JP2645497B2 - 反芻動物用飼料添加剤 - Google Patents

反芻動物用飼料添加剤

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、反芻動物用飼料添加剤に係り、さらに詳し
くは、生物学的活性物質を反芻動物の第1胃の胃液から
保護し、第4胃以降で消化吸収させるための生物学的活
性物質の保護マトリックスとして、脂肪酸類の塩(成分
A)、成分Aと相溶する疎水性物質および硬化油からな
る相溶したマトリックを用いた粒状製剤に関する。
本発明の反芻動物用飼料添加剤は、反芻動物の第1胃
バイパス性に優れ、かつ第4胃以降の消化器官での崩壊
性に優れることから、アミノ酸類などの生物学的活性物
質を反芻動物に経口投与して吸収させる反芻動物用飼料
添加剤として好適である。
〔従来の技術〕
牛、羊等の反芻動物に、アミノ酸等の生物学的活性物
質を直接経口投与した場合、反芻動物の第1胃の胃液中
に生息する微生物により生物学的活性物質が分解され、
有効に吸収されない。
反芻動物に、経口投与して第1胃をバイパスさせ、第
4胃以降の消化器官で生物学的活性物質を効率良く吸収
させるための飼料添加剤として、トリグリセライド、水
素化したトリグリセライド、糖ワックッス等の保護物質
の連続フィルムで、メチオニン等のアミノ酸を包囲した
粒状製剤からなる反芻動物用飼料付加組成物(特公昭48
−012785号公報参照)、生物学的活性物質の保護物質を
飽和脂肪族モノカルボン酸もしくはその塩、または飽和
脂肪族モノカルボン酸もしくはその塩と不飽和脂肪族モ
ノカルボン酸もしくはその塩との混合物とした製剤(特
公昭56−001057号公報参照)、生物学的活性物質30〜50
重量%、脂肪族モノカルボン酸またはリシノール酸のナ
トリウム塩、カリウム塩またはカルシウム塩10〜35重量
%および残部が脂肪族モノカルボン酸、リシノール酸お
よび/または硬化油からなる製剤(特公昭59−010780号
公報参照)等が開示されている。
本出願人も、生物学的活性物質の保護物質として、脂
肪族モノカルボン酸、硬化油等にキトサンを添加した系
とした製剤を提案し(特開昭58−154956号公報等参
照)、この提案に基づきメチオニン含有製剤等を上市し
た。
〔発明が解決しようとする問題点〕
前記引用した特公昭48−012785号公報に開示された製
剤においては、反芻動物の第1胃バイパス性は得られる
ものの、第4胃以降の消化器官での崩壊性が不足し、生
物学的活性物質が有効に吸収されない。本出願人の提案
は、この第4胃以降の消化器官における崩壊性を、保護
物質にキトサンを添加することで改善したものである
が、メチオニン等のように比較的に水溶性の小さい生物
学的活性物質に対しては有効であるが、リジン等の比較
的水溶性の大きい生物学的活性物質に対しては第1胃バ
イパス性がさらに要求されている。
一方、特公昭56−001057号公報には、脂肪族モノカル
ボン酸の塩の使用がクレームされているが、脂肪族モノ
カルボン酸の塩を使用した実施例はなく、またこれらの
塩の添加による作用効果についても記載がない。
さらに、特公昭59−010780号公報に記載の製剤におい
ては、保護物質の第4胃以降の消化器官における崩壊性
を向上させるものとして、脂肪族モノカルボン酸の塩を
添加しているが、クレームされているカルシウム塩につ
いての実施例の記載はない。さらに、この公報に具体的
に記載された脂肪族モノカルボン酸やリシノール酸のナ
トリウム塩やカリウム塩を使用した場合、前記公報に記
載の実施例においては、第1胃対応液への溶出試験を2
時間で行っているが、牛の第1胃通過時間は4〜72時間
と極めて長く、これらを考慮すると第1胃バイパス性は
大幅に低下する。特に主要な保護物質として、硬化油を
使用した場合、脂肪族モノカルボン酸の塩は硬化油との
