JPS5922131B2 - 調理装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は同一の加熱室内において、高周波による加熱
調理とヒータによる加熱調理とスチームによる加熱調理
とを行えるようにした新規な調理装置に関するものであ
る。

以下この発明を図示実施例について説明する。

第１図〜第３図において、１は調理装置本体で、吸気孔
２を有する底板３と、この底板上に載置され前面を開放
した加熱箱４と、この加熱箱の周囲を間隔をもって覆う
本体ケース５とから形成している。

６は本体ケース５０周側面上下部にそれぞれ形成した通
気孔、７は加熱箱４の内部に形成した加熱室、８はこの
加熱室の前面開口を覆う扉、９はこの扉の中央に設けた
覗き窓で、多数の小孔１０を有する金属板１１とこの金
属板の両面にそれぞれ重合した耐熱ガラス１２．１３と
から成っている。

１４は加熱室Ｉの底部中央に一体に形成した円形の凹部
、１５は加熱室１の天井面中央に設けた給電口、１６は
この給電口の上方を覆うように設けた導波管、１７は加
熱室７の外壁面に設けたアスベスト等の断熱材、１３は
加熱室１内の上部に配設したＷ字形の上部電熱ヒータ、
１９は加熱室７の凹部１内に設置したＵ字形の下部電熱
ヒータ、２０は凹部１４内に着脱自在に設置する蒸発皿
で、設置状態でその外底面が電熱ヒータ１９上面と密着
し、かつ周面が凹部１４内周面に密着する水溜め部２１
を有している。

２２は蒸発皿２０の上面を覆う金属製の被加熱物載置盤
で、蒸発皿２０の水溜め部２１と対応する部分に電波が
透過しない程度の多数の放出口２３を設けている。

２４は電動送風機で、前記吸気孔２か通気孔６等から吸
引した外気をマグネトロン２５０発熱部へ送風する。

２６はマグネトロン２５の電波発振部で、導波管１６内
に突出している。

２１はマグネトロン２５をはさんで送風機２４と反対側
に設けた送風ダクト、２８はこのダクトに対応して加熱
箱４に穿設した送風孔、２９は加熱室Ｉの上部に形成し
た排気孔、３０はこの排気孔からの排気を本体ケース５
外へ導（排気ダクト、３１は送風ダクト２７内に回動自
在に設けたシャッターで、後述する操作レバー３４の操
作に応じて送風ダクトの風路を遮断する位置と開放する
位置とのいずれかの位置に保持される。

３２は前記シャッター３１と同じく排気ダクト３０の風
路を開閉するシャッターで、操作レバー３４の操作に応
じてシャッター３１が開のとき開、閉のとき閉の状態に
保持される。

３３は本体１の前面に設けた操作盤で、この操作盤には
、シャッター３Ｌ３２の開閉を行う操作レバー３４、上
部ヒータ１８と下部ヒータ１９の通電を切換えるスイッ
チ（図示せず）の操作つまみ３５、ヒータ１８，１９の
通電を制御して加熱室１内の温度を所望の値に保つ温度
調節器（図示せず）の操作つまみ３６、高周波調理と電
熱調理とスチーム調理とに共用されるタイマースイッチ
（図示せず）のつまみ３７、ヒータ１Ｂ、１９による電
熱調理と高周波による調理とを選択するスイッチ（図示
せず）の操作つまみ３８および調理開始スイッチ（図示
せず）の操作ボタン４０とをそれぞれ設けている。

４１は送風ダクト２７内の風路をシャッター３１で閉じ
ているときにマグネトロン２５の冷却風をそのまま本体
ケース５の上面から放出させるように設けた排気ダクト
である。

以上の構成において、金高周波単独で加熱調理をする場
合には、操作つまみ３８を高周波のみの調理に合せ、ま
たタイマースイッチつまみ３７を所望の時間に合わせて
調理開始ボタン４０を押せば、マグネトロン２５が駆動
されて発振部２６から出た高周波が給電口１５を経て加
熱室７内に照射され、高周波による調理が行われる。

