JPS6131084B2 - - Google Patents
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- JPS6131084B2 JPS6131084B2 JP52057657A JP5765777A JPS6131084B2 JP S6131084 B2 JPS6131084 B2 JP S6131084B2 JP 52057657 A JP52057657 A JP 52057657A JP 5765777 A JP5765777 A JP 5765777A JP S6131084 B2 JPS6131084 B2 JP S6131084B2
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Description
本発明は、1・4−ジヨードパーフルオロブタ
ンの製造方法に関し、更に詳しく云えば、1・2
−ジヨードパーフルオロエタンを加熱反応せしめ
て、脱ヨードにより、1・4−ジヨードパーフル
オロブタンを製造する方法の改良に関するもので
ある。 α・ω−ジヨードポリフルオロアルカンは、例
えばα・ω−ジヨードパーフルオロアルカンに代
表される様に、種々のフルオロ化合物の合成中間
体として有用であることが知られている。例えば
α・ω−ジヨードパーフルオロアルカンはエチレ
ンと反応させ脱ヨー化水素化して末端エチレン基
を形成させることができ、かかる末端エチレン基
は種々の官能性基、例えば酸化反応によりカルボ
キシル基に転化できる。而して、これら末端エチ
レン基等を通じてフルオロポリマーにすることも
可能である。 而して、かかる有用なα・ω−ジヨードパーフ
ルオロアルカンなどは、従来高収率で製造するの
が困難であり、改良方法として遊離ラジカル触媒
の存在下に1・2−ジヨードテトラフルオロエタ
ンとテトラフルオロエチレンとをテロメリゼーシ
ヨンする方法が提案されている。例えば、特開昭
47−2573号公報などを参照。然るに、かかるテロ
メリゼーシヨンによる場合には、原料ジヨードエ
タンの転化率を高くするのが一般的に困難であ
り、転化率は高々60%程度である。又高転化率に
なるほど生成物同族体における分子量分布が広く
なり、かえつて目的物収量が減る傾向にある。
又、ラジカル開始剤に起因する副生成物が生成
し、生成物分離を困難とする不利がある他、腐食
性副生成物が発生し、反応器材質の選定が困難と
なる不利をも伴う。 本出願人は、1・4−ジヨードパーフルオロア
ルカンを円滑有利に高収率で製造する方法を提供
すべく、種々の研究、検討を重ねた結果、先に次
の様な知見を得るに至つた。即ち、テトラフルオ
ロエチレンなどのジヨード付加物(ICF2CF2Iな
ど)を加熱脱ヨード化反応せしめることにより、
出発原料よりも高分子量のα・ω−ジヨードパー
フルオロアルカン(I(CF2)4Iなど)を有利に
生成せしめることが可能である。この場合ヨード
の遊離を伴う。 この遊離ヨードは過や還元処理により除去で
きるが、操作が煩雑で損失が多くなる。本出願人
の研究によれば、かかる遊離ヨードは、テトラフ
ルオロエチレンの如きフルオロオレフイン類との
反応により容易に回収可能であり、α・ω−ジヨ
ードパーフルオロアルカンの分離を容易にするこ
とが可能である。例えば、特開昭51−133206号公
報など参照。 本発明者の研究によれば、I(CF2)2Iの加熱
分解によるI(CF2)4Iの製造において、相当量
のパーフルオロシクロブタンが副生し、そのため
目的とするI(CF2)4Iの収率低下が認められ
た。そして、かかる加熱反応系に予め、I2を添加
しておくことが、パーフルオロシクロブタンの副
生を大巾に抑制すること、及び加熱反応系に予め
I2を添加し、更にN2等の不活性ガスを添加してお
くことがパーフルオロシクロブタンの副生を大巾
に抑制することが明らかとなつた。即ち、かかる
パーフルオロシクロブタンの副生はI(CF2)2I
の分解により、副生するパーフルオロエチレンの
2量化反応によるものであり、該2量化反応は加
熱反応初期で系内に未だ充分にI2が遊離していな
い状況下で促進されることを見いだしたのであ
り、それゆえに、加熱反応初期にあらかじめI2を
添加すること及び不活性ガスを添加しておくこと
が、パーフルオロシクロブタンの副生を大巾に抑
制し得ることを明らかとしたものである。 例えば、予めI2を添加しないで加熱反応を実施
