JPS6133846Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、トラクタに連結するロータリの向
きを前後に振替えることによつてロータリの回転
方向を、アツプカツトとダウンカツトの夫々の正
逆に切換出来るよに構成しているロータリのリヤ
カバー支持装置に関するものである。

ロータリの回転方向を切換える際には、ロータ
リの連結向きの変更を行うと共に、リヤカバーの
ロータリに対する取付け位置も変更する事になる
が、ロータリから取外したこのリヤカバーを新た
な取付位置まで従来は人手にて移動させている。
しかし、重くて大きいこのリヤカバーの運搬は容
易でなく、しかも、取外し及び取付けの際、リヤ
カバーの前縁のヒンジ部とメインカバーの後縁の
ヒンジ部の蝶着ピンの抜取り、又は挿入の為に手
でリヤカバーをかかえながら双方のピン孔を合せ
る事は極めて疲労の大きい作業である。

そこでこの考案においては、尾輪によつて後部
を支架されている支持杆から押下杆にて弾圧附勢
されるリヤカバーの取付位置を、ロータリの前後
に変更できるように構成した正逆転切換可能なロ
ータリにおいて、リヤカバーに設けた係止具と押
下杆とによつてロータリから取外し状態のリヤカ
バーを支持杆に吊架できるように構成して、尾輪
によつて支架されている支持杆と共にリヤカバー
を労力少くその取付位置に運搬できるように工夫
したものである。

そして各実施例を説明すれば、第１図に示すロ
ータリ１は第２図と第３図に分解斜視を示すよう
に、駆動軸２，２を前後に軸支たギヤボツクス３
から左右のパイプフレーム４，５を延設し両端に
駆動ケース６とサイドフレーム７を固設して、メ
インカバー８にて上部を覆うようにしたロータリ
部９と、ステー１０にて連結された左右の取付体
１１，１１から後方へ支持杆１２，１２を延設
し、支持杆１２，１２の後部を連結している横杆
１３を尾輪１４，１４にて支架し、支持杆１２，
１２に係止した押下杆１５，１５にてリヤカバー
１６の後部を吊架したリヤカバー部１７とに分
割、形成しているものであつて、ロータリ部９と
リヤカバー部１７を結合するには、取付体１１，
１１の逆ｕ状の嵌合部１１ａ，１１ａをパイプフ
レーム４，５に外嵌してピン１８……にて双方を
結合し、メインカバー８の前後に設けている取付
板１９……，１９……とリヤカバー１６の前縁に
設けたヒンジ２０……を介してこのリヤカバー１
６に蝶着されている前板２１に設けた取付板２２
……とを互に合接して、夫々のピン孔１９ａと２
２ａにピン２３を挿入すれば、ロータリ部９とリ
ヤカバー部１７が結合されてロータリ１が構成さ
れることになる。

そして第１の実施例は、第１図のようにリヤカ
バー１６に平面視Ｕ字状の受部２４……を取付
け、耕耘作業の際には押下杆１５に巻装している
押下ばね２５によつてリヤカバー１６の後縁は耕
土表面に弾性的に押圧されているが、第３図のよ
うにリヤカバー部１７をロータリ部９から分離し
たときには、リヤカバー１６の上部を支持杆１２
に向つて近づけて、押下ばね２５に受部２４を外
装させて受部２４のピン孔２４ａに係止ピンから
なる係止具２６を挿通すれば、同図及び第４図の
ようにリヤカバー１６の上部が前方へ回動せんと
しても、押下ばね２５と押下杆１５に係止具２５
が係止するのでリヤカバー１６の回動は阻止され
て支持杆１２，１２にリヤカバー１６が吊架され
るように構成している。

次に第５図に示した第２の実施例のものは、第
５図のようにリヤカバー２７の前部に係止輪２
８，２８を設け、支持杆１２，１２の附近に係止
した吊上ばねの如き係止具２９，２９を係止輪２
８，２８に係止して、この係止部２９，２９と押
下杆１５，１５によつてリヤカバー２７の前部が
係止されて、支持杆１２，１２にリヤカバー２７
が吊架されるように構成している。又、第６図に
示した第３の実施例のものは、リヤカバー３０の
前部に係止具３１，３１を設け、押下杆１５の下
部を連結する為にリヤカバー２７の後部に設けて
いるブラケツト３２，３２から外した押下杆１
５，１５の下部を係止具３１，３１に係止し、リ
ヤカバー３０は係止具３１，３１よりも後方の部
分がその前方の部分よりも重いので、リヤカバー
３０は第６図のように直立状態で支持杆１２，１
２に吊架されるように構成している。

尚、第１図において符号３３は、トラクタ３４
の動力取出軸３５とロータリの駆動軸２を連結し
ている自在接手軸であり、又、符号３６は駆動ケ
ース６とサイドフレーム７に軸架されるローター
であり、分割状態のロータリ部９は第２図のよう
に駆動ケース６を支承する支持台３７とサイドフ
レーム７とによつて支承している。

この考案に係るリヤカバー吊架装置は、上述の
ようにロータリ１から取外した状態のリヤカバー
を、押下杆２５と係止具とによつて支持杆１２，
１２に吊架できるよう構成しているので、尾輪１
４，１４によつて後部を支架されているこの支持
杆１２，１２を手で前部側を支持しながら労力少
く、容易に移動出来るものである。従つて、ロー
タリ１の回転方向を切換える際に、このように尾
輪１４，１４にて後部を支架されている支持杆１
２，１２とこれに吊架されているリヤカバーを、
ロータリ部９の後部に容易に取付換えできるもの
であつて、上述した従来のリヤカバーのように人
手でリヤカバーをかかえながら双方のピン孔を合
せる等の労苦を解消出来たのである。

【図面の簡単な説明】

図はこの考案の実施例を示すもので、第１図は
耕耘作業状態の全体側面図、第２図はロータリ部
の斜視図、第３図はリヤカバー部の斜視図、第４
図は第３図における係止部附近の側面図、第５図
及び第６図は夫々、他の実施例における係止部附
近の側面図である。 符号説明、１……ロータリ、２……駆動軸、３
……ギヤボツクス、４，５……パイプフレーム、
６……駆動ケース、７……サイドフレーム、８…
…メインカバー、９……ロータリ部、１０……ス
テー、１１……取付体、１２……支持杆、１１ａ
……嵌合部、１３……横杆、１４……尾輪、１５
……押下杆、１６，２７，３０……リヤカバー、
１７……リヤカバー部、１８，２３……ピン、１
９，２２……取付板、１９ａ，２２ａ，２４ａ…
…ピン孔、２０……ヒンジ、２１……前板、２４
……受部、２５……押下ばね、２６，２９，３１
……係止具、２８……係止輪、３２……ブラケツ
ト、３３……自在接手軸、３４……トラクタ、３
５……動力取出軸、３６……ローター。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 尾輪によつて後部を支架されている支持杆から
   押下杆にて弾圧附勢されるリヤカバーの取付位置
   を、ロータリの前後に変更できるように構成した
   正逆転切換可能なロータリにおいて、リヤカバー
   に設けた係止具と押下杆とによつてロータリから
   取外し状態のリヤカバーを上記支持杆に吊架でき
   るように設けてなる、正逆転切換可能なロータリ
   のリヤカバー吊架装置。