JPS6134396Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はフオークリフト車におけるパイプクラ
ンプ装置に関する。

フオークリフトに装着したアタツチメントであ
り、木材・パイプ等の円筒形状長物の運搬作業を
行うパイプクランプ装置において荷崩れを防ぎ、
作業の安全を図るために従来は、クランプアーム
により積荷を押え込む方法をとつていた。

しかし、クランプアームは剛体でできているの
で積荷の一部にしか当接できず、力が一点に集中
して積荷を損傷したり、荷崩れを起す危険性があ
つた。

そこで本考案は前記欠点を除去し、積荷を安全
に押え込む手段を考案することによりパイプ等の
荷役作業における安全性の向上を図るパイプクラ
ンプ装置を提供することを目的としたものであ
る。

その特徴とする処は、フオークと該フオークを
固着したリフトブラケツトと、該リフトブラケツ
トに回動自在に取付けたクランプアームと、該ク
ランプアームを開閉するクランプシリンダと、前
記クランプアームの先端とリフトブラケツトとを
接続したワイヤロープと、そのロツド端に該ワイ
ヤロープを巻掛けする滑車を有し、ワイヤロープ
を巻取る巻取用シリンダと、クランプアーム開放
時に巻取用シリンダのボトム室とロツド室を連通
し、ドレーンさせるパイロツト切換弁とを具備し
たことにあり、クランプアームとフオークリフト
背面部材との間に張架したワイヤロープで全体を
包み込むようにして積荷を確実に押圧保持するの
で荷役作業における安全性の向上を図れる。さら
にパイロツト圧で作動する切換弁を回路中に設け
ることにより、クランプアームが開いたときにワ
イヤロープ巻取用シリンダの両給油口がドレーン
されてフリーになり、ワイヤロープの長さ変化に
対応でき、ワイヤロープの切断を防ぐことができ
る。

本考案はフオークリフトのパイプクランプ装置
に適用できる。

本考案の実施例を以下図面に従つて詳細に説明
する。

第１図乃至第７図は本考案の一実施例を示す。

第１図は概略を示す全体側面図、第２図は側面
図で示すパイプクランプ装置の展開図、第３図は
クランプアームを開放した第２図の作動状態図、
第４図は油圧回路図、第５図はクランプアームを
開放した第４図の作動状態図、第６図はパイロツ
ト切換弁の縦断面図、第７図はクランプアームを
開放した第６図の作動状態図である。

第１乃至３図において、１はフオークリフト
車、２はパイプクランプ装置である。

フオークリフト車１において３は外マストであ
り、リフトローラにより外マスト３内を内マスト
（図示せず）が昇降し、内マスト内をリフトブラ
ケツト４が昇降する。リフトブラケツト４にはフ
オーク５が取付けられる。６はフオーク５と一体
の背面部材である。

７はリフトブラケツト４の上部に回動自在に取
付けられたクランプアームである。

８はクランプシリンダであり、一端をクランプ
アーム７のレバー７ａに、他端をリフトブラケツ
ト４に各回動自在に取付けられている。

クランプアーム７の先端にはワイヤロープ９が
取付けられ、該ワイヤロープ９はフオーク背面部
材６の内側に設けたガイドピン１０に接触して案
内され、リフトブラケツト４に取付けた滑車１１
によつて上方に曲げられて案内される。このよう
にして、ワイヤロープ９はクランプアーム７の先
端と、背面部材６との間に張架される。

１２はワイヤロープ巻取用油圧シリンダであ
る。ワイヤロープ巻取用油圧シリンダ１２はリフ
トブラケツト４に取付けられ、ロツド他端には滑
車１３が回動自在に取付けられる。

ワイヤロープ９の他端は滑車１３を巻掛してリ
フトブラケツト４に固定される。

１４はリフトシリンダ、１５は円筒形状をした
パイプ等の積荷である。

第４図における油圧回路図において、２１はク
ランプシリンダ用操作弁、２２はワイヤロープ巻
取用油圧シリンダ用操作弁、２３はパイロツト切
換弁、２４乃至３２は油路である。

油路２４はクランプシリンダ用操作弁２１とク
ランプシリンダ８のボトム側とを接続し、油路２
５はクランプシリンダ用操作弁２１とクランプシ
リンダ８のロツド側とを接続する。油路２６はワ
イヤロープ巻取用油圧シリンダ用操作弁２２とワ
イヤロープ巻取用油圧シリンダ１２のロツド側と
を接続し、油路２７はワイヤロープ巻取用油圧シ
リンダ用操作弁２２とワイヤロープ巻取用油圧シ
リンダ１２のボトム側とを接続する。油路２８は
パイロツト切換弁２３とワイヤロープ巻取用油圧
シリンダ１２のボトム側とを接続（油路２７に接
続）し、油路２９はパイロツト切換弁２３とワイ
ヤロープ巻取用油圧シリンダ１２のロツド側とを
接続（油路２６に接続）する。油路３０はパイロ
ツト切換弁２３と油路２４とを接続し、油路３１
は油路２５からパイロツト切換弁２３に作用する
パイロツト回路である。油路３２はクランプシリ
ンダ用操作弁２１とワイヤロープ巻取用油圧シリ
ンダ操作弁２２とを接続してドレーンされる回路
である。