この高周波加熱のときには操作レバー３４は「開」の位
置にしておけばシャッター３１が開放するのでマグネト
ロン２５の駆動とともに運転される送風機２４の冷却風
の大部分が送風孔２８から加熱室７内に送り込まれて調
理で発生する水蒸気等を排気ダクト３０へ放出せしめる
ので覗き窓９のくもり防止になるが、操作レバー３４を
閉の位置にしておいてもマグネトロン２５の冷却風は排
気ダクト４１を経て外部へ放出されるので部品の過熱等
、機能上の障害は起こらない。

次に電熱ヒータのみによる調理を行うにはつまみ３８を
電熱のみによる調理に合せ、さらに操作レバー３４を１
閉」に設定するとシャッター３１゜３２がそれぞれ図中
に実線で示すように送風ダクト２７と排気ダクト３０と
の風路な遮断するから、さらに操作つまみ３５でヒータ
１Ｂ、１９の両方、あるいはいずれか一方に通電するこ
とを選択し、所望の調理温度をつまみ３６で設定し、さ
らにタイマースイッチ（図示せず）のつまみ３Ｔを所望
の時間に合わせて調理開始スイッチのボタン４０を押せ
ば、ヒータ１８，１９の両方あるいは何れか一方に通電
され、加熱室７内の雰囲気が所定の温度まで上昇すると
温度調節器（図示せず）が作動してヒータ１Ｂ、１９の
通電を制御するから加熱室内は常に使用者が設定した温
度付近に保たれ、電熱による調理が行われる。

なおこの電熱調理時、蒸発皿２０は加熱室Ｔ内からとり
出して載置板２２を加熱室７の底部に直装置いて行うこ
とが熱効率の面からは望ましいが、加熱室７内に置いた
ままであっても別に支障はない。

また、ここで電熱調理中においても送風機２４を駆動す
るのは、電熱調理により加熱箱４の温度が上昇し、この
ために本体ケース５等が高温になって使用者等が火傷を
するという危険性を防止すべく本体ケース５内の空気流
通を強制的に行わせることが目的である。

次に電熱調理と高周波調理とを同時に行うには、つまみ
３８を第１図に示すように電熱と高周波とによる調理に
合わせ、また操作レバー３４を［閉」に設定し、つまみ
３５で通電するヒータ１８゜１９を選び、さらに調理温
度と調理時間をつまみ３６．３７でそれぞれ設定し、最
後に調理開始スイッチ（図示せず）のボタン４０を押せ
ば、マグネトロン２５が駆動されて加熱室７内に高周波
が照射されるとともにヒータ１Ｂ、１９が発熱して加熱
室Ｔ内の雰囲気温度を使用者が設定した温度にするから
載置盤２２上に置かれた食品は外からヒータ１８，１９
により、また内から高周波によりそれぞれ加熱されるた
め短時間に効率良く調理されるものである。

なおこの調理時も送風機２４によりマグネトロン２５に
強制送風が行われ、この送風は加熱室７内に入らず、排
気ダクト４１から放出されることは言うまでもない。

次に電熱による調理あるいは高周波調理とともに、ある
いは両者とは別個にスチームによる調理を行う場合につ
いて説明する。

まず電熱による調理とスチームによる調理とを同時に行
うには、加熱室７内に水Ｗを予め入れた蒸発皿２０を設
定し、この蒸発皿の上に載置板２２をのせる。

そして操作レバー３４を「閉」ニ設定してつまみ３８を
電熱のみによる調理に合わせ、さらにつまみ３５をヒー
タ１８，１９の両方に通電するよう設定して、調理時間
と調理温度とを前述の要領と同様で設定し、最後に調理
開始のボタン４０を押せば、上部ヒータ１８により加熱
室１内の雰囲気温度が上げられるとともに、下部ヒータ
１９によってこれと密着している蒸発皿２０が熱せられ
、この中にある水は沸とうを始める。

ここでこの発明においては蒸発皿２０の上方を載置盤２
２で覆っているので蒸発皿２０で発生したスチームは載
置盤２２に設けられた小さな放出孔２３を通って載置盤
２２上へ出る。