する場合には、目的物の収率が高々55%程度であ
るのに対して、反応系に予めI2を添加することに
より、目的物の収率を70%以上にすることができ
る。 かくして、本発明は、前記の知見に基づいて完
成されたものであり、I(CF2)2Iを加熱反応せ
しめて、脱ヨードにより1・4−ジヨードパーフ
ルオロブタンを製造するにあたり、反応系に予め
I2を添加して前記加熱反応を行うこと、及び反応
系に予めI2及び不活性ガスを添加して前記加熱反
応を行なうことを特徴とする1・4−ジヨードパ
ーフルオロブタンの製造方法を新規に提供するも
のである。 本発明において原料のジヨードパーフルオロエ
タンは公知乃至周知のもの等が種々例示される
が、通常はテトラフルオロエチレンとヨードとの
付加反応により容易に入手され得る。例えば、テ
トラフルオロエチレンとヨードとをオートクレー
ブ内で130〜180℃で反応させること、あるいは
1・2−ジヨードテトラフルオロエタンもしくは
ハロゲン化炭素を溶剤としてテトラフルオロエチ
レンとヨードとを光照射により反応させることに
より得られる。 予め反応系に添加するI2の量は、原料I
(CF2)2Iの100重量部に対して、通常は5〜50重
量部程度、特に好ましくは、7〜40重量部が採用
される。添加量が小なすぎる場合には、パーフル
オロシクロブタンの副生を抑制する効果が小さく
なり、また余りに多すぎる場合には、反応の円滑
な進行に不利となると共に、反応混合物の後処
理、例えば分離や精製工程に対し不利を伴うこと
になる。 また予め反応系に添加するI2添加態様について
は、特に限定されずに種々の方法が採用され、例
えば気体状、液体状、固体状あるいは溶液状など
で添加が可能であり、更には反応系の液相部ある
いは気相部のいずれに添加しても良い。而してI2
の全量を反応開始前に添加する方法が通常採用さ
れるが、場合によつては、分割添加法や逐次添加
法も採用され得る。 反応系に添加する不活性ガス量は、予めI2を添
加し、加熱反応を行なう場合に発生する自生的圧
力の1.2〜3倍の圧力を誘導するよう加熱反応前
に導入するのが好ましい。 本発明において、加熱脱ヨード反応は、通常
200〜300℃の反応温度で実施され、その他につい
ては特に限定されず、種々の操作や条件が採用可
能である。好ましくは200〜280℃、特に230〜250
℃程度の反応温度で脱ヨード反応が容易に進行す
る。反応時間は2〜15時間で充分である。反応
は、通常自生圧あるいは不活性ガス添加により特
に加圧された圧力の下で行なわれる。通常は、圧
力は10〜60Kg/cm2G程度を採用するのが望まし
く、反応中は、撹拌を充分に行なうのが望まし
い。 本発明方法においては、前記の如きI
(CF2)2Iの加熱脱ヨード反応により、原料よりも
高分子量のα・ω−ジヨードパーフルオロアルカ
ンが生成する。而して主成生物は、本発明で目的
とする1・4−ジヨードパーフルオロブタンI
(CF2)4Iであり、その他に、より高分子量のI
(CF2CF2)oI(n=3、4、………)などが得ら
れる。得られる反応混合物中には、副生の遊離ヨ
ード及び予め添加したヨードが含有されている
が、該混合物中にフルオロオレフイン類を導入反
応せしめることにより、かかるヨードがフルオロ
オレフイン類に付加したジヨード付加物に容易に
転化せしめられ得る。含有ヨードからジヨード付
加物への転化には、前記の原料ジヨード付加物の
合成反応条件などが適宜採用可能である。例え
ば、本発明のICF2CF2Iの脱ヨード反応混合物の
場合には、該混合物を130〜180℃程度に保持し
て、ここにテトラフルオロエチレンを導入するこ
とにより、含有ヨードをほぼ完全にICF2CF2Iに
転化することが可能である。この場合、公知乃至
周知の手段など、例えば紫外線照射を併用するこ
となども可能である。フルオロオレフイン類の導
入量は、反応混合物中の含有ヨードの量に応じて
選定するのが望ましく、通常はフルオロオレフイ
ン類を若干過剰量で導入するのが好適である。 かかる処理法においては、含有ヨードとフルオ
ロオレフイン類との反応が、未反応ジヨード付加
物、生成α・ω−ジヨードポリフルオロアルカン
中で進行することになるので、溶媒効果により該
反応を円滑有利に実施し得るという利点もある。 かくして、含有ヨードがジヨード付加物に転化
され未反応原料のジヨード付加物、生成α・ω−
