JPS6130370Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は複数の高周波回路部、例えばモジユレ
ータ部とアンテナミキサー部あるいは高周波スイ
ツチ部の接続構造に関し、その目的とするところ
は第１の高周波回路部（モジユレータ部）と第２
の高周波回路部（アンテナミキサー部あるいは高
周波スイツチ部）とを一体化したものにおいて、
第１の高周波回路部と第２の高周波回路部を貫通
コンデンサにより電気的に接続した際、該接続部
からの高周波信号の漏れを阻止すると共に組立て
作業能率の向上及び部品点数の削減を計ることに
ある。

一般に、第４図に示すようにビデオテープレコ
ーダ等によつて再生されるビデオ信号をテレビ受
像機に受像できる信号に変換するためのRFモジ
ユレータＭはテレビ用アンテナＡからの信号とを
切換えるための高周波スイツチもしくはアンテナ
ミキサーＳに同軸ケーブル等により接続され、該
スイツチＳの切換えによつて、テレビ受像機は一
般の放送局からの信号を受像したり、ビデオテー
プレコーダからの信号を受像するものである。

ところで、前記の場合、第１の高周波回路であ
るモジユレータ部Ｍと第２の高周波回路（高周波
スイツチもしくはアンテナミキサーＳ）とは、
別々のシヤーシ内に設けてあるため、その取扱い
が複雑となるばかりかセツト（ビデオテープレコ
ーダ、テレビ受像機）への取り付けスペースが大
きくなる等の欠点があり、最近では１つのシヤー
シ内に両者を収納し、両者を貫通コンデンサで接
続するようになつてきた。

第５図は前記した同一シヤーシ内にモジユレー
タ部Ｍと高周波スイツチＳとを収納した高周波回
路部品を示す断側面図である。図において、１は
共通シヤーシで、該シヤーシ１内に２つの高周波
回路部であるモジユレータ部Ｍと高周波スイツチ
Ｓが収納されている。２はモジユレータ部Ｍのプ
リント基板で、該プリント基板２にモジユレータ
を構成するための主要な電気部品、例えばオシレ
ータ３、コイル４、トランジスタ５等が取付けら
れている。６は高周波スイツチＳのプリント基板
で、該プリント基板６には高周波スイツチＳを構
成するコイル７、コンデンサ８、トランジスタ９
等が取付けられている。１０，１１は前記２つの
高周波回路部Ｍ，Ｓ間の信号の漏れを防止するた
めのシールド板である。

１２は前記シールド板１０，１１の間を、モジ
ユレータＭと高周波スイツチＳを電気的に接続さ
せるための貫通コンデンサで、貫通コンデンサ１
２からの信号漏れを防止するため、第６図、第７
図に示すようにシールド板１０，１１に穴１０
ａ，１１ａを設け、該穴１０ａ，１１ａにシール
ドパイプ１３を貫通し、貫通コンデンサ１２の一
部をシールドパイプに挿通し、シールド板１０に
リングハンダ１４によりハンダ付けするものであ
つた。

なお、この時、シールドパイプ１３もシールド
板にハンダ付けするものである。

しかしながら、前記従来例の場合、シールド板
１０，１１間にシールドパイプ１３を取付けてい
るので、部品点数が増加し、組立て作業が困難
で、ハンダ接続箇所が多く作業能率が悪い欠点が
あつた。

本考案は叙上の点に鑑みなされたもので、以下
記載する構造を採用することにより前記欠点を解
消したものである。

すなわち、本考案の１実施例を第１図〜第３図
を用いて詳細に説明する（前記従来例と同一の部
品あるいは同一の部分は同一の符号とした）と、
１は共通のシヤーシで、該シヤーシは一枚の金属
板をプレス加工により略箱型に形成したもので、
モジユレータ部Ｍと高周波スイツチＳとを収納す
るものである。