相溶性が悪いことから、生物学的活性物質を被覆する連
続フィルムが形成されないため、目的とする第1胃バイ
パス性が得られず、また脂肪族モノカルボン酸の塩が硬
化油で被覆されるため、第4胃での崩壊性も低下する。
本発明は、水溶性の生物学的活性物質に用いても、反
芻動物の第1胃バイパス性および第4胃以降の消化器官
における生物学的活性物質の溶出性および崩壊性に優れ
た保護物質で、生物学的活性物質を保護した反芻動物用
飼料添加剤を提供することを、その目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者等は、前記目的を達成すべく鋭意研究した結
果、硬化油に、混合脂肪酸のカルシウム塩を相溶させた
保護物質で、生物学的活性物質を被覆保護した製剤が、
反芻動物の第1胃バイパス性に優れ、かつ第4胃以降の
消化器官における生物学的活性物質の溶出性および崩壊
性に優れることを見出し、本発明を完成した。
本発明は、生物学的活性物質および所望により添加さ
れる添加剤を、 成分A:炭素数6〜14の飽和脂肪酸および炭素数12〜24の
不飽和脂肪酸よりなる群から選ばれた少なくとも1種の
脂肪酸の塩、もしくは前記脂肪酸の塩10重量%以上を含
有する炭素数16〜24の飽和脂肪酸の塩との混合物3〜30
重量% 成分B:成分Aと相溶する疎水性物質 2〜30重量% 成分C:硬化した植物性油脂および/または硬化した動物
性油脂 40〜95重量% 上記成分A、成分Bおよび成分Cを含有する相溶した
マトリックス中に分散した粒状製剤からなることを特徴
とする反芻動物用飼料添加剤である。ただし、上記各成
分の配合割合はマトリックスを100重量%としたときの
値である。
本発明において、生物学的活性物質は、牛、羊等の反
芻動物に供与して、乳量増加、乳質改善、体重増加、成
長促進、疾病予防、疾病治療等の何等かの活性を示す物
質である。たとえば、メチオニン,リシン等のアミノ酸
類、N−ステアロイルメチオニン,N−オレイルメチオニ
ン等のN−アシルアミノ酸類、N−ヒドロキシメチオニ
ンのカルシウム塩,リシン塩酸塩等のアミノ酸誘導体
類、2−ヒドロキシ−4−メチルメルカプト酪酸および
そのカルシウム塩等のアミノ酸のヒドロキシ同族化合物
類、羽毛粉末,魚粉末,カゼイン,馬鈴薯蛋白等の蛋白
質類、ビタミンA,ビタミンA−酢酸塩,ビタミンA−パ
ルミチン酸塩,ビタミンD3,ビタミンE,ミコチン酸アミ
ド,パントテン酸カルシウム,β−カロチン等のビタミ
ン類およびそれらの誘導体類、酸性プロテアーゼ等の酵
素類、ブドウ糖等の炭水化物類、ペニシリン,テトラサ
イクリン等の抗生物質類、ネグフォン等の駆虫薬を始め
とする各種獣医薬類などが挙げられる。
成分Aは、炭素数6〜14の直鎖または分枝を有する置
換基を有していてもよい飽和脂肪酸の塩の単独、炭素数
12〜24の直鎖または分枝を有する置換基を有していても
よい不飽和脂肪酸の塩の単独、前記飽和脂肪酸および不
飽和脂肪酸の2種以上を含有する混合脂肪酸の塩、およ
び前記飽和脂肪酸および不飽和脂肪酸の少なくとも1種
の脂肪酸の塩10重量%以上と残部が炭素数16〜24の飽和
脂肪酸の塩とからなる混合脂肪酸の塩の何れでもよく、
好ましくは前記飽和または不飽和の脂肪酸がモノカルボ
ン酸である金属塩、たとえばカルシウム塩、マグネシウ
ム塩、亜鉛塩、アルミニウム塩等が使用される。特に、
牛の飼料添加物として市販されている、飽和脂肪酸およ
び不飽和脂肪酸の数種の混合脂肪酸のカルシウム塩が、
さらに好ましく使用される。
成分Bは、前記成分Aの脂肪酸の塩類と相溶性を有す
る疎水性物質、すなわち成分Cの硬化した植物油および
硬化した動物油とも相溶性を有する物質である。
成分Bとして、高級脂肪酸類、たとえばステアリン
酸,ミリスチン酸,パルミチン酸,水素添加したヒマシ