ジヨードポリフルオロアルカン、回収ジヨード付
加物などを含む混合物が得られる。従つて、かか
る混合物からの目的物の分離は蒸留操作などによ
り容易に行なわれ得る。生成物としては、原料ジ
ヨード付加物の炭素数が2倍、3倍、4倍などと
なつた高分子量のα・ω−ジヨードポリフルオロ
アルカンがある。例えば、本発明においては、I
(CF2CF2)oI(n=2、3、4………)が生成す
る。本発明においては、特にn=2に相当するI
(CF2CF2)2Iの如き1・4−ジヨードパーフルオ
ロブタンを目的としており、n=3以上の副生量
を抑制し易いので、特に有利と言える。 本発明により得られる1・4−ジヨードパーフ
ルオロブタンは、種々のフルオロ化合物あるいは
フルオロポリマーなどの合成中間体として、広範
囲に採用され得る。例えば、次の様なものが例示
され得る。 (1) 発煙硫酸と反応させると、ジアシルフルオラ
イドとなり、更に加水分解によりジカルボン酸
となる。 I(CF2CF2)2I→FOC(CF2CF2)COF →HOOC(CF2CF2)COOH このジカルボン酸はフルオロポリエステルの
原料となる。 (2) エチレンと反応させ脱ヨー化水素化して末端
エチレン基となる。更に酸化によりカルボキシ
ル基となる。又重合してフルオロポリマーとな
る。 I(CF2CF2)2I→ICH2CH2(CF2CF2)2CH2CH2I→CH2=CH(CF2CF2)2CH =CH2→HOOC(CF2CF2)2COOH 次に、本発明の実施例について更に具体的に
説明するが、かかる説明によつて本発明が何ら
限定されないものであることは勿論であり、本
発明の目的、精神などを逸脱しない限り、種々
の変更や付加が可能である。 実施例 1 内容積200c.c.のハステロイC製オートクレーブ
に346gのICF2CF2Iを仕込み、更に気相部にI2を
27g仕込み、脱気後撹拌しながら250℃で8時間
反応した。圧力は22〜24Kg/cm2Gであつた。 反応終了後ただちに急冷し、室温まで冷却後、
オートクレーブ中の低沸点成分を減圧下ドライア
イストラツプ、液体窒素トラツプに捕集した。次
に遊離I2を含む反応生成物をKI水溶液中に注入
し、遊離I2をKI3化して溶解、I2定量を行なつた
後、水層と有機層とを分離、有機層をガスクロマ
トグラフイーで分析した。 以上のようにして、次の結果を得た。
ンの製造方法に関し、更に詳しく云えば、1・2
−ジヨードパーフルオロエタンを加熱反応せしめ
て、脱ヨードにより、1・4−ジヨードパーフル
オロブタンを製造する方法の改良に関するもので
ある。 α・ω−ジヨードポリフルオロアルカンは、例
えばα・ω−ジヨードパーフルオロアルカンに代
表される様に、種々のフルオロ化合物の合成中間
体として有用であることが知られている。例えば
α・ω−ジヨードパーフルオロアルカンはエチレ
ンと反応させ脱ヨー化水素化して末端エチレン基
を形成させることができ、かかる末端エチレン基
は種々の官能性基、例えば酸化反応によりカルボ
キシル基に転化できる。而して、これら末端エチ
レン基等を通じてフルオロポリマーにすることも
可能である。 而して、かかる有用なα・ω−ジヨードパーフ
ルオロアルカンなどは、従来高収率で製造するの
が困難であり、改良方法として遊離ラジカル触媒
の存在下に1・2−ジヨードテトラフルオロエタ
ンとテトラフルオロエチレンとをテロメリゼーシ
ヨンする方法が提案されている。例えば、特開昭
47−2573号公報などを参照。然るに、かかるテロ
メリゼーシヨンによる場合には、原料ジヨードエ
タンの転化率を高くするのが一般的に困難であ
り、転化率は高々60%程度である。又高転化率に
なるほど生成物同族体における分子量分布が広く
なり、かえつて目的物収量が減る傾向にある。
又、ラジカル開始剤に起因する副生成物が生成
し、生成物分離を困難とする不利がある他、腐食
性副生成物が発生し、反応器材質の選定が困難と
なる不利をも伴う。 本出願人は、1・4−ジヨードパーフルオロア
ルカンを円滑有利に高収率で製造する方法を提供
すべく、種々の研究、検討を重ねた結果、先に次
の様な知見を得るに至つた。即ち、テトラフルオ
ロエチレンなどのジヨード付加物(ICF2CF2Iな
ど)を加熱脱ヨード化反応せしめることにより、
出発原料よりも高分子量のα・ω−ジヨードパー
フルオロアルカン(I(CF2)4Iなど)を有利に
生成せしめることが可能である。この場合ヨード
