JPS61278027A - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体の製造方法

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JPS61278027A
JPS61278027A JP11770085A JP11770085A JPS61278027A JP S61278027 A JPS61278027 A JP S61278027A JP 11770085 A JP11770085 A JP 11770085A JP 11770085 A JP11770085 A JP 11770085A JP S61278027 A JPS61278027 A JP S61278027A
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thin film
layer
cobalt
magnetic
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Kenji Suzuki
謙二 鈴木
Takayuki Yagi
隆行 八木
Hirotsugu Takagi
高木 博嗣
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、強磁性金属薄膜を用いた磁気テープ、磁気デ
ィスク等、磁気記録媒体の製造方法に関し、特に、媒体
の耐摩耗性、耐蝕性を向上させるに好適な表面層の形成
方法に関するものである。
[従来の技術]    。
従来より、金属薄膜を応用した磁気記録媒体、は高密度
記録性が注目され、広く研究開発が行なわれてきた。そ
の結果、Go−1合金蒸着テープがビデオ用、オーディ
オ用として一部実用、化されたほか、Go−Cr合金薄
膜、Go−0膜等、垂直磁気異方性を有する磁性膜、な
らびにFe系の金属磁性薄膜等が開発され、これらの実
用化研究が急速な発展を見せている。
この金属薄膜磁気記録媒体の実用化において、最も大き
な技術的問題点のひとつは、磁性薄膜の耐摩耗性と耐蝕
性の改善である。磁気記録媒体はヘッドと高速で摺動し
あい、しかもヘットどの接触状態が極めて良好であ゛る
ことが要求5れる′。たとえば、8■ヒデオフオーマト
のVTRの賜金、ヘッドとビデオテープとの相対的摺動
速度は3.75m/seeである。また、同フォーマド
での最短記録波長は略々0.?’gmであるので、再生
スペーシング損失を1dB以下におさえるためにはヘッ
ドとテープとは150A以下の間隔で接触しなくとはな
らない。接触が密であるほど1強いせん断力が働くので
摩耗が激しくなる。ビデオ用途に限らず、電子計算機の
外部メモリー、オーディオテープ、フレキシブルディス
ク等いずれの磁気記録システムにおいても、記録の高密
度化はヘッド媒体間の接触性の改善と、総体的摺動速度
の高速化を伴なうものであり、磁気記録媒体の耐摩耗性
改善は実用化のポイントである。特に金属薄膜媒体は、
従来の塗布形媒体のようにバインダに潤滑剤を混入する
という手法がとれないので問題が大きい。
′また、金属薄膜磁気記録層は耐蝕性に劣り、長期間使
用すると飽和磁気モーメントが低下したり、記録の質が
劣化することがある。この点でも有機系バインダ中に磁
性微粒子が分散している塗布型媒体と比較して、金属磁
性体が空気に直接さらされる金属薄膜磁気記録媒体は、
実用上のむずかしい問題を抱えている。
以上の様な耐摩耗性、耐蝕性の改善のため、磁性金属薄
膜の表面処理が通常行なわれる。これまでに提案された
表面処理法はきわめて多数にのぼるが、そのひとつにC
O系合金薄膜の表面を酸化物で被覆する一連の手法があ