油脂肪酸(水素添加したリシノール酸)等、高級アルコ
ール類、たとえばステアリルアルコール,ラウリルアル
コール,ミリスチルアルコール,セチルアルコール等、
多価アルコール類の脂肪酸部分エステル類、たとえばグ
リセリンモノステアレート,グリセリンジステアレート
等およびそれらの2種以上の混合物が挙げられ、特に、
水素添加したヒマシ油脂肪酸が、好ましく使用される。
成分Cは、生物学的活性物質の保護物質の主成分であ
り、従来から使用されてきた硬化した植物油、たとえば
大豆硬化油,菜種硬化油等、硬化した動物油、たとえば
牛脂硬化油,豚脂硬化油等またはそれらの混合物であ
る。
成分A、成分Bおよび成分Cを含有する相溶したマト
リックスは、前記成分A,BおよびCを含有する混合物を
加熱溶融し、冷却してか得られる連続相であり、マトリ
ックスの組成は、成分A:3〜30重量%、好ましくは5〜2
5重量%、成分B:2〜30重量%、好ましくは5〜25重量%
および成分C:40〜95重量%、好ましくは50〜90重量%が
採用される。本発明の反芻動物用飼料添加剤は、前記マ
トリックス中に、生物学的活性物質および所望により添
加される添加剤を、このマトリックス中に分散した粒径
が100μm以上の粒状製剤である。
製剤中の生物学的活性物質の含有量は、生物学的活性
物質の種類によりことなるが、通常製剤全重量に対して
40重量%以下である。
所望により添加される添加剤として、炭酸カルシウ
ム,リン酸カルシウム,タルク等の無機化合物類、着色
料、嗜好性付与剤などを添加することができる。
前記製剤は、成分A、成分Bおよび成分Cの混合物を
加熱溶融した中に、生物学的活性物質および添加剤を加
えた混合スラリーを、噴霧冷却して固化することによ
り、容易に製造することができる。また、前記混合スラ
リーを、一旦冷却して固化し、押出造粒機を用いて造粒
する方法を採用することもできる。
〔作用〕
本発明の反芻動物用飼料添加剤は、前記したように、
脂肪酸の塩(成分A)、疎水性物質(成分B)および硬
化動植物油(成分C)が相溶したマトリックス中に、生
物学的活性物質を分散した粒状製剤であることを特徴と
する。
本発明において、前記マトリックスは、各成分が相溶
していることから連続相を形成しており、弱酸性ないし
中性の反芻動物の第1胃の胃液に対して極めて安定であ
り、強酸性の第4胃の胃液中においては、脂肪酸塩が酸
と反応して分解し、製剤が膨潤または崩壊する。
したがって、このマトリックス中に分散した生物学的
活性物質は、マトリックスの連続相で被覆されているた
め、第1胃をバイパスし、第4胃以降の消化器官で溶出
し高効率で吸収される。
また、脂肪酸塩が第4胃以降で分解されて生成する脂
肪酸は、栄養源として脂肪酸は直接投与した場合よりも
吸収性が良好とされている。
このような脂肪酸塩として、アルカリ金属塩は水溶性
が大きく第1胃バイパス性が得られ難い。したがって、
カルシウム塩、マグネシウム塩、亜鉛塩、アルミニウム
塩等のアルカリ金属塩以外の塩を用いるのが好ましい。
これらの脂肪酸の塩として、牛の栄養源として市販さ
れている混合脂肪酸のカルシウム塩が、さらに好ましく
使用される。
〔実 施 例〕
本発明を、実施例および比較例により、さらに詳細に
説明する。
ただし、本発明の範囲は、以下の実施例により何等の
制限を受けるものではない。
なお、以下の例中において、「部」および「%」は、
特に断りのない限り重量基準である。
(1)反芻動物用飼料添加剤の製造 (a)リジン含有反芻動物用飼料添加剤 試料A−1〜A−5ならびに 比較試料CA−1およびCA−2 成分A:混合脂肪酸(飽和脂肪酸:C8〜C1417.0%、C16
〜C2247.4%、不飽和脂肪酸:C1835.6%)のカルシウム
塩144部、成分B:水素添加リシノール酸108部および成分
