JPS61291726A - ２段式過給装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、容量の異なる二台の排気タービン式過給機を
直列に接続してなる２段式過給装置に関する。

〈従来の技術〉 従来より、エンジンの出力を増大させる目的で、内燃機
関の排気ガス流により駆動されるコンプレッサからなる
、所謂ターボチャージャと呼ばれる過給機が用いられて
いる。これらは、排気ガス流により駆動されることから
、排気ガス圧の低い低負荷域での応答性が不十分になり
がちであり、特に高速域を重視した大容量の過給機はこ
の傾向が強く、応答性の改善を含めて、より広範囲に亘
ろ過給効果の向上が問題点となっている。

上記した問題点を解消すべく、容量の異なる二台の過給
機を直列に接続し、内燃機関の負荷状況に応じてバイパ
ス通路を開閉することにより、これら二台の過給機を連
動させる２段式過給装置が例えば、特公昭４５−９０８
４号公報及び、特公昭５９−１１７２９号公報により公
知である。

この種の多段式過給装置にあっては、両過給機が互いに
干渉しない通路構成とすることが望ましく、使用範囲外
の過給機は運転させないことがエネルギ損失を少なくす
る上で好ましい。

また、一般に過給圧はエンジンの回転速度の増大と共に
大きくなるが、必要以上の過給を行なうとノッキングが
発生し易くなるなどの支障があるため、過給圧が成る一
定レベルに達した時に、過給機のウェストゲート弁を適
宜開くことにより過給圧の上昇を抑えるようにしている
。

〈発明が解決しようとする問題点〉 しかるに、両過給機が同時に作動する領域にあっては、
過給圧を適正に保つために両過給機がそれぞれ備える、
ウェストゲート弁及びバイパス弁を適宜制御する必要が
ある。

両バイパス弁を同時に制御しても過給圧を適正に保つ目
的は達成し得るが、制御系を複雑化し好ましくない。

このような従来技術の問題点に鑑み、本発明の主な目的
は、制御系の簡略化を達成し得るウェストゲート弁及び
バイパス弁の制御手段を有する２段式過給装置を提供す
ることにある。

〈問題点を解決するための手段〉 このような目的は、本発明によれば、内燃機関の排気ガ
スにより駆動される容量の異なる二台の過給機を用いる
２段式過給装置であって、比較的小容量の過給機と、比
較的大容量の過給機と、前記小容量の過給機の排気出口
と大容量の過給機の排気入口とを接続する直列通路と、
前記小容量の過給機の排気出入口をバイパスし前記大容
量の過給機に至るバイパス通路と、該バイパス通路に設
けられたバイパス弁と、前記大容量の過給機に設けられ
たウェストゲート弁とを有し、前記バイパス弁が全開と
なったときにのみ前記ウェストゲート弁が開き始めるよ
うに前記両弁が連動することを特徴とする２段式過給装
置を提供することにより達成される。

〈作用〉 このように、容量の異なる二台の過給機を直列に接続し
てなる２段式過給装置において、中低負荷域の両過給機
が連動する作動領域に於ける過給圧の制御手段として、
小容量過給機のバイパス弁の開度制御を優先させること
により、制御系を複雑化することなく、より適正な時期
に小容量過給機の作動を不要にすることが可能となる。

そのため、互いの過給機の連動制御が容易となり、互い
が干渉し合うことによる不都合を生じることもない。

〈実施例〉 以下、本発明の好適実施例を添付の図面について詳しく
説明する。

第１図は本発明に基づく２段式過給装置の全体を示して
いる。内燃機関１の排気通路２は、比較的小容量の第一
の過給機３の排気上流側で二叉に分岐され、一方の排気
通路４は第二の過給機３の排気タービン部３ａへ、他方
の排気バイパス通路５はバイパス弁６を介して比較的大
容量の第二の過給Ｖｉ１７の排気タービン部７ａへと接
続されている。第一の過給機３の排気タービン部３ａを
通過した排気流は、前記排気バイパス通路５に設けられ
たバイパス弁６の下流側に接続される通路４ａを経て、
第二の過給機７へ至る排気流と合流している。また、第
二の過給機７の排気タービン部７ａの排気上流側には、
ウェストゲート弁８により開閉されるバイパスポート９
が設けられ、排気タービン部７ａを通過させることなく
、排気流を第二の過給機７の下流側の通路１０へと流出
し得るようにされている。更に排気ガスは、図示されな
いマフラを通過して大気中へと放出される。

一方エアクリーナ１１を通過して吸入された吸気も、エ
アクリーナ１１直後で二叉に分岐され、一方の吸気通路
１２は第一の過給機３のコンプレッサ部３ｂに、そして
他方の吸気バイパス通路１３はリード弁１４を介して第
二の過給機７のコンプレッサ部７ｂへと接続されている
。

第一の過給機３のコンプレッサ部３ｂよりの過給気通路
１５は、前記したリード弁１４の下流側で吸気バイパス
通路１３と合流し、第二の過給機７のコンプレッサ部７
ｂに接続している。更に、第二の過給機７のコンプレッ
サ部７ｂより吐出した過給気は、吸気通路１６を経て内
燃機関１の吸気管へと送給される。

