JPS6135317Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、プレス機械において成形品をボルス
タ上の下型よりノツクアウトするベツドノツクア
ウト装置に関するものである。

従来、この種のベツドノツクアウト装置として
は回転カムと２又レバによつて往復動されるロツ
ドをレバに連結し、レバを揺動することでノツク
アウトピンを上下動させるようにしたものが知ら
れている。

しかし、この構造であるとノツクアウト能力以
上の能力（過負荷）がノツクアウトピンに作用し
た場合に装置が破損してしまうので、前記ロツド
とレバとをシヤピンを介して連結してノツクアウ
ト能力以上の能力が作用した時にシヤピンが切断
して装置の破損を防止している。

しかしながら、前述のようにシヤピンを用いる
と、シヤピンが切断した場合にレバとロツドの結
合が外れてロツドがフリーとなるので作業者に衝
突したりして危険である。

本考案は上記の事情に鑑みなされたものであ
り、その目的はシヤピンが切断した時にレバーと
ロツドが別々になつてロツドがフリーとなること
がないようにしたプレス機械のベツドノツクアウ
ト装置を提供することである。

以下図面を参照して本考案の実施例を説明す
る。

ベツド１に固設したアプライト２には２又レバ
３がピン４を介して上下揺動自在に支承され、２
又レバ３の一端部３ａにはプレススライド（図示
せず）と同期して回転動する回転カム５が当接
し、他端部３ｂにはロツド６がピン７で枢着連結
している。

該ロツド６にはヨーク８がシヤピン９で枢着連
結され、ヨーク８はベツド１に回転自在に支承し
た軸１０にスプライン嵌合連結したレバ１１にピ
ンにて枢着連結してある。

前記軸１０は第２図に示すようにベツド１の一
対の突出部１３，１３に一対の軸受１４，１４を
介して回転自在に支承され、軸１０の中間スプラ
イン部１０ａにはレバ１５がスプライン嵌合され
ていると共に、該レバ１５にはピン１６を介して
ローラ１７が回転自在に支承され、このローラ１
７上にノツクアウトピン１８の下端面１８ａが当
接している。

該ノツクアウトピン１８はベツド１の穴１９及
びボルスタ２０の穴２１内に嵌挿され、バネ２２
で下方に移動付勢保持されている。

そして、回転カム５が回転することにより、２
又レバ３が第１図仮想線位置に揺動すると、ロツ
ド６が所定ストローク上方に引張られ、ヨーク８
を介してレバ１１が所定角度上方に揺動して軸１
０を所定角度回転させ、それによつてレバ１５が
上方に揺動しピン１６、ローラ１７を介してノツ
クアウトピン１８がバネ２２に抗して上方に押し
上げられ、穴２１より上方に突出して成形品をボ
ルスタ２０上の下型からノツクアウトする。更に
回転カム５が回転するとバネ２２のバネ力で各部
が前述と反対方向に動作して２又レバ３が第１図
実線位置に復帰する。

また、ノツクアウト能力以上の能力（過負荷）
が作用するとシヤピン９が切断してロツド６とヨ
ーク８とがそれぞれフリーとなり、前記バネ２２
のバネ力でレバ１１が下方に揺動されてヨーク８
がロツド６より離れる方向に移動し、ロツド６が
ピン７を中心として振り子のように動くので作業
者に衝突したり、プレス機械に衝突したりして非
常に危険である。

そこで、本考案ではロツド６をヨーク８の長穴
８ａ内にシヤピン９が切断しても外れない様に十
分に長く嵌め合せ、シヤピン９が切断してもロツ
ド６をヨーク８とがそれぞれフリーとならずロツ
ド６とヨーク８の長穴８ａとの間で摺動するよう
にしてある。

また、一方の突出部１３にはレバ１１のボス１
１ａに向けて突出したストツパ片２３が一体形成
され、シヤピン９が切断した時にレバ１１が前記
バネ２２のバネ力や自重等である程度下向に揺動
するとストツパ片２３に当接してそれ以上揺動し
ないように規制し、これによつてヨーク８のロツ
ド６より離れる方向の移動を規制して前記ロツド
６がヨーク８の長穴８ａより抜け出さないように
してある。つまり、レバ１１の下向の揺動による
ヨーク８の移動ストロークはロツド６とヨーク８
の長穴８ａの嵌め合い長さよりも小さくしてあ
る。

本考案は以上の様になり、シヤピン９が切断し
てもロツド６の他端部はヨーク８の長穴８ａ内よ
り、ヨーク８がレバ１１とともに所定角度だけ揺
動するまでは抜け出すことがないと共に、レバ１
１の揺動はストツパ片２３で規制されるから、シ
ヤピン９が切断してもロツド６の他端部とヨーク
８とは外れることがなく、ロツド６とレバ１１と
がそれぞれ自由となることがないから、ロツド６
が作業者やプレス機械に衝突することを防止でき
て安全である。

また、ヨーク８とストツパ片２３とを設けただ
けであるから、構造簡単でコスト安となる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すものであり、第１
図は全体図、第２図は第１図の−線断面図、
第３図はノツクアウトピン部の断面図、第４図は
第２図の−線断面図である。 １はベツド、５は回転カム、６はロツド、８は
ヨーク、９はシヤピン、１０は軸、１１，１５は
レバ、１８はノツクアウトピン、２０はボルス
タ、１９，２１は穴。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. プレス機械のベツド１に固設したアプライト２
   に、プレススライドと同期して回転動する回転カ
   ム５によつて揺動される２又レバ３を設け、この
   ２又レバ３の揺動端にロツド６の一端を枢着連結
   すると共に、前記ベツド１に回転自在に支承した
   横軸１０の一端側にレバ１１を固着し、このレバ
   １１に長手方向の長穴８ａを有するヨーク８をピ
   ン１２で枢着連結すると共に、この長穴８ａ内に
   前記ロツド６の他端部を揺動自在に嵌合し、かつ
   シヤピン９で連結し、前記ベツド１側には前記レ
   バ１１の下向の揺動を規制するストツパ片２３を
   設け、前記横軸１０の他端側に固着したレバ１５
   に、前記ベツド１に上下動自在に支承したノツク
   アウトピン１８の下部を当接したことを特徴とす
   るプレス機械のベツドノツクアウト装置。