JPS6127672Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は塗布具に関する。

従来、収納家具類内に防虫殺虫の目的で、パラ
ジクロールベンゼン、ナフタリン等を各種の形態
に包装した状態で使用がなされているが、いくら
形態的に薬効の持続性を得ようとしても限度があ
り、このような防虫殺虫手段に替わるべき新しい
手段が切望されて来た。

本考案は上記従来の手段に替わる全く新しい手
段を得ることを目的としてなされたものであり、
すなわち本考案は収納家具類の引き出しに取りつ
けて、薬剤の塗布を行なうための塗布具であつ
て、該本体に引出し等の取り付け部を設けると共
に塗布部を設け、上記引出しの開閉操作により該
塗布部が収納家具類の内面と直接接触して該内面
に薬剤を塗布しうるように構成されていることを
特徴とする塗布具に係る。

本考案は上述のごとき構造を有し、引出しの開
閉操作に塗布部が追随しうるように本体取り付け
部を引出しに取付けることにより必要な箇所に適
宜きわめて簡単に塗布することが出来ると共に、
衣類の出し入れにおける時等の引出しの操作によ
り繰返し塗布される形式であるので、長期間にわ
たり薬効を保持させることが出来る点に特徴を有
する。

本考案に於いて、薬剤はこの種用途に用いうる
各種のものが使用できる。例えば殺虫剤、防虫
剤、忌避剤等を単独あるいは併用し各種の剤型で
使用できる。

本考案において本体の形態は塗布部を収容保持
しうるものであれば、枠状、容器状を問わない
が、薬剤の保護、衛生上の点から出来るだけ容器
状を用いる方が良いが、塗布部自体が容器状であ
る場合はこれに限定されるものではない。更に容
器内は複数の収容部を有するものでもよく、この
場合同種及び／又は異種の薬剤を同時に使用でき
る利点がある。材質は金属、ガラス、陶器、磁
器、合成樹脂等を単独あるいはこれらの組合せた
ものを例示できる。

上記塗布部の形態は単独あるいは２種（本）以
上のものを組合せたかたちで構成されるものであ
り、薬剤の含浸されたあるいは練り込まれた塗布
材をそのまま塗布部として用いたり、塗布材が薬
液の吸上機能を有し、塗布部を兼用しうるもの、
塗布材が複数からなり一方が吸上用、他方が塗布
用あるいは両方共塗布用としてペアーで使用する
もの等例示できる。なお塗布部はハケ状、ロール
状のものであつてもよい。

材質は薬剤の塗布機能と共に保持、含浸、吸上
等より選ばれた少なくとも一つの機能を有するも
のであれば、限定されないが例えば天然合成繊維
等の各種繊維、スポンジ、海面、パルプ、等を上
げうる。

上記取付け部は、収納家具類の引き出し等に取
付け得るものであれば適当な引掛手段、テープ等
の接着剤、ネジ、釘、ピン等を上げうる。なお、
該取付部は形態的に本体と一体に形成されたもの
でもよい。

以下に本考案の実施の１例にもとずき説明す
る。

第１図は本考案実施の１例を示す縦断面図であ
り、１は容器であり、内部に薬剤２が塗布部３と
共に収容され、容器１は収納家具の引き出しＡの
垂直壁面に取付部４を介し取付けられ、この際収
納家具内の天面Ｂに塗布部３の先端がつくように
取付けられる。

使用に際し、引き出しＡの取つ手ａを手でもつ
て引き、例えば衣類等を取り出す時に同時に薬剤
２が塗布部３により天面Ｂに処理され、又引き出
しＡを閉じる時にも薬剤処理がなされるので、薬
効に応じた所望の効果が持続的に得られる。

第２図Ａ〜Ｂは本考案実施の他の１例を示す断
面図であり、塗布部３がＬ字型バー３ａにより、
支点３ｂを介して支えられ、この場合、引き出し
時にＬ字型バー３ａの上端に摩さつが生じ、塗布
部３が上方に持ち上げられて天面Ｂとの接触状態
が得られ塗布が可能となる。従つてこの場合は引
き出しＡを一方へ操作した時だけ塗布できるもの
である。

第３図Ａ〜Ｂは本考案実施の更に他の１例を示
す縦断面図であり、塗布部３の略中心部に薬剤非
浸透性突起３ｃを設けた場合を示し、この場合は
突起３ｃの摩さつで塗布部３が曲がり天面Ｂに塗
布部３が接触するので薬剤２が塗布可能となる。
従つて引き出しＡを操作しないかぎり天面Ｂに薬
剤２が付着しないので余分な量が浸透によりロス
することがないと共に、引き出しＡの開閉時に塗
布可能となる。

第４図Ａ〜Ｂは本考案実施の更に他の１例を示
す縦断面図であり、容器１が引掛け式の取付部４
により取付けられ、又棒状塗布部３の先端にカバ
ー３ｄを有する球状塗布部３が回動可能に設けら
れ、３ｅはそのストツパーであり、引き出しを開
けた時に球状塗布部３が180゜回転し塗布可能な
状態となり、引き出しＡを閉めると180゜反転し
て第４図Ｂの状態が得られカバー３ｄが容器１の
蓋の役目をなし薬剤２の保存性を向上する。

第５図は本考案実施の更に他の１例を示す縦断
面図であり、容器１内にバネ６で押上げ得る擢動
板１Ｃを介して固型状薬剤２が収容された場合を
示し、この場合バネ力により常時塗布部３が押上
げられているので天面Ｂに確実に塗布が可能とな
る。

第６図は本考案実施の更に他の１例を示す縦断
面図であり、球状塗布部３の下部に吸液性擢動板
１Ｃを介して球状吸上芯３−１内にバネ６を支持
すると共に容器１の上面をおおうガイド板５を容
器１とは別体に収納家具内の背面Ｃに取付けた場
合を示し、この場合、塗布部３がガイド板５によ
り必要時（塗布時）のみ容器１外に案内され天面
Ｂと接触状態となり、使用しない時は容器１内は
再度ガイド板５により案内収容しうるように構成
されているので薬剤２の保存性をより向上しうる
ので有利である。

第７図は本考案実施の更に他の１例を示す縦断
面図であり、上下逆転あるいは水平に保持させて
使用しうるよう回転軸４ａを有する取付部４に支
持された容器１に塗布部３が設けられた場合を示
し、この場合、天面Ｂのみならず底面Ｄ両側面
Ｅ，E′側への塗布も可能となり有利である。も
ちろんこのような実施態様にかえて上下及び／又
は左右方向に塗布部３を予め或は使用に際し、プ
ツシユ式により一方へ塗布部が突出る様形成させ
ておき回転操作によらずに同時に複数面に塗布で
きるよう構成したものでもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施の１例を示す縦断面図、第
２図Ａ〜Ｂは本考案実施の他の１例を示す断面
図、第３図Ａ〜Ｂは本考案実施の更に他の１例を
示す縦断面図、第４図Ａ〜Ｂは本考案実施の更に
他の１例を示す縦断面図、第５〜７図は本考案実
施の更に他の１例を示す縦断面図である。 図に於いて、１は容器、２は薬剤、３は塗布
部、４は取付部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 収納家具類の引き出しに取付けて、薬剤の塗布
   を行うための塗布具であつて、該塗布具本体に引
   き出しへの取り付け部を設けると共に塗布部を設
   け、上記引き出しの開閉操作により該塗布部が収
   納家具類の内面と直接接触して該内面に薬剤を塗
   布しうるように構成されていることを特徴とする
   塗布具。