JPS61262122A - 平版印刷版用支持体の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は平版印刷版用支持体の製造方法に関するもので
あり、特に支持体としてのアルミニウム板の表面を粗面
化する方法に関するものである。

〔従来の技術〕

従来、平版印刷版にはアルミニウム板上に感光性組成物
を層状に塗設して感光層としたいわゆる２８版があるが
、上記のアルミニウム板はゼールグレイン、ワイヤーグ
レイン、ブラシグレインあるいは液体ホーニングなどの
機械的粗面化方法；または電解グレインなどと称されて
いる電気化学的粗面化方法、あるいは化学的粗面化方法
さらにこれらの各穐粗面化方法の二以上を組合せた方法
次いで酸またはアルカリの水溶液によりエッチングされ
、さらに陽極酸化処理に付されたのち、所望により親水
化処理が施されて平版印刷版の支持体とされる。この処
理が施された表面に感光層が設けられて感光性平版印刷
版、つまシＰＳ版とされるのである。この２８版には通
常、露光、現儂、ソ修正、ガム引き等の工程が施されて
印刷版となシ、これを印刷機に取付けて印刷を行なう。

前述したようにアルミニウム板の表面処理方法には多数
のものがあるが、各方法には次のような欠陥があった。

まずゼールグレインの場合は、用いられるぜ−ルの種類
（材質）や大きさの選定、研摩の際の水分の調整、研摩
時間、仕上がりの表面の評価など・々ツチ方式のため高
度の熟練を要し、しかも生産性が著しく劣るという問題
があった。

またワイヤーグレインの場合は、それＫより得られるア
ルミニウム板表面の砂目が不均一であり、ブラシグレイ
ンでは粗面化した表面には大きな粗さが得られず、また
用いられる研摩ブラシの摩耗により粗面にばらつきが生
じ易く、さらにブラシの毛先と研摩剤との強力な摩擦に
よりアルミニウム表面が複雑に掻きむしられてあたかも
ノ々すにも相当する鋭い突起がかなシ生じ、これらの突
起に起因してＰＳ板の現像の際にも除去されるべき部分
の感光層が残留してしまい、版面の汚れを生ぜしめたり
、アルミニウム板を堆シ扱う際に処理面（粗面）の擦シ
合わせなどにより表面にキズが生じ易いという問題があ
った。液体ホーニングの場合には、液体に研摩材微粉末
を分散させたスラリー液を圧縮空気などで加速吹きつけ
するためにアルミニウム表面に研摩材微粉末が突きさシ
易くノ々すとなり易い。またこの方法ではアルミニウム
表面に対するスラリー液の衝撃力が弱くて表面粗さを十
分に大きくすることができず、さらにスラリー液が加速
噴出されるので、噴出ノズルの摩耗が著しい等の問題が
あった。また電気化学的粗面化においては粗面化した表
面の砂目を一定にするためには電解条件の制御を精密に
行なわなければならず、電力消費も少なくなく、さらに
電解液中に残留、蓄積するＡ１．イオンを含む廃液の処
理には多大の経費がかかシ、化学的粗面化の場合には、
処理に要する時間が長く、従って大量生産には適さず、
また前記方法の場合と同様に廃液処理には多大の経費が
かかつていた。

本発明者らは、上述の各方法における問題点を解決すべ
く検討を重ねた結果、ノズルから高圧液体を高速で４出
させ、この噴出流に他の噴出口から噴出する研摩材の微
粉末を含むスラリーを合流させこの合流をアルミニウム
板の表面に衝突させて砂目立てを行なうととＫよる平版
印刷版用支持体の製造方法を先に提案した。（特願昭５
８−８８０８２号） 〔発明が解決しようとする問題点〕 上記の我々の提案した方法で形成される砂目は、断面構
造において比較的周期の長い砂目と周期が短かく浅い砂
目が組み合わされた比較的単純な砂目であり、この様な
砂目は傷つき防止性能が優れている特徴をもっている。