る。この技術的思想は既に特公昭4 ’2−20025
において開示されており、そ□れによれば、メッキされ
たCo膜もしくはCoP 。
CoNi、 CoN1P等の、合金薄膜を、恒湿槽、恒
温槽、蒸気を含む恒温槽または純粋な酸素ガスが導入さ
れた恒温恒湿槽の5種の酸化性雰囲気の状態で表面酸化
を施し、媒体の耐摩耗性と耐蝕性の改善を得たとしてい
る。また、特開昭58−41439には蒸着、スパッタ
リング、イオンブレーティング等のいわゆる物理蒸着プ
ロセスにより製造される金属薄膜媒体の表面処理法が開
示されている。同公開公報に依ると、真空槽内において
高分子成形物基板上にコバルトを含む物質の蒸気流を差
し向け、前記基板上に強磁性体層を形成するに際し、前
記蒸気流の前記強磁性体層へ表面部形成にあずかる部分
に酸素を含む気体を差し向けることにより、表面部にC
oOとco3o4の混合物層が形成され、環境安定性、
耐摩耗性を改善できるという。
また同公開公報には、強磁性体層の形成後、その表面を
酸素を含むグロー放電雰囲気に露呈するもうひとつの製
造方法が開示されており、これによっても同様な効果が
得られるという。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、本発明者らが鋭意検討した結果に依れば
、」二記の一連の手法には次の様な問題点があった。
金属薄膜媒体を単なる酸化性雰囲気で後処理する方法は
極めて量産性に乏しく、工業的用途には向かない。Go
酸化物で耐摩耗性と#触性の改善を企てるためには、酸
化層の厚みとして少なくとも数10Aを必要とするが、
大気中の酸化性雰囲気に放置した場合、上記特公昭42
−20025によれば、2〜100時間の処理を要する
。ビデオテープ、オーディオテープ等の工業的製造にお
いては、幅600〜1,200fflI11ノ原反が毎
分100.m程度の速度で製造されるので、その表面を
すべて露出したまま適切な条件に保存することは実際的
でない。同様の理由から、酸素を含むグロー放電雰囲気
に露呈する方法も、100A内外の厚みの酸化膜を大量
に得る手段としては、実施は困難である。
また、これら酸化性雰囲気中で後処理をする方法は磁性
膜内部と表面層の物質組成を変えられない。多層膜の機
能分離を考慮すれば、磁性層内部は記録性能重視の組成
とし、最表層部は耐摩耗性、耐蝕性を与える組成が望ま
しい。
磁性薄膜の蒸着時に、表面部形成にあずかる蒸気流部分
に酸素を含む気体を差し向ける方法は、量産面での困難
は少ないものの、次のような問題点を有している。
第−には、磁性膜内部を形成する蒸気流にも酸素が拡散
していくため、酸素供給は限界があり、あまり表面層を
強酸化できないことである。実際、酸素圧をあまり大き
くすると、耐摩耗性は改善されるが、C/N比等で測定
される電磁的性能が著しく劣化するという報告がなされ
ている(第8回応用磁気学会、学術講演会概要束゛84
゜P、  28B)  。
第二の問題点としては、表面層に最適の薄膜形成手段を
とれないことである。記録にあずかる磁性膜の形成にあ
たっては、量産性を考慮して真空蒸着法の使用が望まし
いが、表面酸化層は記録層に比し、非常に薄いので成膜
レートの比重は軽く、耐摩耗性、耐蝕性を最大限発揮さ
せる別の方法をとることができる。一般に真空蒸着、特
に磁性薄膜の形成に用いられる斜め蒸着で形成した薄膜
は充填密度が低く、下地への付着力も弱いので、摩耗、
脱落等をおこしやすいほか腐蝕もしやすい傾向がある。
第三には、先にも述べた通り、磁性層内部と表面層の物
質組成を変えられないため、膜の最適設計ができない。
[問題点を解決するための手段及び作用]本発明は上述
