JPS6130083B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、橋梁用床版のコンクリート床面の
仕上げ方法およびその装置に関するものである。

従来技術 従来のこの種のコンクリート床面の仕上げは、
全て手仕上げであり、手仕上げの際、鏝仕上げは
打設後間もないコンクリート内に足を入れて行な
うため、その足跡が凹凸の原因となつていた。ま
た、床版の厚さを確認するために、検測鉄筋が建
てられており、タンパーが充分に叩けず、さら
に、この鉄筋の廻りの仕上げを思うように充分行
なうことができなかつた。

発明の目的 この発明は、前述のような事情に鑑みて提案さ
れたもので、その目的は、鏝仕上げおよび検測鉄
筋が不用となり、正確かつ迅速に床面の仕上げを
なし得るコンクリート床面の仕上げ方法およびそ
の装置を提供することにある。

発明の構成・作用 この発明に係る床面仕上げ方法は、橋梁用床版
の床面上をガーダーを床版長手方向に対して所定
の角度に調節し前方に水平オーガーを有する仕上
げローラが、床版長手方向に向けられ床版幅方向
に仕上げローラが転動しうるようターンテーブル
を設け、これら仕上げローラおよび水平オーガー
の上下位置調整した後、横断勾配に対応した床版
幅方向移動路をガーダー内に設定し、前記仕上げ
ローラおよび水平オーガーを前記床版幅方向移動
路に沿つて移動させた後、床版長手方向に所定距
離だけ移動させ、前記水平オーガーにより床面の
厚さ調整を行ない、前記仕上げローラにより前記
床面の仕上げを行なうようにしたものである。

この発明に係る床面仕上装置は、橋梁用床版の
床面上を床版幅方向に転動し得る仕上げローラ
と、この仕上げローラの前方に仕上げローラと同
軸で床版長手方向に突出する水平オーガーと、こ
れら仕上げローラおよび水平オーガーを床版幅方
向に移動させ得る幅方向走行台車と、この幅方向
走行台車を床版幅方向に沿つて案内支持する案内
レールを有し床版幅方向両端部間に掛け渡された
ガーダーと、ガーダーに床版幅方向に間隔をおい
て多数配置され前記案内レールを床面の横断勾配
と等しくし得る上下調整装置と、前記ガーダーの
両端部に設けられてガーダーを床版長手方向に所
定角度傾斜可能に支持するとともにガーダーを上
下動自在に支持し床版長手方向に走行する長手方
向走行台車と、幅方向走行台車の上部架台と下部
架台との間に配され仕上げローラおよび水平オー
ガーの角度を変え得るターンテーブルとを備えて
いるものである。

実施例 以下、この発明を図示する一実施例に基ついて
説明する。この発明に係る床面仕上げ装置は、第
１図、第２図に示すように、橋梁用床版１の床面
上を床版幅方向に転動し得る仕上げローラ２と、
この仕上げローラ２の前方に仕上げローラ２と同
軸で回転し床版長手方向に突出する水平オーガー
３と、仕上げローラ２および水平オーガー３を床
版幅方向に移動させ得る幅方向走行台車４と、こ
の幅方向走行台車４を床版幅方向に沿つて案内支
持する案内レール５を有し床版幅方向両端部間に
掛け渡されたガーダー６と、ガーダー６に床版幅
方向に間隔をおいて多数配置され案内レール５を
床面の横断勾配Ｓと等しくし得る上下調整装置７
と、ガーダー６の両端部に設けられガーダー６を
上下動自在に支持し床版長手方向に配設された走
行レール上を走行する長手方向走行台車８を備え
ている。

第３図ないし第５図に示すように、仕上げロー
ラ２および水平オーガー３は、幅方向走行台車４
の下部架台４Ａに回転自在に支持され、モータ９
により動力伝達機構１０を介して回転する。