C:牛脂硬化油648部を混合、加熱溶融した中に、60メッ
シュ以下のリジン塩酸塩300部および炭酸カルシウム300
部を加えて溶融スラリーを調製した。この溶融スラリー
を、高さ20mの空塔の底部から冷風を送入しながら頂部
より噴霧して造粒した。得られた造粒物を篩別し、0.6
〜1.4mmの粒状製剤からなるリジン含有反芻動物用飼料
添加剤:試料A−1を製造した。
原料組成を代えて、上記試料A−1と同一の条件でリ
ジン含有反芻動物用飼料添加剤:試料A−3を製造し
た。
また、成分Aをラウリン酸カルシウムに代えて試料A
−4を、エライジン酸カルシウムにかえて試料A−5
を、上記試料A−1と同一の条件で製造した。
さらに前記試料組成の内、成分Aの混合脂肪酸のカル
シウム塩を除いて比較試料CA−1を、成分Bの水素添加
リシノール酸を除いて比較試料CA−2を、試料A−1と
同一の方法で製造した。
各試料および比較試料の原料組成を第1表に示す。
(b)メチオニン含有反芻動物用飼料添加剤 試料A−6および比較試料CA−3 成分A:前記試料A−1に用いたものと同一仕様の混合
脂肪酸のカルシウム塩193.5部、成分B:グリセリンモノ
ステアレート241.5部および成分C:牛脂硬化油774部を混
合、加熱溶融した中に、メチオニン291部を加えてスラ
リーとし、このスラリーを前記(a)項に記載の試料A
−1と同様に噴霧造粒し、メチオニン含有反芻動物用試
料添加剤:試料A−6を製造した。
また、成分Cの牛脂硬化油を配合せずに、他は試料A
−6と同一の方法でメチオニン含有製剤:比較試料CA−
3を製造した。
試料および比較試料の原料組成を第1表中に示す。
(c)ニコチン酸含有反芻動物用飼料添加剤 試料A−7 試料A−6において、メチオニンに代えてニコチン酸
291部を使用した以外には、試料A−6と同一の方法で
処理し、ニコチン酸含有反芻動物用飼料添加剤:試料A
−7を製造した。
試料の組成を第1表中に示す。
(d)ビタミン含有反芻動物用飼料添加剤 試料A−8 成分A:前記試料A−1に用いたものと同一仕様の混合
脂肪酸のカルシウム塩300部、成分B:グリセリンモノス
テアレート300部および成分C:牛脂硬化油600部を混合、
加熱溶融した中に、パルミチン酸レチノール(ビタミン
A)124.0部、酢酸d1−α−トコフェロール(ビタミン
E)17.9部、炭酸カルシウム207部およびレシチン81.5
部を加えてスラリーとし、このスラリーを前記(a)項
に記載の試料A−1と同様に噴霧造粒し、粒径が1.0mm
以下の粒状製剤からなるビタミン含有反芻動物用飼料添
加剤:試料A−8を製造した。
試料の組成を第1表中に示す。
(2)生物学的活性物質の溶出試験 前記第(1)項で製造した各試料および比較試料につ
いて、下記に示す牛の第1胃胃液対応緩衝液(Mc液)お
よび第4胃胃液対応液(CL液)を使用し、生物学的活性
物質の溶出試験を行った。
各試料および比較試料各2gをそれぞれMc液200mlに浸
漬し、37℃で24時間振盪した後試料を取り出し、残液中
の生物学的活性物質を定量し、Mc液への生物学的活性物
質の溶出率を求めた。
ついで、取り出した試料をCL液200mlに再び浸漬し、3
7℃で4時間振盪して試料を取り出し、残液中の生物学
的活性物質を定量し、CL液への生物学的活性物質の溶出
率を求めた。
各試料および比較試料のMc液およびCL液への溶出率を
第1表中に示す。
試験に用いたMc液およびCL液の仕様を、下記に示す。
〔Mc液〕
炭酸水素ナトリウム9.8g,塩化カリウム0.57g,塩化カ
ルシウム0.04g,リン酸2ナトリウム12水塩9.30g,塩化ナ
トリウム0.47gおよび硫酸マグネシウム7水塩0.12gを水
に溶解し全量を1lとした溶液 〔CL液〕 0.2N塩化カリウム50mlおよび0.2N塩酸10.0mlに水を加