しかし、上記の我々が提案した方法において、一種類の
研摩材で、かつ研摩材の比重が軽いもの、例えばパミス
、シリカ、酸化マグネシウム等の比重５．８０以下のも
のを用いた場合、形成される砂目は全体的に砂目の深さ
が十分でなく、特に周期の短い砂目は深さ方向が殆んど
得られず、この様な砂目は耐刷力及び保水性の点でやや
劣る事がわかった。

本発明者らは、先に提案した方法での砂目の特長を生か
し、且つ、耐刷性の良い砂目、いわゆる、比較的周期が
長く深い砂目と、周期が短く深い砂目が組み合わされた
砂目を有し、耐刷力及び保水性の優れた平版印刷版用支
持体を得る目的で検討を行なった結果以下に述べる本発
明によって目的を達成する事が出来ることを見出した。

〔問題点を解決するための手段〕

すなわち、本発明は、高圧液体をノズルより噴出させて
噴出流をつくり、この噴出流に該ノズルのスラリー孔か
ら吐出する研摩材の微粉末を含むスラリーを合流させこ
の合流噴出流を金属表面に衝突させて粗面化する事から
なる平版印刷版用支持体の製造方法において、研摩材と
して比重が３．９〜１０．０の範囲から選ばれた比重の
重い第１研摩材と、第１研摩材より比重の軽い研摩材と
の少くとも２種類の研摩材の混合物を用いることを特徴
とする平版印刷版用支持体の製造方法である。

特に、上記研摩材混合物において、比重の軽い研摩材の
粒径が比重の重い第１研摩材の粒径より小であることが
好ましい。

上記のように、本発明により異なる比重の研摩材の混合
物を用い、前記した本発明らが先に提案した方法を実施
することにより、比重の大きい研摩材によってしつかり
した深い砂目を形成し、且つ同時に比重の小さく、また
、好ましくは粒径の小さな研摩材によりより複雑な砂目
を作ることができる。このような砂目を有する支持体は
、後記する実施例でも明かなように、極めてすぐれた耐
刷力を示すことができる。これに対して、従来一般的に
用いられるパミス、シリカ、・珪藻土等かの比重の小さ
い研摩材のみを用いて前記の方法によって金属面粗面化
処理をし、電顕写真を撮ると、周期の短い砂目部分は十
分な深さが得られていない。

また、この基板に陽極酸化皮膜、感光層を付与し、露光
、現像後に印刷を行なうと耐刷力が未だ不十分である事
がわかった。

本発明は、金属面に十分な深さと複雑な砂目構造を有し
、耐刷力のすぐれた印刷版を与えることができる平版印
刷版用支持体を得ることを目的としている。

耐刷力を向上させるに効果のある十分な深さを得るＫは
、比重３．９以上が必要であシ、また更に複雑な砂目を
形成するＫは、比重が３．９以上の研摩材とこれより小
さい比重の研摩材との２種類以上の比重の異なる研摩材
を混合し、且つ、好ましくは比重の大きい研摩材は比重
の大きい研摩材よりもその粒径が小さいものを選ぶ事に
より砂目の凸凹の深さ方向に変化のある複雑な砂目を形
成するととができ、その結果耐刷性の優れた平版印刷版
用支持体をつくることができた。

また粒径が小さく比重の小さい研摩材を比重の大きい研
摩材と同時に衝突させる事によ）比重の大きい研摩材に
よって出来た砂目の／９すを削シ取り、砂目全体を平均
化し、汚れ性能も良化する事がわかった。

砂目の深さを大きくするＫは、比重が大きなもの程効果
があるが実用的には、研摩材の比重が１α０以上のもの
は安定製造する事は難しい。

本方式での粗面化処理においてアルミニウム表面に衝突
されるスラリーは、常に一定濃度を保つ事が必要であり
、該スラリーを貯めておく容器内でプロペラ式攪拌また
は該スラリーを循環させる機構の装置によってスラリー
の固形分が沈降しない様にしである。

スラリーの濃度においては３０チ（容量比）以上が必要
である事がわかっておシ、研摩材の比重が１０．０以上
になると、沈降速度が速く、設備面より、一定濃度に保
つ事が難しかった。

