JPS6133533Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、中空キヤツプ状の計器本体をタンク
の上面に直付けし、タンク内の浮子の上下動によ
つて直接指針を文字盤に沿つて回動させる構成の
液面計に関する。

この式の液面計は指針の動きを円滑にするた
め、文字盤およびその下方のキヤツプ底の指針軸
案内孔と指針軸との間に間隙を設けている。

従つて上記の液面計を例えば自動二輪車のガソ
リンタンクやオイルタンクに取付けた場合、車体
の激しい振動によて、指針軸とその案内孔との間
隙から液体が計器内に浸入することがある。

ガソリンは粘性が低いので、浸入してきた間隙
を通つてタンクに容易に戻るけれども、潤滑油は
粘性が高いので、一度計器内に浸入すると、排出
されにくくて次第にたまり、文字盤が見えにくく
なる。着色されている潤滑油の場合はなおさら見
えなくなる。

そこで指針軸とその案内孔との間を適当なシー
ル材で閉じればよいけれども、指針が動くときの
摩擦が増加して、指針の動きを妨げる不具合があ
る。

本考案は上記の点に鑑み、浮子の上下動によつ
て直接指針を文字盤に沿つて回す構成の計器内に
浸入した液体が容易にタンク内に戻るようにした
ものである。

図面について構造を説明すると、タンク１の上
面に直付けした中空キヤツプ状の計器本体Ｇは、
頂面が透明カバー８で覆われている中空キヤツプ
９内に文字盤４と指針３を具え、指針軸３１が文
字盤４及びキヤツプ底９１を貫いて下方に延びて
いる。

その指針軸３１の延長部３２はゆるくひねつた
らせんに形成されていて、その下端３３は、浮子
２の上下動を案内する平行枠１０，１０の下端間
に軸受されている。そして上記らせん部３２は、
浮子２の中央の角孔２１にゆる目に挿通されてい
る。

すなわち上記指針軸３１の延長部３２のらせん
と、そのらせんにゆるくはめた浮子２とによつ
て、浮子２の上下動を指針軸３１の回転運動に変
える機構を構成している。

以上のタンク直付型指針付液面計の構造は従来
のものと略同様である。

文字盤４の一部に直線状切込みを入れ、その切
口の両側を盤面と直角の方向に食違わせることに
より、段差の形成と同時にそのけ込み部に孔７を
設けている。上記け込み部の孔７は、前記文字盤
４およびキヤツプ底９１の指針軸案内孔５，５１
と指針軸３１との関隙よりも大きい。

上記け込み部の孔７は、文字盤４の一部にプレ
スで段差を設けた後、その段差のけ込み部に孔開
け加工してもよい。

さらにキヤツプ底９１にも孔１１が開いてい
る。その孔１１は、上記文字盤４におけるけ込み
部の孔７と反対側、すなわち孔７から水平方向に
最も離れた位置にある。そしてキヤツプ底９１の
孔１１は文字盤４上の孔７と同等もしくはそれよ
り大きい。

第４図の１２はオイルタンク１の注入孔キヤツ
プ、１３はガソリンタンク６の注入口キヤツプで
ある。

タンク１の振動で、指針軸３１と、文字盤４お
よびキヤツプ底９１の指針軸案内孔５および５１
との間隙から液体が計器本体Ｇ内に浸入しても、
その液体は指針軸案内孔５，５１よりも大きい孔
７から排出され、さらに、上記孔７よりも大きい
キヤツプ底９１の孔１１を経て容易にタンク１に
戻るもので、粘性の高い液体でもスムーズに排出
されて、液体が文字盤４上に残留することがな
い。従つて文字盤４は常に明瞭に見える。

キヤツプ底９１の孔１１からも液体が浸入する
が、その孔１１と、文字盤４の段差のけ込み部の
孔７とは水平方向に離れた位置にあるから、上記
孔１１から入つた液体は、文字盤４の孔７を経て
文字盤上には浸入しにくいものである。

そして文字盤４上の浸入液体排出孔７は大きい
にもかかわらず、段差のけ込み部すなわち縦の面
に開けてあるから、文字盤４の表示が欠けること
がなく、また計器を上から見たとき孔７が直接見
えないので外観体裁がよいもので、タンクに直付
けする指針付液面計の視認性を向上する効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案液面計の平面図、第２図は第１
図−線に沿う縦断正面図、第３図は要部の分
解斜視図、第４図は自動二輪車のガソリンおよび
オイルタンクの斜視図。 １はタンク、２は浮子、３は指針、４は文字
盤、５，５１は指針軸案内孔、７，１１は侵入液
体排出孔、８は透明カバー、９は中空キヤツプ、
９１はキヤツプ底、Ｇは計器本体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内部に指針と文字盤を具え、上面を透明カバー
   で覆つた中空キヤツプ状の計器本体をタンクの上
   面に直付けし、文字盤およびキヤツプ底の案内孔
   を貫いて下方に延長した指針軸に浮子を、その浮
   子の上下動を指針軸の回転運動に変える機構を介
   して取付けると共に、その浮子を指針軸と平行の
   上下動案内枠に支持させた液面計において、文字
   盤の一部に段差を形成し、その段差のけ込み部
   に、文字盤およびキヤツプ底の指針軸案内孔と指
   針軸との間隙よりも大きい孔を設け、さらにキヤ
   ツプ底の上記文字盤上のけ込み部の孔から水平方
   向に離れた位置に、そのけ込み部の孔と同等もし
   くはそれより大きい孔を設けたタンクの直付型指
   針付液面計。