つまり載置盤２２と蒸発皿２０との間のスチームの圧力
は高められてより高温となり放出孔２３かも放出される
ものである。

したがって載置盤２２上に置かれた食品は上部ヒータ１
８による熱と高温のスチームから受ける熱とによって調
理されるものである。

次に高周波調理とスチーム調理とを同時に行う場合につ
いて説明すると、まず蒸発皿２０と載置盤２２とは電熱
調理とスチーム調理を同時に行う場合と全く同様に設置
し、操作レバー３４を「閉」に合わせ、さらにつまみ３
８を高周波のみによる調理に合わせてつまみ３５を下部
ヒータ１９のみに通電するよう設定し、調理温度をつま
み３６で選んだのち調理時間を設定してボタン４０を押
せば、高周波が給電口１５から照射されるとともに蒸発
皿２０内の水もスチームとなり、前述したようにより高
温、高圧力で放出孔２３から噴出し、噴出したスチーム
も高周波を受けてより高温化するから、載置盤２２上に
置かれた食品を効果的に調理できるものであり、特に冷
凍食品の解凍等を行うには最適である。

次に電熱と高周波とスチームの３者によって調理する場
合について説明すると、まず操作レバー３４を「閉」の
位置に設定し、つまみ３８を電熱と高周波による調理の
位置に合わせ、つまみ３５をヒータ１Ｂ、１９の両方に
通電するよう設定して調理温度と調理時間をそれぞれつ
まみ３６゜３７で設定し、ボタン４０を押せば前述した
ように高周波が加熱室１内に照射されるとともに、ヒー
タ１８により加熱室７内に熱気が充満し、かつヒータ１
９により蒸発皿２０内にある水はスチームとなって載置
盤２２の放出孔２３から噴出される。

さらに噴出したスチーム【址部ヒータ１８が発熱してい
るので加熱室Ｔ内の熱気によりさらに高温スチームとな
って加熱室Ｔ内に充満するから食品は高周波、電熱およ
びスチームの相乗効果により効率良く調理されるもので
ある。

一方、マグネトロン２５の駆動とともに運転された送風
機２４により吸気孔２等から外気が吸引されるので、加
熱室１の周囲温度の上昇は防止され、さらにマグネトロ
ン２５を冷却したのち排気ダクト４１から本体ケース５
外へ排気される。

次にスチーム調理だけを行う場合について説明すると、
まず操作レバー３４を「閉」に合わせて送風ダクト２１
と排気ダクト３０内の風路をシャッター３１．３２によ
りそれぞれ遮断し、つまみ３８を電熱調理に合わせ、ま
たつまみ３５を下部ヒータ１９に通電するように設定し
て調理温度と調理時間を設定したのちボタン４０を押せ
ｋｆ、、 蒸発皿２０内の水からスチームが発生して載
置盤２２の放出孔２３から噴出し、食品を加熱、調理す
る。

なお蒸発皿２０に水を入れておかなければ、スチームに
よる調理開始手順を行っても電熱による調理を行えるこ
とはもちろんであり、この場合蒸発皿２０を食品等から
調理時に出る油脂等の受は皿とできる。

また以上の実施例では載置盤２２を金属製とし、蒸発皿
２０の水に高周波が供給されてこの分だけ食品に対する
照射エネルギーが減少してしまうという不具合を防止し
ていたが、高周波の出力値や電熱ヒータの容量等によっ
ては高周波エネルギーをスチームの発生に利用しても良
いものである。

また調理の途中で、つまみ３５．３８を操作すれば、例
えば電熱調理から高周波調理もしくはスチーム調理に簡
単に切り換えることができることはもちろんである。

第４図はこの発明の他の実施例を示すもので、４２はモ
ータ４３の回転軸４４と連結した駆動軸４５により回転
駆動される金属製ターンテーブルで、蒸発皿を兼ねてい
る。

４６はターンテーブル４２の裏面に固着した連結板で、
前記駆動軸４５の上部と着脱自在に係合して回転力が伝
達される。

４７はターンテーブル４２を複数箇所で支持する支持ロ
ーラー、４８は駆動軸４５の軸受、４９は加熱室１０対
向する一対の内壁面に複数段ずつ取り付けた耐熱性絶縁
物からなる棚、５０はこの棚に必要に応じて設置される
金属製の調理ｆｆ１ｌ。