形成される砂目及び生産性の実用面から用いる研摩材の
比重は、３．９〜１０．０の範囲である事が望ましい事
がわかった。

本発明において用いられるアルミニウム板の素材として
は、純アルミニウムのはか、アルミニウム合金があシ、
後者としては珪素、銅、鉄、マンガン、マグネシウム、
クロム、亜鉛、鉛、ビスマス、ニッケルなどを微量含む
アルミニウムを主成分とする合金がある。いずれＫして
もアルミニウムの純度が９９．５　Ｓ以上であるものが
好ましいといえる。

このよう表素材からなるアルミニウム板は、平版印刷版
としては、一般には印刷機の関係から長方形の形状のも
のが使用されるが、本発明においては長方形に裁断され
るまでは、特に大量生産の規模では帯状であシ、適宜そ
れを捲回して取扱われる。アルミニウム板の厚さは、そ
れによってつくられた平版印刷版を印刷機に装着した場
合に必要な強つばシ強度、耐力、のび、折シ曲げ強度な
どの関係から、実用的には０．１−０．５■位であシ、
適宜選択される。

一方、上記のアルミニウム板を粗面化するため、その表
面に研摩材スラリーを衝突させる装置は、高圧水の供給
部と接続したノズルと、研摩材スラリーの供給部に接続
したノズルとからなシ、前記ノズルから吐出する高圧水
の流れに対して後記ノズルから吐出するスラリーの流れ
が合流するように両ノズルが配置されたものである（特
願昭５８スラリーの組成は、水と研摩材の微粉末からな
シ微粉末の量は１０〜７０チ（容量比）程度であシ、通
常６０〜５０チ程度の竜が用いられる。スラリーには、
所望により酸やアルカリを加゛える事が出来る。

研摩材としては、ジルコニア、クロミア、クロムカーノ
々イド、タングステンカーフζイド、酸化鉄、ＳＵＳ、
鉄粉などが好ましいがこれに限ったものではない。研摩
材の比重は、６．９〜１０．０の範囲のものを少くとも
１種類含んだ比重の異なる２種類以上の研摩材の混合体
を用いればよい。これらの研摩材を用いたスラリーで粗
面化されたアルミニウム板をそのまま平版印刷版用支持
体として用いてもよいが、感光層と接着性、耐刷性等の
向上のために、更にＡ２表面上に陽極酸化皮膜を形成さ
せる。電解液としては、硫酸以外に例えばシん酸クロム
酸、蓚酸、スルファミノ酸、ベンゼンスルホン酸等ある
いは、これらの二種類以上を組み合わせた水溶液または
非水溶液中でアルミニウムを陽極として電流を流すとア
ルミニウム支持体表面に陽極酸化皮膜を形成する事が出
来る。

陽極酸化の処理条件は、使用される電解液によって種々
変化するので一概には決定されないが、一般的には電解
液の濃度が１〜８０重量嗟液温５〜７０℃、電流密度０
．５−１！５０　Ａ、’ｄｎ”　、電圧１〜１００ｖ１
電解時間１０秒〜５分の範囲が適当である。

この様にして得られた陽極酸化皮膜をもつ砂目のアルミ
ニウム板はそれ自身安定で親水性に優れたものであるか
ら、直ちに感光性塗膜を上に設けることも出来・るが、
必要により更に表面処理を施すことが出来る。好適な表
面処理として珪酸ソーダなどのアルカリ金属珪酸塩、又
はポリアクリル酸、カルダキシルメチルセルロース、ポ
リビニールアルコール等の親水性高分子化合物からなる
下塗り層を設ける処理が含まれる。下塗シ層の塗布量は
５〜１５０岬／ｍ　３が好ましい。