の遊離を伴う。 この遊離ヨードは過や還元処理により除去で
きるが、操作が煩雑で損失が多くなる。本出願人
の研究によれば、かかる遊離ヨードは、テトラフ
ルオロエチレンの如きフルオロオレフイン類との
反応により容易に回収可能であり、α・ω−ジヨ
ードパーフルオロアルカンの分離を容易にするこ
とが可能である。例えば、特開昭51−133206号公
報など参照。 本発明者の研究によれば、I(CF2)2Iの加熱
分解によるI(CF2)4Iの製造において、相当量
のパーフルオロシクロブタンが副生し、そのため
目的とするI(CF2)4Iの収率低下が認められ
た。そして、かかる加熱反応系に予め、I2を添加
しておくことが、パーフルオロシクロブタンの副
生を大巾に抑制すること、及び加熱反応系に予め
I2を添加し、更にN2等の不活性ガスを添加してお
くことがパーフルオロシクロブタンの副生を大巾
に抑制することが明らかとなつた。即ち、かかる
パーフルオロシクロブタンの副生はI(CF2)2I
の分解により、副生するパーフルオロエチレンの
2量化反応によるものであり、該2量化反応は加
熱反応初期で系内に未だ充分にI2が遊離していな
い状況下で促進されることを見いだしたのであ
り、それゆえに、加熱反応初期にあらかじめI2を
添加すること及び不活性ガスを添加しておくこと
が、パーフルオロシクロブタンの副生を大巾に抑
制し得ることを明らかとしたものである。 例えば、予めI2を添加しないで加熱反応を実施
する場合には、目的物の収率が高々55%程度であ
るのに対して、反応系に予めI2を添加することに
より、目的物の収率を70%以上にすることができ
る。 かくして、本発明は、前記の知見に基づいて完
成されたものであり、I(CF2)2Iを加熱反応せ
しめて、脱ヨードにより1・4−ジヨードパーフ
ルオロブタンを製造するにあたり、反応系に予め
I2を添加して前記加熱反応を行うこと、及び反応
系に予めI2及び不活性ガスを添加して前記加熱反
応を行なうことを特徴とする1・4−ジヨードパ
ーフルオロブタンの製造方法を新規に提供するも
のである。 本発明において原料のジヨードパーフルオロエ
タンは公知乃至周知のもの等が種々例示される
が、通常はテトラフルオロエチレンとヨードとの
付加反応により容易に入手され得る。例えば、テ
トラフルオロエチレンとヨードとをオートクレー
ブ内で130〜180℃で反応させること、あるいは
1・2−ジヨードテトラフルオロエタンもしくは
ハロゲン化炭素を溶剤としてテトラフルオロエチ
レンとヨードとを光照射により反応させることに
より得られる。 予め反応系に添加するI2の量は、原料I
(CF2)2Iの100重量部に対して、通常は5〜50重
量部程度、特に好ましくは、7〜40重量部が採用
される。添加量が小なすぎる場合には、パーフル
オロシクロブタンの副生を抑制する効果が小さく
なり、また余りに多すぎる場合には、反応の円滑
な進行に不利となると共に、反応混合物の後処
理、例えば分離や精製工程に対し不利を伴うこと
になる。 また予め反応系に添加するI2添加態様について
は、特に限定されずに種々の方法が採用され、例
えば気体状、液体状、固体状あるいは溶液状など
で添加が可能であり、更には反応系の液相部ある
いは気相部のいずれに添加しても良い。而してI2
の全量を反応開始前に添加する方法が通常採用さ
れるが、場合によつては、分割添加法や逐次添加
法も採用され得る。 反応系に添加する不活性ガス量は、予めI2を添
加し、加熱反応を行なう場合に発生する自生的圧
力の1.2〜3倍の圧力を誘導するよう加熱反応前
に導入するのが好ましい。 本発明において、加熱脱ヨード反応は、通常
200〜300℃の反応温度で実施され、その他につい
ては特に限定されず、種々の操作や条件が採用可
能である。好ましくは200〜280℃、特に230〜250
℃程度の反応温度で脱ヨード反応が容易に進行す
る。反応時間は2〜15時間で充分である。反応
は、通常自生圧あるいは不活性ガス添加により特
に加圧された圧力の下で行なわれる。通常は、圧
力は10〜60Kg/cm2G程度を採用するのが望まし
く、反応中は、撹拌を充分に行なうのが望まし
い。 本発明方法においては、前記の如きI
(CF2)2Iの加熱脱ヨード反応により、原料よりも
高分子量のα・ω−ジヨードパーフルオロアルカ
ンが生成する。而して主成生物は、本発明で目的
とする1・4−ジヨードパーフルオロブタンI