２はモジユレータ部Ｍのプリント基板で、該プ
リント基板２にモジユレータを構成するための主
要電気部品である。例えば、カシレータ３、コイ
ル４、トランジスタ５等が取付けられている。６
は高周波スイツチＳのプリント基板で、該プリン
ト基板６には高周波スイツチＳを構成するコイル
７、コンデンサ８、トランジスタ９等が取付けら
れている。１０，１１は前記２つの高周波回路
（モジユレータ部Ｍ、高周波スイツチＳ）間の信
号の漏れを防止するためのシールド板で、該シー
ルド板１０，１１はシヤーシ１と一体に製造され
ている。シールド板１０には第２図および第３図
に詳細するように、バーリング加工により突出し
部１０ｂ，１０ｂが設けられており、その中心に
穴１０ａ，１０ａが設けてある。また、シールド
板１１にはバーリング加工により突出し部１１
ｂ，１１ｂと突出し部よりさらに突出された接続
部１１ｃ，１１ｃとが設けてある。なお、接続部
１１ｃの外径はシールド板１０に設けた穴１０
ａ，１０ａの内径より小さくしてある。

１１ａ，１１ａは貫通穴である。１２，１２は
前記穴１０ａ，１１ａ間を貫通する貫通コンデン
サで、該貫通コンデンサ１２，１２の一方の端子
１２ａ，１２ａは高周波スイツチＳに他方の端子
１２ｂ，１２ｂはモジユレータ部Ｍに接続される
ものである。

次に、第２図および第３図を用いて、貫通コン
デンサ１２の取付けおよびシールド板１０の突出
し部１０ｂ，１０ｂとシールド板１１の接続部１
１ｃ，１１ｃとの接続について説明すると、先
ず、シヤーシ１の製造時にシールド板１１に設け
た接続部１１ｃ，１１ｃをシールド板１０に設け
た突出し部１０ｂ，１０ｂの穴１０ａ，１０ａに
挿入する。

次に、貫通コンデンサ１２，１２とシールド板
１０，１０の間にリングハンダ１４，１４をセツ
トし、シールド板１０，１１の穴１０ａ，１１ａ
内に貫通コンデンサ１２，１２を挿入後リングハ
ンダ１４，１４を溶かしシールド板１０の穴１０
ａに貫通コンデンサ１２，１２を接続すると同時
に溶けたハンダはシールド板１０の突出し部１０
ｂの穴１０ａと接続部１１ｃとの間に流れ両者を
接続する。その後、貫通コンデンサ１２の端子１
２ａ，１２ｂをモジユレータ部Ｍと高周波スイツ
チＳとに接続すれば取付けは終了する。なお、第
３図において、１４′，１４′は溶けたハンダリン
グである。

本考案は叙上の通り、複数の高周波回路部Ｍ，
Ｓを同一のシヤーシに収納し、両者間に両者間の
信号の漏れを防止するためのシールド板を介在さ
せると共に、両者を貫通コンデンサ１２により接
続したものにおいて、一方のシールド板１１に穴
１１ａを備えた突出し部１１ｂを形成し、該突出
し部１１ｂを他のシールド板１０に設けた穴１０
ａに接続したので、貫通コンデンサからの信号の
漏れを防止できモジユレータ部Ｍからの信号と他
の高周波回路部Ｓからの信号が混信することなく
高性能になると共に、貫通コンデンサの取付け及
びシールド板１０，１１の接続方法が簡単になり
部品点数の削減が達成でき、作業能率が上昇し同
時にコストダウンも計れる等の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図は本考案の実施例を示し、第１
図は斜視図、第２図は要部分解斜視図、第３図は
断側面図、第４図〜第７図は従来例を示し、第４
図はブロツク図、第５図は断側面図、第６図は要
部分解斜視図、第７図は要部断側面図である。 Ｍ……モジユレータ部（高周波回路部）、Ｓ…
…高周波スイツチ部（高周波回路部）、１０，１
１……シールド板、１０ａ……穴、１１ａ……
穴、１１ｂ……突出し部、１２……貫通コンデン
サ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 第１の高周波回路部と第２の高周波回路部とを
   同一のシヤーシ内に収納し、第１の高周波回路部
   と第２の高周波回路部との間に高周波信号の漏れ
   を阻止するための複数枚のシールド板を介在する
   と共に前記高周波回路部を貫通コンデンサにより
   接続したものにおいて、前記シールド板の一方に
   前記貫通コンデンサを挿通するための穴を備えた
   突出し部を形成し、該突出し部を他のシールド板
   に設けた穴に接続したことを特徴とする複数の高
   周波回路部の接続構造。