JPS6127538Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案の口紅等の棒状化粧品等を収納する口紅
等の収納容器に関する。

口紅等の棒状化粧品等を収納する容器はスリム
で、口紅等の棒状化粧品を内筒部材内の皿部材上
に直接充填でき、かつ輸送時、使用時に口紅等の
棒状化粧品が折れない構造のものが待望されてい
る。

しかし、従来の口紅等の棒状化粧品を収納する
容器は外筒部材内に回動可能な内筒部材を設ける
とともに、この内筒部材内に上．下移動可納な口
紅を支持する皿部材上を設ける構造になつてい
る。このため、口紅等の棒状化粧品を直接充填す
るには、皿部材を内筒部材の下部位置まで下げ、
この状態で熱して液状になつている口紅等の原料
を内筒部材内に充填し、皿部材上と内筒部材内と
で冷却固形させている。したがつて、口紅等の棒
状化粧品の使用時には皿部材上を上．下移動させ
るので口紅等の棒状化粧品は内筒部材内を上．下
移動し、内筒部材の先端部より口紅等の棒状化粧
品を出没する。このため、口紅等の棒状化粧品と
内筒部材との接触抵抗が大きく皿部材部分の位置
より口紅等の棒状化粧品が折損することという欠
点があつた。また使用時に口紅等の棒状化粧品の
先端部がふくらむと、口紅等の棒状化粧品の収納
時にふくらんだ部分が内筒部材の上端で削り取ら
れて、汚したり、折つてしまうという欠点があつ
た。

本考案は以上のような従来の欠点に鑑み、内筒
部材に直接口紅等の棒状化粧品を容易に充填する
ことができるとともに、使用時に口紅等の棒状化
粧品に抵抗が加わるのを防止して、折損事故をな
くし、また口紅等の棒状化粧品の先端が使用時に
ふくらんでも収納時に内筒部材の上端によつてふ
くらんだ部分が削り取られることのない、構造が
簡単で安価な口紅等の収納容器を得るにある。

以下、図面に示す実施例により本考案を詳細に
説明する。

第１図ないし第３図の実施例において、１は下
端が開口された筒状のハカマ部材で、このハカマ
部材１は筒状のハカマ部材本体２と、このハカマ
部材本体２の上端外周部に形成したキヤツプ嵌合
部３と、前記ハカマ部材本体２の下端を覆う底壁
４とから構成されている。５は前記ハカマ部材１
内に常時一端が挿入され、該ハカマ部材１内を摺
動できるように取付けられた外筒部材で、この外
筒部材５の上端部には内側への折り曲げ部６が形
成されている。７は前記外筒部材５内に摺動可能
に備えられた内筒部材で、この内筒部材７は前記
外筒部材５の折り曲げ部６と上端が当接して押し
下げられるようになつている。８は支持部材で、
この支持部材８は下端が前記ハカマ部材１の底壁
４の略中央部に固定された支柱９と、この支柱９
の上端に一体的に固定され前記内筒部材７内に充
填される口紅等１０を支持することのできる内筒
部材７内に位置する支持部１１とから構成されて
いる。１２は前記ハカマ部材１のキヤツプ嵌合部
３と嵌合する前記外筒部材５等を覆うキヤツプで
ある。

上記構成にあつてはハカマ部材１より、内筒部
材７と外筒部材５とを最大に突出させた状態で、
熱せられて液状となつている口紅等の化粧料を内
筒部材７内へ流し込んで充填し、冷却固形させ
る。しかる後、第１図に示すようにハカマ部材１
のキヤツプ嵌合部３にキヤツプ１２を嵌合させる
と製品ができ上がる。

次に使用する場合、片手でハカマ部材１を持
ち、他方の片手でキヤツプ１２を持つて、キヤツ
プ１２を外す。しかる後、キヤツプ１２を持つた
片手で外筒部材５を持つて該外筒部材５をハカマ
部材１内へ第２図に示すように所定量押し込む。
この時、外筒部材５の上端折り曲げ部６と内筒部
材７の上端とは当接するので、内筒部材７も追従
して下方へ押し下げられ内筒部材７内に充填され
た口紅等１０が突出する。この状態で使用した
後、収納する場合には第３図に示すように内筒部
材５をハカマ部材１より突出させると、口紅等１
０が外筒部材５内に収納され、この状態にしてキ
ヤツプ１２をハカマ部材１のキヤツプ嵌合部３に
嵌合させることにより収納できる。

次に第４図ないし第７図に示す本考案の異なる
実施例につき説明する。なお、これらの実施例の
説明に当つて、前記本考案の実施例と同一部分に
は同一符号を付して重複する説明を省略する。

第４図の実施例において、前記本考案の実施例
と主に異なる点は外筒部材５Ａの上端に形成した
折り曲げ部のかわりに内筒部材７Ａの下端に外筒
部材５Ａの下端と当接可能な折り曲げ部１３を形
成した点で、このような構成しても同様に内筒部
材７Ａを内筒部材５Ａに追従させて移動すること
ができる。

第５図の実施例において、前記本考案の実施例
と主に異なる内筒部材７Ｂの外周にリング状の係
合凸起１４を形成するとともに、この係合凸起１
４と上部より係合する内筒部材５Ｂの内壁にリン
グ状の係合凸起１５を形成して外筒部材５Ｂの押
し下げ移動に内筒部材７Ｂを追従させて移動でき
るようにした点で、このように構成しても同様な
作用効果が得られる。