幅方向走行台車４の上部架台４Ｂと下部架台４
Ａとは、ターンテーブル１１により接続され、ロ
ーラ２およびオーガー３の角度を変えることがで
き、斜橋に対しても対応できるようにされてい
る。

上部架台４Ｂには、床版長手方向に一対の案内
レール５上を転動する車輪１２と駆動部１３とを
有し、これにより幅方向走行台車４が走行するよ
うにされている。

駆動部１３は、モータ１４と、このモータ１４
により駆動される駆動スプロケツト１５と、この
駆動スプロケツト１５の両側に配置された従動ス
プロケツト１６からなり、床版幅方向に張設され
たチエーン１７をスプロケツト１５，１６に巻掛
けて構成されている。なお、本図では油圧駆動方
式であるが、これに限定するものではない。

ガーダー６は、床版長手方向に一対とされ、第
３図、第７図に示すように、連結材１８により接
続されている。

上下調整装置７は、第３図、第４図に示すよう
に、ガーダー６の内側に回転自在に垂設された長
尺ボルト１９と、上部が長尺ボルト１９に螺着さ
れ下部が案内レール５を下から受けるようにさ
れ、かつ、ガーダー６に上下摺動自在に取付けら
れた支持部材２０とからなり、長尺ボルト１９を
正逆回転させることにより案内レール５の上下位
置を調整するようにされている。

長手方向走行台車８は、床版長手方向に一対で
配置され、第８図に示すように、走行レール２１
上を走行する台車部２２と、上下位置調整部材２
３とからなる。

上下位置調整部材２３は、下端が台車部２２に
軸着された雄ねじ部材２４と、この雄ねじ部材２
４に螺合し上部に取付けられた上下動ハンドル２
５により回転する雌ねじ部材２６と、この雌ねじ
部材２６を回転自在に支持する支持筒２７と、こ
の支持筒２７をガーダー６に取付ける支持部材２
８からなり、上下動ハンドル２５を回転させるこ
とによりガーダー６の上下位置を調整できる。

さらに、支持部材２８の取付基部２８Ａは、ガ
ーダー長手方向に移動自在にガーダー６に取付け
られ、斜橋に対しても対応できるようにされてい
る。すなわち、第７図、第８図に示すようにガー
ダー６の上端にはアングル材２９が取付けられる
とともに取付基部２８Ａの上部背面にはアングル
材２９に係合し得る係止板３０がボルト・ナツト
により取付けられている。さらに、取付基部２８
Ａの下部背面にはガーダー６の下部リツプに係合
し得る係止板３１がボルト・ナツトにより取付け
られている。

また第１０図、第１１図に示すように、一対の
台車部２２の一方には、モータ３２が取付けら
れ、このモータ３２により動力伝達機構３３を介
して車輪３４を回転させ、自走できるようにされ
ている。この場合も、前記同様に油圧駆動式であ
るが、これに限定するものではない。

このような構成において、ガーダー６の上下位
置調整を行なうとともに、多数の上下調整装置７
により案内レール５が横断勾配と等しくなるよう
にする。次いで、斜橋の場合、長手方向走行台車
８を第７図斜線で示すように移動させてガーダー
６を床版の長手方向に対し所定角度傾斜するよう
に、すなわち、ガーダー６が斜橋の床版の長手方
向に対する傾斜に等しくなるように調節し、ロー
ラ２およびガーダー３もターンテーブル１１を前
記傾斜に対応して回動させ床版長手方向に向け
る。

続いて、ローラ２およびガーダー３を回転させ
つつ幅方向走行台車４を走行させた後、装置全体
を床版長手方向に所定距離だけ移動させ、次いで
幅方向の走行を行なう。ここで、幅方向走行台車
４は、リミツトスイツチにより自動的に反転走行
させることができる。

以上のような操作により、コンクリート打設後
の床面は、オーガ３によりコンクリートの厚さ調
整がまず、なされ、次いでローラ２により仕上げ
がなされ、所望の横断勾配を有する床面が自動的
に得られる。