(CF2)4Iであり、その他に、より高分子量のI
(CF2CF2)oI(n=3、4、………)などが得ら
れる。得られる反応混合物中には、副生の遊離ヨ
ード及び予め添加したヨードが含有されている
が、該混合物中にフルオロオレフイン類を導入反
応せしめることにより、かかるヨードがフルオロ
オレフイン類に付加したジヨード付加物に容易に
転化せしめられ得る。含有ヨードからジヨード付
加物への転化には、前記の原料ジヨード付加物の
合成反応条件などが適宜採用可能である。例え
ば、本発明のICF2CF2Iの脱ヨード反応混合物の
場合には、該混合物を130〜180℃程度に保持し
て、ここにテトラフルオロエチレンを導入するこ
とにより、含有ヨードをほぼ完全にICF2CF2Iに
転化することが可能である。この場合、公知乃至
周知の手段など、例えば紫外線照射を併用するこ
となども可能である。フルオロオレフイン類の導
入量は、反応混合物中の含有ヨードの量に応じて
選定するのが望ましく、通常はフルオロオレフイ
ン類を若干過剰量で導入するのが好適である。 かかる処理法においては、含有ヨードとフルオ
ロオレフイン類との反応が、未反応ジヨード付加
物、生成α・ω−ジヨードポリフルオロアルカン
中で進行することになるので、溶媒効果により該
反応を円滑有利に実施し得るという利点もある。 かくして、含有ヨードがジヨード付加物に転化
され未反応原料のジヨード付加物、生成α・ω−
ジヨードポリフルオロアルカン、回収ジヨード付
加物などを含む混合物が得られる。従つて、かか
る混合物からの目的物の分離は蒸留操作などによ
り容易に行なわれ得る。生成物としては、原料ジ
ヨード付加物の炭素数が2倍、3倍、4倍などと
なつた高分子量のα・ω−ジヨードポリフルオロ
アルカンがある。例えば、本発明においては、I
(CF2CF2)oI(n=2、3、4………)が生成す
る。本発明においては、特にn=2に相当するI
(CF2CF2)2Iの如き1・4−ジヨードパーフルオ
ロブタンを目的としており、n=3以上の副生量
を抑制し易いので、特に有利と言える。 本発明により得られる1・4−ジヨードパーフ
ルオロブタンは、種々のフルオロ化合物あるいは
フルオロポリマーなどの合成中間体として、広範
囲に採用され得る。例えば、次の様なものが例示
され得る。 (1) 発煙硫酸と反応させると、ジアシルフルオラ
イドとなり、更に加水分解によりジカルボン酸
となる。 I(CF2CF2)2I→FOC(CF2CF2)COF →HOOC(CF2CF2)COOH このジカルボン酸はフルオロポリエステルの
原料となる。 (2) エチレンと反応させ脱ヨー化水素化して末端
エチレン基となる。更に酸化によりカルボキシ
ル基となる。又重合してフルオロポリマーとな
る。 I(CF2CF2)2I→ICH2CH2(CF2CF2)2CH2CH2I→CH2=CH(CF2CF2)2CH =CH2→HOOC(CF2CF2)2COOH 次に、本発明の実施例について更に具体的に
説明するが、かかる説明によつて本発明が何ら
限定されないものであることは勿論であり、本
発明の目的、精神などを逸脱しない限り、種々
の変更や付加が可能である。 実施例 1 内容積200c.c.のハステロイC製オートクレーブ
に346gのICF2CF2Iを仕込み、更に気相部にI2を
27g仕込み、脱気後撹拌しながら250℃で8時間
反応した。圧力は22〜24Kg/cm2Gであつた。 反応終了後ただちに急冷し、室温まで冷却後、
オートクレーブ中の低沸点成分を減圧下ドライア
イストラツプ、液体窒素トラツプに捕集した。次
に遊離I2を含む反応生成物をKI水溶液中に注入
し、遊離I2をKI3化して溶解、I2定量を行なつた
後、水層と有機層とを分離、有機層をガスクロマ
トグラフイーで分析した。 以上のようにして、次の結果を得た。
【表】
以上をC2F4基準で整理すると次の通りであ
る。
る。
【表】
比較例 1
内容積200c.c.のハステロイC製オートクレーブ
に、355gのI(CF2)2Iを仕込み、脱気後撹拌し
ながら250℃で3時間反応した。圧力は反応時27
〜28Kg/cm2Gであつた。次いで実施例1と同様
に、後処理を行なつたところ次の結果を得た。
に、355gのI(CF2)2Iを仕込み、脱気後撹拌し
ながら250℃で3時間反応した。圧力は反応時27
〜28Kg/cm2Gであつた。次いで実施例1と同様
に、後処理を行なつたところ次の結果を得た。
【表】