第６図の実施例において、前記本考案の実施例
と主に異なる点は支持部材８Ａで、この支持部材
８Ａはハカマ部材１の底壁４に固定された外周に
ねじ１６が形成された支柱９Ａと、この支柱９Ａ
のねじ１６と螺合し、外筒部材５の回転によつて
回転可能なストツパー１７と、前記支柱９Ａの先
端に固定された支持部材１１とから構成されてい
る。このため、外筒部材５や内筒部材７をハカマ
部材１内へ押し下げるには外筒部材５をハカマ部
材１内へ押し下げながら回転させることにより、
ストツパー１７が支柱９Ａのねじ１６に沿つて下
降するため、急激な下降がない。このため、口紅
等１０も急激に突出することがない。また口紅等
１０を外筒部材５内に収納する場合は外筒部材５
を突出させればよいので、すぐ収納させることが
できる。なお、外筒部材５の回動によつてストツ
パー１７を回動させるにはストツパー１７の上面
に凹凸部１８を形成し、外筒部材５の下端に前記
凹凸部１８と係合する係合部１９を形成しても良
い。またストツパー１７の上面に係合部を形成し
外筒部材５の下端に前記係合部と係合する係合片
を形成しても良い。さらにストツパー１７の上面
を軟質材にして外筒部材５の下端に前記軟質材に
くい込む先端部が突出したくい込み片を形成して
良い。

第７図の実施例において、前記本考案の実施例
と主に異なる点はハカマ部材１の内壁に螺旋溝２
０を形成するとともに、この螺旋溝２０と係合す
る係合ピン２１を外筒部材５の下端外周に形成し
た点で、このように構成することにより、外筒部
材５を螺施溝２０に沿つて上．下移動させること
ができる。

なお、ハカマ部材１内に別部材で形成した螺施
溝を有する螺施部材を設けても同様な効果が得ら
れる。

以上の説明から明らかなように本考案にあつて
は次の列挙する効果果がある。

(1) 内筒部材と外筒部材とを突出出させた状態
で、内筒部材内に液体状の口紅等の原料を直接
流し込んで、口紅等の棒状化粧品を成形するこ
とができる。したがつて口紅等の棒状化粧品の
容器内への充填作業が容易で、不良品の発生を
著しく低減できる。

(2) 口紅等の棒状化粧品の収納時には外筒部材を
突出させるだけ、口紅等の棒状化粧品と内筒部
材との移動がないので、従来のように口紅等の
棒状化粧品の折損事故が発生しない。

(3) 口紅等の棒状化粧品の先端部が使用中にふく
らんでも、収納時には内筒部材を移動させない
ので、内筒部材の先端部でふくらんだ部分を削
り落して汚すということがい。

(4) 内筒部材、外筒部材、ハカマ部材とは摺動さ
せるだけで良いので、従来のように螺施部材等
が不要であるので、容器全体の径を小径にで
き、スリムな容器にすることができる。

(5) 部品点数が従来の容器に比べて少ないので安
価に作ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図は本考案の一実施例を示す
断面図、第４図、第５図、第６図、第７図はそれ
ぞれ本考案の異なる実施例を示す断面図である。 １……ハカマ部材、２……ハカマ部材本体、３
……キヤツプ嵌合部、４……底壁、５，５Ａ，５
Ｂ……外筒部材、６……折り曲げ部、７，７Ａ，
７Ｂ……内筒部材、８，８Ａ……支持部材、９，
９Ａ……支柱、１０……口紅等、１１……支持
部、１２……キヤツプ、１３……折り曲げ部、１
４……係合凸起、１５……係合凸起、１６……ね
じ、１７……ストツパー、１８……凹凸部、１９
……係合部、２０……螺旋溝、２１……係合ピ
ン。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 下端が閉口された筒状のハカマ部材と、この
   ハカマ部材内に常時一端部が挿入され、該ハカ
   マ部材内を摺動できるように取付けられた外筒
   部材と、この外筒部材内に摺動可能に取付けら
   れ、外筒部材を新たに前記ハカマ部材内に押し
   込む場合にだけ追従して移動できる内筒部材
   と、この内筒部材内に充填された口紅等を支持
   する該内筒部材内に位置する支持部を有する前
   記ハカマ部材の下端部に固定された支持部材と
   からなることを特徴とする口紅等の収納容器。 ２ ハカマ部材には該ハカマ部材の開口側外周部
   にキヤツプを嵌合させるキヤツプ嵌合部が形成
   されていることを特徴とする実用新案登録請求
   の範囲第１項記載の口紅等の収納容器。 ３ 内筒部材は外筒部材の上端部の内側への折り
   曲げ部によつて外筒部材の移動に追従して移動
   できるように構成されていることを特徴とする
   実用新案登録請求の範囲第１項または第２項記
   載の口紅等の収納容器。 ４ 内筒部材は該内筒部材の下端部に形成した外
   周方向の折り曲げ部によつて外筒部材の移動に
   追従して移動できるように構成されていること
   を特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項ま
   たは第２項記載の口紅等の収納容器。 ５ 支持部材は下端がハカマ部材の底壁に固定さ
   れた支柱と、この支柱の上端に固定された内筒
   部材内に位置して内筒部材内に充填された口紅
   等を支持する支持部とから構成されていること
   を特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項な
   いし第４項いずれかに記載の口紅等の収納容
   器。 ６ 支持部材は下端がハカマ部材の底壁に固定さ
   れ外周にねじが形成された支柱と、この支柱の
   ねじと螺合し外筒部材の回動によつて回転する
   ストツパーと、前記支柱の上端に固定され内筒
   部材内に位置して内筒部材内に充填された口紅
   等を支持する支持部とから構成されていること
   を特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項な
   いし第４項いずれかに記載の口紅等の収納容
   器。