性の条件で崩壊
又は溶出する性質を有する物質（８１０例としては、ベ
ンジルアミノメチルセルロース、ジメチルアミノメチル
セルロース、ピペリジルエチルヒドロキシエチルセルロ
ース、セルロースアセテートジエチルアミンアセテート
、セルロースアセテート、ジブチルアミノヒドロキシプ
ロビルエーテル等のセルロース誘導体、 ビニルジエチルアミンービニルアセテートコポリアー、
ビニルベンジルアミン−ビニルアセテートコポリマー、
ポリビニルジエチルアミノアセトアセタール、ビニルピ
ペリジルアセトアセタール−ビニルアセテートコポリマ
ー、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、
ポリジメチルアミノエチルメタクリレート、ポリジエチ
ルアミノメチルスチレン、ポリビニルエチルピリジン、
ビニルエチルピリジン−スチレンコポリマー、ビニルエ
チルヒリシンーアクリロニトリルコポリマー、メチルビ
ニルピリジン−アクリロニトリルコポリマー、メチルビ
ニルピリジン−スチレンコポリマー等のポリビニル誘導
体、 キトサン、キチン等の含窒素多糖類、 アルギン酸カルシウム等の多糖類の金属塩、炭酸カルシ
ウム、第３リン酸カルシウム、第２リン酸カルシウム、
第３リン酸マグネシウム、リン酸亜鉛、リン酸アルミニ
ウム、ケイ酸カルシウム、ビロリン酸カルシウム、炭酸
マグネシウム、炭酸鉛、炭酸コバルト等の塩酸より弱酸
性で、生体に受容可能な酸の水不溶性、等が挙げられる
。

Ｂの表層部分における含有量は、１０重量％以上である
。１０重量％以下の場合は、相対的にＣの含量が多くな
り反すう動物の第４胃内で生理活性物質が溶出しにく（
なり効果が充分ではない。

またＢは、内層部分（表層部分の内側の部分）に含有さ
れていても一向にさしつかえない。

次に炭素数が１４以上の直鎖状又は分枝状の飽和又は不
飽和モノカルボン酸又はその塩、又は融点４０℃以上の
動物性油脂又は融点４０℃以上の植物性油脂又は融点４
０℃以上のロウから選ばれる少なくとも１種の物質（ｑ
の表層部分における含有量は、９０重量％以下である。

９０重量％以上の場＝９＝ 合は、反すう動物の第４胃内で生理活性物質が溶出しに
く（なり、効果が充分ではない。またＣは、内層部分に
含有されていても一向にさしつかえな℃１゜ 更に本発明には以上のＡ、Ｂ、Ｃの他に適宜種々の目的
で１種以上の第４成分を添加する事も可能である。例え
ば、粘結剤、比重調整剤、増量剤、嗜好性増強剤、滑剤
等が挙げられる。

本発明の飼料添加用粒子を製造する方法は、当該分野に
おいて任意の方法が採用される。例えば、あらかじめ少
なくともＡ、Ｃを含有する粒子を常法により作製し、次
に少なくともＢをパンコーティング、流動コーティング
、ドライコーチイン等のコーティング方法又はカプセル
造粒法を用いてコーティングする方法あるいは、少なく
ともＡ、Ｃを含有する粒子を作製した後（又は作製しな
がら）Ｃの融点以上の温度で、少なくともＢの存在下で
、粒子を流動させながら熱処理する事により粒子を完成
する方法等が好適に用いられる。

（発明の効果） ＝１０− 以上に記述した様に、本発明の飼料添加用粒子は、生理
活性物質が反すう動物の第１胃を通過し、第４胃で溶出
する優れた性能を有すると共に、安全性、経済性も高い
ため産業上極めて有用である。

以下実施例を用いて本発明を更に詳細に説明する。

尚、実施例中の部は重量部であり％は重量％である。

実施例１〜４、比較例１ ＤＬ−メチオニン（５）、５４℃硬化油（Ｃ１、および
粘結剤として、カルボキシメチルセルロースを、第１表
に示す比率で、リボンミキサーヶ使いあらかじめ均一混
合した後、造粒機を用いて直径６闘の球状粒子を製造し
た。次に、得られた球状粒子１００部と重質の炭酸カル
シウム（Ｂ）を第１表に示す量、ロータリーエバポレー
ターに入れ９０℃で４０分間、ロータリーエバポレータ
ーを回転しながら熱処理を行ない、球状粒子のコーティ
ングを完了した。

得られた飼料添加用粒子を用い、人工第１胃液、人工第
４胃液下でのＤＬ−メチオニンの溶出テスト及び作製し
た球状粒子の各層の組成の分析を行なった。

ＤＬ−メチオニンの溶出テストに用いた人工第１胃液と
しては、０．１Ｍリン酸ナトリウム緩衝液、人工第４胃
液としては０．ＩＮ塩酸を用いた。溶出テストは人工第
１胃液又は、人工第４胃液を１００−人れた３０〇−容
量の三角フラスコに上記で作製した球状飼料添加用粒子
を５２浸漬し、振とり装置で３７℃に保ち所定時間振と
ぅ後、それぞれ溶液中に溶出したＤＬ−メチオニンをヨ
ード滴定法で分析した。振と５時間は人工第１胃液では
１０時間、人工第４胃液では３時間とした。また球状粒
子の各層の組成の分析は以下の如く行った。先ず作製し
た球状粒子５０個を鋭利な刃物で２つに切断後、表面よ
り粒径の２割の部分およびその内側の部分よりピンセラ
）Ｖ用いてそれぞれ約０．５１ｉ’サンプリングし、分
析に供与した。分析は油脂含量はエステル価法、重質の
炭酸カルシウムは原子吸光法、ＤＬ−メチオニンはヨー
ド滴定法を採用した。各実施例及び比較例の配合割合、
溶出テスト結果及び各層の組成の分析結果７併せて第１
表に示す。尚、各１の組成の分析結果については、粘結
剤の分析は行なっていないが粘結剤以外の６成分の合計
を１００とした数字である。

実施例５．６ Ｌ−リジン塩酸塩（５）、パーム硬部油（Ｃ）を、第２
表に示す比率で、あらかじめリボンミキサーを使い均一
混合した後、造粒機を用いて直径３間の球型粒子を製造
した。得られた球状の粒子を１００部、第６リン酸カル
シウム（１３１５０部を流動コーティング装置中に入れ
、流動させながら、）く−ム硬部油２０部をスプレーさ
せながら粒子のコーティングを完了した。得られた飼料
添加用粒子を用い実施例１と同様にして溶出テスト及び
球型粒子の各層の組成の分析を行なった。溶出したＬ−
リジン塩酸塩は、ニンヒドリン比色法で分析した。また
組成分析は、Ｌ−リジン塩酸塩はニンヒドリン比色法、
第３リン酸カルシウムは原子吸光法、ノ＜−ム硬部油は
、エステル価法を採用した。結果を第２表に示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 少なくともＡ：生理活性物質、Ｂ：中性条件下では安定
   であるが、塩酸酸性の条件で崩壊又は溶出する物質、Ｃ
   ：炭素数が１４以上の直鎖状又は分枝状の飽和又は不飽
   和モノカルボン酸、又はその塩、又は融点４０℃以上の
   動物性油脂、又は融点４０℃以上の植物性油脂、又は融
   点４０℃以上のロウから選ばれる少なくとも１種の物質
   を含有する粒子において、少なくとも該粒子の表面より
   粒径の２割以内の部分が、少なくともＢを１０重量％以
   上Ｃを９０重量％以下含有されている被膜で被覆されて
   いる事を特徴とする飼料添加用粒子。