JPS6136219Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はきわぞり用の刃ブロツクを有する電
気かみそりに関するものである。

従来のこの種電気かみそりとして、きわぞり用
の刃ブロツクを本体ケースの窓部の内壁に回動可
能に枢支し、上記本体ケースの外壁に装着された
電源スイツチ操作用のスライド釦のスライド操作
に連動させて上記刃ブロツクを窓部から出入する
ように構成したものがある。

ところで周知のように上記刃ブロツクにおける
きわぞり用の固定および可動刃の各刃先はホルダ
の先端から剪断に必要な長さだけ突出されてお
り、このため上記刃ブロツクが回動変移して本体
ケースの窓に格納された状態でも、上記刃先部分
は露出することになり、これは意匠上の美観を損
うのみならず、何らかの防護カバーを装備させな
い限り、落下衝撃力などから刃先を保護できる保
証はなく、さらに保管時の塵埃の付着も回避する
ことができない。

そこで例えば特開昭54−44968部公報に示され
るようなものが提案されているが、このものにお
いても電源用つまみときわぞり操作つまみが別体
であるために、きわぞりの使用操作がわずらわし
く、また部品点数も増えるという問題があつた。

この考案は格納状態におけるきわぞり用刃ブロ
ツクの刃先部をOFF位置における電源スイツチ
操作用のスライド釦の一部で被わせる簡単な構成
により、上記欠点を解消したものである。

以下、この考案の一実施例を図面にしたがつて
説明する。

第１図および第２図において、１１は本体ケー
ス、１２は本体ケース１１内に収納されたモー
タ、１３はモータ１２の回転軸１４に装着された
偏心軸、１５は上記偏心軸１３にレバー１６を介
して連結されて上記偏心軸１３の回転により振動
する振動子であり、駆動杆１７が突設されてい
る。１８は本体ケース１１の上部に嵌着された外
刃ホルダであり、この外刃ホルダ１８には可撓性
の外刃１９がアーチ状に張設されている。２０は
主刃を構成する内刃体であり、内刃体ホルダ２１
が上記駆動杆１７の先端に連結されることによ
り、上記モータ１２の回転で上記内刃体２０が外
刃１９の内面を摺動するようになつている。２２
は内刃体２０の押上用コイルばねである。

２３は上記本体ケース１１の上部に形成された
窓部であり、この窓部２３の内壁には、枢軸２４
によつてきわぞり用刃ブロツク２５が回動可能に
枢支されている。この刃ブロツク２５はホルダ２
６に固定された固定刃２７、固定刃２７の下面に
押上ばね２８で圧接される可動刃２９およびばね
受板３０などからなる。３１は本体ケース１１の
内面に上下動可能に配設されたＴ形の刃ブロツク
駆動杆であり、この駆動杆３１の両端に突設され
た係止片３２，３２が刃ブロツク２５の後部両端
に形成された切欠係合部３３，３３に係止されて
おり、上記刃ブロツク２５は上記駆動杆３１の上
下変移に応じてそれぞれ格納および突出位置に回
動操作されるように設定されている。

３４は上記窓部２３の下方に位置して上記本体
ケース１１の外壁に上下動可能に装着されたスラ
イド釦で、図示しない電源スイツチをON、OFF
操作するものであり、最上方位置のOFF位置か
ら下方へスライドされたON位置で、モータ１２
の回転軸１４が回転して主刃である内刃体２０が
外刃１９の内面を摺動する。上記ON位置からさ
らに下方へスライドさせた位置がきわぞり用刃ブ
ロツク２５の突出位置として設定されている。つ
まり上記スライド釦３１の内面に突設された連結
片３５の先端を上記刃ブロツク駆動杆３１の係合
孔３６に係止させることにより、上記スライド釦
３４の上方および下方変位に応じてきわぞり用刃
ブロツク２５が格納および突出位置に回動操作さ
れるようになつている。このスライド釦３４の幅
寸法T₁は上記窓部２３の幅寸法T₂にほぼ等しく
設定されており、OFF位置側の一端部は、OFF
位置に設定された際に上記窓部２３内に臨出して
格納位置における上記刃ブロツク２５の刃先部３
７を被うシヤツタ部３８として構成されている。

また、上記スライド釦３４の高さは、収納状態
の刃ブロツク２５より外方へ突出するよう高く山
型にしており、しかもスライド釦３４の最頂部３
４ａと本体ケース１１とを結ぶ線Ｐ内に刃ブロツ
ク２５が位置するため第４図のように収納状態で
は携帯時に受ける外力から保護するようにしてい
る。

