JPS6132097Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、エンジン発電機に関し、エンジン発
電機全体をコンパクトにまとめるとともに、内部
通風式発電機からの冷却排風をコントロールボツ
クス内に簡単な構造で導入することを目的とす
る。

従来、内部通風式発電機の冷却排風を利用して
コントロールボツクスを冷却する際には、エンジ
ン発電機自体を密閉して、当該ボツクスの排風案
内構造を設けなければならず、そのために冷却構
造が複雑になることが少なくなく、全体の容量も
嵩張つたものになりがちである。

本考案は上記欠点を解消するものであり、エン
ジンの横側下寄部に内部通風式発電機を配置する
とともに、その上方にコントロールボツクスを並
置することによりエンジン発電機全体をコンパク
トにまとめるとともに、発電の前後方向の一端部
の上面から上向きに吹出す冷却排風をコントロー
ルボツクス内に下から吹込ませることにより、そ
の冷却排風をコントロールボツクス内に簡単な構
造で確実に導入できるようにするものである。

以下、本考案の実施例を図面に基いて説明す
る。第１図はエンジン発電機の正面図、第２図は
その平面図、第３図はその右側面図、第４図は左
側面図である。

エンジン発電機１０は、縦型水冷エンジン１の
横側空間の下寄部に内部通風式の発電機２を前後
向きに防護用のフレーム３内に配置して駆動ベル
ト７で連動している。

エンジン１の右方後部にはエアクリーナ８を介
して吸気ポート１３が配備し、右方前部にはマフ
ラ９を介して排気ポート１１が配備している。更
に、その後方にラジエータを配して、エンジン上
方には燃料タンク１２を搭載する。

フレーム３は、第５図の分解斜視図に示す様に
前後に設けた略口字状の主フレーム１４の上辺同
士をその長さ方向の中央からずれた位置で支持フ
レーム１５で連結するとともに、フレームの左辺
及び右辺同士の若千上寄り側を支持フレーム１６
で連結する。又、前方の主フレーム１４の上辺及
び下辺の右寄り側を支持フレーム１７で垂直に連
結し、後方の主フレーム１４の上辺及び下辺の左
辺寄り側を支持フレーム１８で垂直に連結する。

フレーム３の下部の前後に亘つて、断面コ字状
の基枠４を二本左右方向に並走させて、その上方
右側には当該基枠に対して直角方向に断面コ字状
の支持枠１９を二本溶着して、これにエンジンを
ボルトを介して螺止するとともに、基枠４の上方
左側には発電機２をやはりボルトを介して螺止す
る。

そして、基枠４の下方の左右端及び中央には、
その直角方向に沿つて断面略コ字状の緩衝枠２０
を三本並走させて、各緩衝枠２０の両端付近には
円柱状の防振ゴムの両面にネジを付した円板を固
着した緩衝体２１を螺着して、当該緩衝枠２０の
下方に並行して断面コ字状の接地板５を三本並走
して、上記緩衝体２１に螺着するとともに、前後
の主フレーム１４の下辺にその両端を固定して、
接地板５の下面と主フレーム１４の下辺の面とを
面一に形成する。

上記接地板５の前後両端に板状で両縁付近にボ
ルト挿入孔６を明けた固定板２２を溶着し、前後
の主フレーム１４の右端にさらに支持接地板２３
を架け亘して、バツテリ２４を固定する。

又、エンジン１と発電機２を連動する駆動ベル
ト７の前方には作業者を守るための保護カバー２
５が設けられている。

発電機２はその内部前方側に冷却フアン３４を
ロータ軸心に架着するとともに、その上方を切欠
いて冷却風吹出し孔３５とする。発電機上方に
は、コントロールボツクス３３を配置して、この
吹出し孔３５に対応するコントロールボツクス下
面の下方側及び若干後方側に導風孔３６を明け
る。

即ち、前方の導風孔付近のボツクス内には抵抗
器４０が内装され、中間部にはリアクトル４１、
後方の導風孔付近には整流器４３が内装されて、
前部導風孔３６のリアクタント寄り及び抵抗器４
０の上方に案内板５０を設ける。