２２は載置盤で、耐熱性の絶縁物、例えば磁器等から形
成されている。

以上の構成において、高周波調理と電熱調理のいずれか
を行う場合、もしくは両方同時に行う場合には、調理皿
５０をとり出しておくとともに、ターンテーブル４２内
に水を入れないで載置盤２２上に被加熱食品を置き調理
すれば良く、この調理時にターンテーブル４２を回転せ
しめればよりむら焼けが少なくなるものである。

なおこのとき載置盤２２を使用せず、食品を直接ターン
テーブル４２上へ載せて調理するようにしても良いもの
である。

また調理皿５０を設置してその上にのせた食品を調理す
るようにしても良い。

次にスチームによる調理を行うには、ターンテーブル４
２内に水Ｗを入れて少なくとも高周波を発振させるかま
たは下部ヒータ１９に通電すれば、高周波もしくは電熱
により水Ｗは熱湯となり、スチームが発生する。

そしてこのスチームは載置盤２２に設けた放出孔２３か
ら放出し、食品を加熱、調理する。

なお下部電熱ヒータ１９によってスチームを発生せしめ
る際、図に示すように調理皿５０を棚４９に設置すれば
、発生したスチームは調理皿５０から下方の空間に短時
間に充満し、調理皿５０より下方に置いた食品はよりス
ピーディにスチーム調理される。

以上のようにこの発明の実施例について説明したが、こ
の発明はこれら実施例の構成に何ら限定されるものでは
なく、例えば載置盤２２の放出孔２３０口径は蒸発皿２
０から発生するスチームの量に応じて最適なように設定
すれば良く、また載置盤２２の全体にわたって必ずしも
同一口径にする必要はな（、食品の置かれる位置等を考
慮して種々変化させても良いものである。

さらに蒸発皿２０は加熱室１と別個に設ける必要もなく
、加熱室１の壁面に一体に形成しても良いものであり、
また蒸発皿２０に給水するため、本体１に一端をその外
部に臨ませた給水管を設けたり、あるいは本体１内に給
水タンクを設け、扉８を開けないでも給水できるように
することも可能である。

さらに高周波の発振時間とヒータ１Ｂ、１９の通電時間
とを別々のタイマースイッチにより設定するようにして
も良いものである。

以上のようにこの発明によれば、同一の加熱室内におい
て高周波と電熱とスチームとによる加熱調理を行えるの
で、従来からの高周波、電熱、スチームのそれぞれの調
理方法に加えて高周波と電熱とスチームとを組み合わせ
た全く新しい調理方法を提供できるからこの発明の調理
装置の調理の種類は従来のものよりも格段と多く、あた
ためる、焼く、むす、煮る、ゆでる、解凍する・・・等
各種調理に要求される調理方法にほとんど対応でき、特
にスチームは電熱ヒータを利用して加熱室内において直
接発生するようにしているので、効率がよく併せて構成
も簡単になるというすぐれたものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例を示す調理装置の扉開放状
態正面図、第２図はその要部切欠き平面図、第３図は同
じくその要部切欠き側面図、第４図はこの発明の他の実
施例を示す調理装置の要部切欠き側面図である。 図中、１は加熱室、１８，１９は電熱ヒータ、２０は蒸
発ｉ、２２は載置盤、２３は放出孔、２５はマグネトロ
ンである。 なお図中同一符号は同−又は相当部分を示すものである
。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 高周波による加熱調理とヒータによる加熱調理とを
   同一の加熱室内にて行わせるようにするとともに、前記
   加熱室内に前記ヒータの上方に対応して蒸気皿を着脱自
   在に配設し、この蒸気皿に多数の放出孔を有する被加熱
   物載置盤を載置し、蒸発皿で発生したスチームを前記放
   出孔から放出させてスチームによる加熱調理を行わせる
   ようにすることを特徴とする調理装置。