JPS6135480B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は弾体に配置された火工剤、特に曳光剤
を有する装弾筒弾丸に関する。

装弾筒弾丸においては、曳光剤は、例えばスイ
ス国特許明細書461309号に示されている如く、普
通は弾体の弾尾の中の孔の中に挿入されている。

弾体は多くは重金属から成るので比較的軽い曳
光剤の取り付けによつて弾体の重量が減少する。
これは、曳光剤を取り付けられた弾体は曳光剤の
無い弾丸よりも貫通力が小であることを意味す
る。その外孔を作成する際に除去される材料は重
金属の高い価格に鑑みて著しい損失を生ずる。

本発明は火工剤を弾体に安全に保持し、弾体の
材料損失を減少させかつ弾丸の効力を増大させる
装弾筒弾丸を創造することを課題とする。

この課題は本発明に基づき、火工剤の一部分は
凹所にあり、管状外筒は凹所中に固定されてお
り、かつ凹所から突出しており、 火工剤の他の部分は凹所から突出している管状
外筒中にあり、 管状外筒はリング状溝を備えた内面を有し、火
工剤はこのリング状溝に当接しかつこのリング状
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溝に係止されており、そして管状外筒を介して前
方に突出しており、 それによつて凹部に完全に充填されていること
によつて達成される。

以下図面に示す実施例によつて本発明を詳述す
る。

第１図によると装弾筒弾丸の弾体１は弾尾に、
弾体の縦軸線と同軸であつて、直径の相違する２
つの部分２ａと２ｂを有している有底孔として形
成された凹所２を有する。この凹所の中には曳光
剤１１の一部分だけが収められている。曳光剤１
１は前端では凹部２において直接弾体と当接しか
つ外周では管状外筒３により囲まれている。外周
を削減されたこの管状外筒３の前方部分は凹所の
狭縮部分２ｂ内に圧入されている。その際管状外
筒３の肩部１７は弾体１の肩部１３に当接する。
管状外筒３の後方部分３ａは環溝６を有し、環溝
の中には弾体１の薄肉のカラー７が係入されてい
る。同一直径の貫通孔を有する管状外筒３は弾体
１の弾尾から後方へ装弾筒尾部部分の中心の孔８
の中に侵入して突き出ており、該孔は弾尾部分の
開口部９に開口している。管状外筒３を圧入によ
り保持することによつて弾丸の発射に際し装薬が
凹所２ｂの中に侵入し、曳光剤１１の前端を点火
することによつて曳光剤１１が管状外筒３から後
方へ投げ出されることが防止される。

曳光剤の過早の点火を避けるため曳光剤１１
は、約570〓の処理温度で射出成形された、プラ
スチツクから成る装弾筒１２が取付けられ時には
既に弾体１の中に固定されている管状外筒３の中
に圧入されている。圧入に際し曳光剤１１は管状
外筒３の孔壁の中に凹みとして形成されたリング
状の溝１６をも充満し、それによつて曳光剤１１
は固定される。

第２図による実施例においては管状外筒３の端
面４は弾体１の凹所の両部分２ａ，２ｂ相互を分
離する肩部１３に当接している。こうして曳光剤
１１の一部は管状外筒３の中に配置されかつ他の
部分は、管状外筒３の孔と同じ直経を有する。弾
体１の凹所２ｂ中に配置されている。ここでは管
状外筒３は弾体１の円錐状の支持面の範囲に配置
されているので弾体１の破壊を避けるため管状外
筒３は凹所２ａ中に圧入されることはできない。
管状外筒３の端面４と肩部１３との間に配置され
たパツキン材１５が凹所の部分２ｂ内への装薬ガ
スの侵入を阻止する。

第３図による実施形態においては弾体１は直径
を削減されない凹所２を有し、凹所の直径は管状
外筒３の前方部分の直径に相当している。これに
よつて弾体１の破壊の危険無しに管状外筒３を圧
入によつて弾体１の凹所中に固定することが可能
である。管状外筒３の肩部１７は弾体１のリング
状の尾部面１８に当接する。

第４図による実施例においては弾体１の凹所２
は前端にリング状の溝１９を有する。管状外筒は
元の状態（第４図の右半部に表わされている）に
おいて内方へ指向するフランジ縁２０を有する。
管状外筒３の固定のためフランジ縁２０は塑性変
形により（第４図の左半部）溝１９の中および凹
所２の底に押圧され、それによつて凹所２は装薬
ガスに対して緊塞されかつ管状外筒３は弾体中に
固定される。