又、コントロールボツクスの後方側導風孔３６
の後部にはく字状に屈曲した傾斜状の導風板３７
が当該吹出し孔３５側に向けて溶着して、吹出し
孔３５から排出された冷却排風を発電機とボツク
スの間隙に沿つて後部導風孔３６からボツクス内
部に案内している。更に、ボツクスの前方側面及
び左右側面にはルーバー４５を多数形成する。

斯くして、発電機内の冷却フアン３４によつて
発生した冷却風は発電機自身を冷却するととも
に、吹出し孔３５より排出して上方の導風孔３６
からコントロールボツクス内に入つて案内板５０
に沿いながら発熱量の相対的に大きい抵抗器４０
とリアクタント４１を冷却すると共に、導風板３
７に導かれて後部導風孔３６からボツクス内に入
つた冷却風は整流器４３及びリアクタント４１を
冷却して、左右及び前方側面に形成したルーバー
から外方へ排出される。

コントロールボツクス３３は左側の支持フレー
ム１６及び上方の支持フレーム１５とに亘つて主
フレーム１４寄りに固定された二本の略く字状の
帯板４６上にボルトで螺着されている。

この帯板４６の内、前方側のものは保護カバー
２５の上面に支持されるとともに、コントロール
ボツクス３３の左端より突設した止片４７と主フ
レーム１４の左辺より突設した留片４８を固着し
て、コントロールボツクスをより強固にフレーム
上に固定している。

従来、コントロールボツクスのフレーム固定態
様としては、第６図に示すように、コントロール
ボツクス６０に突設した止片６１とフレーム６２
に突設した留片６３を箇所止着して、フレームの
角部にコントロールボツクスを固定しているが、
エンジンの振動によつてＡ及びＢの箇所に応力が
集中してフレームを折損する可能性があるが、上
記帯板を介してコントロールボツクスをフレーム
に固定する本実施例では帯板の弾性によつてエン
ジン振動を緩衝して強固にボツクスをフレームに
固定することができる。

又、当該エンジン発電機１０を車輪移動型に変
換したければ、逆Ω状の車軸支持体を接地板の固
定板に止め付けて、車輪を両端に有する車軸を上
記車軸支持体に軸支すればよい。

以下、本考案の効果を述べると、エンジンの横
側下部に発電機を並行して設け、その上寄部にコ
ントロールボツクスを配置するので、エンジン発
電機全体をコンパクトにまとめることができる。

又、発電機を内部通風式とし、冷却フアンを設
けることで、その冷却排風を対応するコントロー
ルボツクス下面に設けた導風孔に導き、更にボツ
クス前後方向の中間部にも導風孔を設けて導風板
をその開口部に形成して冷却排風を導いているの
で、発電機からの冷却排風を簡単な構造でコント
ロールボツクス内に効率良く導くことができ、安
価に実施できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は
エンジン発電機の正面図、第２図はその平面図、
第３図はその右側面図、第４図はその左側面図、
第５図は防護用フレームの分解斜視図、第６図は
従来例を示すコントロールボツクスのフレーム固
定態様を示す要部正面図である。 １……エンジン、２……内部通風式発電機、３
３……コントロールボツクス、３４……冷却フア
ン、３５……吹付孔、３６……導風孔、３７……
導風案内板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. エンジン１の横側空間の下寄部に内部通風式発
   電機２を前後向きに配置するとともに、上寄部に
   コントロールボツクス３３を配置し、発電機内部
   の前後方向の一端部に位置する冷却フアン３４の
   上壁部分に冷却風吹出し孔３５を明け、この冷却
   風吹出し孔３５に対応するコントロールボツクス
   ３３の下面の前後方向の一端寄り部に導風孔３６
   を明けるとともに、その前後方向の中間部にも導
   風孔３６を明け、中間部の導風孔３６から導風板
   ３７を冷却風吹出し孔３５側に向けて導出した事
   を特徴とするエンジン発電機。