JPS6131641Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、バリカン型刈取装置の前方に先細り
状の固定デバイダを前下り傾斜姿勢で突設すると
ともに、このデバイダの後部広幅部分の下方にデ
バイダ傾斜角と略同じ前下り傾斜姿勢で回転する
スターホイール状の回転パツカーを配設し、前記
刈取装置の後方上部には、水平もしくは略水平面
で回動する無端帯に係止爪を適当ピツチで取付け
てなる上下２段の横搬送装置を設けるとともに、
その搬送終端を装置横外側端に臨ませ、上位の横
搬送装置を前記回転パツカーの後端に対向させて
配設した刈取放出機に関する。

従来技術として、例えばフイリピン特許第
14108号明細書に記載された刈取機では、前記回
転パツカーを駆動させるに当り、前記横搬送装置
に付設された鉛直姿勢の板状係止爪を回転パツカ
ーに係合させ、この係合によつて横搬送装置から
回転パツカーへ駆動力を伝達している。この構成
は、回転パツカーの駆動のためのトランスミツシ
ヨンが不要であるとともに、回転パツカーから横
搬送装置への茎稈の受け渡しも円滑で確実に行う
ことができる点において特徴的であつたが、係合
駆動のために前記係止爪の突出量が大きいあま
り、搬送経路の終端部で、上位の茎稈搬送装置と
茎稈穂先部との離れが悪く、ややもすると搬送茎
稈を巻込んで詰まりを生じることがあつた。

本考案は上記の不都合を解消するものであつ
て、茎稈の搬送や放出を簡単な構造で円滑確実に
行える刈取放出機の提供を目的とする。

目的を達成するために講じた本考案の構成上の
特徴は、前述の刈取放出機において、上位の横搬
送装置の係止爪を回転パツカーの前下り傾斜角と
略平行に前下り傾斜させて、該回転パツカーを係
合駆動すべく構成した点にあり、この構成から次
の作用効果を生じる。

すなわち、本考案の構成によれば横搬送装置の
搬送経路終端部において、係止爪から茎稈が離れ
るに際し、茎稈に対する係止爪の押圧作用点は株
元側に移行する。その結果、比較的に腰の強い株
元側部分に放出力が付与され、株元側の外方への
放出機能が高まつて茎稈を積極的に機外に放出さ
せることができたと共に、係止爪に切ワラが引つ
かかつたとしても、その係止爪が下向き傾斜して
いる状態で機体振動等が作用することによつて、
下方に滑り落ちてワラ詰まりも効果的に防止でき
た。したがつて全体として、本来構成を有効利用
した駆動構造でもつて装置全体の低廉化を図りな
がら回転パツカーを効果的に回動させ、かつ、茎
稈の受け渡し及び搬送放出を良好に行える刈取放
出機を提供できるに至つた。

次に、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

機体後部にエンジン１とミツシヨンケース２を
左右に並置直結し、夫々から前方に延出した筒状
のフレーム３ａ，３ｂの前端に左右一対の橇体４
によつて対地支持した刈取部５を連結すると共
に、前記ミツシヨンケース２から上下揺動固定可
能に伝動ケース６を前方下方に延出し、その前端
に前記左右フレーム３ａ，３ｂ間に位置する１つ
の推進車輪７を軸支し、かつ前記左右フレーム３
ａ，３ｂから後方に操縦ハンドル８を延出して歩
行型刈取機を構成してある。

前記刈取部５は、第１図乃至第４図に示すよう
に、前記左右フレーム３ａ，３ｂに一体連結され
た刈取フレーム９の前端に機体左右方向に複数個
の先細り状の固定デバイダ１０を後方上方に向け
て延設すると共に、このデバイダ１０の後部広幅
部分の下方夫々に、スターホイール状の回転パツ
カー１１と、この回転パツカー軸とデバイダ１０
先端近く夫々設けた転輪間に突起付き無端帯を巻
回してなる掻込み搬送装置１２とを、デバイダ傾
斜角と略同じ前下り傾斜姿勢に配設してある。そ
して前記回転パツカー１１の下方の刈取フレーム
９にバリカン型刈取装置１３を設け、この刈取装
置１３の後方上部に搬送終端を機体横一側方に臨
ませた水平もしくは略水平面で回動する上下２段
の横搬送装置１４ａ，１４ｂを設けてあり、もつ
て、機体の進行に伴つて、圃場の植立茎稈を掻込
み搬送装置１２及び回転パツカー１１で立姿勢に
しながら掻き込んで刈取り、刈取つた茎稈を上下
２段の横搬送装置１４ａ，１４ｂでもつて順次機
体横一側方に搬送放出すべく構成してある。