管状外筒３は接着結合によつてでも弾体１の凹
所２中に固定されることができる。第５図にはこ
の結合を作成する接着剤層、例えばアラルダイト
または硬質はんだ層が２１で表わされている。

第６図右側によると別の実施例において管状外
筒３はデイスク２２によつて弾体１の凹所２中に
固定され、デイスクは元の状態（第６図右側に点
線で表わされている）においては容易に彎曲させ
られかつ管状外筒３の内径と同じ直径を有する。
デイスク２２は凹所の底２４に向つてプレスされ
かつ平らに押圧される。その際に発生する、デイ
スクの放射状伸張によつて管状外筒３の前端は凹
所２の壁に向つてプレスされかつそこに固定され
る。第６図左側によると管状外筒３は押圧体２５
によつて弾体１の凹所２中に保持される。押圧体
は中実体またはシエルとして形成されることがで
きる。押圧体の２つの外面は円錐状であり、つま
り１つの外面は凹所の底と同じ開き角を有し、こ
れに接続する１つの外面は頗る小さい開き角を有
する。この押圧体２５の最大の直径は管状外筒３
の内径よりもやや大である。これによつて押圧体
の導入に際し管状外筒の放射状伸張が生じかつそ
れによつて管状外筒は凹所の壁と押圧体２５との
間に固く締付けられる。

第７図によれば管状外筒の前端は壁２３によつ
て閉塞されている。管状外筒３が挿入される、弾
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体１の凹所２の底２４は例えば弾体軸線に垂直に
指向しておりかつ円錐形であることもできる。最
終状態において管状外筒３の壁２３は平らではな
く、管状外筒３の内部に向つて彎曲されている。
壁２３は塑性変形によつて凹所の底２４に押圧さ
れる。これによつて、凹所２と管状外筒３との間
の製作公差によつて生ずることがある空洞が避け
られる。かかる空洞は発射に際し弾丸が砲身を通
過する間装薬ガスが詰まることがあつて、この装
薬ガスは弾丸が砲身から出た後に爆発しかつ曳光
剤１１を弾体から後方へ投げ出すことがある。管
状外筒３は管状外筒が壁２３の平面押圧によつて
受ける放射状伸張によつて孔壁にプレスされる。

管状外筒３が弾体１の弾尾面から突き出ても良
い量は実験によつて決定されなければならない。
弾体１と装弾筒１０との分離後は管状外筒３は先
づ装弾筒１０の孔８から外へ出されなければなら
ない。しかるに装弾筒１０は分離後直ちに今まで
弾体と共通して画いた弾道を離れるが故に管状外
筒３は、分離後装弾筒１０との接触が絶対にない
程度に突き出ることが必要である。然らざる場合
には命中精度が阻害される。

曳光剤１１と凹所２の底との間に間隙が存在し
ない状態は管状外筒３が装薬ガスによつては負荷
されないという追加の利点をもたらす。特にガス
圧は曳光剤１１を経て凹所２の底に対し、すなわ
ち直接弾体１に対し作用することができる。

弾尾から突き出ている管状外筒３はその外に弾
体１の空気力学的特性に有利に作用する。

この方法による装弾筒の無い弾丸も曳光剤１１
を装備することは勿論可能である。本発明による
構造は曳光剤の代りに他の火工剤、例えば発煙剤
を収納することもできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は装弾筒弾丸の縦断面図、第２図ないし
第７図は弾体の種々の実施形態による弾尾の拡大
縦断面図を示す。 図中符号、１……弾体、２……凹所、３……管
状外筒、１１……火工剤、１６……リング・状
溝。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 重金属から成る弾体を備えた装弾筒弾丸にし
   て、弾体１の後端には火工剤を充填された凹所２
   を有するものにおいて、 火工剤１１の一部分は凹所２にあり、管状外筒
   ３は凹所２中に固定されており、かつ凹所２から
   突出しており、 火工剤１１の他の部分は凹所２から突出してい
   る管状外筒３中にあり、 管状外筒３はリング状溝１６を備えた内面を有
   し、 火工剤１１はこのリング状溝１６に当接しかつ
   このリング状溝に係止されており、そして管状外
   筒３を介して前方に突出しており、 それによつて凹部２に完全に充填されているこ
   とを特徴とする装弾筒弾丸。