従来例の問題点に鑑みなされたもので、金属薄膜磁気記
録媒体に著しい耐摩耗性、耐蝕性を付与しうる、工業的
に容易な磁気記録媒体の製造方法を提供するものである
。さらに本発明に依れば、磁気記録層と表面層の組み合
せ上最適の構成が得られ、媒体の電磁的性能、耐摩耗性
、耐蝕性等総合的性能に優れた磁気記録媒体が製造でき
る。
本発明によれば、すでに形成された金属薄膜磁気記録層
上に、コバルトもしくはコバルト合金の酸化物層を物理
蒸着法により薄膜形成することを特徴とする、磁気記録
媒体の製造方法が提供される。更には、この酸化物層の
形成方法が酸素雰囲気中での物理蒸着であることが好ま
しい。
第1図に本発明により製造される磁気記録媒体の断面図
を示す。11は有機物を主成分とする基体フィルム、1
2は金属薄膜磁気記録層であり、13は本発明の方法に
依るコバルトもしくはコバルト合金の酸化物層である。
以下に、図を用いて本発明の詳細な説明する。
第3図は本発明の磁気記録媒体製造方法のうち、真空蒸
着による方法の一例を示す概略図である。巻き出しロー
ル21がら巻出された既に金属薄膜磁気記録層を形成し
たフィルム23はフリーローラ22を経由したのち、キ
ャン24の外周に添って回転し、フリーローラ25を経
由して巻取ロール26に巻取られる。一方、電子銃31
から放射した電子ビーム30により、ルツボ28内に収
容されたコバルトまたはコバルト合金の蒸着物質28が
溶解する。
その蒸気流は酸素ガスを導入口32から導入しなから防
着板27の開口部を通過し、フィルム23の金属薄膜磁
気記録層上に付着し、酸化物薄膜が形成される。この開
口部はキャンの真下に来るように防着板が配置されてい
る。
また、第4図はスパッタリングによる本発明の一例を示
す概略図である。この図で33はコバルトまたはコバル
ト合金の金属ターゲットであり、酸素を含むArガス中
で、第3図と同様に移動するフィルム上に酸化物層がス
パッタされる。
本発明による酸化物層は特に製造上厚みの制限はないが
、スペーシング損失を少なくし、媒体の記録密度を高め
るためには1000〜200OA以下であることが望ま
しい。特に記録波長の短い・オーディオ用、ビデオ用テ
ープにおいては300 A以下が好適であり、さらに望
ましくは150八以下の厚みが良い。
[実施例] 本発明の実施例を図により説明する。本実施例はGo−
Ni合金を磁性層とした、家庭用ビデオテープへの応用
例である。Go−1合金薄膜の形成方法は公知であるの
で、ここでは第2図を用いて簡略に説明する。
第2図において巻出側ロールフィルム21から巻き出さ
れたフィルム23はフリーローラ22を経由したのち、
キャン24の外周に添って回転し、フリーローラ25を
経由して巻取ロール2Bに巻取られる。
一方、電子銃31から放射した電子ビーム30により、
ルツボ29内に収容されたCoaoNi2oの合金蒸着
物質2日が溶解し、その蒸気流が防着板27の開口部を
通過し、従って図中キャン外周部右側下部において基体
フィルム23に付着する。基板の法線に対し斜めの方向
から蒸着粒子が飛来するこの配置は、所謂斜め蒸着法で
あり、この場合付着した粒子は斜め方向の結晶粒子を形
成し、形状異方性効果のため磁性膜のHcが大きくなり
記録再生特性の向」ニすることか知られている〔たとえ
ば(ナショナル・テクニカル・レボ−1−28(’82
〕、 No、 3゜P、 50.2〜))  (Nat
ional Technical Report 28
(’82)、 No、3. P、 502〜> ) 、
尚、以上の部材は不図示の真空槽内に配設され、真空槽
は不図示の真空ポンプにより略々2・X 10−’Pa
に排気されている。         ・ 」二記装置を用い、Go−1ji金属磁性層を斜め蒸着
