JPS6133445Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は高周波加熱機能とヒータ加熱機能と
を備えたオーブンレンジに関する。

オーブン内にマグネトロンとヒータとを併設
し、調理内容によつて高周波加熱とヒータ加熱と
を選択できるオーブンレンジが普及している。こ
の種のオーブンレンジにおいては、高周波加熱時
にマグネトロンを冷却する冷却風をオーブン内へ
導入し、調理時に発生する蒸気，煙等をオーブン
外へ排気し、ヒータ加熱時はブロワーを停止さ
せ、オーブン内の熱気を保持している。

しかし、ブロワーを停止してもオーブン壁には
冷却風吹出口が開口しているため、ヒータ加熱時
にその吹出口から熱気が流出し、マグネトロンや
ブロワーしいては機械室内の温度を上昇させると
いう不都合さがある。したがつて、各諸部品に高
価な耐熱材料を使用する必要が生じるとともにオ
ーブンの熱効率が減少する原因になつている。

そこで、上記冷却風吹出口にこれを開閉するダ
ンパを設け、ヒータ加熱時にダンパで吹出口を閉
塞することにより、オーブン内の熱気が流出しな
いようにしたものがある。これは、第１図で示す
ように構成されている。すなわち、ａはオーブン
壁で、このオーブン壁ａの一部にはパンチングメ
タルからなる冷却風吹出口ｂが設けられている。
オーブン壁ａの外側にはダクトｃが設けられ、こ
のダクトｃの内部にはブロワーｄから吐出する冷
却風を受けるマグネトロンｅが設けられている。
そして、マグネトロンｅを空冷した冷却風を上記
冷却風吹出口ｂを介してオーブンｆ内に導入する
ようになつている。さらに、この冷却風吹出口ｂ
にはソレノイドｇによつて作動するダンパｈが設
けられている。このソレノイドｇは操作盤に設け
た調理選択スイツチ、タイマスイツチをセツト
し、調理開始スイツチをONしたとき励磁してダ
ンパｈを閉とするようになつており、調理が完了
するとソレノイドｇが消磁してダンパｈが開とな
る。

したがつて、ヒータ加熱によつてシリーズクツ
キングをするとき、たとえばクツキーとピツツア
をそれぞれシリーズに作る場合には設定を クツキー 温度調節 170℃ 料理10分加熱 ピツツア 温度調節 180℃ 料理12分加熱 とするが、１つの料理が終ると調理スイツチが
OFFとなり、ソレノイドｇが消磁してダンパｈ
を開放する。このため、オーブンｆ内の熱気が冷
却風吹出口ｂから逃げて急激に下がり、つぎの料
理（ピツツア）のとき再度予熱する必要があり、
不経済である。

この考案は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的とするところは、冷却風吹出口を開
閉するダンパをメニユードラムと連動させ、ヒー
タ加熱時における熱気の漏れを防止し、熱効率の
向上を図るとともに電気部品等への悪影響を防止
することができるオーブンレンジを提供しようと
するものである。

以下、この考案を図面に示す一実施例に、もと
ずいて説明する。第２図および第３図中１はオー
ブンレンジ本体で、この本体１内にはオーブン２
が設けられている。このオーブン２の外側壁には
高周波発振器たとえばマグネトロン３が取付けら
れ、これから発振される高周波は導波管４を介し
てオーブン２内に導びかれるようになつている。
また、オーブン２内の上下部にはヒータ５，５が
設けられている。さらに、マグネトロン３の後部
にはブロワー６が対向して設けられ、前部にはダ
クト７が取付けられている。そして、このダクト
７はオーブン壁８に設けたパンチングメタルから
なる冷却風吹出口９に連通され、マグネトロン３
を冷却した冷却風をオーブン２内に導びくように
なつている。また、上記ダクト７内には冷却風吹
出口９を開閉するダンパ１０が設けられている。
このダンパ１０は第４図ないし第６図で示すよう
に、ダンパシヤフト１１に一端部が取着されてお
り、このダンパシヤフト１１を支点として回動す
るようになつている。このダンパシヤフト１１の
一端部にはクランク状に折曲されたクランク部１
２が設けられ、これは後述する連動機構１３を介
してメニユードラム１４に連動している。すなわ
ち、メニユードラム１４は第７図および第８図で
示すように、本体１とオーブン壁８との間内に操
作盤１５と対向して設置されている。このメニユ
ードラム１４は円筒状をなし、その円周が４等分
されてメニユー欄１６ａ，１６ｂ，１６ｃ，１６
ｄが設けられている。上記メニユー欄１６ａ，１
６ｂはダンパ１０を開放して調理する高周波加熱
用メニユー、残りのメニユー欄１６ｃ，１６ｄは
ダンパ１０を閉塞して調理するヒータ加熱用メニ
ユーがそれぞれ表示されている。このように構成
されたメニユードラム１４の心部には回転軸１７
が設けられている。この回転軸１７の下端部には
ピニオン１８が嵌着され、このピニオン１８には
扇形状のラツク板１９が噛合されている。このラ
ツク板１９は支軸２０を中心として回動自在に設
けられ、この支軸２０には調理選択レバー２１の
一端部が固着されている。この調理選択レバー２
１の操作部２２は操作盤１５の開口部２３を貫通
して前方されていて、この操作部２２を手指で摘
み、左右にスライドすることにより、ラツク板１
９が回動し、ピニオン１８が回転してメニユード
ラム１４を回転できるようになつている。さら
に、メニユードラム１４の回転軸１７の上端部に
は小径部２４ａと大径部２４ｂを有するカム２４
が嵌着されている。このカム２４の外周面にはピ
ン２５を支点として回動自在な連動レバー２６の
先端部が当接している。この連動レバー２６はス
プリング２７によつて常に時計方向に付勢されて
おり、この末端部には上記ダンパ１０のクランク
部１２と嵌合する長孔２８が穿設されている。そ
して、これらカム２４、連動レバー２６によつて
上記連動機構１３を構成し、メニユードラム１４
の回転に伴つてダンパ１０が回動して冷却風吹出
口９を開閉するようになつている。

