JPS61263700A - 有機性汚泥とし尿の合併処理方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、下水汚泥等の有機性汚泥とし尿を合併処理す
る方法に関する。

［従来の技術］ 従来より、下水は下水処理場で浄化され、一方し尿は下
水とは全く別個にし尿処理ｍ設において高度に処理され
ている。

また、下水処理場及びし尿処理施設からは多最の汚泥が
発生するが、この汚泥もそれぞれ別個の汚泥処理施設で
多額の経費を投入して処理されているのが現状である。

し尿及び下水という起源が類似する汚水を、このように
全く別個に処理しているという現状は合理的なシステム
とは言いがたい。

［発明が解決しようとする問題点］ 本発明はし尿と下水汚泥などの有機性汚泥を合併処理す
ることによってし尿を合理的に浄化すると共に、有機性
汚泥の脱水処理をも大きく改善することを解決課題とし
ている。

具体的にはし尿を簡潔で省エネルギー的な方法によって
浄化する一方、有機性汚泥を含水率の低い脱水ケーキに
転換するための新規な方法を開発することを発明の課題
としている。

［問題点を解決するための手段］ 本発明の技術的思想の骨子は、従来むなしく処分されて
いた下水汚泥などの有機性汚泥を、し尿の浄化剤として
利用する一方有機性汚泥の脱水効果をし尿を利用して向
上させるという着想にあり、具体的には、し尿に対し下
水処理場もしくは当該し尿の処理施設とは別個のし尿の
生物学的処理施設から発生する有機性汚泥（混合生汚泥
、余剰活性汚泥、凝沈汚泥混入活性汚泥など）を添加し
たのち、少なくとも高分子凝集剤を加えて固液分離する
ことを特徴とする有機性汚泥とし尿の合併処理方法であ
る。

以下図面について本発明の詳細な説明する。

第１図は本発明の一実施例のフローシートである。

バキュームカー１にて搬入されたし尿は、貯留槽２に貯
留される。次いで、し尿に下水処理場（図示せず）から
タンクローリ−車またはパイプ輸送で送られてくる下水
汚泥３を添加混和したのち、高分子凝集剤４（カチオン
ポリマー又はアニオンポリマーの併用が好適）を添加し
て撹拌槽４′にてフロックを形成する。

次いで、任意の固液分離装置５（図示例は傾斜型ウェッ
ジワイヤースクリーンである）に流入させて、フロック
６を分離し、分離液７を得る。

興味深いことには、し尿のみに高分子凝集剤を添加して
も良好な凝集がおきないのに対し、下水汚泥などの有機
性汚泥（特に余剰活性汚泥が効果的である）を添加しな
がら高分子凝集剤を加えると、し尿中のＳＳ性、コロイ
ド性有機物のほぼすべて（９０％以上）と溶解性ＢＯＤ
の一部（５〜１０％）が汚泥に吸着されると同時に極め
て大きなフロック（粒径１α程度）が形成され容易に目
開きの大きなスクリーンで固液分離できることが見出さ
れた。

しかも、し尿臭も軽減しスクリーン分離液の臭気濃度は
１／４〜１１５に低下していた。

しかして、スクリーン濃縮汚泥（固形物濃度３〜４％）
はスクリュープレス脱水機８にて効果的に脱水され、含
水率５０〜６０％というて低水分の脱水ケーキ９となる
。このような低水分の脱水ケーキが得られる原因は、し
尿中に多量に含まれているトイレットペーパーなどの繊
維分がスクリュープレス脱水における汚泥脱水助剤とし
て機能するためと思われる。

本発明によって得られる低水分の脱水ケーキはＩｌ維分
が含まれているため通気性が良好であり、コンポストに
とって好適な性状をもっている。

もちろん、無燃料焼却することも簡単である。

これに対し、従来の下水汚泥脱水ケーキの含水率は７５
〜８２％と高いため無燃料焼却は不可能であり、またコ
ンポスト化するには予備乾燥が必要である。

つまり本発明では、し尿を浄化するだけでなく下水汚泥
などの有機性汚泥を、し尿を利用して合理的、効果的に
脱水できるという相乗効果がある。

なお、下水汚泥３′を３〜６時間程度エアレーション装
ｗ１１にてエアレーションしたのち、し尿に添加すると
、し尿の溶解性ＢＯＤ除去率が４０〜６０％に達すると
いう注目すべき効果が認められスクリーン分離液のＢＯ
Ｄは１０００ｑ／ｌ以下に低減する。

さらに、下水汚泥とし尿との混合液をエアレーションし
たのち高分子凝集剤を添加すると、高分子凝集剤の所要
注入率がエアレーションしない場合に比べて２０〜３０
％程度減少することも見出された。