したサンプルを作成した。非磁性基体は11.5.厚の
ポリエチレンテレフタレートフィルム、磁性層のGo−
Ni合金薄膜の厚さは略々0.1 gmである。
これを基準テープとし、Co−Ni金属薄膜」−に本発
明に依る種々のGoもしくはco合金の酸化物皮膜を形
成し、磁気テープとしての性能評価を行なった。
以下、Go系金金属酸化物皮膜形成法について述べる。
実施例1 第1のグループのサンプルは、Goを酸素雰囲気中で蒸
着し、第3図の装置により表面層を形成したものである
。サンプル形成はC0−Ni斜め蒸着膜を第2図の装置
により形成したフィルムを第3図の装置の巻出ロール2
1にセットし、蒸着物質28にGoを用い、酸素ガスを
導入口32から導入しながら表面層を形成した。このと
き、防着板27は開口部がキャンの真下に来るように配
置し、蒸気流が基板に直角に入射するようにした。酸素
分圧は0.05Pa、N着し−トは1000A/sec
テ固定とし、防着板の開口部の大きさを変えて表面酸化
物層の厚みを制御した。厚みは30A 、 90A 、
 27OAの3種類作成した。
実施例2 第2のグループのサンプルは、第4図に示すスパッタリ
ング装置により表面層を形□成した。33は金属ターゲ
ットであり、゛コバルト単体およびコバルト・アルミニ
ウム合金の2種類を用いた。後者の組成はC’o 70
 、 kl! 30’重量ノく−セントである。
防着板27より上部の部材は第3図゛と同じである。
用いた装置はマグネトロン・スパッタリング方式のもの
であり、スパッタリングの条件はAr圧0.5Pa 、
 02分圧0.05Pa、スパッタリングの堆積レート
は3000A/’toinである。表面層の膜厚はテー
プの走行速度を変えることにより制御した。防着板の開
口部は略々80m mの長さを有し、90Aの表面層を
付着させる場合のテープ走行速度は2 m/winであ
る。表面酸化物層の厚みは30A 、 soA。
270Aの3種類作成した。
また参考のために、酸素導入なせずに^rのみで表面層
をスパッタリング形成したサンプルも作成した。
比較例I Go−旧金属薄膜上に表面層を設けないサンプルを比較
−例1とした。
比較例2 特開昭42−20025に開示されている、恒温恒湿槽
内での表面酸化処理を施したテープを作成した。
これは基準テープを50’C70’RH%の恒温恒湿槽
に100時間放置したものである。
比較例3 特開昭58−41439に開示されている、磁性層の形
成時に磁性層表面に連続的に酸化膜を得る方法でもサン
プルを作成した。この場合には、第2図の装置において
、酸素導入口32の先端より酸素ガスをキャン下部に向
は吹きつけながら、前述の蒸着プロセスを行なう。この
方法の場合、酸素導入量の変化により表面酸化物層の厚
みを制御でき、電離真空計の読取値により酸素分圧をモ
ニターする。この酸素分圧モニター値で0.04P’a
 、 0.07P・a。
0’、08Paの成膜条件で3肺類のサンプルを作成し
た。
以]二連べた各サンプルテープについて、動的な性能と
耐蝕性の評価試験を実施した。動的評価は8fflff
lビデオフオーマドの家庭用VTRを用いたClN比と
スチル再生寿命の測定、並びにテープ走行試験機による
動摩擦係数の測定により行なった。
C/N比は蒸着時表面酸化で3OAの酸化層を付着した
サンプルを基準とした。
スチル再生寿命は輝度信号再生出力レベルが初期値に対
し2dB低下するまでの時間で定義した。
また上述のテープ走゛行試験機は8mmビデオフォーマ
ドのテープ標準速度14.325mm/secにより4
φのsus 303材の円筒と摺動した際の動摩擦を測
定する装置である。su、s材の円筒の表面仕上は0.