え全量を200mlとした溶液 第1表に示したように、本発明の各試料は、第1胃胃
液対応のMc液および第4胃胃液対応CL液に対する生物学
的活性物質の溶出率のバランスが取れていることが判
る。
一方、成分Aを含有しない系(比較試料CA−1)にお
いては、Mc液およびCL液の双方に対して共に生物学的活
性物質の溶出率が低く、成分BおよびCで形成される生
物学的活性物質の保護皮膜が牛の第4胃以降の消化器官
で崩壊しないことを意味し、成分Bを含有しない系(比
較試料CA−2)においては、生物学的活性物質のMc液へ
の溶出率が大きくCL液への溶出率が小さく、成分Cに成
分Aが相溶せず、成分Cにより成分Aがコーティングさ
れた形となり、成分Cがマトリックスの崩壊剤として作
用しないことを意味している。さらに、成分Cを含有し
ない系(比較試料CA−3)においては、生物学的活性物
質の大部分がMc液に溶出し、成分Aと成分Bのみでは、
生物学的活性物質の有効な保護皮膜が形成されないこと
を意味している。
〔発明の効果〕
本発明は、生物学的活性物質を、前記成分A,成分Bお
よび成分Cの相溶したマトリックス中に分散し、このマ
トリックスの連続相で被覆した粒状製剤としたことによ
り、前記実施例に示したように、生物学的活性物質は、
牛の第1胃胃液対応Mc液への溶出率が小さく、第4胃胃
液対応CL液へは容易に溶出する製剤となっている。
したがって、反芻動物の第1胃において分解され易い
生物学的活性物質を、第1胃をバイパスさせ、第4胃以
降の消化器官で吸収させる製剤として極めて有用であ
る。また粒状製剤としたことにより、反芻動物の濃厚飼
料に添加して投与できることから飼料添加剤として有用
である。
本発明は、反芻動物の第1胃をバイパスし、第4胃以
降の消化器官で生物学的活性物質を溶出し、反芻動物に
効率良く吸収させることのできる反芻動物用飼料添加剤
を提供するものであり、その畜産分野を始めとする産業
上の意義は極めて大きい。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】生物学的活性物質および所望により添加さ
    れる添加剤を、 成分A:炭素数6〜14の飽和脂肪酸および炭素数12〜24の
    不飽和脂肪酸よりなる群から選ばれた少なくとも1種の
    脂肪酸の塩、もしくは前記脂肪酸の塩10重量%以上を含
    有する炭素数16〜24の飽和脂肪酸の塩との混合物3〜30
    重量% 成分B:成分Aと相溶する疎水性物質2〜30重量%
    成分C:硬化した植物性油脂および/または硬化した動物
    性油脂 40〜95重量% 上記成分A、成分Bおよび成分Cを含有する相溶したマ
    トリックス中に分散した粒状製剤からなることを特徴と
    する反芻動物用飼料添加剤
  2. 【請求項2】請求項第(1)項において、成分Aの脂肪
    酸の塩が、カルシウム塩、マグネシウム塩、亜鉛塩およ
    び/またはアルミニウム塩であることを特徴とする反芻
    動物用飼料添加剤
  3. 【請求項3】請求項第(1)項または第(2)項におい
    て、成分Aの脂肪酸の塩が、混合脂肪酸のカルシウム塩
    であることを特徴とする反芻動物用飼料添加剤
  4. 【請求項4】請求項第(1)項において、成分Bが、高
    級脂肪酸類、高級アルコール類および多価アルコール類
    の脂肪酸部分エステル類よりなる群から選ばれた少なく
    とも1種であることを特徴とする反芻動物用飼料添加剤
  5. 【請求項5】請求項第(1)項または第(4)項におい
    て、成分Bとして使用される高級脂肪酸が、水素添加し
    たヒマシ油脂肪酸であることを特徴とする反芻動物用飼
    料添加剤
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