第６図は本パイロツト切換弁２３の一例であ
り、４１はバルブボデイ、４２，４３はカバー、
４４はスプール、４５はスプリングである。

バルブボデイ４１にはポート４６，４７が設け
られ、ボート４６には油路２８が、ポート４７に
は油路２９が接続する。

４８はカバー４２に設けたポートであり、油路
３１が接続する。

４９はカバー４２に設けたポートであり、油路
３０が接続する。５０はオリフイスである。

次にその作用、効果を説明すると、先ずフオー
ク５が水平かやや下向きになるよにダンプシリン
ダ（図示せず）で操作する。このとき、クランプ
アーム７は上方に回動している。この状態でフオ
ークリフト車を前進させて荷物の下部にフオーク
５をさし込んで荷物をすくう（第３図）。

次いで、操作弁２１を切換えてクランプシリン
ダ８を伸張させてクランプアーム７を閉じるとと
もに、操作弁２２を切換えてワイヤロープ巻取用
シリンダ１２を伸張させてワイヤロープ９のたる
みをなくし、ワイヤロープに適当な張力を与え張
架すると積荷１５はワイヤロープ９に全体を包み
込まれて確実に押圧保持される（第２図）。

その後、リフトブラケツト４を適当な高さまで
上昇させて運搬するが、積荷１５はワイヤロープ
９によつて前方・上方・後方より全体的にしつか
りと保持されているので確実かつ安全に荷役作業
を行うことができる。

次に、クランプアーム７を開いて所定の場所に
載置する場合について第３，５，７図をもとに説
明する。

操作弁２１を切換えて圧油をクランプシリンダ
８のロツド側に供給させるとクランプシリンダ８
は退縮してクランプアーム７は開く。

このとき、油路２５に接続する油路３１からパ
イロツト切換弁２３のポート４８に圧油が供給さ
れてパイロツト切換弁２３は切換わりワイヤロー
プ巻取用油圧シリンダ１２のボトム側とロツド側
とは連通する。そして、さらに油路３０・２４、
操作弁２１を経て油槽に連通する。

したがつて、ワイヤロープ巻取用油圧シリンダ
１２はフリーの状態となり、クランプアーム７が
開き、ワイヤロープ９がくり出されるのに応じて
ワイヤロープ９に適当な張力を与えながら退縮す
ることができる。

要するに本考案によれば、フオークと該フオー
クを固着したリフトブラケツトと、該リフトブラ
ケツトに回動自在に取付けたクランプアームと該
クランプアームを開閉するクランプシリンダと、
前記クランプアームの先端とリフトブラケツトと
を接続したワイヤロープと、そのロツド端に該ワ
イヤロープを巻掛けする滑車を有し、ワイヤロー
プを巻取る巻取用シリンダと、クランプアーム開
放時に巻取用シリンダのボトム室とロツド室を連
通し、ドレーンさせるパイロツト切換弁とを具備
したことにより、次の効果を奏する。

パイプ等の積荷を確実に全体的に押圧保持で
きるので荷崩れを起すこともなく、安全な荷役
作業が可能となる。

保持力が全体的に作用するので積荷を損傷し
ない。

油圧回路の設定により、クランプアームが開
いたときにはワイヤロープ巻取用シリンダがフ
リーになりワイヤロープ長の変化に対応するの
でワイヤロープの切断を防ぐことができる。

パイロツト切換弁の作動により、ワイヤロー
プ巻取用シリンダがフリーになりワイヤロープ
をくり出すことができるのでワイヤロープ巻取
装置の構造がかんたんになる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第７図は本考案である。パイプクラ
ンプ装置の一実施例を示し、第１図は本パイプク
ランプ装置を装着したフオークリフトの概略を示
す全体側面図、第２図は本パイプクランプ装置の
側面図、第３図はクランプアームを開放した第２
図の作動状態図、第４図は油圧回路図、第５図は
クランプアームを開放した第４図の油圧回路図、
第６図はパイロツト切換弁の縦断面図、第７図は
クランプアームを開放した第６図の作動状態を示
す縦断面図である。 １……フオークリフト車、２……パイプクラン
プ荘置、４……リフトブラケツト、５……フオー
ク、７……クランプアーム、８……クランプシリ
ンダ、９……ワイヤロープ、１１，１３……滑
車、１２……ワイヤロープ巻取用油圧シリンダ、
１４……リフトシリンダ、２３……パイロツト切
換弁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. フオークと、該フオークを固着したリフトブラ
   ケツトと、該リフトブラケツトに回動自在に取付
   けたクランプアームと、該クランプアームを開閉
   するクランプシリンダと、前記クランプアームの
   先端とリフトブラケツトとを接続したワイヤロー
   プと、そのロツド端に該ワイヤロープを巻掛けす
   る滑車を有し、ワイヤロープを巻取る巻取用シリ
   ンダと、クランプアーム開放時に巻取用シリンダ
   のボトム室とロツド室を連通し、ドレーンさせる
   パイロツト切換弁とを具備したことを特徴とする
   パイプクランプ装置。