2S、またテープの巻きつけ角は80°である。耐蝕性
の試験は85℃、90RH%に設定された恒温恒湿槽内
にサンプルを放置し、表面状態の顕微鏡観察を行なって
、錆の発生状況を確認した。
以上の結果を第1表にまとめて示す。また、以下に評価
試験の結論を列記する。
l)大気中恒温恒湿槽で表面酸化処理をしたサンプル(
比較例2)は不動態化した均一な酸化膜が得られず評価
で5なかった。観察の結果、蒸着形成されたGo−Ni
磁性薄膜の柱状に成長した結晶の粒界から腐蝕が進行し
、薄膜全体が侵されることがわかった。このことから、
結晶粒界を持ち、しかも充填密度の低い斜め蒸着磁性膜
について、大気中の耐化性雰囲気で表面酸化皮膜を形成
する方法は有効な皮膜を安定に得にくく、工業的利用は
むずかしいと思われる。
2)表面酸化層の効果は全評価項目で明らかである。こ
の層がないサンプル、すなわちGo−Ni磁性蒸着層の
みの基準テープ(比較例1)、およびArだけで表面層
をスパッタリング形成したサンプルでは、再生出力が全
く安定せず、電磁変換特性を評価するに至らない。本発
明4の効果は、Co11化膜の蒸着の場合、C/N比と
スチル寿命の従来方法に対する改善が顕著であり、スパ
ッタリングではさらに1li1f!1!性の改善効果が
現われている。蒸着膜とスパッタリング膜の相違は下と
して膜の緻密さの違いに依ると思われる。すなわち空孔
が少ないので腐蝕が進みにくいと推定される。しかし、
本実施例の蒸着酸化膜は蒸気流が垂直入射しており、斜
め蒸着lりに連続的に酸化膜を形成する従来法に比較す
ると、充填密度の高い耐蝕性のある膜となっている。
3) C/N比、スチル寿命が本発明テープで優れてい
るのは、表面酸化状態の従来テープとの相違による。本
発明テープの場合、表面酸化層はかなり強酸化されてお
り、その表面酸化層の真下にMSの高い磁性層が存在す
る。従来テープ(比較例3)の場合は表面近傍の酸化が
強くない一方、表面から内部に向けて次第に酸化度が減
少しつつも深度まで部分的に酸化しており、以下に述べ
る方法で定義した表面酸化層の境界より深部でもMsが
低い状態にあるためと思われる。
第5図は、Go−Ni蒸着薄膜の形成時に表面層形成部
分に酸素ガスを導入し作成したサンプル(比較例3)の
ESCAの分析データである。縦軸は全コバルト原子に
対するコバルト2価イオンの比率であり、この値は酸化
度を表わしている。サンプルを表面からスパッタリング
しながら上記の(C02価/全Go)値を測定していく
と、深さ方向の酸化状態の変化が把握できる。曲線41
,42.43は各々、酸素分圧モニター値0.04Pa
 、 0.07Pa 。
0.09Paで蒸着時表面酸化したサンプルの測定値で
あり、前述第1表中、これらサンプルの酸化層厚みはコ
バルト2価イオンの比率が50%になる深さで定義して
いる。このデータからもわかるように、磁性層蒸着時表
面醇化をしたサンプルは、上記方法で定義された表面酸
化膜より深部でも酸化が進んでおり、磁気記録において
最も重要な最表層近傍の飽和磁気モーメントが著しく損
なわれることがわかる。これに対し、実施例2中の酸素
雰囲気中でコへルト酸化膜層をスパッタリング形成した
本発明のサンプルのESCAデータ(第6図)では酸化
層の酸化は強く、一方磁性層内部はほとんど酸化してお
らず、この記録媒体は表面近傍から高い飽和磁化を持っ
ている。図で曲線44,45.48は各々酸化物層厚み
が30. ao、 27OAのサンプルのデータである
。尚、磁性膜上に酸素雰囲気中でコバルトを蒸着して得
たサンプル、ならびに酸素雰囲気中でコバルト°アルミ
ニウム合金をスパッタして得たサンプルでも同様の傾向
のESCAデータを得た。
4)コバルト・アルミニウム合金ターゲットを用いスパ
ッタリング形成した酸化物皮膜はコバルト単体に比し、
スチル寿命と耐蝕性の面でxi干の改善が得られた。こ
の理由は薄膜形成時にアルミニウム分が酸化されて、固
く、かつ化学的に安定なアルミナ様物質を構成したため
と推定される。本発明を用いれば、アルミニウムに限ら
すコバルI・に各種物質を添加し1.有効な酸化物皮膜
を形成できる。
このように、磁性層と酸化物層を別途形成すれば、磁性
層の酸化度に影響を与えずに表面層を形成したり、また
、磁性層と異なる組成の酸化物層を形成することも容易
である。