以上を、C2F4基準で整理すると次の通りであ
る。
る。
【表】
実施例 2
内容積200c.c.のハステロイC製オートクレーブ
に350gのICF2CF2Iを仕込み、更に気相部にI2を
26g仕込み脱気後撹拌しながらN2を−0.7Kg/cm2G
から6Kg/cm2Gまで張り、250℃にて8時間反応し
た。圧力は27〜28Kg/cm2Gであつた。実施例1と
同様に後処理を行なつたところ次の結果を得た。
に350gのICF2CF2Iを仕込み、更に気相部にI2を
26g仕込み脱気後撹拌しながらN2を−0.7Kg/cm2G
から6Kg/cm2Gまで張り、250℃にて8時間反応し
た。圧力は27〜28Kg/cm2Gであつた。実施例1と
同様に後処理を行なつたところ次の結果を得た。
【表】
実施例 3
内容積500c.c.ハステロイC製オートクレーブ
に、798gのICF2CF2Iを仕込み、更に液相部に
182gのI2を添加し、脱気後撹拌しながら、250℃
にて6時間反応し、ついで130℃まで冷却をし、
130℃に維持しながら、133gのC2F4モノマーを
添加した。250℃における圧力は、17〜18Kg/cm2G
であり、130℃においては、圧力は3.5Kg/cm2Gで
あつた。実施例1と同様の後処理を行なつたとこ
ろ次の結果を得た。
に、798gのICF2CF2Iを仕込み、更に液相部に
182gのI2を添加し、脱気後撹拌しながら、250℃
にて6時間反応し、ついで130℃まで冷却をし、
130℃に維持しながら、133gのC2F4モノマーを
添加した。250℃における圧力は、17〜18Kg/cm2G
であり、130℃においては、圧力は3.5Kg/cm2Gで
あつた。実施例1と同様の後処理を行なつたとこ
ろ次の結果を得た。
【表】
実施例 4
内容積500c.c.ハステロイC製オートクレーブに
800gのICF2CF2Iを仕込み、更に液相部に190g
のI2を添加し、脱気後撹拌しながら、210℃に
て、8時間反応し、ついで、130℃に冷却をし、
130℃に維持しながら138gのC2F4モノマーを添
加した。210℃における圧力は13〜14Kg/cm2Gであ
り、130℃においては圧力は3.5Kg/cm2Gであつ
た。 実施例1と同様の後処理を行なつたところ次の
結果を得た。
800gのICF2CF2Iを仕込み、更に液相部に190g
のI2を添加し、脱気後撹拌しながら、210℃に
て、8時間反応し、ついで、130℃に冷却をし、
130℃に維持しながら138gのC2F4モノマーを添
加した。210℃における圧力は13〜14Kg/cm2Gであ
り、130℃においては圧力は3.5Kg/cm2Gであつ
た。 実施例1と同様の後処理を行なつたところ次の
結果を得た。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 I(CF2)2Iを200〜300℃の反応温度で加熱
反応せしめて、脱ヨードにより、1・4−ジヨー
ドパーフルオロブタンI(CF2)4Iを製造するに
当り、当該加熱脱ヨード反応系に予め、I2を添加
して、前記加熱反応を実施することを特徴とす
る、1・4−ジヨードパーフルオロブタンの製造
方法。 2 反応系に予め不活性気体を添加して加熱反応
を実施する特許請求の範囲第1項記載の製造方
法。 3 予め反応系に添加するI2の量を原料I
(CF2)2I100重量部に対し5〜50重量部とする特
許請求の範囲第1項記載の製造方法。 4 予め反応系に添加する不活性ガス量を、添加
せぬ場合の自生圧力の1.2〜3倍とする特許請求
の範囲第2項記載の製造方法。 5 200〜280℃の反応温度を採用する特許請求の
範囲第1項又は第2項の製造方法。 6 10〜60Kg/cm2Gの反応圧力を採用する特許請
求の範囲第1項又は第2項の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5765777A JPS53144507A (en) | 1977-05-20 | 1977-05-20 | Preparation of 1,4-diiodoperfluorobutane |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5765777A JPS53144507A (en) | 1977-05-20 | 1977-05-20 | Preparation of 1,4-diiodoperfluorobutane |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS53144507A JPS53144507A (en) | 1978-12-15 |
