JPS6134339Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 本考案は、パネルのような比較的長尺なものを
多段にパレツト上に積載し、そののちパレツトと
ともにパネル群を養生工程などに送り出そうとす
る送り出し装置に関し、詳しくはストロークの小
さいシリンダーを使いながら長尺物の送り出しを
行なおうとする技術に関する。

〔背景技術〕

従来、第１図に示すように、ベース４′上に置
いたパレツト１′に接着剤を塗布して組立てたパ
ネル７′を多段に積重ね、そののち、パレツト
１′とともにパネル７′…群を養生工程へと送り出
すのに、人力に依るのでは多大な労力を要すると
いう問題がある。そこで伸縮するシリンダーを使
用して送り出し故、ストロークが大きく要求さ
れ、長尺なシリンダーを使用しなければならない
という問題がある。

〔考案の目的〕

本考案は、ストロークの小さいシリンダーで長
尺物の送り出しを行なえるようにすることを目的
とする。

〔考案の開示〕

本考案は、送り出し移動ができるパレツト１の
側端部に送り出し方向に略等間隔をへだてて受圧
片２…を複数個設け、受圧片２，２間の距離より
もやや大きなストロークのシリンダー３を固定部
４に受圧片２…を並べた方向に長く取付け、シリ
ンダーロツド５の先端に受圧片２に当接すること
ができるプツシヤー６を出退自在に設け、プツシ
ヤー６を受圧片２に当接する押圧姿勢に付勢する
付勢手段と、シリンダー３の収縮時にプツシヤー
６が受圧片２に当接してプツシヤー６を押圧姿勢
から退避させる退避手段とを設けて成る送り出し
装置に係るものであり、このように構成すること
で、上記目的を達成できるに至つた。

以下本考案の実施例を図面に基いて詳述する。

パレツト１には走行輪８を取付けてあり、第２
図の紙面に対して垂直な方向に移動自在に設けて
ある台車としてのトラバーサ９上に走行自在に載
せられる。トラバーサ９の移動終端部には第２図
に示すようにレール１０を敷いてあり、トラバー
サ９上のパレツト１をレール１０上に送り出し
て、接着剤が未硬化なパネル７を多段に積載した
パネル７…群をパネル１とともに乾燥養生工程へ
と移送させることができるようにしてある。

パレツト１の両側端部には、受圧片２…を略等
間隔をへだてて取付けある。受圧片２，２間の距
離ｌよりもやや大きなストロークのシリンダー３
を固定部４としてのトラバーサ９の両側部に取付
けてある。シリンダーロツド５の先端には受圧片
２に当接することができるプツシヤー６を出退自
在に設けてある。すなわち第５図に示すように、
シリンダーロツド５の先端に平面視コ字状の保持
金具１１を取付け、保持金具１１にプツシヤー６
を軸１２にて一定範囲にのみ回動自在に枢支し、
ばね（図示せず）にてプツシヤー６を第５図に示
すように、受圧片２に当接することができる押圧
姿勢ｉに起立付勢してある。この押圧姿勢ｉにお
いてプツシヤー６の後面１３が保持金具１１に当
接していて、プツシヤー６がそれ以上後方に回倒
することがないようにしてある。又、プツシヤー
６はばねに抗して前方（第５図の矢印イ方向）に
のみ回倒することができるようにしてある。な
お、実施例では、ばねでプツシヤー６を回動付勢
する付勢手段としたが、重力により付勢してもよ
いものである。

このような構成によれば、第４図ａに示すよう
に、シリンダー３の伸縮により、プツシヤー６が
受圧片２を押圧して、パレツト１をシリンダー３
のストローク分だけ送り出す（第４図ｂ参照）。
そしてシリンダー３を収縮すると、プツシヤー６
の後面１３の上端部が受圧片２に当接し、シリン
ダー３の一層の収縮で、受圧片２が第５図の矢印
イ方向に回倒し、プツシヤー６は受圧片２の下を
くぐつてシリンダー３が収縮するのである。次に
シリンダー３が伸長して、プツシヤー３が後方の
受圧片２を押圧して、再びパレツト１をシリンダ
ー３のストローク分だけ送り出すのである。この
ようにして小さいストロークのシリンダー３を使
つて長尺なパレツト１をトラバーサ９からレール
１０上へと送り出すことができるのである。

なお、プツシヤー６の起立回倒構造は種々設計
変更可能であり、要するに、シリンダー３の伸長
工程でプツシヤー６で受圧片２を押圧し、収縮工
程でプツシヤー６が受圧片２に当ることで回倒し
て退避できればよい。

〔考案の効果〕

以上要するに本考案は、送り出し移動ができる
パレツトの側端部に送り出し方向に略等間隔をへ
だてて受圧片を複数個設け、受圧片間の距離より
もやや大きなストロークのシリンダーを固定部に
受圧片を並べた方向に長く取付け、シリンダーロ
ツドの先端に受圧片に当接することができるプツ
シヤーを出退自在に設け、プツシヤーを受圧片に
当接する押圧姿勢に付勢する付勢手段と、シリン
ダーの復動時にプツシヤーが受圧片に当接してプ
ツシヤーを押圧姿勢から退避させる退避手段とを
設けてあるので、つまり、シリンダーの伸長時に
はプツシヤーで受圧片を押してパレツトをシリン
ダーのストローク分だけ送り出し、そして収縮時
にはプツシヤーが受圧片に当接してプツシヤーが
退避して送り出されたパレツトはそのままでシリ
ンダーのみが収縮し、次の伸長で再びシリンダー
のストローク分だけ送り出すことができ、このよ
うにパレツトの長さに比べてストロークの小さい
シリンダーを使いながら比べてストロークの小さ
いシリンダーを使いながら長尺物の送り出しがで
きるという利点がある。そのうえ、プツシヤーを
受圧片に当接する押圧姿勢に付勢する付勢手段
と、シリンダーの復動時にプツシヤーが受圧片に
当接してプツシヤーを押圧姿勢から退避させる退
避手段とを設けてある故、シリンダーの収縮時に
プツシヤーを受圧片に当接させることで、プツシ
ヤーを自動的に退避させることができ、プツシヤ
ーの出退構造を簡素化することができるという利
点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の側面図、第２図は本考案の一
実施例の側面図、第３図は同上のパレツトとシリ
ンダーの斜視図、第４図ａ，ｂ，ｃは同上の作用
を示す側面図、第５図は同上のプツシヤーの拡大
斜視図であり、１はパレツト、２は受圧片、３は
シリンダー、４は固定部、５はシリンダーロツ
ド、６はプツシヤーである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 送り出し移動ができるパレツトの側端部に送り
   出し方向に略等間隔をへだてて受圧片を複数個設
   け、受圧片間の距離よりもやや大きなストローク
   のシリンダーを固定部に受圧片を並べた方向に長
   く取付け、シリンダーロツドの先端に受圧片に当
   接することができるプツシヤーを出退自在に設
   け、プツシヤーを受圧片に当接する押圧姿勢に付
   勢する付勢手段と、シリンダーの収縮時にプツシ
   ヤーが受圧片に当接してプツシヤーを押圧姿勢か
   ら退避させる退避手段とを設けて成る送り出し装
   置。