なお、同一の真空槽内に第7図のように2個のキャンを
設け、各々で磁性層と表面酸化層を形成する製造方法、
もしくは、1個のキャンの側方で表面酸化物を形成する
第8図の様な製造方法も本発明に当然台まれる。ただし
、この場合、真空蒸着とスパッタリングとでは動作圧力
が異なるので、隔壁を設は差動排気を行なうことが望ま
しい。第5図中51 、53a、 53bはこのための
壁であり、これらでしきられた分室は不図示の排気系で
各々適当な圧力に排気される。また52は真空槽の外壁
である。他の部材は第2図、第3図及び第4図で説明し
た部材と同じである。
本発明は、磁性層との密着性を考慮すると、酸化物層と
同種の金属を含む磁性層への適用がより好ましい使用で
はあるが、C〇−1磁性合金に限らず、他のCO合金お
よび他種金属主体の金属薄膜磁性媒体に広く適用できる
磁気記録媒体の製造方法である。また、本発明の効果は
、真空蒸着、スパッタリング以外にもイオンブレーティ
ング法等、活性な酸素雰囲気を形成できる物理蒸着法で
一般的に得られる。これらの薄膜形成法を用いて、既に
形成された磁性層の上にコバルトまたはコバルト合金の
表面酸化物層を付着する磁気記録媒体の製造方法は本発
明に含まれる。本発明の効果は、必ずしも酸素雰囲気中
の物理蒸着に依らずとも、たとえばターゲットに酸化コ
バルトを用い、酸素を導入しない通例のスパッタリング
でも得ることができる。しかし、酸化物ターゲットは金
属ターゲットに比較し、現状では製造がむずかしいので
、酸素雰囲気中でコバルトまたはコバルト合金を物理蒸
着する方法が工業的にはより好ましい方法である。
[発明の効果] 以上、説明した様に、既に形成された磁性金属薄膜上に
、コバルト酸化物層又はコバルト系合金酸化物層を真空
蒸着法、スパッタリング、イオンブレーティング等の物
理蒸着法により薄膜形成することにより、金属磁性媒体
の電磁的性能、耐久性、耐摩耗性等を総合的に改善する
ことができる。また、本発明は工業的に容易に実施しう
る技術であり、高性能な金属磁性媒体の製造方法を提供
するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明により製造される磁気記録媒体の構成を
示す図、第2図は本発明のCo系酸化物薄膜を形成する
ための基準のテープを作成し、もしくは従来法により」
−記酸化物層を形成する装置の略図、第3図は本発明の
Co系酸化物薄膜を真空蒸着により形成するバめの装置
の略図、第4図は本発明のCo系酸化物薄膜をスパッタ
リングにより形成するための装置の略図、第5図は従来
例(比較例3)の磁気記録媒体の酸化度を示す図、第6
図は本発明(実施例2)の磁気記録媒体の酸化度を示す
図、第7図、第8図は第3図、第4図に示した以外の本
発明の製造方法例を示す。 11:非磁性基体 12:金属薄膜磁気記録層 13:コバルトもしくはコバルト合金の酸化物層21:
@出しロール 22:フリーローラ 24:キャン 26:巻取りロール 27:防着板 28:蒸着物質 29ニルツボ 30:電子ビーム 31:電子銃 32:酸素導入口 分析データ 51 、53a、 53b :隔壁 52:真空槽外壁

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)非磁性基体上に既に形成された金属薄膜磁気記録
    層表面に、コバルトもしくはコバルト合金の酸化物層を
    物理蒸着法により薄膜形成することを特徴とする、磁気
    記録媒体の製造方法。
  2. (2)前記コバルトもしくはコバルト合金の酸化物層の
    形成方法が、酸素雰囲気中でのコバルトもしくはコバル
    ト合金の物理蒸着であることを特徴とする、特許請求の
    範囲第1項記載の磁気記録媒体の製造方法。
  3. (3)前記酸素雰囲気中での物理蒸着法が、スパッタリ
    ングもしくはイオンブレーティングであることを特徴と
    する、特許請求の範囲第2項記載の磁気記録媒体の製造
    方法。
  4. (4)金属薄膜磁気記録層が、コバルトもしくはコバル
    トを主体とする合金であることを特徴とする、特許請求
    の範囲第1〜3項記載の磁気記録媒体の製造方法。
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