JPS6131084B2 true JPS6131084B2 (ja) | 1986-07-17 |
Family
ID=13061960
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5765777A Granted JPS53144507A (en) | 1977-05-20 | 1977-05-20 | Preparation of 1,4-diiodoperfluorobutane |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS53144507A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06292551A (ja) * | 1993-04-08 | 1994-10-21 | Takuji Ono | 保存食品の製造方法 |
WO2024195684A1 (ja) * | 2023-03-17 | 2024-09-26 | ダイキン工業株式会社 | ジアイオダイドの製造方法およびジアイオダイドを含有する組成物 |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5571249A (en) * | 1978-11-22 | 1980-05-29 | Hatano Kk | Pattern paper for paper box and method of assembling paper box by using same |
GB9108509D0 (en) * | 1991-04-20 | 1991-06-05 | Dow Corning | Telomers of chlorotrifluoroethylene |
JP2967921B2 (ja) * | 1996-07-25 | 1999-10-25 | 松下電工株式会社 | ピアノハンドル式スイッチ |
RU2669369C2 (ru) | 2014-04-11 | 2018-10-11 | Солвей Спешиалти Полимерс Итали С.П.А. | Способ получения альфа-йодперфторалканов и альфа, омега-дийодперфторалканов |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS51133206A (en) * | 1975-05-16 | 1976-11-18 | Asahi Glass Co Ltd | Process for preparation of alpha,omega-diiodopolyfluoroalkanes |
-
1977
- 1977-05-20 JP JP5765777A patent/JPS53144507A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS51133206A (en) * | 1975-05-16 | 1976-11-18 | Asahi Glass Co Ltd | Process for preparation of alpha,omega-diiodopolyfluoroalkanes |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH06292551A (ja) * | 1993-04-08 | 1994-10-21 | Takuji Ono | 保存食品の製造方法 |
WO2024195684A1 (ja) * | 2023-03-17 | 2024-09-26 | ダイキン工業株式会社 | ジアイオダイドの製造方法およびジアイオダイドを含有する組成物 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS53144507A (en) | 1978-12-15 |
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