発明の効果 この発明に係る床面仕上げ方法によれば次のよ
うな効果が得られる。

鏝仕上げおよび検測鉄筋が不用になる。

正確な横断勾配が得られるとともに凹凸がな
くなり不陸の誤差が少なくなる。

仕上時間が極めて短縮される。

ガーダを単位ガーダとしていくつか組み合わ
せることによつて必要な床版幅を得ることがで
きる。

次に、この発明に係る床面仕上げ装置によれ
ば、比較的簡単な構成で前述の〜の効果が得
られるとともに、斜橋に対しても容易に対応でき
る。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は、この発明に係る床面仕上げ
装置を示す斜視図、正面図、第３図、第４図は幅
方向走行台車部分を示す横断面図、側面図、第５
図は第３図の―線断面図、第６図、第７図は
装置の半分を示す側面図、平面図、第８図、第９
図は長手方向走行台車部分を示す正面図、側面
図、第１０図、第１１図は駆動部を有する台車部
を示す正面図、側面図である。 １……橋梁用床版、２……仕上げローラ、３…
…水平オーガー、４……幅方向走行台車、４Ａ…
…下部架台、４Ｂ……上部架台、５……案内レー
ル、６……ガーダー、７……上下調整装置、８…
…長手方向走行台車、９……モータ、１０……動
力伝達機構、１１……ターンテーブル、１２……
車輪、１３……駆動部、１４……モータ、１５…
…駆動スプロケツト、１６……従動スプロケツ
ト、１７……チエーン、１８……連結材、１９…
…長尺ボルト、２０……支持部材、２１……走行
レール、２２……台車部、２３……上下位置調整
部材、２４……雄ねじ部材、２５……上下動ハン
ドル、２６……雌ねじ部材、２７……支持筒、２
８……支持部材、２８Ａ……取付基部、２９……
アングル材、３０，３１……係止板、３２……モ
ータ、３３……動力伝達機構、３４……車輪、３
５……走行駆動部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 橋梁用床版の床面上をガーダーを床版長手方
   向に対して所定の角度に調節し、前方に水平オー
   ガーを有する仕上げローラーが、床版長手方向に
   向けられ、床版幅方向に仕上げローラが転動しう
   るようターンテーブルを設け、これら仕上げロー
   ラ、および水平オーガーの上下位置調整した後、
   横断勾配に対応した床版幅方向移動路をガーダ内
   に設定し、前記仕上げローラ、および水平オーガ
   ーを前記床版幅方向移動路に沿つて移動させた
   後、床版長手方向に所定距離だけ移動させ、前記
   水平オーガーにより床面の厚さ調整を行ない、前
   記仕上げローラにより前記床面の仕上げを行なう
   ことを特徴とする橋梁用床版の床面仕上げ方法。 ２ 橋梁用床版の床面上を床版幅方向に転動し得
   る仕上げローラと、この仕上げローラの前方に仕
   上げローラと同軸で床版長手方向に突出する水平
   オーガーと、これら仕上げローラおよび水平オー
   ガーを床版幅方向に移動させ得る幅方向走行台車
   と、この幅方向走行台車を床版幅方向に沿つて案
   内支持する案内レールを有し床版幅方向両端部間
   に掛け渡されたガーダーと、ガーダーに床版幅方
   向に間隔をおいて多数配置され前記案内レールを
   床面の横断勾配と等しくし得る上下調整装置と、
   前記ガーダーの両端部に設けられてガーダーを床
   版長手方向に所定角度、傾斜可能に支持するとと
   もにガーダーを上下動自在に支持し床版長手方向
   に走行する長手方向走行台車と、幅方向走行台車
   の上部架台と下部架台との間に配され仕上ローラ
   および水平オーガーの角度を変え得るターンテー
   ブルとを備えていることを特徴とする橋梁用床版
   の床面仕上げ装置。