感光性塗膜をアルミニウム基板上に設け、頻脈した後に
印刷機にセットされ印刷が行なわれる。

〔実施例〕

ノズルを一列に３５ｍ／ｍ間隔で固定しＪ工５１０５０
の３００　ｍ／ｍ幅のＡｉミラニブ連続運転しながら粗
面化した。

（１）スラリーは＊２２０（粒径分布の中心が５０μ）
の８１０２研摩材（比重２．６）を懸濁させたＳ１０＆
水のスラリーを３０Ｋｇ／ｃｍ”の圧力でノズルから吐
出している水流に合流させ、アルミニウムの表面に対し
て６０°の角度方向より上記の合流をアルミニウム表面
へ衝突させ粗面化した。得られた基板を〔基板１〕とす
る。（比較例（１））（２）　　次Ｋ　＊　１５０　（
ａ径分布Ｏ中心カフ　０〜８０μ）のジルコニア研摩材
（比重５．９）を懸濁させたジルコニア、水のスラリー
及び＃２２０のアルミナ（比重３．９８）を懸濁させた
アルミナ、水の°スラリーをそれぞれに１（容量比）Ｋ
混合したスラリーを用い、同上条件でアルミニウム表面
を粗面化した。〔基板２〕 （実施例（１）） （６）次に、＃１５０のアルミナ（比重３．９８）を懸
濁させたアルミナ、水のスラリー及び＃２２ｏのジルコ
ニア（比重５．９）を懸濁させたジルコニア、水のスラ
リーをそれぞれ１：１（容量比）Ｋ混合したスラリーを
用い同上条件で粗面化した。

得られた基板を基板〔２〕とする。

（比較例（２）） （４）　　次Ｋ　＊　１２０ｏＳＵＳ　（比Ｍ　８．０
）　’ｋＷｊ？ＬＪセたＳＵＳ、水のスラリー及び＃１
５０のジルコニア（比重５．９）を懸濁させたジルコニ
ア、水のスラリー及び＃２２０のアルミナ（比重３．９
８）を懸濁させたアルミナ、水のスラリーをそれぞれ１
：１：１（容量比）に混合したスラリーを用い同上条件
で粗面化した。得られた基板を基板〔４〕とする。

（実施例（２）） 次に上記の各々の基板を残留研摩材を除去する為、アル
カリエーチングデスマット処理を行なう。

次いで、これらのアルミニウム板を１５（重ｉｔ）優の
硫酸水溶液（温度２５℃）中に浸漬し、極間距離１５０
　において電圧２２Ｖの直流を通して６０秒間陽極酸化
処理を施した。

更に、１１８３号珪酸ナトリウムの２（重量）チ水溶液
（浴温７０℃）中に３０秒間浸漬し、次いで水洗、乾燥
を径たのち、ジアゾ樹脂（ｐ−ジアゾフェニルアミンと
ホルムアルデヒドの縮合物の６弗化リン酸塩）とパイン
グーよりなる組成物を乾燥厚さが１．８ｇ／ｍ”となる
様塗布し、乾燥せしめた。

これらの工程を径た〔基板１〕、〔基板２〕の品質性能
を比較評価し、結果を次表に示した。尚、耐刷力は小食
印刷機社製スプリント２５印刷機にて評価した。また汚
れ難さの評価は官能評価により◎を非常に良好、○を良
好、Δは普通とした。

〔発明の効果〕

上表の様に本実施例は、効率よく、十分な表面粗さの砂
目が得られ、耐刷力が向上出来、保水性が上り汚れ難く
さも向上出来た。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）高圧液体をノズルより噴出させて噴出流をつくり、
   この噴出流に該メタルのスラリー孔から吐出する研摩材
   の微粉末を含むスラリーを合流させ、この合流噴出流を
   金属の表面に衝突させて粗面化する事からなる平版印刷
   版用支持体の製造方法において、研摩材として比重が３
   ．９〜１０．０の範囲から選ばれた比重の重い第１研摩
   材と第１研摩材より比重の軽い研摩材との少くとも２種
   類の研摩材の混合物を用いることを特徴とする平版印刷
   版用支持体の製造方法。 ２）混合された研摩材のうち、比重の軽い研摩材の粒径
   が比重の重い第１研摩材よりも小であることを特徴とす
   る特許請求の範囲第（１）項記載の平版印刷版用支持体
   の製造方法。