前記刈取装置１３は、一端がミツシヨンに連動
連結され、かつ前記フレーム３ａ内に支承された
第１伝動軸１５を介してエンジンに連動連結され
た入力軸１６に、クランク機構１７と連結ロツド
１８を介して連動連結されている。

前記横搬送装置１４ａ，１４ｂを構成するに、
刈取フレーム９の横一側方に、前記入力軸１６に
チエーン１９を介して連動連結され、かつ上下に
２つのスプロケツト２０ａ，２０ｂを固着した第
２伝動軸２１を立設し、他側方に前記スプロケツ
ト２０ａ，２０ｂと同レベルで２つのスプロケツ
ト２０′ａ，２０′ｂを取付けた第３伝動軸２２
を、前記第２伝動軸２１に対して接近離間位置固
定自在に立設すると共に、これら上下のスプロケ
ツト２０ａ，２０′ａ及び２０ｂ，２０′ｂに亘つ
て係止爪２３ａ，２３ｂを適当ピチで取付けた無
端チエーン２４ａ，２４ｂを巻回してある。そし
て、上位の横搬送装置１４ａの係止爪２３ａを前
記回転パツカー１１の前下り傾斜角と略平行の前
下り傾斜に形成し、刈取茎稈の搬送径路Ａにおけ
る前記係止爪２３ａの移動軌跡を前記回転パツカ
ー１１の回転軌跡内に位置させるべく上位の横搬
送装置１４ａを前記回転パツカー１１の後端に対
向配設し、もつて駆動回動する横搬送装置１４ａ
の係止爪２３ａで、前記回転パツカー１１を係合
駆動させると共に、回転パツカー軸に一体連結し
た掻き込み搬送装置１２をも同時的に駆動させ
て、駆動伝動構造を簡略化しながら茎稈の受渡し
を確実に行えるように構成してある。

前記横搬送装置１４ａ，１４ｂの前面に、前記
回転パツカー１１によつて掻き込まれてくる刈取
茎稈を受け止め、前記係止爪２３ａ，２３ｂによ
つて機体横一側方に案内し、かつ搬送経路終端部
において茎稈を係止爪２３ａ，２３ｂから離間さ
せる案内板２５を固設した搬送カバー２６を取付
けると共に、夫々の回転パツカー１１下部に、刈
取つた茎稈が該回転パツカー１１に回き込まれる
のを防止すべく、前記搬送カバー２６に茎稈を押
圧する上下２本の茎稈送り杆２７を設けてある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る刈取放出機の実施例を示
し、第１図は全体側面図、第２図は全体平面図、
第３図は第２図の−線断面図、第４図は第２
図の−線断面図である。 １０……デバイダ、１１……回転パツカー、１
３……刈取装置、１４ａ，１４ｂ……横搬送装
置、２３ａ，２３ｂ……係止爪、２４……無端
帯。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. バリカン型刈取装置１３の前方に先細り状の固
   定デバイダ１０を前下り傾斜姿勢で突設するとと
   もに、このデバイダ１０の後部広幅部分の下方に
   デバイダ傾斜角と略同じ前下り傾斜姿勢で回転す
   るスターホイール状の回転パツカー１１を配設
   し、前記刈取装置１３の後方上部には、水平もし
   くは略水平面で回動する無端帯２４に係止爪２３
   ａ，２３ｂを適当ピツチで取付けてなる上下２段
   の横搬送装置１４を設けるとともに、その搬送装
   置終端を装置横外側端に臨ませ、上位の横搬送装
   置１４を前記回転パツカー１１の後端に対向させ
   て配設した刈取放出機において、前記上位の横搬
   送装置１４の係止爪２３ａを回転パツカー１１の
   前下り傾斜角と略平行に前下り傾斜させて、該回
   転パツカー１１を係合駆動すべく構成してあるこ
   とを特徴とする刈取放出機。