また、スライド釦３４を山型にするとともに、
このスライド釦３４を、第４図の図面において上
方へ移動させることにより、刃ブロツク２５が収
納される構造としているため、収納操作時には山
型スライド釦３４の下方傾斜面３４に指を当てる
ことになり、回動収納されつつある刃ブロツク３
４の刃先部３７に指を巻き込まれることもない。

さらに、第３図に示す突出状態ではスライド釦
３４が刃ブロツク２５から遠ざかる方向つまり下
方向へ押圧移動されるので、山高のスライド釦３
４がきわぞり操作を邪魔することなく、刃先部３
７の突出量を大きくとれ、皮膚との距離を充分確
保し使い易いものとしている。

上記構成において、第３図に示す突出位置にお
ける刃ブロツク２５はスライド釦３４を上方の
ON位置にスライド変位させることにより第４図
に示す格納位置に設定される。さらにスライド釦
３４をさらに上方のOFF位置にスライド変位さ
せれば、上記スライド釦３４の上端部３８で刃ブ
ロツク２５の刃先部３７がわれるため、従来のよ
うな刃先部の露出によつて違和感を覚えるといつ
たこともなくなるうえ、刃先部３７への塵埃の付
着も防止され、とくに落下衝撃などに対して特別
な防護カバーを設けることなく刃先部３７を保護
することができる。

また、電源スイツチをON，OFF操作するため
のスライド釦３４で兼用して、きわぞり用刃ブロ
ツク２５の格納、突出操作を行うことができると
ともに、同時に、上記操作に連動してスライド釦
３４の上端部３８による刃ブロツク２５刃先部の
被覆保護状態および露出状態を切り替えることが
できるので、操作が簡単ですべての操作を握り手
のみでワンタツチ的に行うことができる。

しかもスライド釦３４の操作位置を最上方から
順にOFF，ON、きわぞり位置とならべ、OFF位
置において収納状態のきわぞり刃ブロツク２５の
刃先部３７を覆うようにしたので、かみそりが
OFFの状態においては、必ず刃先部３７が保護
された状態となるものである。

以上のように、この考案は本体ケース１１の窓
部２３の内壁に回動可能に枢支されたきわぞり用
刃ブロツク２５を上記窓部２３と同一外壁面に装
着された電源スイツチ操作用のスライド釦３４に
連動させて上記窓部２３から回動突出させるよう
にした電気かみそりにおいて、上記スライド釦３
４は上下方向にスライド操作可能であつて、かつ
スライド釦３４の最上方位置でOFF位置、該
OFF位置から下方へスライドさせたON位置、該
ON位置からさらに下方へスライドさせたきわぞ
り位置の３位置に設定可能に構成するとともに、
上記スライド釦３４を最上方位置であるOFF位
置にスライド変位させた際に上記窓部２３内に臨
出して、格納位置における上記刃ブロツク２５の
刃先部３７を被うシヤツタ部３８を上記スライド
釦３４の臨出部分で構成した電気かみそりである
ので、簡単な構成で、上記刃先部への塵埃の付着
や損傷を効果的に防止でき、かつ操作のし易い電
気かみそりを提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る電気かみそりの一例を
示す破断側面図、第２図は同要部の分解斜視図、
第３図および第４図は同要部の代用説明図であ
る。 １１……本体ケース、２３……窓部、２５……
きわぞり用刃ブロツク、３４……スライド釦、３
７……刃先部、３８……シヤツタ部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 本体ケース１１の窓部２３の内壁に回動可能に
   枢支されたきわぞり用刃ブロツク２５を上記窓部
   ２３と同一外壁面に装着された電源スイツチ操作
   用のスライド釦３４に連動させて上記窓部２３か
   ら回動突出させるようにした電気かみそりにおい
   て、上記スライド釦３４は上下方向にスライド操
   作可能であつて、かつスライド釦３４の最上方位
   置でOFF位置、該OFF位置から下方へスライド
   させたON位置、該ON位置からさらに下方へスラ
   イドさせたきわぞり位置の３位置に設定可能に構
   成するとともに、上記スライド釦３４を最上方位
   置であるOFF位置にスライド変位させた際に上
   記窓部２３内に臨出して、格納位置における上記
   刃ブロツク２５の刃先部３７を被うシヤツタ部３
   ８を上記スライド釦３４の臨出部分で構成した電
   気かみそり。