つぎに、上記実施例の作用について説明する。
オーブンレンジをまず高周波加熱として使用する
場合には、操作部２２によつて調理選択レバー２
１を破線で示すように右方へスライドすると、ラ
ツク板１９は支軸２０を中心として回動し、この
回動に伴つてピニオン１８が回転する。したがつ
て、回転軸１７を介してメニユードラム１４が回
動し、高周波加熱用のメニユー欄１６ａ，１６ｂ
が操作盤１５に表示する。このとき、メニユード
ラム１４の回転に伴つてカム２４が回動して連動
レバー２６の先端部にカム２４の大径部２４ｂが
位置する。したがつて、連動レバー２６はスプリ
ング２７の復元力に抗して反時計方向に回動し、
連動レバー２６の末端部が破線で示すように移動
する。この連結レバー２６の長孔２８に挿入され
ているダンパシヤフト１１のクランク部１２もこ
れに伴つて回動し、ダンパ１０は冷却風吹出口９
から離間してダクト７の内側へ退避する。したが
つて、冷却風吹出口９は開放状態となり、ブロワ
ー６から吐出する冷却風はマグネトロン３を通過
したのちダクト７に案内され、冷却風吹出口９か
らオーブン２内に吹出される。そして、オーブン
２内において食品から発生する蒸気や煙とともに
オーブン２外に排気されることになる。

また、ヒータ加熱として使用する場合には操作
部２２によつて調理選択レバー２１を実線で示す
ように左方へスライドすると、上述と同様にラツ
ク板１９、ピニオン１８を介してメニユードラム
１４が回動し、ヒータ加熱用のメニユー欄１６
ｃ，１６ｄが操作盤１５に表示する。このとき、
メニユードラム１４の回転に伴つてカム２４が回
動し、連動レバー２６の先端部にカム２４の小径
部２４ａが位置する。したがつて、連動レバー２
６はスプリング２７の復元力によつて時計方向に
回動し、連動レバー２６の末端部が実線で示すよ
うに移動する。このため、ダンパシヤフト１１の
クランク部１２も連動レバー２６とともに回動
し、ダンパ１０は冷却風吹出口９に接触してこれ
を閉塞する。このようにして冷却風吹出口９を閉
塞すると、オーブン２内の熱風が冷却風吹出口９
からオーブン２外へ漏れることなく、ヒータ加熱
時における熱効率を向上することができる。

また、このヒータ加熱調理は、オーブン２内に
仕切板を配置し、オーブン２の上部にグリル室を
構成してたとえば焼そば、魚焼き等を行なういわ
ゆるグリル調理時においても同様に冷却風吹出口
９をダンパ１０によつて閉塞することができる。

この考案は以上説明したように、冷却風吹出口
を開閉するダンパをメニユードラムと連動させた
から、位置的に近く、連動機構が簡単で、狭いス
ペースに取付けられる。しかも、メニユードラム
を回動させて調理内容を選択するだけでダンパを
開閉することができ、従来のように調理と調理と
の間にダンパが開くことはないため熱気の漏れを
防止でき、熱効率を向上することができるという
効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のダンパ開閉機構を示す横断平面
図、第２図はこの考案の一実施例を示すオーブン
レンジの縦断正面図、第３図は同じく平面図、第
４図は同じく要部の横断平面図、第５図は同じく
要部の側面図、第６図は同じくダンパの斜視図、
第７図は同じく連動機構の平面図、第８図は同じ
くメニユードラムの斜視図である。 １……本体、２……オーブン、９……冷却風吹
出口、１０……ダンパ、１３……連動機構、１４
……メニユードラム。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 高周波加熱機能とヒータ加熱機能とを有し、高
   周波加熱時に高周波発振器の冷却風をオーブン内
   に導き、ヒータ加熱時は上記冷却風吹出口を閉塞
   するダンパを備えたオーブンレンジにおいて、オ
   ーブンレンジ本体に設けた操作盤と、この操作盤
   に対向する上記オーブンレンジ本体に設けられ円
   周が高周波加熱用メニユー欄とヒータ加熱用メニ
   ユー欄ドラムとに区分された回転自在なメニユー
   ドラムと、このメニユードラムを回転させ調理を
   選択する調理選択レバーと、上記メニユードラム
   と上記ダンパとを連動させメニユードラムを回転
   させて高周波加熱用メニユー欄を表示したとき上
   記ダンパによつて冷却風吹出口を開口させ、ヒー
   タ加熱用メニユー欄を表示したとき上記ダンパに
   よつて冷却風吹出口を閉塞する連動機構とを具備
   したことを特徴とするオーブンレンジ。