次に上記のような構成からなる２段式過給装置の作動に
ついて説明する。

機関が低負荷運転時に於ては、排気バイパス通路５のバ
イパス弁６を仝閑にしておくことにより、排気ガスの全
量が第一の過給機３の排気タービン部３ａに流入し、第
一の過給機３が吸気の加圧を行なう。そのため過給気通
路１５が高圧となり、リード弁１４の逆止作用で加圧空
気は第二の過給機７のコンプレッサ部７ｂへと流入する
。

第二の過給機７の排気タービン部７ａは、第一の過給機
３を駆動した後の若干減圧した排気流を受けてコンプレ
ッサ部７ｂを駆動し、第一の過給機３より送られた過給
気を更に過給して、内燃機関１の燃焼室へと送給する。

中負荷域に於ては、バイパス弁６を適度に開くことによ
り、第−及び第二の排気タービン部３ａ、７ａに同時に
高圧の排気ガスを送給する。この時、両排気タービン部
３ａ、７ａへの排気ガスの流入量はバイパス弁６の開度
に応じて制限されることとなるが、例えばスロットル開
度と連動してバイパス弁６の開度を連続的に変化させれ
ば、その時の機関負荷に応じた最適の過給容量を得るこ
とが可能である。

更に、高負荷域に於ては、バイパス弁６を全開すること
により、第一の排気タービン部３ａをバイパスして流れ
る排気流が増大し、第一の過給機は運転を停止する。従
って、吸入空気は全量吸気バイパス通路１３よりリード
弁１４を経て流入し、第二の過給機７にて過給されるこ
ととなる。また、高負荷域では排気圧力が高く、過過給
となる虞れがあるが、ウェストゲート弁８にて適宜排気
流をバイパスポート９側へ逃すことにより、タービンの
回転を制限し、過給圧を一定に保つようにされている。

過給圧の適正な制限を行なうに当っては、排気通路中の
バイパス弁６、及びウェス１〜ゲート弁８を適宜に制御
する必要がある。この場合、インターセブ１〜ポイント
以下に第−及び第二の両過給機３．４が同時に作動する
範囲を定めておき、この区間はバイパス弁６の開度を優
先させて過給圧を制限することにより、両過給機３．４
の効率的な連動運転をなし得る。

バイパス弁６が全開した後に、更に過給圧が上昇する場
合には、ウェストゲート弁８を開くことにより過給圧が
過度に上昇することを防止し得る。

このように、段階的に両弁６．８の制御を行なうものと
することにより、制御の条件付けを簡略化することがで
きる。また、これらの制御は、例えばコントロール装置
１７にスロットル開度、過給圧、吸入負圧等の情報を入
力し、電磁手段、或いは流体圧に応動するアクチュエー
タ１８．１９をもって適宜に両弁６．８を作動させるこ
とによって行なうことも可能である。

上記したように、本実施例によれば、低負荷域では小容
量のタービンを駆動した余剰エネルギで大容量タービン
を駆動することにより、小容量過給機で過給した過給気
を更に過給することができる。また、中負荷域では、バ
イパス弁により両過給機のバランスをとりながら、円滑
に両過給機の連係を行なうことが可能である。更に、高
負荷域では、小容量過給機は全く動作をせず、吸気もバ
イパス通路を経て吸入されるため何等抵抗となることが
ない。

尚、上記実施例では２段式過給装置について述べたが、
更に多数段とすること、或いは上記の装置を並列に接続
して用いることも可能である。また、吸気側の逆止弁と
してリード弁を用いるものとしたが、他の均等な手段に
て実施することも可能である。

〈発明の効果〉 このように、本発明によれば、二台の過給機がそれぞれ
備えるウェストゲート弁及びバイパス弁の動作を、小容
量過給機側を優先した段階的な制御とするのみで、制御
系を簡略化し、小容量過給機の作動停止時期をより適切
に定め得るため、効率的な過給気の送給が行なえる。従
って、より広い負荷範囲に亘る効率的な過給と、低負荷
域での応答性の改善に大きな効果を奏することができる
。

また、一方向弁としてリード弁を用いれば、何ら他の制
御手段を用いることなく、吸気流路の切替を行うことが
でき、構造を簡略化する上で極めて効果的でおる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に基づく過給装置の全体を示す系統図で
ある。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 内燃機関の排気ガスにより駆動される容量の異なる二台
   の過給機を用いる２段式過給装置であつて、 比較的小容量の過給機と、比較的大容量の過給機と、前
   記小容量の過給機の排気出口と大容量の過給機の排気入
   口とを接続する直列通路と、前記小容量の過給機の排気
   出入口をバイパスし前記大容量の過給機に至るバイパス
   通路と、該バイパス通路に設けられたバイパス弁と、前
   記大容量の過給機に設けられたウェストゲート弁とを有
   し、前記バイパス弁が全開となつたときにのみ前記ウェ
   ストゲート弁が開き始めるように前記両弁が連動するこ
   とを特徴とする２段式過給装置。