しかして、スクリーン分離液７とスクリュープレス８に
よる脱水分離液７′はＳＳ、ＢＯＤが除去されているの
で、下水道１０に流入させ下水と合併させて容易に処理
出来るが、もらろん分離液７．７′をさらに生物処理し
てそのまま河川などの公共水域に放流することも出来る
。

［実施例］１ 神奈川系２市し尿処理場に搬入されるし尿（Ｓ８１３０
００〜１５０００ＩＩｇ／ｊ！、ＢＯＤＩＯ０００〜１
３０００ｓｙ／４）に前記Ｚ市の下水終末処理場から発
生する余剰活性汚泥（遠心濃縮機で濃縮したもの、固形
物濃度５％）を、し尿１に、ｔ’に対し２０〜３０％Ｖ
ｏ　ｌ　ｕｍｅ添加してよく混合したのち、ＤＡＭ系の
カチオンポリマーを該混合液のＳＳあたり１．５〜２．
５％重量比添加して撹拌した結果、大粒径で強いフロッ
クが形成され６０°傾斜ウエツジワイヤスクリーン（目
開き１履）によって速やかに固液分離された。

スクリーン濃縮汚泥の固形物濃度は３〜４％であり、ス
クリュープレス脱水機で脱水したところ極めて脱水性が
良好で脱水ケーキの水分は５５〜５７％と自燃焼却又は
フンポスト化に適した水分であった。

スクリーン分離液とスクリュープレス脱水機の分離液中
に含まれるフロック状ＳＳを沈澱除去した上澄液は５Ｓ
３００〜４５０ｑ／、ｌ’、ＢＯＤ２０００〜２５００
ａｙ／ｆであり、下水道放流するのに適した水質が得ら
れた。

［実施例］２ 実施例１と同一のし尿と下水汚泥の混合液を５時間エア
レーションしたのち、ＤＡＭ系のカチオンポリマーを添
加したところ実施例１の場合よりも所要注入率が低減し
、０．８〜１．０％で良好なフロックが形成されスクリ
ーン分離液とスクリュープレス脱水機の分離液の水質（
沈澱上澄水）は８８２５０〜２８０ｓｙ／ｆ、ＢＯＤ２
００〜３５０ａｙ／４と非常に良好であった。

［発明の効果］ ■　下水処理場などから発生する有機性汚泥を、し尿の
浄化剤として有効利用できる。

■　有機性汚泥の脱水効果をし尿を利用して向上させる
ことが出来る。

■　し尿のＳＳとＢＯＤを除去す６のに、多大な曝気動
力を必要とする生物処理工程が不要にでき、凝集槽と濃
縮脱水装置を必要とするだけの簡潔なシステムなので省
エネルギー化と建設費の大幅な低減が可能である。

■　し尿をそのまま下水道に流入させると、下水処理場
の処理機能を悪化させることが多いので、し尿をあらか
じめ前処理してからＢＯＤ、ＳＳを除去して下水道に流
入させる必要があるが、従来の前処理の方法はシステム
が複雑でＢＯＤ除去用の生物処理のエアレーション動力
が多いため省エネルギー的でなかった。

本発明はこのような問題点が無く、最も合理的なし尿の
下水道放流方式を提供出来るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例のフローシートを示す。 １・・・バキュームカー、２・・・貯留槽、３．３′、
３”・・・下水汚泥、４・・・高分子凝集剤４′・・・
撹拌槽、５・・・固液分離槽、６・・・フロック７・・
・分離液、７′・・・スクリュープレス分離液、８・・
・・・・スクリュープレス、９・・・・・・脱水ケーキ
１０・・・・・・下水道、１１・・・・・・下水汚泥エ
アレーション装置。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、し尿に対し、当該し尿の処理施設と別個のし尿処理
   施設もしくは下水処理場から発生する有機性汚泥を添加
   した後、高分子凝集剤を加えて固液分離することを特徴
   とする有機性汚泥とし尿の合併処理方法。 ２、前記有機性汚泥をエアレーションしたのち、前記し
   尿に添加するものである特許請求の範囲第１項記載の処
   理方法。 ３、前記し尿と有機性汚泥との混合液をエアレーション
   したのち、前記高分子凝集剤を加えるものである特許請
   求の範囲第１項記載の処理方法。 ４、前記し尿が未除渣し尿である特許請求の範囲第１項
   、第２項、第３項記載の処理方法。 ５、前記固液分離工程からの分離液を下水道に流入させ
   るものである特許請求の範囲第１項記載の処理方法。 ６、前記固液分離工程がスクリュープレス脱水機である
   特許請求の範囲第１項記載の処理方法。